『フォーリン・ポリシー』:米政府内でシリアからの部隊撤退の時期や方法を確定するための議論が活発に行われている(2024年1月25日)

『フォーリン・ポリシー』(1月25日付)は、米国防総省と国務省の4人の匿名筋の話として、米政府がシリア国内での任務(ダーイシュ(イスラーム国)掃討を目的とした駐留)について不必要と考え、継続への関心を失っており、目下シリアからの部隊撤退の時期や方法を確定するための議論が省内で活発に行われていると伝えた。

これに先立って、アル・モニター(1月22日付)は、複数の匿名消息筋の話として、国防総省が有志連合の協力部隊である人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に対して、シリア政府と協力してダーイシュに対する作戦を実施するという計画を提示したと伝えていた。

なお、国防総省が25日に出した声明によると、ロイド・J・オースティンIII国防長官が近日中に、米イラク高等軍事委員会の会合を開催し、ダーイシュに対するイラク国内での戦闘を発展させることについて議論すると述べる一方、協議はシリアやイラクからの部隊の撤退のための交渉ではないと付言した。

AFP, January 25, 2024、ANHA, January 25, 2024、Foreign Policy, January 25, 2024、‘Inab Baladi, January 25, 2024、Al-Monitor, January 21, 2024、Reuters, January 25, 2024、SANA, January 25, 2024、SOHR, January 25, 2024などをもとに作成。

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米主導の有志連合がダイル・ザウル県ブーカマール市近郊の武器弾薬庫を爆撃、「イランの民兵」と目される第47連隊のシリア人兵士3人が死亡、5人が負傷(2024年1月25日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるブーカマール市一帯で激しい爆発音が確認された。

爆発は、米主導の有志連合の爆撃によるもの。

戦闘機はブーカマール市近郊の工業地区にある武器弾薬庫1ヵ所を狙い、「イランの民兵」の一つと目される第47連隊のシリア人兵士3人が死亡、5人が負傷した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあり、米軍が違法に基地を設置しているハッラーブ・ジール村の農業用空港に、輸送機1機が軍装備品や兵站物資を輸送した。

AFP, January 25, 2024、ANHA, January 25, 2024、‘Inab Baladi, January 25, 2024、Reuters, January 25, 2024、SANA, January 25, 2024、SOHR, January 25, 2024などをもとに作成。

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イラク・イスラーム抵抗はイスラエルのアシュトッド港とイラクのアイン・アサド米軍基地をドローンで攻撃したと発表(2024年1月25日)

イラク・イスラーム抵抗は午前11時41分、テレグラムのアカウントを通じて声明を出し、ガザ地区に対するイスラエルの攻撃への報復として、イスラエルのアシュトッド港を無人航空機(ドローン)で攻撃したと発表した。

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イラク・イスラーム抵抗は午後10時6分、テレグラムのアカウントを通じて声明を出し、ガザ地区に対するイスラエルの攻撃への報復として、イラクのアンバール県にあるアイン・アサド米軍基地を無人航空機(ドローン)を無人航空機(ドローン)で攻撃したと発表した。

 

AFP, January 25, 2024、ANHA, January 25, 2024、‘Inab Baladi, January 25, 2024、Reuters, January 25, 2024、SANA, January 25, 2024、SOHR, January 25, 2024などをもとに作成。

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イスラエル軍は首都ベイルートに近い南部県ジュベイル郡を爆撃(2024年1月25日)

レバノン・イスラーム抵抗はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)で、1月25日の戦果について以下の通り発表した。

東部地区

午前10時00分、占領下シャブアー農場内のレーダー・サイトをロケット弾で攻撃、直接の損害を与える。

午前11時20分、クファルブルム(キブツ)近くの防空システムとアイアン・ドームのミサイル発射台を攻撃型無人航空機(ドローン)2機で攻撃し、直接の損害を与える。

西部地区

午前11時00分、ジャル・アラーム陣地をロケット弾で攻撃、直接の損害を与える。

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イスラエル軍はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて以下の通り発表した。

