タイムズ・オブ・イスラエル:ロシア軍はシリアに供与していたS-300防空システムを解体し、ウクライナで特別軍事作戦にあたる部隊を支援するため黒海に移送(2022年8月26日)

タイムズ・オブ・イスラエル(8月26日付)は、ロシア軍がシリアに供与していたS-300防空システムを数週間前に解体し、タルトゥース県のタルトゥース港から黒海のノヴォロシスク港に移送と伝え、S-300が設置されていたとされる場所などの衛星画像(イスラエルの民間衛星画像企業イメージサット・インターナショナルが提供)を掲載した。


ウクライナでの特別軍事作戦を行うロシア軍部隊を支援するのが目的だという。

AFP, August 27, 2022、ANHA, August 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2022、Reuters, August 27, 2022、SANA, August 27, 2022、SOHR, August 27, 2022、The Times of Israel, August 26, 2022などをもとに作成。

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『ニューヨーク・タイムズ』:米国は「複数のプライベート・チャンネル」および公式に米国がシリアでの戦闘激化を望まないとイランに伝える(2022年8月26日)

『ニューヨーク・タイムズ』(8月26日付)は、米高官筋の話として、米国がイランに対して「複数のプライベート・チャンネル」および公式にシリアでの戦闘激化を行わないよう伝えるとともに、米国がシリアでのいかなる軍事的緊張も望んでいない旨を伝えたと報じた。

AFP, August 27, 2022、ANHA, August 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2022、The New York Times, August 26, 2022、Reuters, August 27, 2022、SANA, August 27, 2022、SOHR, August 27, 2022などをもとに作成。

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PYDに近いシリア・ムスタクバル党の幹部が拘留中にシリア民主軍の拷問を受けて死亡(2022年8月27日)

ラッカ県では、ナフル・メディア(8月27日付)などは、クルド民族主義組織の民主統一党(PYD)に近いシリア・ムスタクバル党のタブカ支部広報局長を務めるムサンナー・ズィヤーブ・アブドゥルカリーム氏が、拘留中に人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拷問を受けて死亡した、と伝えた。

アブドゥルカリーム氏は今月初めにシリア民主軍によって拘束されていた。

AFP, August 27, 2022、ANHA, August 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2022、Nahr Media, August 27, 2022、Reuters, August 27, 2022、SANA, August 27, 2022、SOHR, August 27, 2022などをもとに作成。

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有志連合の匿名元幹部:タンフ国境通行所の米軍基地へのドローンはイラクより飛来(2022年8月27日)

『クドス・アラビー』(8月27日付)は、有志連合の匿名元幹部の話として、ヒムス県のタンフ国境通行所に違法に設置されている米軍(有志連合)の基地への無人航空機(ドローン)による攻撃に関して、ドローンがイラクの人民動員隊に所属するアブダール運動の所属機で、同国アンバール県のアッカーシャート鉱山から発進し、カーイム郡、ラトバ郡の上空を経てシリア領内に入ったと伝えた。

AFP, August 27, 2022、ANHA, August 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2022、Reuters, August 27, 2022、SANA, August 27, 2022、SOHR, August 27, 2022などをもとに作成。

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フール・キャンプで内務治安部隊(アサーイシュ)が「人道と治安」作戦第2段階を継続:広報局長はキャンプでの治安不安定化がトルコの指示によるものと主張(2022年8月27日)

ハサカ県では、ANHA(8月27日付)によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプで、内務治安部隊(アサーイシュ)が「人道と治安」作戦第2段階を継続した。

アサーイシュによると、第2段階の3日目となる27日には、ダーイシュ(イスラーム国のスリーパーセルがキャンプ内の児童を洗脳するために利用していた秘密本部を発見、これを破壊した。

また、スリーパーセルのメンバー6人を逮捕、塹壕1ヵ所を新たに発見した。

これに対して、ダーイシュ・メンバーの家族がアサーイシュの部隊を襲撃し、女性隊員2人が負傷した。

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アサーイシュのジャズィーラ地域広報局長のナーリーン・アブドゥルカーディル氏は、ANHAに対して、今年に入ってからキャンプ内でイラク難民やシリア人国内避難民(IDPs)を狙ったさまざまな事件が発生し、治安が不安定化していることに関して、トルコからの指示を受けて殺害・襲撃が行われていると主張した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にはるスワル町で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, August 27, 2022、ANHA, August 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2022、Reuters, August 27, 2022、SANA, August 27, 2022、SOHR, August 27, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県とアレッポ県を砲撃(2022年8月27日)

