【トルコ・シリア大地震】トルコ(アレキサンドレッタ地方)を震源とするマグニチュード6.3の地震が発生、シリア国内で470人以上が新たに負傷(2023年2月20日)

国立地震センターは、午後8時4分にアレキサンドレッタ地方(トルコ領ハタイ県)の地下21.2キロを震源とするマグニチュード6.3の地震が発生したと発表した。

SANA(2月20日付)が伝えた。

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シリア人権監視団によると、この地震で470人以上が新たに負傷した。

負傷者の内訳は、シリア北西部(シャーム解放機構の支配地やトルコ占領地)で150人以上、シリア政府支配地で少なくとも320人(アレッポ県100人、ハマー県40人、ラタキア県120人、イドリブ県60人)。

なお、同監視団によると、6日のトルコ・シリア大地震による死者は20日の段階で6,489人、このうちシリア政府の支配地での死者は2,221人、シリア北西部での死者は4,268人だという。

また、トルコで被災して死亡し、シリア領内に移送された犠牲者の数は1,787人に達している。

このうち、1,564人の遺体がイドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所から、166人がアレッポ県のバーブ・サラーマ国境通行所から、22人がラーイー村北の通行所から、20人がジャラーブルス国境通行所から、15人がハマーム村西の通行所からシリアに移送された。

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一方、

ホワイト・ヘルメットが21日に発表した声明によると、この地震により190人が新たに負傷した。

負傷者の県内訳は、イドリブ県150人強、アレッポ県45人強。

AFP, February 20, 2023、ANHA, February 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2023、Reuters, February 20, 2023、SANA, February 20, 2023、SOHR, February 20, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】ブリンケン米国務長官はトルコを訪問し、チャヴシュオール外務大臣、ホワイト・ヘルメット代表と会談(2023年2月20日)

米国のアントニー・ブリンケン国務長官はトルコを訪問し、首都アンカラでメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣と会談した。

会談後の共同記者会見で、ブリンケン国務長官は、シリアへの越境(コロスボーダー)人道支援の経路がシャーム解放機構の支配地とを結ぶイドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所1ヵ所に限定されていることに遺憾の意を示す一方、シリア政府が国連との間でアレッポ県のバーブ・サラーマ国境通行所とハマーム北の通行所の開放に同意したことについては、「確認を待つ必要がある」と述べるにとどまった。

ブリンケン国務長官はまた、ホワイト・ヘルメットの代表と会談、それに関してツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/SecBlinken/)で次のように綴った。

トルコで今日、シリア民間防衛隊(ホワイト・ヘルメットのこと)の代表者らに会えたことを光栄に思う。地震の後、シリア人を救出するため、あなた方が行ってきた英雄的な努力に感謝すす。米国は、この悲劇に対応して、救命援助活動を行うあなたがたや他の組織を支援できることを誇りに思っている。

AFP, February 20, 2023、ANHA, February 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2023、Reuters, February 20, 2023、SANA, February 20, 2023、SOHR, February 20, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】国連からの食料などの救援物資を積んだ貨物車輌20輌からなる車列が、バーブ・ハワー国境通行所を経由してシャーム解放機構の支配地に(2023年2月20日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、国連からの食料などの救援物資を積んだ貨物車輌20輌からなる車列が、バーブ・ハワー国境通行所を経由してシャーム解放機構の支配地に入った。

AFP, February 20, 2023、ANHA, February 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2023、Reuters, February 20, 2023、SANA, February 20, 2023、SOHR, February 20, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】シリア国民軍に所属するスルターン・スライマーン・シャー師団とハムザ師団が地震に乗じて被災地で略奪行為(2023年2月20日)

シリア人権監視団は、シリア国民軍に所属するスルターン・スライマーン・シャー師団とハムザ師団が、トルコ・シリア大地震の被害がもっとも大きかったトルコ占領下の「オリーブの枝」地域内のジンディールス町(アレッポ県)などで、人命救助や瓦礫の撤去作業の経験を欠いているにもかかわらず、民衆の支持を得ようとして救援活動に参加する一方、被災した建物から家財道具や金品を略奪しているとの苦情が住民から寄せられていると発表した。

AFP, February 20, 2023、ANHA, February 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2023、Reuters, February 20, 2023、SANA, February 20, 2023、SOHR, February 20, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊を砲撃(2023年2月20日)

ラッカ県では、ANHA(2月20日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のフワイジャ村、ファーティサ村などを砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍とトルコ軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・アラブ(コバネ)市西の国境地帯で合同パトロールを実施した。

AFP, February 20, 2023、ANHA, February 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2023、Reuters, February 20, 2023、SANA, February 20, 2023、SOHR, February 20, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】シリア・アラブ赤新月社が前日に続いて、北・東シリア自治局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区に救援物資を輸送するなか、両区の幹部はシリア軍第4師団が両区を封鎖していると非難(2023年2月20日)

アレッポ県では、SANA(2月20日付)によると、シリア・アラブ赤新月社が前日に続いて、北・東シリア自治局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区に、食料、衣料品などの車輌21輌分の救援物資を輸送した。

