米軍は5月3日にイドリブ県で実施したドローン攻撃で羊飼いの男性が標的となり、死亡した事件についての調査を開始(2023年5月10日)

AP(5月10日付)は、米軍が5月3日にイドリブ県で実施した無人航空機(ドローン)での攻撃で羊飼いの男性が標的となり、死亡した事件について調査を開始したと伝えた。

米中央軍(CENTCOM)はこの爆撃に関して、アル=カーイダの幹部指導者を殺害したと発表していた。

AFP, May 10, 2023、ANHA, May 10, 2023、AP, May 10, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2023、Reuters, May 10, 2023、SANA, May 10, 2023、SOHR, May 10, 2023などをもとに作成。

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シャーム解放機構の総合治安機関がイドリブ県北部のカッリー町でメディア活動家のアリー・アルールー氏を逮捕(2023年5月10日)

イドリブ県では、イナブ・バラディー(5月10日付)によると、シャーム解放機構の総合治安機関が県北部のカッリー町でメディア活動家のアリー・アルールー氏を逮捕した。

アルールー氏は自宅で捕えられ、連行された。

AFP, May 10, 2023、ANHA, May 10, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2023、‘Inab Baladi, May 10, 2023、Reuters, May 10, 2023、SANA, May 10, 2023、SOHR, May 10, 2023などをもとに作成。

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サウジアラビア高官は、シリアでの麻薬製造や同国からの麻薬密輸を停止させるため、サウジアラビアがシリア政府に40億米ドルを支払ったとの報道を否定(2023年5月10日)

ロイター通信(5月10日付)は、サウジアラビアが、シリアでの麻薬製造や同国からの麻薬密輸を停止させるため、シリア政府に40億米ドルを支払ったと伝えた。

同通信によると、この40億ドルは、ファイサル・ビン・ファルハーン外務大臣がシリアを訪問し、アサド大統領と会談した際に供与されたという。

これに関して、サウジアラビア高官筋は、ロイター通信に対して報道内容を否定した。

AFP, May 10, 2023、ANHA, May 10, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2023、Reuters, May 10, 2023、SANA, May 10, 2023、SOHR, May 10, 2023などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ムハイミーダ村で、ダイル・ザウル民政評議会の職員逮捕に反発する住民らが抗議デモ(2023年5月10日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるムハイミーダ村で、同評議会の通信委員会事務所の職員が前日に人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によって逮捕されたことに反発する住民らが抗議デモを行った。

AFP, May 10, 2023、ANHA, May 10, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2023、Reuters, May 10, 2023、SANA, May 10, 2023、SOHR, May 10, 2023などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がアレッポ県西部を砲撃し、シリア軍兵士1人死亡(2023年5月10日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室が県東部のアーフィス村一帯を砲撃し、シリア軍兵士1人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍もシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室が県西部一帯を砲撃し、シリア軍兵士1人が死亡した。

これに対して、シリア軍もシャーム解放機構の支配下にあるアターリブ市一帯を砲撃、シャーム解放機構のズバイル・ブン・アウワーム旅団の狙撃手が死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室は、無人航空機(ドローン)でシリア政府の支配下にあるガーブ平原北部のシャトハ町のサッカー場を攻撃した。

被害はなかった。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市のダム街道地区で、麻薬密輸に関与されているとされる男性が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

また、ダーイル町では何者かによって銃で撃たれた男性の遺体が発見された。

殺害されたのはシャイフ・マスキーン市出身で、元反体制武装集団メンバーを代表する同町の中央委員会のメンバーを務める人物。

AFP, May 10, 2023、ANHA, May 10, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2023、Reuters, May 10, 2023、SANA, May 10, 2023、SOHR, May 10, 2023、May 11, 2023などをもとに作成。

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北・東シリア自治局執行評議会共同副議長:「シリアのアラブ連盟復帰決議はシリア危機の解決のための入口にならればならないが、危機解決の礎石はシリア人どうしの対話のなかにある」(2023年5月10日)

