『クドス・アラビー』は、複数の情報筋の話として、人民議会選挙高等委員会が6月15日から21日にかけて、100人を超える大統領指名議員候補者と非公開会合を重ねたことを確認したと伝えた。
候補者らはさまざまな民族的構成や政治・社会的属性を代表しているという。
候補者たちは、大学関係者、法律家、ジャーナリスト、市民活動家、部族有力者に加え、民族・宗教・宗派共同体の代表や、反体制組織のメンバーらで、彼らとの面談は個別、あるいは少人数のグループごとに行われたという。
情報筋によれば、面談は、外務在外居住者省の庁舎で行われ、一部の面談にはマズハル・ワイス法務大臣のほか、人民議会選挙高等委員会のムハンマド・ターハー・アフマド委員長、ムハンマド・ハムザ・シャムート人民議会事務総長、大統領府代表ら出席した。
人民議会議事堂や人民議会選挙高等委員会ではなく、外務在外居住者省が会場となったことについて、一部の候補者は誰が選考を主導しているのかという疑問が呈されたが、関係者は、組織運営上および治安上の理由に加え、協議を報道や世論の注目を回避する意図があったためだと説明している。
情報筋によると、面談が行われたのは、ダイル・ザウル県のアカイダート部族の族長で元人民議会議員のファイサル・ナジュラス氏の子息であるサウード・ナジュラス氏、アッシリア民主機構の幹部のガーブライール・クーリーヤ氏、移行期政権とシリア民主軍の包括停戦合意の履行を担当する大統領府チームのメンバーで、シャーム自由人イスラーム運動諮問評議会の委員だったクルド人指導者のムスタファー・アブディー氏、シャンマル部族の有力者でシリア部族氏族評議会メンバーのアフマド・ナウワーフ・ジャルバー氏、シリア・クルド国民評議会渉外委員会の委員(元議長)のイブラーヒーム・バッルー氏、シャーム軍団の創設者・司令官であるムンズィル・サッラース氏ら。
また情報筋によると、シャルア暫定大統領は独自の候補者リストを作成しており、そのなかには、シリア国民連合(シリア革命反体制勢力国民連立)元議長のムアーッズ・ハティーブ師、俳優でカイロ・プラットフォームのメンバーだったジャマール・スライマーン氏、シリア国民対話会議準備委員会委員のフダー・アタースィー氏らが含まれている。
また、シャルア暫定大統領は指名枠における女性の比率を高めたい考えで、元シリア国民評議会のメンバーで、同評議会のスウェーデン支部代表を務めたハナーン・バルヒー氏の選出はほぼ確実視されているという。
一方、ジャーナリストで市民活動家のラーラー・アイズーキー氏については、タルトゥース県ドゥライキーシュ・シャイフ・バドル選挙区で当選したリーナ・アイズーキー氏との親族関係があるため、起用にはなお慎重論がある。
なお、すでに選挙で選出された人民議会議員内では、ダマスカス県とダマスカス郊外県の各選挙区から選出された議員と、アレッポ県で選出された議員がそれぞれグループを形成し、議長や議会執行部の選出、主要委員会の人事に影響力を及ぼすための動きを始めているという。
議長候補の本命とされているのは、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣付のアラブ問題担当顧問を務めるムハンマド・ターハー・アフマド氏で、選出に向けた綿密な調整が行われているという。
情報筋は、大統領指名枠の発表が遅れている背景には、アフマド氏の選出に必要な票数を確保する狙いがある可能性を否定しなかった。
一方で、別の情報筋は、ワイス法務大臣を大統領指名枠の議員に任命したうえで、議長候補に擁立する可能性にも言及した。
ワイス法務大臣の方が、幅広い支持を得られるためだという。
大統領指名枠の議員70人は、ダマスカス派とアレッポ派が競合するなかで、議長選に決定的な役割を果たすと見られているという。
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