ロシアのペスコフ大統領府報道官:「トルコとシリアの電話首脳会談の展望については、双方に訊かねばならない」(2022年8月9日)

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とシリアのアサド大統領の接触の可能性について初めて発言した。

ペスコフ報道官の発言内容は以下の通り:

ロシアとトルコの首脳によってシリア情勢は議論された。シリア政府とアンカラの二者間の問題は今も議論されている。
ソチでのエルドアン大統領とプーチン大統領の最近の会談でもシリアの問題は議論された。
二者の電話会談の展望については、トルコとシリアに訊かねばならない。

AFP, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

『テュルキイェ』はトルコのエルドアン大統領が近くシリアのアサド大統領との電話会談に臨むかもしれないと伝える(2022年8月9日)

『テュルキイェ』紙(8月8日付)は、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が近くシリアのアサド大統領との電話会談に臨むかもしれないと伝えた。

同紙によると、「重要な決定」が、イランの首都テヘランでのエルドアン大統領、ロシアのヴラジーミル・プーチン大統領、そしてイランのエブラーヒーム・ライースィー大統領との三者首脳会談とロシアの避暑地ソチでのエルドアン大統領とプーチン大統領の首脳会談でなされ、トルコはロシアとイランに対して、シリア政府も含めたかたちでのクルド民族主義組織の民主統一党(PYD)に対する「合同作戦」の実施を提案した。

同紙はまた、アラブ湾岸の「某国」と、これとは別のアフリカの「ムスリム国」がトルコとシリア結ぶ仲介外交を行っており、トルコ側が「時期尚早」としてきたエルドアン大統領とアサド大統領の接触が電話会談というかたちで行われ得ると指摘している。

AFP, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022、Turkiye, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム解放機構の総合治安機関は北部地域で「犯罪者体制」(シリア政府)の手先に対する治安作戦を行っていると発表(2022年8月9日)

イドリブ県では、シャーム解放機構の総合治安機関は、フェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/GE.SE.SE1/)を通じて、シリア北部地域において「犯罪者体制」(シリア政府)の手先およびその容疑者多数に対する治安作戦を行っていると発表、拘束した容疑者の写真などを公開した。

https://www.facebook.com/GE.SE.SE1/posts/pfbid02PAiykMo6KH8xt7STnLhXC7QJ5S3Er7FaeJcWUMpGmgSCd1Pgm6ZwCjrzB6mMjS84l

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるサーン村、ザーウィヤ山地方のスフーフン村、ファッティーラ村、バイニーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタディール村を砲撃した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がクルド山地方のカッバーナ村一帯で砲撃戦を行った。

AFP, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア人が乗った車が機銃掃射を受けたのを受け、シリア軍とロシア軍はマンビジュ市東にあるシリア民主軍所属のマンビジュ軍事評議会の拠点複数カ所を砲撃(2022年8月9日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の憲兵隊がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市近郊でロシア人が乗った車に機関銃を発砲し、車を故障させた。

これを受けて、シリア軍とロシア軍はマンビジュ市東のアブー・ミンディール村、アブー・カフフ町の通行所に設置されているシリア民主軍所属のマンビジュ軍事評議会の拠点複数カ所に対して砲撃を行った。

 

**

 

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市に設置されているロシア軍基地が、シリア民主軍との連携なしに単独で部隊をパトロール任務のために出動させたところ、シリア民主軍が反発し、市内の街道を封鎖するなどして、進行を阻止、パトロール部隊は基地への帰還を余儀なくされた。

AFP, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダルアー県アドワーン村でシリア軍と地元の民兵に王位されたダーイシュのイラク人の幹部が自爆(2022年8月9日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、アドワーン村でシリア軍と地元の民兵がダーイシュ(イスラーム国)の幹部と思われるアブー・サーリム・イラーキーを名乗るイラク人を自宅で包囲、激しい戦闘の末、アブー・サーリム氏は自爆し、死亡した。

この爆発で、シリア軍側にも複数の負傷者が出た。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルがスフナ市の入口に設置されている「イランの民兵」の検問所を襲撃し、外国人(非シリア人)の戦闘員3人が死亡、4人が負傷した。

AFP, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がハサカ県の国境地帯に対してドローンを投入するなどして激しい攻撃を加え、女性と子供を含む10人あまりが死亡(2022年8月9日)

ハサカ県では、ANHA(8月9日付)、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町のサルマーサ村を砲撃し、同地に身を寄せていた国内避難民(IDPs)の男性1人が死亡した。

トルコ軍はまた、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアームーダー市近郊の(上)ハルザ村にある民家とカーミシュリー市の南部環状線一帯を無人航空機(ドローン)で攻撃した。


トルコ軍はさらに、アームーダー市と同市近郊のハーニーカー(ハーニーキー)村、ジャルナク村、シューラキー村、タッル・ハムドゥーン村、カーミシュリー市近郊のスィーカルカー村、タッル・ザイワーン村、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市のウームリーク村、シャルフーミーヤ村、カルディーム村、カイル・ハスナーク村、タッル・ジハーン村、ルーターン村、ズールアーファー村、タッル・バシュク村、タッル・サイイド・ムッラー・アッバース村、ダクリー村、ダルバースィーヤ市近郊のカルマーナ村、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のファキーラ村、アッラーダ村、アサディーヤ村、タッル・タムル町近郊のダシーシャ村、クーザリーヤ村、マアバダ(カルキールキー)町の上サルマサーフ村を砲撃した。