ハサカ県では、ANHA(8月27日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のタッル・ラバン村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(8月27日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のウンム・クラー村を砲撃した。

AFP, August 27, 2022、ANHA, August 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2022、Reuters, August 27, 2022、SANA, August 27, 2022、SOHR, August 27, 2022などをもとに作成。

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サッバーク国連シリア大使はNPT再検討会議の最終文書草案に異議を唱え、イスラエルの条約参加を義務づけるよう求める(2022年8月27日)

バッサーム・サッバーク国連シリア上級代表(大使)は、米ニューヨークの国連本部で4週間にわたって開かれていたNPT(核拡散防止条約)の再検討会議の最終日に発言を行い、最終文書草案の内容に異議を唱えた。

サッバーグ大使は以下の通り述べた:

シリアは、本会議の成功によって、(格不拡散)条約再検討の過程における新たな1ページが開かれることを望んでいた。だが、西側諸国の政治的利己主義、そしてこれらの国が条約締約国の利益よりも地政学的利益を優先させたことで、こうした遺憾な結果に終わった。

本会議の議事において、我々はこれらの国が、この演壇を悪用して、締約国に不当な攻撃を仕掛け、条約の三つの柱に関連する諸問題に恣意的に対処しようとするあからさまな動きを目の当たりにしてきた。これは本会議の議事を明らかに政治化したもので、不拡散体制を強化するための努力を大きく損なった。

シリアの代表団は、本会議の議事のすべての段階で、全締約国の代表団と協力する用意があると表明し、最終文書草案に関するコンセンサスに参加するために必要な柔軟性と準備を示そうとしてきた。しかし、大多数の締約国が表明した重大な懸念に対応できなかったことを遺憾に思っている。

シリアの代表団は、最終文書草案に含まれる中東に関する文言が脆弱で、地域諸国の最大の懸念に応えていないと考えている。とりわけ、核不拡散条約へのイスラエルの参加を義務づけ、同国のすべての核施設を国際原子力機関の包括的保障措置協定の対象とするとの文言が含まれていなかった。この点において、シリアは、1995年の中東にかかる決議が、その目標と目的が完全に達成・実施されるまで効力を持ち続けることを確認したい。文書に、この決議を実施するための具体的且つ実務的な手順が盛り込まれることを望んできたからだ。

シリアの代表団は、本会議の交渉プロセスがより透明なかたちで行われ、すべての関係国が対等な立場で参加することを望んでいた。それは、今後の再検討会議の交渉プロセスにおいて悪しき前例を作らないのようにするためである。

シリアは、すべての締約国の権利、とりわけ核エネルギーの平和利用に対する譲ることのできない権利を均等に尊重する必要があると強調したい。この点において、一部の西側諸国が我が国を含む一部の国々に対して科している法的根拠を欠いた一方的な制裁に反対する明確な姿勢を打ち出すことを望んでいた。この制裁は、条約第4条の規程に違反し、これらの国々が核の平和的利用、とりわけ医療、人道分野での利用にかかる権利を行使することを損なている。
締約国が今日直面することになったこの挫折は、欲求不満の理由であってはならず、多国間での取り組みを増進させ、我々が今後直面することになる問題解決に向けた道を切り開くべく協力するための原動力となるものである。我々は、今回の経験を活かして、透明性と包括性を確保し、政治化と排除を退け、条約の三つの柱をバランスよく、恣意的な選択や差別のないかたちで実施することに専念していきたい。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/pfbid02vJdepQfQM4GLGSzbTjv6LThsVSoXiCuPkrgycvBq9A4MHeG11YT8FcvT8ooxXhArl?__cft__[0]=AZXWG4sM632agUa9ANY07yaQm9DXyhzGp6zJAtkQ5ytgLbzMZ0X3ivKxcXMbJ0unT9siLa7WAqtiCgequ5Q7hFU6ejqAc-M7QnXufb2vMB4Z79V1I7Nm7F9gHyQbCErOO5Y08qwZDU50h46JEDA6B55QErYHvxfbl36KywpnVe6xrJ6NIQlbktNkXm4jNF9dCDHw514sxCXzCVetKf9qQaoX&__tn__=%2CO%2CP-R