午後4時11分、ヒズブッラーの標的2つ(無人航空機(ドローン))が早朝にクファルブルム(キブツ)一帯に飛来したが、負傷者と損傷は報告されなかった。ジェット戦闘機複数機が先ほど、南部県のスール市、同県北部ジュバイル郡のマズブード村にあるヒズブッラーの軍事複合施設、同航空部隊が使用する陣地など軍事標的複数ヵ所を爆撃。さらに、レバノン南部の複数ヵ所を砲撃。

午後7時8分、イスラエル軍戦車が1時間前にティールハラファー村、アイター・シャアブ村一帯のヒズブッラーのテロ・インフラを砲撃。またジェット戦闘機複数機がカフルカラー村にあるヒズブッラーのテロ・インフラ、ブライダー村の監視ポスト、ザーヒラ村一帯を爆撃。

AFP, January 25, 2024、ANHA, January 25, 2024、‘Inab Baladi, January 25, 2024、Qanat al-Manar, January 25, 2024、Reuters, January 25, 2024、SANA, January 25, 2024、SOHR, January 25, 2024などをもとに作成。

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ロシア軍がラッカ県ラサーファ市近郊の砂漠地帯を爆撃するなか、シリア軍と国防隊が同地でダーイシュと激しく交戦(2024年1月25日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がラサーファ市近郊の砂漠地帯を爆撃するなか、シリア軍と国防隊が同地でダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦した。

AFP, January 25, 2024、ANHA, January 25, 2024、‘Inab Baladi, January 25, 2024、Reuters, January 25, 2024、SANA, January 25, 2024、SOHR, January 25, 2024などをもとに作成。

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スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続(2024年1月25日)

スワイダー県では、スワイダー24(1月25日付)、シリア人権監視団によると、スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続けられ、参加者らは体制打倒、アサド大統領の退任、生活状況の改善、国連安保理決議第2254号の履行、逮捕者釈放などを訴えた。

AFP, January 25, 2024、ANHA, January 25, 2024、‘Inab Baladi, January 25, 2024、Reuters, January 25, 2024、SANA, January 25, 2024、SOHR, January 25, 2024、Suwayda 24, January 25, 2024などをもとに作成。

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トルコ軍はアレッポ県北部のシリア軍陣地をドローンで爆撃(2024年1月25日)

アレッポ県では、ANHA(1月25日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のアルカミーヤ村にあるシリア軍の陣地1ヵ所を無人航空機(ドローン)1機で爆撃した。

トルコ軍はまた、マーリキーヤ村に対しても爆撃を行った。

トルコ軍はさらに、シリア国民軍とともにタナブ村にあるシリア軍の陣地1ヵ所を狙って砲撃を行い、シリア軍兵士1人が負傷した。

このほかにも、トルコ軍は、アイン・アラブ(コバネ)市近郊のクーラーン村、ハルビーサーン村を爆撃した。

AFP, January 25, 2024、ANHA, January 25, 2024、‘Inab Baladi, January 25, 2024、Reuters, January 25, 2024、SANA, January 25, 2024、SOHR, January 25, 2024などをもとに作成。

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アスタナ21会議が閉幕:ラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使は「ロシア、イラン、そしてトルコは、米国の不法駐留がシリア不安定の主な原因であるという意見で一致している」と述べる(2024年1月25日)

カザフスタンの首都アスタナで24日から開催されていたアスタナ21会議が閉幕声明を採択し、2日間の日程を終了した。

会議の保証国であるロシア、イラン、トルコが発表した閉幕声明の骨子は以下の通り:

