トルコ占領地、シャーム解放機構支配地での抗議デモで参加者らはシャーム解放機構を非難、シリア・ロシア軍によるイドリブ県爆撃の責任を追及(2023年6月25日)

シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域内のアレッポ県アアザーズ市、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県のカッリー町、アティマ村、ダイル・ハッサーン村で、住民数十人が、シャーム解放機構の活動、とりわけ、住民の恣意的逮捕や住居への侵入に抗議するデモが行われた。

デモ参加者は、「神聖なるものを犯す者ども…和解を唱道する者ども」などとシュプレヒコールを繰り返す一方、シリア・ロシア軍によるジスル・シュグール市への爆撃について、「ジスル・シュグールでの虐殺で、私の血は枯れた。アッラーはお怒りだ。奴らは革命家たちに亀裂と不正をもたらした」などと連呼し、シャーム解放機構を追及した。

AFP, June 25, 2023、ANHA, June 25, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 25, 2023、Reuters, June 25, 2023、SANA, June 25, 2023、SOHR, June 25, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍の政治部門であるシリア民主評議会はシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県ジスル・シュグール市の大衆市場に対する爆撃を厳しく非難(2023年6月25日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治部門であるシリア民主評議会は声明を出し、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県ジスル・シュグール市の大衆市場に対する爆撃を厳しく非難し、拒否すると表明、シリア問題担当国連特別代表や国際社会に対して、こうした行為を非難し、民間人を保護するために取り組み、シリアでの虐殺の解消に向けてこれまで以上に関与するよう呼びかけた。

声明では、爆撃を行ったシリア軍とロシア軍を名指しで批判していないが、シャーム解放機構の支配地に対する両軍の攻撃への異議を表明するのは異例。

ANHA(6月25日付)が伝えた。

**

この声明に関連して、 トルコを拠点とする反体制系メディアの シリア・テレビ(6月26日付)は、数カ月前からシャーム解放機構は人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍との連絡強化を目指し、4月には、双方の治安関係者が、治安・経済面での協力関係構築に向けた会合を複数回にわたって開催し、シリア民主軍の支配地域やイラクで使用されている武器や装備を入手することも遠くないと見られていたと伝えた。

AFP, June 25, 2023、ANHA, June 25, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 25, 2023、Reuters, June 25, 2023、SANA, June 25, 2023、SOHR, June 25, 2023、Syria TV, June 26, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア・ロシア軍はイドリブ県を爆撃し、トルクマン・イスラーム党の戦闘員や民間人を殺傷(2023年6月25日)

国防省は声明を出し、「武装テロ集団」が最近数日間にハマー県、ラタキア県に対して行った攻撃により、多数の民間人が犠牲となり、住民の財産に甚大な損害がもたらされたことへの報復として、シリア軍武装部隊がロシア軍と協力して、イドリブ県内にあるテロリストの拠点複数ヶ所、貯蔵施設複数ヶ所、無人航空機(ドローン)の発着所複数ヶ所に対して、複数の特殊作戦を実施し、これらの施設、武器、装備、ドローンを破壊、テロリスト数十人を殺傷した、と発表した。

殺害したテロリストのなかには、アブドゥルカリーム・アブー・ダーウード・トゥルキスターニー、サイフッラー・アブー・アブドゥルハック・トゥルキスターニー、ムスタファー・シャイフ・スィット、アブドゥッラフマーン・サアドゥーン、アブー・カッラール、ムハンマド・サイード・ヌスーフ、ラドワーン・マアタルマーウィー、マフムード・シャイフ・ハーッラといった指導者も含まれているという。

https://youtu.be/zp0llxN-tF4


https://www.facebook.com/watch/?v=655143116085117

SANA(6月25日付)が伝えた。

**

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が爆撃を加えたのは、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県のジスル・シュグール市とイドリブ市西部郊外、ラタキア県のクルド山地方のカッバーナ村一帯(クバイナ丘一帯)。

ジスル・シュグール市に対する爆撃では、民間人6人とトルキスタン・イスラーム党の戦闘員3人が死亡、30人あまりが負傷し、イドリブ市西部に対する爆撃では、民間人3人(うち2人はトルキスタン・イスラーム党のメンバーの家族の子供)とトルキスタン・イスラーム党の戦闘員2人が死亡した。

ホワイト・ヘルメットによると、ジスル・シュグール市に対する爆撃で、民間人9人が死亡、30人以上が負傷、イドリブ市西部郊外に対する爆撃で、民間人3人が死亡、複数が負傷した。

シリア人権監視団によると、その後7月6日に負傷していた若い男性1人が死亡した。

https://www.facebook.com/watch/?v=1248160029015459

https://www.facebook.com/SyriaCivilDefense/posts/pfbid0c3uKDijiVqyWXQFPkkfhfpSUj9nwsNeK62EFDTVSi44Xx4JvzL4v5oY3yt54iiaMl

ドゥラル・シャーミーヤ(6月25日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、イドリブ市一帯に対するロシア軍の爆撃は3回、カッバーナ村一帯に対しては4回にわたって行われた。

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/pfbid02FGL9Y1gLx8MMRr9ndcNHbVzpAGGHih71KGTyqNzAi4fHgMGiQHVaV72HnsvitKjVl