北・東シリア自治局のハサン・クージャル執行評議会共同副議長は、7日のアラブ連盟緊急外務大臣会合でのシリアの連盟復帰決議に関して、シリア危機の解決のための入口にならればならないとしつつ、危機解決の礎石はシリア人どうしの対話のなかにあり、それなくしてシリアの安定を語ることは不可能だと述べた。

ANHA(5月10日付)が伝えた。

AFP, May 10, 2023、ANHA, May 10, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2023、Reuters, May 10, 2023、SANA, May 10, 2023、SOHR, May 10, 2023などをもとに作成。

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アサド大統領はサウジアラビアのサルマーン国王から、5月19日開催予定の第32回アラブ連盟首脳会議への招待状を受け取る(2023年5月10日)

大統領府は、アサド大統領がサウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール・スウード国王から、5月19日にジェッダで開催される第32回アラブ連盟首脳会議への招待状を受け取ったと発表した。

招待状は、ナーイフ・スダイリー在ヨルダン・サウジアラビア大使がシリアの首都ダマスカスを訪問し、アサド大統領に直接手渡し、アサド大統領はサウジアラビア国王による招待に謝意を示すとともに、サウジアラビアでの首脳会議開催がアラブ諸国民の願望を実現するためのアラブの共同行動を強化することになると述べた。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/pfbid0azPfAGoTcJBeXBYiUuux3nMPCJbwu7AT7ZRG7fWf1VpiwFNvjSRCFevXutBcL5yql

SANA(5月10日付)が伝えた。

AFP, May 10, 2023、ANHA, May 10, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2023、Reuters, May 10, 2023、SANA, May 10, 2023、SOHR, May 10, 2023などをもとに作成。

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ダマスカス県バルザ区警察での爆発で警官5人死傷、ダーイシュが犯行声明を出す(2023年5月10日)

ダマスカス県では、バルザ区警察の駐車場に駐車されていた車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、ムハンナド・ファンディー・ジャードッラー警部が死亡、警官4人が負傷した。

https://www.facebook.com/syrianmoi/posts/pfbid02vH2eKk1hdTMcgPQcrBUitfXgDEr2BZTXeQnKdZJE6N2abWxY1tHne8yzoBYou8Ahl

内務省が発表した。

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これに関して、ダーイシュ(イスラーム国)はテレグラムのアカウントを通じて声明を出し、犯行を認めた。

AFP, May 10, 2023、ANHA, May 10, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2023、‘Inab Baladi, May 10, 2023、Reuters, May 10, 2023、SANA, May 10, 2023、SOHR, May 10, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】アレッポ県は地震によって家屋などの不動産が全壊したアレッポ市の被災者243世帯の氏名を記載した決定第1号を発出(2023年5月10日)

アレッポ県は、2月6日に発生したトルコ・シリア大地震によって家屋などの不動産が全壊したアレッポ市の被災者243世帯の氏名を記載した決定第1号を発出した。

同決定は、家屋が全壊したにもかかわらず氏名が記載されていない被災者についても、90日以内に異議申し立てを申請するよう呼びかけるとともに、今後発出される決定において、家屋が全壊、半壊した被災者のリストを作成するとしている。

SANA(5月10日付)が伝えた。

AFP, May 10, 2023、ANHA, May 10, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2023、Reuters, May 10, 2023、SANA, May 10, 2023、SOHR, May 10, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】国民地震センターは過去24時間に、ヒムス県西部、アレキサンドレッタ地方(トルコのハタイ県)、トルコを震源とするマグニチュード1.8~3.3の地震が8回発生したと発表(2023年5月10日)

国民地震センターは声明を出し、過去24時間に、ヒムス県西部、アレキサンドレッタ地方(トルコのハタイ県)、トルコを震源とするマグニチュード1.8~3.3の地震が8回発生したと発表した。

