アレッポ県タッルアーダ村に設置されているシャーム解放機構の検問所近くで女性たちが抗議デモ、逮捕者の釈放や没収された財産の返還を求める(2021年2月10日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にある県西部のタッルアーダ村に設置されているシャーム解放機構の検問所近くで、女性たちが抗議デモを行い、逮捕者の釈放、没収された財産の返還を求めた。

これに対して、シャーム解放機構は女性たちに向けて実弾を発射し、強制排除した。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県アームーダー市で政府指定のカリキュラムに沿って授業を行っていたとしてアサーイシュに逮捕された教員の釈放を求めるデモ(2021年2月10日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアームーダー市で、政府が指定するカリキュラムに沿って授業を行っていたとして内務治安部隊(アサーイシュ)に逮捕された教員12人の釈放を求めるデモが行われた。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるマイーズィーラ村とアズバ村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が民家複数棟を急襲し、フシャーム町とハトラ村出身の国内避難民(IDPs)13人を拘束した。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の管理下にあるハサカ県のフール・キャンプ第3区でイラク人難民の遺体が発見される(2021年2月10日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第3区でイラク人難民の遺体が発見された。

トルコで活動する独立系シンクタンクのジュスール研究所が2020年9月1日に発表したレポートによると、フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるマヤーディーン市近郊の砂漠地帯(西フール地区)で、オートバイに乗ったダーイシュ(イスラーム国)の武装グループがファーティミーユーン旅団と国防軍の拠点複数カ所を襲撃した。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領は、イランのアリー・アスガル・ハージー外務大臣補を団長とする使節団と首都ダマスカスで会談(2021年2月10日)

アサド大統領は、イランのアリー・アスガル・ハージー外務大臣補を団長とする使節団と、首都ダマスカスで会談した。

SANA(2月10日付)によると、会談では、欧米諸国の一方的制裁に対する対応、アスタナ会議や制憲委員会への対応、両国および中東地域情勢などについて意見が交わされた。

会談には、ブサイナ・シャアバーン大統領府特別顧問、バッシャル・ジャアファリー外務在外居住者副大臣、ルーナ・シブル大統領府特別顧問、ラドワーン・ルトフィー外務在外居住者省アジア局長らが同席した。

また、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣も、ハージー外務大臣補ら一行と個別に会談した。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは9日にイドリブ県の反体制派支配地からフマイミーム航空基地に対して攻撃があったと発表(2021年2月10日)

ロシア当事者和解調整センター副センター長のヴャチェスラフ・チェトニク海軍少将は声明を出し、「モスクワ時間で2月9日19時45分(シリア時間17時45分)、ロシア軍防空部隊がフマイミーム航空基地に対する攻撃を、長距離ロケット砲で迎撃した」と発表した。

攻撃は「テロ組織」が展開するイドリブ県内の緊張緩和地帯から行われたという。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県タッル・タムル町近郊を砲撃し、子供2人負傷(2021年2月10日)

ハサカ県では、SANA(2月10日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊の村々を砲撃し、アリーシャ村で子供1人が負傷した(シリア人権監視団によると、負傷したのは子供2人)。

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ラッカ県では、ANHA(2月10日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線を砲撃し、通行中の民間車輌多数が立ち往生となった。

トルコ軍と国民軍はまた、ムシャイリファ村、サイダー村を砲撃した。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県バーブ市近郊とハサカ県ラアス・アイン市近郊で国民軍所属部隊どうしの交戦相次ぐ(2021年2月10日)

アレッポ県では、SANA(2月10日付)によると、トルコ占領下のバーブ市北東に位置するバザーア村で国民軍に所属する武装集団どうしが激しく交戦し、戦闘員複数人が負傷した。

戦闘は、シャーム戦線が、バザーア村の入り口に設置している検問所で、ハムザ師団メンバーが乗った車の村への進入を遮ったことがきっかけで発生したという。

シリア人権監視団によると、この車は密輸用の車輌だったという。

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ハサカ県では、ANHA(2月10日付)やシリア人権監視団によると、トルコ占領下のラアス・アイン市近郊のタッル・ハラフ村で、国民軍に所属するスルターン・ムラード師団とマリク・シャー師団が激しく交戦し、双方に多数の死傷者が出た。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で78人、北・東シリア自治局支配地域で13人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で6人(2021年2月10日)

保健省は政府支配地域で新たに78人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者57人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、2月10日現在の同地での感染者数は計14,668人、うち死亡したのは965人、回復したのは8,366人となった。

SANA(2月10日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに13人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が完治し、たと発表した。

これにより、2月10日現在の同地での感染者数は計8,553人、うち死亡したのは296人、回復したのは1,224人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性6人、女性7人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市3人、マーリキーヤ(ダイリーク)市1人、ラッカ県のラッカ市1人、タブカ市6人、ダイル・ザウル県2人。

ANHA(2月10日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で2月10日に新たに6人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、24人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡1人、ハーリム郡1人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡1人、アフリーン郡2人、アアザーズ郡1人。

これにより、同地での感染者数は計21,056人、うち回復したのは17,088人、死亡したのは407人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1511265515745001/

AFP, February 10, 2021、ACU, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021、Alsouria.net, February 10, 2021などをもとに作成。

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「ムジャーヒド前衛」を名乗る新たな組織がイドリブ県のM4高速道路でトルコ軍部隊を狙って地雷を爆発させたと発表(2021年2月10日)

イドリブ県では、ステップ・ニュース(2月10日付)やスーリーヤ・ネット(2月10日付)などによると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるM4高速道路のアウラム・ジャウズ村とアリーハー市を結ぶ区間で通常のパトロール任務に就いていたトルコ軍装甲車3輌の近くで地雷によると思われる爆発が発生した。

ステップ・ニュース(2月10日付)によると、パトロールはロシア軍との合同で行われていた。

人的、物的被害はなかったが、この爆発に関して、「ムジャーヒド前衛」を名乗る組織が複数のSNSを通じて声明を拡散、「邪悪なトルコとロシアの計画を頓挫させる」と表明して関与を認め、攻撃の瞬間を写したとされる写真を公開するとともに、「次はもっとも嘆かわしく、もっとも苦しいことになろう」と攻撃継続を予告した。

「ムジャーヒド前衛」なる組織が声明を出すのはこれが初めて。


一方、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がジスル・シュグール市で、新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構のヨルダン人法学者を逮捕、連行した。

ヨルダン人法学者は市内のモスクから出てきたところを、シャーム解放機構のメンバー複数人によって取り押さえられた。

決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県11件、ラタキア県10件、アレッポ県2件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を18件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021、Step News, February 10, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民57人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は648,253人に(2021年2月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月10日付)を公開し、2月9日に難民57人(うち女性17人、子供29人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民57人(うち女性17人、子供29人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は648,253人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,005人(うち女性76,052人、子ども128,760人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,796人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は877,533人(うち女性263,328人、子供447,251人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は71,496人(うち女性25,204人、子供28,607人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,340,092人(うち女性407,763人、子供672,373人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 10, 2021をもとに作成。

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