トルコ当局はシリア難民40人をシリアに強制退去(2023年6月28日)

ラッカ県では、ANHA(6月29日付)が地元筋の話として伝えたところによると、トルコの当局が、同国で暮らしていたシリア難民40人あまりに「自発的帰還」を望むとする書類への署名を強要、トルコの占領下にある「平和の泉」地域内に位置するタッル・アブヤド市のシリア国民軍憲兵隊に身柄を引き渡した。

シリア人権監視団によると、強制退去を余儀なくされたのは約30人で、250トルコ・リラの一時金を支給され、シリア国民軍に身柄を引き渡されたという。

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一方、イナブ・バラディー(6月29日付)は、キリス県にあるいわゆるキリス・キャンプで暮らしていた難民約40人がキャンプからの逃走を図ったことを受け、130人をシリアに強制退去させたと伝えた。

https://www.facebook.com/ahmed.katiee/posts/pfbid035xHfGmp9vwFcbp9H7gJypJ4G6GKA92sFq4W6iCXR9ZgrW2fct36Q2njhbPM1mvqql?ref=embed_post

AFP, June 29, 2023、ANHA, June 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 29, 2023、‘Inab Baladi, June 29, 2023、Reuters, June 29, 2023、SANA, June 29, 2023、SOHR, June 29, 2023などをもとに作成。

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米国防総省高官はシリア国内でワグネル・グループ社の司令官多数が拘束されたと主張する一方、『ウォール・ストリート・ジャーナル』はロシアがシリアに対して同社の部隊をロシアに送還しないよう求めたと伝える(2023年6月28日)

スカイ・ニュース・アラビア語版(6月28日付)は、米国防総省の高官の話として、ロシア軍の諜報機関がシリア国内でワグネル・グループ社の司令官多数を拘束したと伝えた。

同サイトによると、これに関して、ドイツの国防省の元高官も、シリア軍とロシア軍がシリア国内でワグネル・グループ社の要員多数を拘束したと主張していた。

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一方、『ウォール・ストリート・ジャーナル』(6月28日付)は、26日のロシアのセルゲイ・ヴェルシニン外務副大臣のシリア訪問とアサド大統領との会談について、ヴェルシニン外務副大臣がシリア側に対して、ロシア政府と連携せずにワグネル・グループ社の部隊をロシアに送還しないよう求めるとともに、シリア各地に駐留する同社の戦闘員に対して、シリア駐留ロシア軍の司令部が設置されているラタキア県のフマイミーム航空基地に帰還するよう指示したことを粗かにした、と伝えた。

Sky News Arabic, June 28, 2023、The Wall Street Journal, June 28, 2023をもとに作成。

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シリア人権監視団:ロシア軍はシリアで活動するワグネル・グループ社の部隊に、シリアを立ち去るか、ロシア軍に従軍しするかを選ぶよう求める(2023年6月28日)

シリア人権監視団は、ロシア軍が、シリアで活動するワグネル・グループ社の部隊に対して、シリアを立ち去るか、ロシア軍に従軍し、シリア駐留ロシア軍司令部のもとで任務を継続するかのいずれかを選ぶための猶予を与える一方、同社の業務を請け負ってきたシリアの業者との契約解除を進めていると発表した。

この動きは、ワグネル・グループ社の創設者であるエフゲニー・プリゴジン氏がロシアで武装反乱(24日)を企てたことを受けたもの。

同監視団によると、シリアにはワグネル・グループ社によって雇われた、旧ソ連諸国出身の戦闘員が2,000人以上駐留している。

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なお、同監視団によると、シリア国内には、旧ソ連構成諸国出身の戦闘員2,000人以上が駐留している一方、シリア人3,000人以上を戦闘員として雇用している。

戦闘員には、月額で1200~4000米ドルが報酬として支払われてきた。

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 28, 2023、June 29, 2023などをもとに作成。

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イドリブ県、アレッポ県でシリア軍と「決戦」作戦司令室の戦闘続く(2023年6月28日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるカフルナブル市近郊の森林地帯の前線でシリア軍兵士を狙撃、1人を負傷させた。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、シャーム解放機構に所属するズバイル・ブン・アウワーム旅団がカフルバッティーフ村近郊のシリア軍の12.7mm砲の砲座を攻撃、これを破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がシリア政府の支配下にある第46中隊基地一帯を砲撃した。

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 28, 2023などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県アズバ村でダーイシュのスリーパーセルと見られる武装グループが住民1人を殺害(2023年6月28日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるアズバ村にあるガソリンスタンド近くで、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルと見られるオートバイに乗った武装グループが、住民1人を銃で撃ち、殺害した。

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 28, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍がハサカ県アームーダー市近郊を移動中の車をドローンで爆撃(2023年6月28日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアームーダー市近郊を移動中の車を無人航空機(ドローン)で爆撃した。

