シャーム解放機構ファトワー最高評議会議長のアトゥーン師はイスラエルを支援する米国をイランとともに「イスラームのウンマとスンナの民の敵」と指弾、地域の住民を犠牲にして勢力を拡大し、衝突しようとしていると非難(2023年12月20日)

シャーム解放機構のファトワー最高評議会議長を務めるアブドゥッラヒーム・アトゥーン(アブー・アブドゥッラー・シャーミー)師はテレグラム(https://t.me/abomuhammad2022/1332)を通じて、米国とイランを「イスラームのウンマとスンナの民の敵」と指弾した。

アトゥーン師は、米国が、パレスチナやガザ地区の敵であるだけでなく、シオニスト政体を擁護するイスラームのウンマの大だとしたうえで、ガザ地区の住民とムジャーヒディーンがパレスチナで現在行われている戦いにおいて、イスラームの民の戦争の先頭に経っていると称賛した。

また、スンナの民の敵であるイランとその同盟者、そして米国とイスラエルが、この地域において住民を犠牲にして勢力を拡大しようとしており、「我々の国」の為政者の裏切り、卑劣さ、陰謀に乗じて衝突することになるだろうと非難した。

イナブ・バラディー(12月22日付)によると、アトゥーン師が公式の発言として米国を非難するのは2019年以来4年ぶり。

AFP, December 22, 2023、ANHA, December 22, 2023、‘Inab Baladi, December 22, 2023、Reuters, December 22, 2023、SANA, December 22, 2023、SOHR, December 22, 2023などをもとに作成。

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シャーム解放機構ファトワー最高評議会議長のアトゥーン師は「ナンバー3」と目されてきたズクール氏の粛清が汚職と治安上の疑惑に端を発していると表明(2023年12月21日)

シャーム解放機構のファトワー最高評議会議長を務めるアブドゥッラヒーム・アトゥーン(アブー・アブドゥッラー・シャーミー)師はテレグラム(https://t.me/abomuhammad2022/1334https://t.me/abomuhammad2022/1335)を通じて、組織の「ナンバー3」と目されてきたアブー・アフマド・ズクール氏の粛清についての釈明を行った。

アトゥーン師はそのなかで、ズクール氏とシャーム解放機構の対立について、同氏が主張するような「権力や椅子(ポスト)」をめぐるものではなく、明白な金銭面での汚職と、一部諸外国のために不法潜入を行った問題にかかる治安上の疑惑に端を発していると述べた。

ズクール氏の粛清と前後して、アブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者が、2016年のイドリブ県アティマ村での爆破事件(民間人や自由シリア軍メンバー50人が死亡)、2017年のアレッポ県でのヌールッディーン・ザンキー運動のメンバーに対する爆破事件(70人以上が死亡)、米英などの諜報機関との内通などに関与していたとの音声データがインターネット上で拡散されたが、アトゥーン師はこれについても否定した。



AFP, December 22, 2023、ANHA, December 22, 2023、‘Inab Baladi, December 22, 2023、Reuters, December 22, 2023、SANA, December 22, 2023、SOHR, December 22, 2023などをもとに作成。

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米軍はタンクローリー44輌ハサカ県で盗奪した石油をイラクに輸送する一方、ルーバール(ルーバールヤー)村、ハッラーブ・ジール村、ダイル・ザウル県ウマル油田に違法に設置している基地に貨物機で兵站物資を搬入(2023年12月21日)

ハサカ県では、SANA(12月21日付)によると、県内で盗奪した石油を積んだタンクローリー44輌からなる米軍の車列が、イラクとの国境に違法に設置されているマフムーディーヤ国境通行所を経由してイラク領内に移動した。

一方、シリア人権監視団によると、兵站物資を積んだ米軍の貨物機2機が、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるルーバール(ルーバールヤー)村とハッラーブ・ジール村に米軍が違法に設置している基地に着陸した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、兵站物資を積んだ米軍の貨物機1機が、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア地域民主自治局)の支配下にあるウマル油田に米軍が違法に設置している基地に着陸した。

AFP, December 21, 2023、ANHA, December 21, 2023、‘Inab Baladi, December 21, 2023、Reuters, December 21, 2023、SANA, December 21, 2023、SOHR, December 21, 2023などをもとに作成。

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ヒズブッラーが主導するレバノン・イスラーム抵抗はイスラエル北部を8回にわたり攻撃する一方、イスラエル軍の攻撃で80代の女性が死亡(2023年12月21日)

レバノン・イスラーム抵抗はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)で、12月21日の戦果について以下の通り発表した。

