トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市とマンビジュ市近郊をドローンで爆撃(2022年3月15日)

アレッポ県では、ANHA(3月15日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市を無人航空機(ドローン)で爆撃した。

トルコ軍はまた、マンビジュ市北東のフーシャリーヤ村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、トルコ軍はまた、マンビジュ市北東のジャート村をドローンで爆撃した。

 

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍憲兵隊がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるダルバースィーヤ市近郊の国境地帯から不法入国しようとした若者を拘束、拷問の末に殺害した。

AFP, March 15, 2022、ANHA, March 15, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2022、Reuters, March 15, 2022、SANA, March 15, 2022、SOHR, March 15, 2022などをもとに作成。

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米国の首都ワシントンDCでシリアの友連絡グループを名乗る11カ国の代表者会合開催(2022年3月4日)

米国の首都ワシントンDCでシリアの友連絡グループを名乗る11カ国の代表者会合が開催された。

会合は、「シリア革命」開始11周年に合わせて開かれたもので、ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表も出席した。

米国務省はツイッターの公式アカウントなどを通じて発表した声明は、シリア国民の苦難が依然として続いており、受け入れられず、終わらせねばならない、としたうえで、越境(クロスボーダー)を含むあらゆる手段を通じた人道支援、国連安保理決議第2254号に基づく紛争の政治的解決を訴えた。

AFP, March 5, 2022、ANHA, March 5, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 5, 2022、Reuters, March 5, 2022、SANA, March 5, 2022、SOHR, March 5, 2022などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県、ラッカ県、アレッポ県で指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続く(2022年3月3日)

SANA(3月3日付)によると、ダイル・ザウル県のダイル・ザウル市スポーツ・サロン、ラッカ県のサブハ町、アレッポ県ダイル・ハーフィル市、タッル・アラン町に設置された和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられ、数百人が手続きを済ませた。

AFP, March 3, 2022、ANHA, March 3, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 3, 2022、Reuters, March 3, 2022、SANA, March 3, 2022、SOHR, March 3, 2022などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県アズバ村で住民が燃料配給の中止と自治当局の汚職に抗議するデモを行い、生活状況の改善を訴え(2022年3月2日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるアズバ村で住民が燃料配給の中止と自治当局の汚職に抗議するデモを行い、生活状況の改善を訴えた。

一方、ズィーバーン町でもダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる武装集団が男性1人を銃で撃ち、殺害した。

また、スブハ村では、ブーライル村からの国内避難民(IDPs)の男性1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, March 2, 2022、ANHA, March 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 2, 2022、Reuters, March 2, 2022、SANA, March 2, 2022、SOHR, March 2, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がヒムス県、ハマー県・アレッポ県・ラッカ県の県境、ダイル・ザウル県の砂漠地帯でダーイシュに対して10回あまりの爆撃を実施(2022年2月21日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機がヒムス県のスフナ市一帯の砂漠地帯、ハマー県・アレッポ県・ラッカ県の県境の砂漠地帯、ダイル・ザウル県の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対して10回あまりの爆撃を実施した。

AFP, February 21, 2022、ANHA, February 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2022、Reuters, February 21, 2022、SANA, February 21, 2022、SOHR, February 21, 2022などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県、ラッカ県で指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続く(2022年2月21日)

SANA(2月21日付)によると、ダイル・ザウル県のダイル・ザウル市スポーツ・サロン、ラッカ県のサブハ町、アレッポ県のマスカナ市に設置された和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

AFP, February 21, 2022、ANHA, February 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2022、Reuters, February 21, 2022、SANA, February 21, 2022、SOHR, February 21, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で122人(2022年2月12日)

保健省は政府支配地域で新たに122人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者360人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、2月12日現在のシリア国内での感染者数は計52,626人、うち死亡したのは3,026人、回復したのは42,642人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/247558727552111

AFP, February 12, 2022、ACU, February 12, 2022、ANHA, February 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 12, 2022、Reuters, February 12, 2022、SANA, February 12, 2022、SOHR, February 12, 2022などをもとに作成。

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アレッポ県ダーラ・イッザ市で街路にハイエナが徘徊しているのが確認される(2022年1月21日)

ウェブサイト「ドゥラル・シャーミーヤ」や「オリエント・ニュース」などによると、1月21日、アレッポ県西部の郊外地域に位置するダーラ(ダーラト)・イッザ市の街路で、複数頭のハイエナが歩き回っている映像がSNS上で拡散された。