これにより、ANHAによると、カーミシュリー市近郊のスィーカルカー村、タッル・ザイワーン村では女性と子供を含む子供4人と女性2人を含む7人が負傷した。

これに関して、シリア人権監視団によると、カーミシュリー市近郊での砲撃では、国連が新型コロナウイルス感染症の治療のために使用している病院一帯周辺で塹壕の掘削に従事していた作業員が狙われ、少なくとも4人が死亡、複数が負傷した。

また、SANA(8月9日付)は、トルコ軍がカーミシュリー市各所(スイス地区、マフマキーヤ地区、西部環状線一帯)および同市近郊のスィーカルカー村、タッル・ハムドゥーン村を砲撃し、カーミシュリー市スイス地区では住民1人が死亡、子供3人と女性3人が負傷、住居などに物的被害が出たと伝えた。

一方、カルマーナ村では、ANHAによると、シリア軍兵士1人、シリア人権監視団によると2人が負傷した。

さらに、カフターニーヤ市近郊のカルキー・ザイラー村では、ANHAによると、少女1人が負傷、シリア人権監視団によると子供1人が死亡、複数が負傷した。



このほか、シリア人権監視団によるとアームーダー市近郊では1人が負傷した。

また、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(8月9日付)などによると、カフターニーヤ市一帯への砲撃では、米軍が拠点を設置しているマズカフト・ダム(マズカフト村)近く、マフラカーン村にあるシリア正教の聖ギルギル教会近くに砲弾が着弾した。

**

アレッポ県では、ANHA(8月9日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のウンム・クラー村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるバーブ市に隣接するシリア政府支配下のターディフ市一帯でシリア軍とシリア国民軍が交戦し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属し、ダーイシュ(イスラーム国)の元メンバーなどからなる東部自由人連合の戦闘員1人が負傷した。

**

ラッカ県では、ANHA(8月9日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のディブス村、フーシャーン村、ハーリディーヤ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア学生国民総連合、シリア家族人口問題委員会が統一地方選挙への女性と若者の参加を促すための啓発活動を続ける(2022年8月9日)

シリア学生国民総連合が、地方行政環境省の協力を得て、各地で「第1の隣人」第2段階を開始し、9月18日に投票が予定されている統一地方選挙に対する若者の意識向上や参加を呼びかける啓発活動を行った。

**

ハサカ県では、シリア家族人口問題委員会がシリア青年バスマ機構や関係省庁の協力のもとに開始した「あなた(貴女)にはできる…あなた(貴女)にはそれだけの価値がある」キャンペーンの一環として、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ市でワークショップが開催され、女性の選挙参加が呼び掛けられた。

ワークショップには、ルワイユ・スユーフ県知事、バアス党ハサカ支部幹部らが出席した。

**

タルトゥース県では、タルトゥース市のアラブ文化センターで、女性の選挙への参加を呼び掛ける啓発セミナーが開催され、県議会議長のアルヤー・マフムード女史らが公演を行った。

**

ムハンマド・アルヌース首相を議長とする定例閣議が開かれ、統一地方選挙への有能で経験豊富な人材の立候補を奨励することの重要性を確認した。

**

SANA(8月9日付)が伝えた。

AFP, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒズブッラーのナスルッラー書記長:「シリアは生存をかけた戦争を乗り越えたが、封鎖と制裁に苦しんでいる。だから、この制裁を解除するために声を上げねばならない」(2022年8月9日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、首都ベイルート南部郊外で行われたアーシューラーの祝祭に向けてビデオ演説を行い、生存を書けた戦争を乗り越えたシリアに対して欧米諸国の依然として続けている制裁の解除に向けて声をあげるよう呼び掛けた。

ナスルッラー書記長の主な発言は以下の通り:

シリアは生存をかけた戦争を乗り越えたが、封鎖と制裁に苦しんでいる。だから、この制裁を解除するために声を上げねばならない。
米国とその同盟国はシリア、イエメン、ガザ地区での戦争に失敗した後、これらに制裁と封鎖を行うことで、諸国民を従属させようと試みている。
抵抗こそが、土地と聖地の奪還、イスラエルの占領によってさまざまな国に離散したパレスチナ避難民の帰還に向けた唯一の道である…。パレスチナは中核的大義であり、闘争を続けるパレスチナ国民に寄り添い続ける。
レバノンは、誰であれ、その富を奪おうとするものを許さなし、これらの富に手を伸ばそうとする者の手を切り落とす…。レバノン国民は40年にわたり封鎖、戦争、暗殺に直面してきたが、前途有望な未来を希求し続ける。
石油や領海の問題について、レバノンの国家の要請に対する回答を待っている。だが、我々は、あらゆる可能性、レバノンのあらゆる無辜の人に対する侵略に対処する用意がある。レバノンにおいて、抵抗は、無敵と言われた軍(イスラエル軍)を打ち負かせることを立証した。

マナール・チャンネル(8月9日付)などが伝えた。

AFP, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Qanat al-Manar, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で40人(2022年8月9日)

保健省は政府支配地域で新たに40人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者5人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、8月9日現在のシリア国内での感染者数は計56,604人、うち死亡したのは3,155人、回復したのは52,896人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid0ZCNv2zQvF9NF57nkHPwdt68Y5yJqQBcDk88W71NKWTiessBspsVQixY3uCnkBgf6l

AFP, August 9, 2022、ACU, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センターは過去24時間で緊張緩和地帯内でヌスラ戦線(シャーム解放機構)による8回の砲撃を確認したと発表(2022年8月9日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、過去24時間で緊張緩和地帯内でテロ組織のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)による8回の砲撃(すべてイドリブ県)を確認、これにより民間人2人が負傷したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(8月9日付)が伝えた。

RIA Novosti, August 9, 2022をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.