SANA(5月10日付)が伝えた。

AFP, May 10, 2023、ANHA, May 10, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2023、Reuters, May 10, 2023、SANA, May 10, 2023、SOHR, May 10, 2023などをもとに作成。

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ロシア、シリア、トルコ、イランの四ヵ国外務大臣会合がモスクワで開催され、トルコとシリアの関係正常化に向けた行程表を作成することで合意(2023年5月10日)

ロシア、シリア、トルコ、イランの四ヵ国外務大臣会合がロシアの首都モスクワで開催され、セルゲイ・ラヴロフ外務大臣、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣、メヴリュト・チャヴシュオール外務大臣、ホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務外務大臣が一堂に会した。

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会談に先だって、ミクダード外務在外居住者大臣を代表とする使節団は、アブドゥッラフヤーン外務大臣を代表とするイラン使節団とラヴロフ外務大臣を代表とするロシア使節団と個別に会談し、シリアとイラン、ロシアそれぞれの関係の進展にかかる問題、地域情勢、国際情勢、4ヵ国会談などについて意見を交わし、シリアの主権の尊重、領土の統合、独立、保全、シリアにおけるトルコの占領終了、すべての違法な外国部隊の撤退、内政不干渉、テロ支援停止の必要を確認した。

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会談開催冒頭、ラヴロフ外務大臣は、シリアの主権維持、領土の統一と保全、国家による全土支配の回復の必要を強調、今回の会談がトルコとシリアの関係正常化に向けた行程表の作成に資することを望んでいると述べた。

ラブロフ外務大臣は、行程表が、アスタナ・プロセスが支持する諸原則、なかでもシリアの主権の尊重、領土の統一と保全、すべての参加者による国連憲章の遵守、善隣関係の維持、あらゆる形態の「テロとの戦い」における確固たる協力、外交の支援を受ける分離主義的運動と戦うtまえの共同行動を含むことになるとしたうえで、米国によるシリアでの違法な軍の駐留、資源簒奪、シリア北東部の分離主義的民兵(人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍)への支援を拒否すると述べた。

ラブロフ外務大臣は、米国がラッカ市一帯でダーイシュ(イスラーム国)などのテロ組織が参加するテロ集団を結成させ、国際法、国連憲章に反して、シリア情勢の安定を見出すためにこれを利用しようとしていると主張、4ヵ国の国防大臣が本件について先日検討を行ったことを明らかにした。

ラブロフ外務大臣はまた、西側諸国によるシリアへの一方的な経済措置(制裁)を拒否するとしたうえで、とりわけ2月6日のトルコ・シリア大地震後も、米国と欧州がシリアへの制裁を解除しようとはしていないと非難、制裁を解除し、国際社会が難民、国内避難民(IDPs)の帰還を促すために貢献することが義務だと表明、これが4ヵ国にとって最優先課題とみなし得るものだと強調した。

そのうえで、行程表においては、その実施について明確な期限を設けるとともに、すべての当事者、とりわけシリアとトルコの立場を繁栄し、シリアの国家による全土の支配回復、トルコとの連携に基づく国境安全保障の確保、街道再開などが確定されることになると付言した。




https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/pfbid02ADjNtxN5UhPW9mc9ix6Rryc23E6bZ2QDjd4APWqy6dPTiw17pnQx2oN4PcvrMXuTl

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ミクダード外務在外居住者大臣は、シリアの基本的な目標が、全土でトルコ軍を含む違法な外国軍部隊の駐留を終らせることにあるとしたうえで、この点について進展がなければ、真の結果に達することはない、と述べた。

ミクダード外務在外居住者大臣は、対話と議論が望ましい目標に達するための最善の方途だとの信念に基づいて、国家の主権、独立、領土の統合と保全、内政不干渉が相互に尊重される限りにおいて、開放的且つ建設的に対応する用意があると述べた。