地元の複数筋によると、ここ数日同地域では極度の低気圧に起因する寒波が発生しており、山で飢えたハイエナが、同市まで食べ物をあさりに来たと考えられるという。

同地域の山頂では、気温がマイナス8度以下まで低下している模様。

al-Durar al Shamiya, January 22, 2022、Orient News.net, January 21, 2022、Youtubeなどをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で41人(2022年1月20日)

保健省は政府支配地域で新たに41人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者230人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、1月20日現在のシリア国内での感染者数は計50,862人、うち死亡したのは2,959人、回復したのは35,468人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/233755485599102

AFP, January 20, 2022、ACU, January 20, 2022、ANHA, January 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 20, 2022、Reuters, January 20, 2022、SANA, January 20, 2022、SOHR, January 20, 2022などをもとに作成。

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リビア元高官がリフアト・アサド氏がシリア出国を受諾する代わりに2億ドルもの資金を同氏に支払う契約を結んでいたことが判明(2022年1月12日)

リビア・カッザーフィー政権で1972年から77年まで首相を務め、同政権のナンバー2と目されたアブドゥッサラーム・ジャッルード氏が著書のなかで、リビアがリフアト・アサド元シリア副大統領をソ連経由で欧州に脱出させるために同氏に2億ドルもの金額を支払ったことを明らかにした。

ウェブサイト「スナック・シリアン」、「アラビー・ジャディード」、「シリアTV」などが報じた。

ジャッルード氏は著書「激闘――アブドゥッサラーム・ジャッルードの覚書――」のなかで、1980年代に生じた「ダマスカスの危機」(ハーフィズ・アサド元大統領と弟のリフアト氏の不仲に起因する国家分裂の危機)に際しダマスカスを訪れ、リフアト氏と親交を深めていたことを初めて明かした。

ジャッルード氏は両者の関係が悪化するなか、もともと知己であったハーフィズ元大統領から、リフアト氏をシリアから追い出すための「助力」を求められた。

その後ジャッルード氏はリフアト氏に2億ドルを支払う代わりにシリアからの出国を認める取引を持ち掛け、それは承諾されたという。

ジャッルード氏は著書のなかで自身の行動が「シリアにおける困難かつ複雑な愛国的責務」であったと自賛した。

Snack Syrian.com, January 12, 2022、al-A‘rabi al-Jadid, January 12, 2022、Syria.tv, January 12, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍兵士3人がタッル・アブヤド国境通行所での爆発で死亡、トルコ軍は報復としてラッカ県、アレッポ県各所を激しく砲撃し、1人死亡、15人以上負傷(2022年1月8日)

ラッカ県では、ANHA(1月8日付)によると、タッル・アブヤド市一帯の占領地に展開するトルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にある同近郊のジャラン村、アリーダ村、スーラーン村、ビール・アラブ村、ハーニー村などを砲撃し、1人が死亡、女性と子供を含む11人が負傷した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村、サイダー村、ムシャイリファ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(1月8日付)によると、ラッカ県タッル・アブヤド市一帯の占領地に展開するトルコ軍とシリア国民軍が、アイン・アラブ(コバネ)市、カラ・ムーグ村、タッル・ハージブ村、ウライシャール、サルズーリー村、クールタッバ村を砲撃し、女性1人を含む住民5人が負傷した。






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トルコ国防省はツイッターのアカウント(https://twitter.com/tcsavunma/)などを通じて声明を出し、トルコ国境に近いシリア北部での爆発で兵士3人が戦死したと発表した。

シリア人権監視団によると、トルコ軍兵士3人が死亡したのは、ラッカ県タッル・アブヤド市とトルコを結ぶタッル・アブヤド国境通行所。

トルコ軍装甲車1輌が通行所を通ってシリア領内に入ろうとしたところ、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発したという。

実行犯の所属は不明。

AFP, January 8, 2022、ANHA, January 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2022、Reuters, January 8, 2022、SANA, January 8, 2022、SOHR, January 8, 2022などをもとに作成。

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国連食糧農業機関によって「2021年の小麦生産量が過去50年のなかで最低レベル」との報告書が出される(2021年12月25日)

親体制系ウェブサイト「スナック・シリアン」、ニュースサイト「エティハド・メディア」などによると、国連食糧農業機関(FAO)は12月25日、シリアにおける2021年の小麦生産量が過去50年のなかで最低レベルであるとのレポートを発表した。

同レポートによると、シリアにおける小麦・大麦の生産量は2020年の280万トンから105万トンまで落ち込み、その減少の割合は63%にまで達したという。

さらに同レポートは同国の農業生産に多大な影響を与えているファクターとして、肥料および農薬価格の高騰に並んで西側諸国がシリアの農業部門に課している制裁を挙げた。

また同国における小麦生産の現状が、シリア国内の大多数の県で近く発生しうる飢餓の予兆であるとして警告を発した。

Snack Syrian.com, December 25, 2021、Etihad Media.com, December 25, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍のドローンがシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のシャイフ・イーサー村にあるシリア軍の拠点1カ所を爆撃(2021年12月18日)