爆撃による死傷者はなかった。

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 28, 2023などをもとに作成。

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イドリブ県、アレッポ県各所でシャーム解放機構の活動を批判するデモが行われる一方、同機構を批判するビラが貼られる(2023年6月28日)

シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域内に位置するアレッポ県のアアザース市、バーブ市、スーラーン・アアザーズ町、シャーム解放機構の支配下にある同県のアターリブ市、サッハーラ村、バービカ村、イドリブ県のタルマーニーン村、ダイル・ハッサーン村近郊の国内避難民(IDPs)キャンプで、住民数十人がシャーム解放機構の活動やアブ・ムハンマド・ジャウラーニー指導者に抗議するデモを行い、逮捕者の釈放を求めた。

一方、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県のカフルタハーリーム町、ハルブヌーシュ村、アレッポ県のアターリブ市の墓地、カフル・ヌーラーン村、アブザムー町、ジーナ村で、同機構とジャウラーニー指導者を批判するビラが何者かによって貼られていたのが発見された。

ビラには、「我々は体制に引き渡された。地上よりも土の下の方が(お前にとって)ふさわしい」、「ジャウラーニーは倒れる」などと書かれていたという。

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 28, 2023などをもとに作成。

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PYDに近いハーワール通信(ANHA)は、シリア人権団体・機関連合運営機構がシリア・ロシア軍によるジスル・シュグール市爆撃を非難する声明を出したと伝える(2023年6月28日)

クルド民族主義組織の民主統一党(PYD)に近いハーワール通信(ANHA)は、シリア人権団体・機関連合運営機構が声明を出し、6月25日にシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県ジスル・シュグール市の大衆市場に対してシリア軍とロシア軍が行った爆撃を非難、犠牲者に弔意を示すとともに、すべての暴力を即時に停止するよう呼びかけたと伝えた。

シリア人権団体・機関連合運営機構は、96の人権団体、人権機関からなる連合体だという。

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 28, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】UAEでの治療を終えた被災者3人がシリアに帰国し、ラタキア県知事の慰問を受ける(2023年6月28日)

ラタキア県のアーミル・ヒラール知事は、アサド大統領とアスマー・アフラス夫人の名代として、アラブ首長国連邦(UAE)での治療を終えて帰国した被災者3人(マフムード・スクールさん、ラウワーン・イーサーさん、アリー・ランムーさん)を慰問した。

3人は、28日朝にダマスカス国際空港に帰国、ラタキア県に移動していた。


SANA(6月28日付)が伝えた。

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 28, 2023などをもとに作成。

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アサド大統領はイード・アル=アドハーを記念して、シリア軍武装部隊の将兵、軍関係の民間職員らに祝意を表す(2023年6月28日)

アサド大統領(兼軍・武王部隊総司令官、大将)は、イスラーム教の犠牲祭(イード・アル=アドハー)を記念して、シリア軍武装部隊の将兵、軍関係の民間職員らに祝意を表し、その健康と愛国的義務遂行における成功を祈るメッセージを送った。

SANA(6月28日付)が伝えた。

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 28, 2023などをもとに作成。

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アッバース国防大臣はイード・アル=アドハーを記念して、アレッポ県の部隊、航空基地、ダマスカス県のティシュリーン軍事病院などを視察(2023年6月28日)

アリー・マフムード・アッバース国防大臣(兼軍・武装部隊副司令官)は、アサド大統領(兼軍・武装部隊総司令官)の指示を受け、イスラーム教の犠牲祭(イード・アル=アドハー)を記念して、シリア軍総司令部の士官を伴い、アレッポ県の部隊、航空基地、ダマスカス県のティシュリーン軍事病院などを視察した。



SANA(6月28日付)が伝えた。

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 28, 2023などをもとに作成。

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アサド大統領はムハンマドUAE大統領とイード・アル=アドハーの祝電を交わす(2023年6月28日)

アサド大統領はアラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領とイスラーム教の犠牲祭(イード・アル=アドハー)の祝電を交わした。

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 28, 2023などをもとに作成。

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アサド大統領は首都ダマスカスのモスクで、イスラーム教の犠牲祭(イード・アル=アドハー)の集団礼拝を行う:導師を務めたブーティー博士はシリアの勝利を宣言(2023年6月28日)

アサド大統領は、首都ダマスカスのムハージリーン地区にあるアフラム・モスクを訪れ、イスラーム教の犠牲祭(イード・アル=アドハー)の集団礼拝を行った。

集団礼拝は、ビラード・シャーム・ウラマー連合のムハンマド・タウフィーク・ラマダーン・ブーディー博士の主導のもとに行われ、アサド大統領のほか、ムハンマド・アブドゥッサッタール・サイイド宗教関係大臣をはじめとするフサイン・アルヌース内閣閣僚、人民議会議員、バアス党幹部、イスラーム教のウラマー、住民らとともに行った。