ANHA(2月20日付)によると、両地区に輸送された物資は、UNHCRなどからシリア政府に提供された救援物資。

アワーリド検問所を通過した車列は、アフリーン・サロン前のシュカイフ地区で積み荷を降ろした。

シャイフ・マクスード地区およびアシュラフィーヤ地区の救援委員会がANHAに明らかにしたところによると、支援物資は、毛布、クッション、ブランケット、充電器、子供副、キッチン用品など。

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しかし、北・東シリア自治局傘下のアレッポ市シャイフ・マクスード地区およびアシュラフィーヤ地区のワラート・マアムー総合評議会共同議長はANHA(2月20日付)に対して、シリア軍第4師団が両区を封鎖し、人道支援物資の搬送を阻止していると批判した。

AFP, February 20, 2023、ANHA, February 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2023、Reuters, February 20, 2023、SANA, February 20, 2023、SOHR, February 20, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】マフルーフ地方行政環境大臣がスミスFAO中東地域副代表と会談(2023年2月20日)

フサイン・マフルーフ地方行政環境大臣が食糧農業機関(FAO)のルース・スミス中東地域副代表と会談し、被災者をFAOの支援プログラムの対象者とする仕組みについて意見を交わした。

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サッターム・ジャドアーン駐イラン・シリア大使がイラクのアスィール・ダーウド・グライリー通商大臣と会談し、両国の経済、通商、投資関係の強化の方途について意見を交わした。

会談で、ジャドアーン大使は、トルコ・シリア大地震の被害に対するイラクの緊急支援、救援物資や機器の提供、救援チームの派遣に謝意を示した。

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ハンムーダ・サッバーグ人民議会議長がワヒード・ムバーラク・サイヤール駐シリア・バーレーン大使と会談し、二国間関係の重要性を確認、シリアが常にアラブ諸国による共同行動を望み、すべてのアラブ諸国に手を差し伸べたいと述べた。

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SANA(2月20日付)が伝えた。

AFP, February 20, 2023、ANHA, February 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2023、Reuters, February 20, 2023、SANA, February 20, 2023、SOHR, February 20, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】エジプト海軍の貨物船がラタキア港に救援物資500トンを届けるなど国外からの支援続く(2023年2月20日)

エジプトからの医療物資、少量品、生活必需品などの救援物資500トンを積んだエジプト海軍貨物船がラタキア港に到着し、物資をシリア・アラブ赤新月社に引き渡した。

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世界保健機関(WHO)、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーン、ロシア、イラン、リビアからの救援物資を積んだ航空機13機が、ダマスカス国際空港、殉教者バースィル・アサド国際空港、アレッポ国際空港に到着した。

ダマスカス国際空港には、WHOの物資を積んだUAE機1機、UAE機3機、オマーン機1機、ロシア機1機が、殉教者バースィル・アサド国際空港には、UAE機2機、ロシア機1機、リビア機1機が、アレッポ国際空港には、WHOの物資を積んだUAE機2機、イラン機1機が到着した。

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ヨルダン政府とヨルダン・ハシミテ慈善機構からの救援物資を積んだ貨物車輌の車列(がナスィーブ国境通行所(ダルアー県)を通じてシリアに入った。

また、アカバ商業会議所とヨルダン・ハシミテ慈善機構からの支援物資100トンを積んだ別の車列も、ナスィーブ国境通行所を通じてシリアに入った。

さらに、オマーン在住のシリア人からの救援物資を積んだ車輌3輌からなる車列がナスィーブ国境通行所を通じてシリアに入った。

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イラクからの救援物資を積んだ貨物車輌79輌からなる車列がブーカマール国境通行所(ダイル・ザウル県)を通じてシリアに入った。

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SANA(2月20日付)が伝えた。

AFP, February 20, 2023、ANHA, February 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2023、Reuters, February 20, 2023、SANA, February 20, 2023、SOHR, February 20, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】在外公館で弔問記帳続く(2023年2月20日)

ハンガリーの首都プラハにある在ハンガリー・シリア大使館では弔問記帳の受付が続けられ、これまでにロシア、中国、キューバ、フィリピン、ベネズエラ、パキスタン、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、チュニジア、マレーシア、エジプト、イラク、クロアチア、パレスチナ、南アフリカ、オーストリア、ブルガリア、アルジェリア、ポーランド、チェコ、UAE、ブラジル、ベトナム、アンゴラ、カザフスタン、モロッコ、ルーマニア、ラオス、イエメンの大使や外交官らの弔問を受けた。

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エジプトの首都カイロにある在エジプト・シリア大使館では弔問記帳の受付が続けられた。

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ロシアの首都モスクワにある在ロシア・シリア大使館では弔問記帳の受付が続けられ、バッシャール・ジャアファリー大使が在ロシア・カザフスタン大使らの弔問を出迎えた。

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イランの首都テヘランにある駐イラン・シリア大使館では、支援物資や義援金の受付が続けられた。

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SANA(2月20日付)が伝えた。

AFP, February 20, 2023、ANHA, February 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2023、Reuters, February 20, 2023、SANA, February 20, 2023、SOHR, February 20, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】スワイダー市、カーミシュリー市で欧米諸国の経済制裁解除などを求めるデモ(2023年2月20日)