アレッポ県では、ANHA(12月18日付)によると、トルコ軍の無人航空機(ドローン)がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のシャイフ・イーサー村にあるシリア軍の拠点1カ所に対して爆撃を行った。

リサーラ・ポスト(12月18日付)によると、爆撃はシャイフ・イーサー村で行われていたシリア軍の士官と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の司令官の会合を狙ったもので、複数の死傷者が出たという。

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ハサカ県では、SANA(12月18日付)によると、17日のトルコ軍による砲撃で電力供給が停止していたタッル・タムル町の変電所が、送電線の復旧作業完了に伴い稼働を再開した。
http://www.sana.sy/wp-content/uploads/2021/12/photo_2021-12-18_14-46-39-1050×525.jpg

AFP, December 18, 2021、ANHA, December 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 18, 2021、Reuters, December 18, 2021、Risala Post, December 18, 2021、SANA, December 18, 2021、SOHR, December 18, 2021などをもとに作成。

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クドゥード・ハラビーヤのUNESCO世界遺産登録を受け、文化省が記者会見を開催(2021年12月16日)

アレッポの伝統歌謡である「クドゥード・ハラビーヤ」が国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の世界遺産リストに追加されることが決定したの受け、シリア文化省が記者会見を開催した。

SANAやスナック・シリアンなどによると、会見のなかで、ルバーナ・ムシャウウィフ文化相は次のように述べた。「我々が苦しんでいる包囲にもかかわらず、クドゥード・ハラビーヤが世界遺産リストに登録されたことは世界的にも重要な進展である。それがもたらすもっとも重要な文化的影響は、世界が我々を文明の民であると認識することにある」。

同大臣はさらに次のように述べた。「今回の出来事は多大な政治的重要性を有している。我々は現在経済的・政治的に包囲されているが、今回(の決定)の目的はとどのつまり政治的だからだ。シリアの芸術家たちは自身のアイデンティティのために、自身の創造的成果物のなかで闘ってきた。そして今日、窓は開き始めた。それは小さな窓か、あるいは大きな窓かもしれないが」。

一方同大臣と並んで会見に参加したシリア開発トラストのシャーディー・イルスィー氏は次のように述べた。「シリア開発トラストの役割はシリアの文化的アイデンティティを保護することを目的としている。それは歴史的に深く根付いているからだ」。

SANA, December 16, 2021、Snack Syrian.com, December 16, 2021などをもとに作成。

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アリー駐レバノン・シリア大使がレバノン人に対する入国許可措置がもたらす影響が「あらゆるレベルでポジティブ」となる必要性を強調(2021年12月14日)

アリー・アブドゥルカリーム・アリー駐レバノン・シリア大使は、昨日月曜日に決定されたレバノン人に対するシリア入国許可措置について、「シリアの決定がもたらす影響は、あらゆるレベルにおいてポジティブなものとならなくてはならない」と述べた。

Webサイト「スナック・シリアン」やレバノンのニュースサイト「マヤーディーン」などが報じた。

アリー大使は「レバノンとシリアの空間は一つであり、そこには両国が呼吸するための一つの肺が存在する」として両国の強固な関係を強調ししつつ、「シリアの外交は、レバノンの界隈でささやかれているような言説よりも明確かつ高度なものである」と述べた。

昨今シリアとレバノンは、ヨルダンから前者を介して後者に電力を輸送する計画をめぐって、エネルギー問題における積極的な協力を見せてきた。

Snack Syrian.com, December 14, 2021、Al Mayadeen.net, December 14, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県マーリキーヤ市近郊に違法に駐留を続ける米軍への兵站物資を積んだ車列を狙って爆発が発生、車輌2輌が炎上(2021年12月1日)

ハサカ県では、SANA(12月1日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、マーリキーヤ市近郊(ルーバルヤー空港)に違法に駐留する米軍への兵站物資を積んだ貨物車輌の車列が、ティグリス川河畔のイラク国境に北・東シリア自治局が違法に設置しているスィーマルカー国境通行所近くの街道を通過するのに合わせて、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発し、車輌2輌が炎上した。

しかし、シリア人権監視団は、複数筋の情報をもとに、爆発は発生していないと発表した。

AFP, December 1, 2021、ANHA, December 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 1, 2021、Reuters, December 1, 2021、SANA, December 1, 2021、SOHR, December 1, 2021などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける勢力の支配下にある地域でシリア・ポンドによる取引が再開(2021年11月27日)