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/pfbid0314fexGZwktFVFhY7c4qLU7xhnGFNjXXv9Anv5CcSnTbzKPEZw1boGEHypjpPvQjfl

https://www.facebook.com/watch/?v=1248464285860439

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/pfbid02XWAAqpWjDJeQ7pqmox6mDCTRTjNgXWjDBomtcB24gfUBYYrvV6eWczTqEP4GBnPol

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/pfbid02PFvnyaAjinrCdQFWbzCKjcUTw2cE6m2K3wkYRAArQ22bRVpnEzLuVZfaP4637Hywl

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/pfbid0b938VaVUbegYpn8LAVCTb39ExhViSD49TkyPMrbnRyYoxUQCAiRCBjgvj2TVgYil

一方、イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるナイラブ村を砲撃し、住民1人が負傷した。

シリア軍はまた、シャーム解放機構の支配下にあるジスル・シュグール市一帯、カフルヤディーン村一帯、イシュタブリク村一帯、ザーウィヤ山地方のカンスフラ村一帯、バーラ村一帯、マアッルバリート村を砲撃した。

これに対して、イナブ・バラディー(6月25日付)によると、シャーム解放機構はシリア政府の支配下にあるサラーキブ市の軍事複合施設を砲撃したと発表した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、イスリヤー村近郊の砂漠地帯の街道で「イランの民兵」の一つバーキル・ハキーム旅団の車輛が地雷に触れて爆発、民兵3人が死亡、5人が負傷した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構に所属するムアーウィヤ・ブン・アビー・サフヤーン旅団がシリア政府の支配下にあるバイダー村一帯、アブー・アリー山一帯を砲撃した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるカフルタアール村を砲撃した。

**

なお、シリア人権監視団によると、21日以降の一連の攻撃による死者は以下の通り:

  • シリア軍の砲撃による民間人死者4人
  • ロシア軍の爆撃による民間人死者11人
  • 反体制武装集団のドローンの爆撃による民間人死者4人
  • 反体制武装集団の砲撃による民間人死者2人
  • ロシア軍の爆撃による戦闘員死者4人

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サナマイン市で若い男性1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

また、タファス市では、正体不明の武装集団が車を襲撃し、乗っていた警察官4人を殺害、1人を負傷させた。

AFP, June 25, 2023、ANHA, June 25, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 25, 2023、‘Inab Baladi, June 25, 2023、Reuters, June 25, 2023、SANA, June 25, 2023、SOHR, June 25, 2023、July 6, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊のアキーバ村を砲撃(2023年6月25日)

アレッポ県では、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のアキーバ村を砲撃した。

ANHA(6月25日付)が伝えた。

**

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍の装甲車4輌からなる部隊がダルバースイーヤ市東西の国境地帯で単独でパトロールを実施した。

AFP, June 25, 2023、ANHA, June 25, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 25, 2023、Reuters, June 25, 2023、SANA, June 25, 2023、SOHR, June 25, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ラフムーン内務大臣は、レバノンのシャラフッディーン移民問題担当国務大臣と会談し、シリア難民の帰還に向けた協力強化の方途について協議(2023年6月25日)

ムハンマド・ラフムーン内務大臣は、シリアを訪れたレバノンのイサーム・シャラフッディーン移民問題担当国務大臣と会談し、シリア難民の帰還に向けた協力強化の方途について意見を交わした。

SANA(6月25日付)が伝えた。

AFP, June 25, 2023、ANHA, June 25, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 25, 2023、Reuters, June 25, 2023、SANA, June 25, 2023、SOHR, June 25, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハサカ県カーミシュリー市近郊のジャムマズ村でアラブ部族連合の会合が開かれ、シリア軍への支援と、シリア領に対するあらゆる占領の拒否が表明される(2023年6月25日)

ハサカ県では、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市近郊のジャムマズ村で、アラブ部族連合の会合が開かれ、シリア軍への支援と、シリア領に対するあらゆる占領の拒否を訴えた。

SANA(6月25日付)が伝えた。

AFP, June 25, 2023、ANHA, June 25, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 25, 2023、Reuters, June 25, 2023、SANA, June 25, 2023、SOHR, June 25, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センターは過去24時間で緊張緩和地帯内でトルキスタン・イスラーム党とヌスラ戦線(シャーム解放機構)による5回の砲撃を確認したと発表(2023年6月25日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、トルキスタン・イスラーム党とヌスラ戦線(シャーム解放機構)が「緊張緩和地帯設置」内のシリア軍の拠点に対して5回(イドリブ県3回、ラタキア県2回)の砲撃を行ったことを記録したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(6月25日付)が伝えた。

RIA Novosti, June 25, 2023をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センターは武装勢力が24日にカルダーハ市のインフラ施設に対して、多連装ロケット・システムからロケット弾1発を発射したと発表(2023年6月25日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、24日に武装勢力がカルダーハ市のインフラ施設に対して、多連装ロケット・システムからロケット弾1発を発射した、と発表した。

RIAノーヴォスチ通信(6月25日付)が伝えた。

RIA Novosti, June 25, 2023をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.