シリア政府不在のなかで開催された「シリアおよび地域の将来の支援に関する第7回ブリュッセル会合」でEUは56億ユーロ、米国は9億2000万米ドルの追加支援を表明(2023年6月15日)

欧州連合(EU)は「シリアおよび地域の将来の支援に関する第7回ブリュッセル会合」(6月14日開幕)で、シリア国内およびシリア難民を受け入れている近隣諸国を支援するため、2023年以降56億ユーロの支援を行うと誓約した。

56億ユーロの内訳は、2023年が46億ユーロ、2024年以降が1億ユーロで、EUが38億ユーロ、欧州委員会が21億ユーロ、EU加盟国が17億ユーロ。

これにより、2011年以降、EUがシリア国内および地域のシリア人を支援するとして拠出した支援は総額で300億ユーロに達する。

また、国際金融機関と支援国は、40億ユーロの融資を発表し、補助金と融資の合計は96億ユーロとなった。

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一方、米国務省は声明を出し、「シリアおよび地域の将来の支援に関する第7回ブリュッセル会合」に際して、米国が9億2000万米ドルをシリアでの人道支援のために拠出することを決定したと発表した。

声明によると、これにより、シリアと地域に対する米国の人道支援総額は2023会計年度で11億ドル、2011年以降では約169億ドルとなった。

なお、会合には、シリア難民を受け入れているトルコ、ヨルダン、レバノン、イラク、エジプトなどが参加したが、シリア政府は参加していない。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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シリアのヤーギー財務大臣は上海協力機構とBRICsへの加盟申請の意思を表明(2023年6月15日)

シリアのキナーン・ヤーギー財務大臣は、サンクトペテルブルグ国際経済フォーラム(SPIEF)に出席するために訪れているロシアのサンクトペテルブルグで、スプートニク(6月15日付)の取材に応じ、シリアが上海協力機構とBRICsへの加盟申請を行おうとしていると述べた。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023、Sputnik News, June 15, 2013などをもとに作成。

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米軍は、民間人が犠牲となった5月3日のイドリブ県でのドローンによる爆撃の正式調査を決定(2023年6月15日)

CNN(6月15日付)は、米国防当局者3人の話として、5月3日の米軍によるイドリブ県に対する無人航空機(ドローン)での爆撃で、民間人が犠牲となった事件に関して、米軍が正式調査(第15-6号調査)を行うことが決定されたと伝えた。

この攻撃に関して、米中央軍(CENTCOM)は5月3日に声明を出し、シリア北西部でアル=カーイダの幹部指導者1人を狙って爆撃を行ったと発表していた。

だが、ホワイト・ヘルメットなどによると、死亡したのがルトフィー・ハサン・マストゥーという羊飼いの男性だった。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、CNN, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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ロシア軍とトルコ軍はハサカ県国境地帯での合同パトロールを中止することで合意(2023年6月15日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルバースィーヤ市に市のトルコ国境地帯のシャイラク村にトルコが違法に設置している軍用の国境通行所(シャイラク国境通行所)で、ロシア軍とトルコ軍のパトロール部隊が集合したが、トルコ軍による前日までの激しい攻撃を理由に、ダルバースィーヤ市西の村々からカスラー村に至る国境地帯での合同パトロールを中止することに合意した。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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シリア国民軍がトルコ占領地と、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地を隔てるハムラーン村・ウンム・ジャッルード村間の通行所(アレッポ県北部)を閉鎖(2023年6月15日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア国民軍が、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域のジャラーブルス市と、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市を結ぶ街道沿線のハムラーン村とウンム・ジャッルード村を結ぶ通行所を閉鎖した。

閉鎖の理由は不明だが、ロシア軍航空機の頻繁な飛来を受けた一時的な措置だと見られる。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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シャーム解放機構支配下とトルコ占領下のイドリブ県、アレッポ県各所で「ジャウラーニーは倒れる」とのスローガンを掲げた抗議デモが続く(2023年6月15日)

シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県のカッリー町、アティマ村、アリーハー市、アレッポ県のサッハーラ村、カフラ村、アターリブ市、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域内アレッポ県のバーブ市、アアザーズ市、スーラーン・アアザーズ町で、シャーム解放機構に所属する総合治安機関による住民の恣意的逮捕や暴力に抗議するデモが発生し、女性らが「(アブー・ムハンマド・)ジャウラーニーは倒れる」とのスローガンを掲げて逮捕者の釈放を求めた。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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ダルアー市のフーリーヤート・センターに開設された和解センターで、合計で約2万3000人の指名手配者、脱走兵、兵役忌避者数の社会復帰手続きを行う(2023年6月15日)

ダルアー県では、3日にダルアー市のフーリーヤート・センターに開設された和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者数の社会復帰手続きが終了し、センター開設日からの合計で約2万3000人が手続きを済ませた。

SANA(6月15日付)が伝えた。

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一方、シリア人権監視団によると、シャイフ・マスキーン市で警察官1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】国立地震センターは過去24時間にマグニチュード1.8~2.9の地震が8回発生したと発表(2023年6月15日)

国立地震センターは声明を出し、過去24時間にラタキア県北西部、ヒムス県西部、アレキサンドレッタ地方(ハタイ県)、トルコを震源とするマグニチュード1.8~2.9の地震が8回発生したと発表した。

SANA(6月15日付)が伝えた。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】UAE赤新月社は、被災したラタキア県の学校40校の修復、復旧を目的とする「私の学校は私のアイデンティティ」イニシアチブを開始(2023年6月15日)

アラブ首長国連邦(UAE)赤新月社は、トルコ・シリア大地震で被災したラタキア県の学校40校の修復、復旧を目的とする「私の学校は私のアイデンティティ」イニシアチブを開始した。

SANA(6月15日付)が伝えた。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは、米軍が違法に占領するタンフ国境通行所一帯地域から9人のIDPsを脱出させたと発表(2023年6月15日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、米軍(有志連合)が違法に占領するヒムス県のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で避難生活を続ける国内避難民(IDPs)9人を脱出させたと発表した。

グリノフ副センター長は以下の通り述べた。

ロシア当事者和解調整センターは、タンフ(国境通行所)地帯の困難な状況に改めて注意を喚起する…。過去1日の間に9人の避難民、女性2人と子供7人が米国が占領するタンフ地帯から出国した。タンフでは依然として困難な人道状況が続いている。

RIAノーヴォスチ通信(6月15日付)が伝えた。

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一方、シリア人権監視団によると、米国(有志連合)の占領下にあるタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)の上空にロシア軍戦闘機が頻繁に飛来した。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、RIA Novosti, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは過去24時間で緊張緩和地帯内でヌスラ戦線(シャーム解放機構)による7回の砲撃を確認したと発表(2023年6月15日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)が「緊張緩和地帯設置」内のシリア軍の拠点に対して7回(アレッポ県1回、ラタキア県6回)の砲撃を行ったことを記録したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(6月15日付)が伝えた。

RIA Novosti, June 15, 2023をもとに作成。

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