シャーム解放機構傘下のシリア救国内閣政治問題局は、アサド大統領のアラブ連盟首脳会議への出席を非難する声明を発表(2023年5月20日)

シャーム解放機構の事実上の傘下組織で、イドリブ県中北部を中心とするいわゆる「解放区」の自治を委託されているシリア救国内閣に所属する政治問題局は、第32回アラブ連盟首脳会議へのアサド大統領に抗議するかたちで声明を発表した。

声明の骨子は以下の通り。

シリア革命は深刻な課題に晒されている。それは、さまざまな人権機関が音声や映像によって記録してきたシリアの体制による犯罪の記録を洗浄しようとする地域内の――イランの後援のもとで行われている――精力的な試み、10年以上の断交の末に政治の舞台に同体制を再浮上させるための取り組みのなかに体現されている。これは、犯罪者体制のトップがジェッダでのアラブ・サミットに出席し、彼を招待し、歓迎した者に向けて発言したことで最高潮に達した。
我々、自由シリア人民は、この体制のトップ、そしてそのシステムがシリアを――人民、国家のいずれにおいても――代表しておらず、犯罪者体制を売り込み、政治の部隊に復帰させようとするあらゆる試みが、シリア人民が受けた虐殺行為の現実を変えることはないことを確認する。また、我々は抵抗という選択肢を、彼、そしてその犯罪システムのすべての個人を責任追及するまで譲歩することはないことを確認する。
我々は、彼を政治的に浮上させ、その犯罪を水に流そうとするあらゆる試み、あるいは殉教者たちの血、捕虜・失踪者問題、避難民・難民の権利を譲歩することを拒否する。我々は、殉教者たちの誓約、あらゆる可能な手段をもって犯罪者体制を打倒することに体現されている正真正銘の革命の要求に誠実であり続ける。

https://www.facebook.com/1Agencyofsham/posts/pfbid02PaN5nY1pKF1B5iZSxtBuSARTuo3CrGCLdd2d4sApM76LSuMxHyqnmqh7dDs9rzTSl

AFP, May 20, 2023、ANHA, May 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2023、Reuters, May 20, 2023、SANA, May 20, 2023、SOHR, May 20, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域内のアレッポ県アアザーズ市で、体制打倒、体制による犯罪追及を訴えるデモ(2023年5月20日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域内のアアザーズ市で、体制打倒、体制による犯罪追及を訴えるデモが発生し、住民数十人が車やオートバイに乗って市内を巡回するなどして、抗議の意思を示した。

AFP, May 20, 2023、ANHA, May 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2023、Reuters, May 20, 2023、SANA, May 20, 2023、SOHR, May 20, 2023などをもとに作成。

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G7広島サミット首脳宣言は、国連安保理決議第2254号に沿ったシリアでの政治プロセスへの関与、化学兵器使用、国際法違反の責任追求、越境(クロス・ボーダー)人道支援継続を表明(2023年5月20日)

広島で5月19日に開幕したG7広島サミットは、首脳らによる討議の成果をまとめた首脳宣言(https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100506875.pdf)を発表、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を強化するするとともに、ウクライナ支援を継続するほか、現実的なアプローチを通じて「核兵器のない世界」に向けて取り組むと表明した。

また「グローバル・サウス」とも呼ばれる新興国や途上国に対し、各国の事情を考慮しながら支援すると強調した。

シリア情勢をめぐっては、以下の通り明記した。

我々は、シリアにおいて、国連安保理決議第2254号に沿った国連主導の包括的な政治プロセスに引き続き断固として取り組んでいく。我々は、政治的解決に向けた真の永続的な進展があった場合にのみ、と国際社会が正常化と復興支援を考慮すべきであることを再確認する。我々は、化学兵器禁止機関(OPCW)の活動への継続的な支持を表明し、化学兵器の使用、国際人道法および国際人権法を含む国際法違反の責任者の責任追求を行うと約束する。我々は、範囲や規模といった点で他に選択肢のない国連の越境(クロス・ボーダー)支援を通じて、支援を必要としているすべてのシリア人への完全かつ妨げられない人道的アクセスを求める。我々は、シリア北東部に抑留されているダーイシュ(イスラーム国)のメンバーや避難民に対する永続的な解決策を含め、ダーイシュの永続的な敗北に引き続き取り組んでいく。

AFP, May 20, 2023、ANHA, May 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2023、Reuters, May 20, 2023、SANA, May 20, 2023、SOHR, May 20, 2023などをもとに作成。

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ダルアー県で人民諸委員会メンバー、シリア軍兵士が殺害される(2023年5月20日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、マハッジャ町にある人民諸委員会の分所近くに仕掛けられていた爆弾が爆発し、委員会のメンバー1人が死亡した。

また、ジャースィム市近郊では、シリア軍兵士1人が正体不明の武装集団の要撃を受けて死亡した。

AFP, May 20, 2023、ANHA, May 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2023、Reuters, May 20, 2023、SANA, May 20, 2023、SOHR, May 20, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】国立地震センターは過去24時間にマグニチュード1.9~3.7の地震が13回発生したと発表(2023年5月20日)

国立地震センターは声明を出し、過去24時間に、ヒムス県西部、ラタキア県北東部、アレッポ県北西部、アレキサンドレッタ地方(トルコのハタイ県)、トルコ、レバノン南西部、ギリシャを震源とするマグニチュード1.9~3.7の地震が13回発生したと発表した。

SANA(5月20日付)が伝えた。

AFP, May 20, 2023、ANHA, May 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2023、Reuters, May 20, 2023、SANA, May 20, 2023、SOHR, May 20, 2023などをもとに作成。

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