  • シリアの主権、統一、独立、領土の一体性、国連憲章を順守することを確認。
  • シリアに対して繰り返されるイスラエルの攻撃を国際法、国際人道法への違反、シリアの主権s侵害として非難、その停止を求める。
  • ゴラン高原占領拒否。
  • シリア主導による政治プロセスを通じた危機解決の重要性を確認。
  • テロ撲滅、シリア難民の自発的帰還にふさわしい環境の整備、シリア全土への人道支援。
  • シリアの主権、平和、領土の一体性に抵触する分離主義的アジェンダの阻止。
  • シリア国内でのテロ活動を非難。
  • イドリブ県の緊張緩和地帯での安定実現への取り組み継続。
  • シリアの主権と領土の一体性を維持したかたちでのシリア北東部の安全と安定の実現。「テロとの戦い」を口実とする違法な自治政府の樹立の拒否。
  • 石油資源の違法な盗奪反対。
  • シリアにおけるテロ、自治政府樹立に向けた違法なイニシアチブを支援する外国を非難。
  • シリア北東部における平和的デモ弾圧、徴兵、差別的な教育実施を非難。
  • 早期回復プロジェクトなどへの国連、および関連機関の支援増大を求める。
  • ガザ地区における人道危機への懸念を表明、イスラエル軍の攻撃停止の必要を確認。
  • 次回の会合を2024年下半期に実施することを合意。

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一方、ロシア政府代表団を率いるアレクサンドル・ラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使は記者会見で、ロシア、イラン、そしてトルコは、米国の不法駐留がシリア不安定の主な原因であるという意見で一致していると述べた。

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SANA(1月24日付)が伝えた。

AFP, January 25, 2024、ANHA, January 25, 2024、‘Inab Baladi, January 25, 2024、Reuters, January 25, 2024、SANA, January 25, 2024、SOHR, January 25, 2024などをもとに作成。

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アサド大統領が軍武装部隊の治安機関司令官会合を主催し、戦略的ビジョンに沿った行程表を策定(2024年1月25日)

軍武装部隊の治安機関の司令官会合が開催され、アサド大統領が議長を務めた。

司令官会合には、キファーフ・ムルヒム国民安全保障会議議長、アリー・マムルーク大統領事務局治安問題担当顧問が同席、治安部隊の任務およびテロ撲滅活動強化に向けた治安部門における再編、機関間の連携について議論がなされた。

会合では、国際情勢、地域情勢、そして国内情勢における課題や脅威に対処し、祖国および国民の安全、さらには武装部隊の安全を実現するための戦略的ヴィジョンに沿った行程表を策定した。

アサド大統領は会合において、テロ組織との戦い、祖国の安全と安定に危害を与えようとするセルへの持続的追跡における治安機関の積極的かつ予防的な役割を強調、市民とその安全が治安機関の活動において常に究極目標をなしていると指摘した。

AFP, January 25, 2024、ANHA, January 25, 2024、‘Inab Baladi, January 25, 2024、Reuters, January 25, 2024、SANA, January 25, 2024、SOHR, January 25, 2024などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】アブドゥッラティーフ公共事業住宅大臣はヒラール・ラタキア県知事らとともに被災者のための高層住宅の建設現場と不法住宅地区第2ゾーンを視察(2024年1月25日)

スハイル・アブドゥッラティーフ公共事業住宅大臣は、ラタキア県のアーミル・イスマーイール・ヒラール知事とともに、2月6日のトルコ・シリア大地震の被災者のために同県のジャブラ市とラタキア市で建設が進められている高層住宅の作業現場と不法住宅地区第2ゾーンを視察した。

現場視察には、ラーマー・ザーヒル住宅公社代表、水道事業公社のムハンナド・マアルーフ技師も同行し、工事の進捗などについての説明を行った。

住宅公社ラタキア支部のキナーン・サイード代表によると、建設中の高層ビルは8棟建設されており、被災者320世帯が可能。

一方、不法住宅地区については、地震被災者支援国民基金がこれまでに第1ゾーンの支援に力点を置いてきたが、第2ゾーンについては4000万シリア・ポンドを住宅公社の助成金が拠出し、復旧作業を支援している。

SANA(1月24日付)が伝えた。

AFP, January 25, 2024、ANHA, January 25, 2024、‘Inab Baladi, January 25, 2024、Reuters, January 25, 2024、SANA, January 25, 2024、SOHR, January 25, 2024などをもとに作成。

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