東部地区

午前0時15分、キリヤット・シュモナ市をカチューシャロケット弾で攻撃。

午前12時15分、シャブアー農場内に集結しているイスラエル軍部隊を砲撃し、直接の損害を与える。

午前12時45分、シャブアー農場内に集結しているイスラエル軍部隊に対して3機の無人航空機(ドローン)で攻撃を加え、標的を正確に破壊。

午後3時30分、ラーミーム陣地と、同地一帯に集結しているイスラエル軍部隊を攻撃し、直接の損害を与える。

午後5時00分、マトゥラ入植地、ラモト・ナフタリ入植地をロケット弾で攻撃し、住居複数棟に被害を与える。

西部地区

午前0時30分、ビラニット軍事キャンプをミサイルで攻撃する。

午前11時15分、ドビブ入植地、アビビム入植地を攻撃し、確実な損害を与える。

午後1時30分、ジャルダーフ陣地を攻撃する。

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レバノン・イスラーム抵抗はまた、戦闘員1人が戦死したと発表した。

ナハールネット(12月21日付)によると、マールーン・ラアス村に対するイスラエル軍の爆撃で、80代の女性1人が死亡した。

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イスラエル軍はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて以下の通り発表した。

午前10時3分、深夜から今朝にかけて、ジェット戦闘機と航空機がヒズブッラーのテロ・インフラ、砲台を攻撃した。

午後4時26分、ドベブ入植地、アビビム入植地、ドブ山への多数の砲撃を確認、イスラエル軍が発射地点を攻撃。ドベブ入植地への攻撃で市民2人が負傷。さらに、アラブ・アル・アルマシェ村への多数の砲撃を確認、イスラエル軍航空機が砲撃を行ったテロ細胞を攻撃。

AFP, December 21, 2023、ANHA, December 21, 2023、‘Inab Baladi, December 21, 2023、Naharnet, December 21, 2023、Qanat al-Manar, December 21, 2013、Reuters, December 21, 2023、SANA, December 21, 2023、SOHR, December 21, 2023などをもとに作成。

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シャーム解放機構の総合治安機関がイドリブ県農村地帯で防御・殲滅作戦にかかわる責任者1人を拘束(2023年12月21日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の総合治安機関が県農村地帯(場所は不明)で、防御・殲滅作戦にかかわる責任者1人を拘束した。

AFP, December 21, 2023、ANHA, December 21, 2023、‘Inab Baladi, December 21, 2023、Reuters, December 21, 2023、SANA, December 21, 2023、SOHR, December 21, 2023などをもとに作成。

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フール・キャンプに収容されていたイラク人173世帯が北・東シリア地域民主自治局とイラク政府の連携により、イラクに移送(2023年12月21日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局が管理するフール・キャンプに収容されていたイラク人173世帯が自治局とイラク政府の連携により、イラクへと移送された。

AFP, December 21, 2023、ANHA, December 21, 2023、‘Inab Baladi, December 21, 2023、Reuters, December 21, 2023、SANA, December 21, 2023、SOHR, December 21, 2023などをもとに作成。

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スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続く(2023年12月21日)

スワイダー県では、スワイダー24(12月21日付)、シリア人権監視団によると、スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続けられ、参加者らは体制打倒、アサド大統領の退任、生活状況の改善、国連安保理決議第2254号の履行、逮捕者釈放などを訴えた。

AFP, December 21, 2023、ANHA, December 21, 2023、‘Inab Baladi, December 21, 2023、Reuters, December 21, 2023、SANA, December 21, 2023、SOHR, December 21, 2023、Suwayda 24, December 21, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍がアレッポ県タッル・リフアト市近郊のシャワーリガ村を砲撃(2023年12月21日)

アレッポ県では、ANHA(12月21日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のシャワーリガ村を砲撃した。

AFP, December 21, 2023、ANHA, December 21, 2023、‘Inab Baladi, December 21, 2023、Reuters, December 21, 2023、SANA, December 21, 2023、SOHR, December 21, 2023などをもとに作成。

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ロシアのラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使がシリアを訪問し、アサド大統領と会談(2023年12月21日)

ロシアのアレクサンドル・ラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使がシリアを訪問し、アサド大統領と会談、二国間の協力関係の発展の仕組み、地域情勢や国際情勢の進展について意見を交わした。

SANA(12月21日付)が伝えた。

AFP, December 21, 2023、ANHA, December 21, 2023、‘Inab Baladi, December 21, 2023、Reuters, December 21, 2023、SANA, December 21, 2023、SOHR, December 21, 2023などをもとに作成。

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アルジェリア航空はシリアへの定期旅客便を再開(2023年12月21日)

アルジェリア航空は、シリア内戦の激化を受けて運休していたシリアへの定期旅客便を再開させ、第1便がラタキア県の殉教者バースィル・アサド国際空港に到着した。

SANA(12月21日付)が伝えた。

AFP, December 21, 2023、ANHA, December 21, 2023、‘Inab Baladi, December 21, 2023、Reuters, December 21, 2023、SANA, December 21, 2023、SOHR, December 21, 2023などをもとに作成。

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