スワイダー県では、スワイダー市の県議会がある大統領広場で、市民団体、宗教団体、青年団体、県やバス党の関係者らが、トルコ・シリア大地震の被災者への支援と連帯を表明する大規模デモを行い、国際社会に対して欧米諸国が科している経済制裁と封鎖を解除し、イスラエルの度重なる攻撃を非難するよう訴えた。

SANA(2月20日付)が伝えた。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市のアラブ文化センター前で、住民数十人が欧米諸国による経済制裁の解除を求めて抗議デモを行った。

AFP, February 20, 2023、ANHA, February 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2023、Reuters, February 20, 2023、SANA, February 20, 2023、SOHR, February 20, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】シリアのアサド大統領がオマーンを訪問し、首都マスカットでハイサム・ブン・ターリク国王と会談(2023年2月20日)

シリアのアサド大統領がオマーンを訪問し、首都マスカットの国際空港でハイサム・ブン・ターリク国王の出迎えを受け、その後バラカ・アーミル宮殿(スィーブ宮殿)で公式会談を行った。

会談のなかで、ハイサム国王は、アサド大統領とシリア国民に対して、改めてトルコ・シリア大地震の犠牲者への哀悼の意を示すとともに、オマーンが地震の被害、戦争や経済制裁の影響を克服しようとするシリアを支援し続けることを確認、こうした要因によってシリア国民が困難な状況下で暮らしていることに理解を示した。

これに対して、アサド大統領は、ハイサム国王およびオマーン政府、国民がシリアと連帯し、寄り添い、救援物資を提供してくれたことへの謝意を述べるとともに、オマーンがシリアに対するテロ戦争において、シリアとともにいてくれたことに最大の感謝の意を示した。

会談ではまた、二国間の協力関係について意見が交わされ、二国間協力を強化し、あらゆる分野での復興をめざすことで合意、アサド大統領は、両国が、相互信頼と、古くからの深淵な理解のもとに関係を織りなしていると述べた。

両首脳はさらに、地域情勢や国際情勢、中東地域における安全と安定の強化に向けた取り組みについても意見を交わし、アサド大統領は、オマーンが常にバランスのとれた信頼できる政策を維持してきたことを評価、中東地域が今日、オマーンのこうした役割を必要としており、それが両国民の利益につながり、相互互恵と内戦不干渉に基づいたアラブ諸国関係を強化すると述べた。

これに対して、ハイサム国王は、「シリアはアラブ姉妹国であり、我あれはシリアがすべてのアラブ諸国と関係正常化することを希求している」と応えた。

続いて、両首脳は非公式会談に臨み、その後、アサド大統領は帰国の途に着いた。

空港では、シハーブ・ブン・ターリク・アール・サイード国防担当副首相が見送りの言葉を述べた。

アサド大統領には、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣、マンスール・アッザーム大統領府担当国務大臣、サーミル・ハリール経済対外通商大臣、ルーナー・シブル大統領府特別顧問(政治報道局長)、イドリース・マイヤー在オマーン・シリア大使が同行した。


https://youtu.be/78vznSJq46o

https://youtu.be/MEnWT-EwkNU















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AFP, February 20, 2023、ANHA, February 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2023、Reuters, February 20, 2023、SANA, February 20, 2023、SOHR, February 20, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】アブドゥッラティーフ公共事業住宅大臣は記者会見で被災県の建物の安全確認の進捗などを説明(2023年2月20日)

スハイル・アブドゥッラティーフ公共事業住宅大臣は記者会見を開き、被災県(アレッポ県、ラタキア県、ハマー県)に設置されている構造安全委員会が、4万1000棟以上の建物の安全確認作業を完了し、全壊した建物、補強が必要な建物、軽微な修復な建物、安全な建物の分類を近く完了することを明らかにするとともに、西側諸国による一方的経済制裁のもとで困難な状況にあるものの、国家は被災者に可能なあらゆる支援を行うと強調した。

アブドゥッラティーフ公共事業住宅大臣の発表によると、アレッポ県に100、ラタキア県に100、ハマー県に60の構造安全委員会を設置し、アレッポ県で1万2600棟以上、ラタキア県で2万2000棟以上、ハマー県で7200棟あまりの建物の調査を完了した。

また、被災者を収容するために被災県の250ヵ所以上に避難所を設置、14日の閣議で決定された計画の第2段階を実施するため、プレハブ350戸の設置やマンション300室の確保が進められていると付言した。

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シリアのボランティア・メディア・チームの「サンマーア・ハキーム」はトルコ・シリアの被災者への支援状況を管理し、要支援者に適切な支援を行うことを目的としたアプリ「カフー」を開発し、リリースした。

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ハマー県の社会福祉協会が被災者を支援するイニシアチブを立ち上げた。

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タルトゥース県ドゥライキーシュ市で被災者への医療サービスを行うイニシアチブが立ち上げられた。

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AFP, February 20, 2023、ANHA, February 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2023、Reuters, February 20, 2023、SANA, February 20, 2023、SOHR, February 20, 2023などをもとに作成。

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