ブーディー博士はまた、アサド大統領らを前に説教を行い、以下の通り述べた。

今年のイードは、より良い明日への吉報を携えている点で、過去数年のイードとは異なっている。おそらくそれは、長らく続いてきた苦しもが終わることへの希望だ。我々のウンマは幾年も凶作のなかで暮らし、その間、そして今も危機と苦難に苦しんでおり、多くの人々が貧困にあえいできた。我々は、傲慢な者でなければ否定しないような豊かな暮らしを送ってきたが、その後多くの血が流された。
我々の祖国と同胞が享受してきたこの繁栄と安定にうんざりしている者も一部にはいたようだ。こうした彼らが自らのツールを駆使して、反乱や危機を煽り、多くの災難をもたらした。おそらくは、そうした災難のなかで、西側諸国にいた我々の同胞は道に迷い、祖国が作り出した能力が西側に資するところとなった。彼らの子供たちは囚われの身となり、彼らにふさわしいとされる行動や教育の型にはめられ、人口減少を補うための単なる人的な物質に成り下がった。
我々の祖国は多くの苦しみを味わい、同胞は指導部の不屈の精神のもと、凶作の年を耐え抜いた…。敵対的な行動をとることで、祖国とウンマの崩壊に賭けた者たちは、それが誰であれ、我々のウンマが、勝利を目指して毅然とした態度をとるという決断を下していたことを悟るべきだ。
我々が勝利の兆候が表れているのを目にするなかで、アラブの姉妹国は、我々のウンマに寄り添うことを決意した。祖国の空から逆境の雲を消し去る善の兆しが現れた。賭けを行った者たちは自分たちの賭けが失敗したことを理解した。明日は昨日とは異なっていることを。シリアが勝利したことを。アッラーがウンマを救援し、支え、この試練を経たウンまいをより強力に復活させ、より良い状態しますように。














https://www.youtube.com/shorts/arUGwigndMA?feature=share

SANA(6月28日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/pfbid0RdeMuJM7Bfrm4n6ekbJi2bwitQxwDszEGC5ZKakvuhnwE2WQwLpgLwp6n8HXrPzGl

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 28, 2023などをもとに作成。

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国防省はロシア空軍との協力のもと、イドリブ県アルバイーン山地方にあるテロリストの拠点複数ヶ所を攻撃し、テロリスト数十人を殺害、複数を負傷させたと発表(2023年6月28日)

国防省は声明を出し、ロシア空軍との協力のもと、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県アルバイーン山地方にあるテロリストの拠点複数ヶ所を攻撃し、テロリスト数十人を殺害、複数を負傷させたと発表した。

シリア人権監視団などによると、ロシア軍は26日にイドリブ県のザーウィヤ山地方のサルジャ村とアルバイーン山地方一帯を7回にわたって爆撃、これによってザーウィヤ山地方にあるシャーム解放機構の拠点が標的となり、同機構に所属するハムザ旅団のメンバー8人が死亡、複数が負傷していた。

爆撃は、ハマー県の住宅地区の民間人に対してテロ組織が連日繰り返す攻撃への報復で、シリア軍はロシア軍の協力ものと、爆撃および高性能精密ミサイルで、武器、装備、偵察用および爆撃用の無人航空機(ドローン)、盗聴妨害機などを貯蔵していたテロ組織の拠点複数ヶ所を攻撃し、これを完全に破壊、テロリスト数十人を殺傷した。

殺害したテロリストのなかには、アブー・カラムー・ムーラク、ダーウード・ムハンマド、アブー・サイフ・ムスタファー・サーヒリー、ハイダラ・マフムード・イドリブ、アブー・バラー・アビーン、アブー・サイフー・ハマウィー、アブー・ムジャーヒド・ラビーウ・ガーブ、アブー・ズバイル・サルジー、ラドワーン・ライハーン、アブドゥルハミード・アカル、アブー・アフマド・シャイフ・スィンディヤーンといった指導者が含まれていた。

https://youtu.be/ERw4wh8qFoU

https://www.facebook.com/mod.gov.sy/videos/1058450642199759/

SANA(6月28日付)が伝えた。

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 26, 2023、June 28, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】国立地震センターは過去24時間にマグニチュード2.0~3.9の地震が8回発生したと発表(2023年6月28日)

国立地震センターは声明を出し、過去24時間にアレキサンドレッタ地方(トルコのハタイ県)、トルコを震源とするマグニチュード2.0~3.9の地震が8回発生したと発表した。

SANA(6月28日付)が伝えた。

AFP, June 28, 2023、ANHA, June 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2023、Reuters, June 28, 2023、SANA, June 28, 2023、SOHR, June 28, 2023などをもとに作成。

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