SANA(8月27日付)が伝えた。

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なお、再検討会議は、前回7年前に続いて、最終文書について合意に至らなかった。

ロシア軍が掌握し、周辺地域への砲撃が相次いでいるウクライナ南東部のザポリージャ原子力発電所の処遇をめぐるロシアと欧米諸国の対立が主因。

グスタヴォ・スラウビネン議長は、「残念ながらただ1つの国が異議を唱えている」と述べ、ロシアを暗に批判した。

AFP, August 27, 2022、ANHA, August 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2022、Reuters, August 27, 2022、SANA, August 27, 2022、SOHR, August 27, 2022などをもとに作成。

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外務在外居住者省は国連安保理事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、イスラエルにシリアに対する度重なる攻撃を非難するよう求めるとともに、報復権の留保を表明(2022年8月27日)

外務在外居住者省は国連安保理事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、イスラエルにシリアに対する度重なる攻撃を、国連加盟国の主権侵害として明確に非難する決議を採択するよう要請するとともに、国際法と国連憲章が認める適切な手段をもって報復権を行使することを留保すると表明した。

書簡は、8月25日にイスラエル軍戦闘機がハマー県各所に対して新たなミサイル攻撃を行ったことを受けたもの。

SANA(8月27日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/pfbid0699ZXbCP1q39pDjLzXeLUiN7RQudec36oiPZ8ux3CvAkczJ7ee3tDS3JTUUj6YeKl

AFP, August 27, 2022、ANHA, August 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2022、Reuters, August 27, 2022、SANA, August 27, 2022、SOHR, August 27, 2022などをもとに作成。

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アサド大統領は210月1日付で予備士官および予備士官学生の召集を終了することを定めた管理命令を発出(2022年8月27日)

軍武装部隊総司令官を兼務するアサド大統領(大将)は、2022年10月1日付で予備士官および予備士官学生の召集を終了することを定めた管理命令を発出した。
SANA(8月27日付)が伝えた。

AFP, August 27, 2022、ANHA, August 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2022、Reuters, August 27, 2022、SANA, August 27, 2022、SOHR, August 27, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で4人(2022年8月27日)

保健省は政府支配地域で新たに4人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者34人が完治したと発表した。

これにより、8月27日現在のシリア国内での感染者数は計56,973人、うち死亡したのは3,163人、回復したのは53,259人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid02bGjis5SaEAnxJVmfBUKX6raPbiYapeMSuPjw5PBFygzmfqFvL6PLFer8sEiKGH55l

AFP, August 27, 2022、ACU, August 27, 2022、ANHA, August 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2022、Reuters, August 27, 2022、SANA, August 27, 2022、SOHR, August 27, 2022などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは米占領下の55キロ地帯で活動する過激派がシリア軍の拠点を自爆型ドローンで攻撃し、兵士1人が死亡、2人が負傷したと発表(2022年8月27日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、米主導の有志連合の占領下にあるヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動する過激派が、自作の自爆型無人航空機(ドローン)でタウィール丘一帯に展開するシリア軍第134戦車旅団の分隊拠点を攻撃、シリア軍兵士1人が死亡、2人が負傷したと発表した。

エゴロフ副センター長はまた、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握り、「テロリスト」が「解放区」と呼ぶシリア北西部イドリブ県の緊張緩和地帯で、武装勢力が学生やその家族に対して、シリア政府支配地域内の大学で学ぶのを認める見返りとして、法外な「税金」を科していると発表、こうした行為が、緊張緩和地帯の境界線を民間人が越えて移動することを保障するアスタナ会議の原則に反していると批判した。

このほか、過去24時間で緊張緩和地帯内でテロ組織のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)による3回の砲撃(イドリブ県2回、ラタキア県1回)を確認したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(8月27日付)が伝えた。

RIA Novosti, August 27, 2022をもとに作成。

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