ミクダード外務在外居住者大臣は、アスタナ・プロセスが一部の問題を解決することに成功したものの、それ以外の問題については躓いており、それゆえにさまざまな関心事に対処するためのよりダイナミックな新たなフォーマットが求められていると主張した。

ミクダード外務在外居住者大臣は、シリアは過去のページをめくり、他国との関係の未来を見据えたいと考えているが、シリア国民の権利と国益を譲歩することはできないと述べ、トルコ軍を含むすべての違法な外国軍部隊の撤退を終らせることが基本目標であり、この問題における進展なしに、いかなる真の成果も得られないと強調した。

そのうえで、プロセスを前進させるために以下の点に依拠する必要があると主張した。

  • シリアの主権、独立、領土および国民の統合と保全への完全且つ真の遵守。
  • 違法駐留を続けるトルコ軍を含むすべての外国軍部隊の撤退の必要の承認とシリア国家による全土支配の回復。
  • シリア領内でのすべてのテロ組織との戦いおよび根絶の必要。
  • シリアにおけるあらゆる分離主義的計画・アジェンダの拒否、これに依拠する組織と戦いへの取り組み。
  • シリア・トルコ国境地域における持続的な国境安全保障の確保、安全と安定の実現に向けた連携と強調。

そして、そのために以下のことが可能だと付言した。

  • シリア北東部の分離主義組織に対処し、シリアとトルコにとっての脅威を抑止し、外国の支援を終らせるための共同行動と連携の方途の検討。
  • 国境警備、麻薬密輸阻止、テロリスト潜入阻止など両国の安全保障上の懸念に対処するための協調。
  • トルコからのシリア難民の安全且つ自発的な帰還に向けた協力、帰還に必要な要件を満たすための資金の確保。
  • シリア産石油などの産品の違法な略奪、移送を阻止するための協力の方途の検討。

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4ヵ国の外務大臣は会談後、共同声明を発表し、シリアの主権、地域の平和、あらゆる形態の「テロとの戦い」を確認、シリアの復興と難民の帰国に向けて国際社会の支援を強化するよう主唱した。

声明はまた、4ヵ国の国防省が連携し、シリアとトルコの関係を進展させるための行程表を策定するよう4ヵ国の外務副大臣に任じたことを明らかにした。

さらに、国連安保理決議第2254号とアスタナ・プロセスにおける諸声明について、建設的・客観的な議論が行われ、前向きで建設的な雰囲気のなかで意見交換がなされ、引き続き4ヵ国によるハイレベルでの連絡、技術協議を継続することで合意したことを明らかにした。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/pfbid02McZZgXuSt1WMkTrDbAxtCfqDuok5sy8otjCEjEtEmoEKRkyuBFFeeA9gZujNrQoGl

 

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チャヴシュオール外務大臣は会談後にツイッターのアカウント(https://twitter.com/MevlutCavusoglu/)を通じて次のように綴った。

モスクワで開催されたシリアに関する4ヵ国外務大臣会合で:
「テロとの戦い」における協力
帰還者のためのインフラ提供における協力
政治プロセスの前進
シリアの領土保全を保護する必要、を我々は強調した。

チャヴシュオール外務大臣はまた、記者団らに対して以下のように述べ、会談が建設的だったことを明らかにした。

会談は建設的かつ効果的だった。
我々はシリアの領土保全に専念すると繰り返し述べ、「テロとの戦い」には統合的なアプローチが必要で、政治プロセスと人道問題での共同作業が重要だと強調した。
トルコは前提条件なしに、善意に基づいてこのプロセスを継続したい。

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SANA(5月10日付)、アナトリア通信(5月10日付)、RIAノーヴォスチ通信(5月10日付)などが伝えた。

AFP, May 10, 2023、Anadolu Ajansı, May 10, 2023、ANHA, May 10, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2023、Reuters, May 10, 2023、RIA Novosti, May 10, 2023、SANA, May 10, 2023、SOHR, May 10, 2023などをもとに作成。

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