昨今のトルコ・リラの(対米ドル)暴落を受け、トルコの支援を受ける諸派閥の支配下にあるシリア北部・東部の複数地域において、シリア・ポンドによる市場取引が再開した。

該当するのはイドリブ県、アレッポ県郊外、ラッカ県、ハサカ県など。

親シリア政権派ウェブサイト「スナック・シリアン」やDPA通信などが報じた。

DPA通信によると、「トルコ・リラが暴落し、ここ数日の間にさらに下落する恐れが生じたため」アレッポ県とイドリブ県で数十店舗が閉鎖されたという。

また同通信社によると、シリア北部で活動するシャーム解放機構傘下の「救国内閣」の情報筋は、自勢力の危機管理体制を以下のようにを強調した。

「我々は市場を流れるままに放置することはない。我々は厳重な市場監視体制を有しており、いかなる販売者にも自分に都合が良い価格を自由に設定することは許可されていない。北部地域に入ってくる全ての商品はリスト化されており、それぞれに規定の価格が設定されている。我々は商品のコストがいくらであるか、また販売者の利益がいくらであるかを承知している」。

Snack Syrian.com, November 27, 2021、DPA International, November 27, 2021などをもとに作成。

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ヒムス県タンフ国境通行所に違法に設置されている米軍基地が「イランの民兵」所属と思われるドローンの攻撃を再び受ける(2021年11月18日)

ヒムス県では、アラビー21(11月20日付)によると、タンフ国境通行所に米国が違法に設置している基地が17日深夜から18日未明にかけて所属不明の無人航空機(ドローン)の攻撃を受けた。

ドローンは「イランの民兵」所属と見られる。

ドローンには爆発物が装着され、食糧貯蔵庫や簡易食堂施設が狙われたが、米高官によると犠牲者は出ていないという。


AFP, November 20, 2021、ANHA, November 20, 2021、Arabi 21, November 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 20, 2021、Reuters, November 20, 2021、SANA, November 20, 2021、SOHR, November 20, 2021などをもとに作成。

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レバノンのアラブ社会主義バアス党が事務総長としてジャーナリストのアリー・ヒジャーズィー氏を選出(2021年11月13日)

レバノン・アラブ社会主義バアス党がダマスカスでの会議を終え、シリアのバッシャール・アサド大統領による「指導」と「フォローアップ」のもとで、事務総長としてジャーナリストのアリー・ヒジャーズィー氏を選出した。

スナック・シリアン、ジャディード・チャンネルなどが11月15日付で報じた。

一方ナシュラ・チャンネルによると、レバノンの同党地域指導部のヌウマーン・シャラク書記長は「レバノン・アラブ社会主義バアス党は、「党大会」などといった名の下でレバノン国外で開かれるいかなる会議と関係を持たない」、あるいは「そうした会議に参加した者たちは、党指導部の決定に違反した責任を負わなければならない」としつつ、今回の決定を非難した。

レバノン・アラブ社会主義バアス党は2015年以来、事務総長の指名をめぐる指導部内の分裂を経験している。

Snack Syrian.com, November 13, 2021、Al Jadeed TV, November 13, 2021、ELNASHRA.com, November 12, 2021などをもとに作成。

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ムハーバラートのルーカー総合情報部長がサウジアラビアの諜報機関トップと会談(2021年11月13日)

国民和解委員会メンバーで親体制派ブロガーとして知られるウマル・ラフムーン氏は、シリアのムハーバラート長官(総合情報部長)であるフサーム・ルーカー少将とサウジアラビアの総合情報局長官であるハーリド・フマイダーン中将の間で11月9日に会談がもたれたことを明らかにした。

スナック・シリアン・ネット、ロイター・オンライン、ハリージュ・オンラインなどが同月13日付で報じた。

ラフムーン氏はFacebook上の自身の個人ページで、エジプトの首都カイロで9日に初めて開催されたアラブ諜報フォーラムの折に、ルーカー少将とフマイダーン中尉の間で二国間会談がもたれたことを明らかにした。

同氏は投稿内のコメントの中で、「物事はシリア・サウジアラビア間に近く実現される和解に向かって進捗している。そしてサウジアラビアの利益がシリアにとってポジティブなかたちで変化をとげたのち、再度新たなページが開かれることとなる」と述べ、「今回の安全保障会議は一度も中断されることはなかったが、それは秘密会談であった。今日では公にすることが可能である」と強調した。

Snack Syrian.com, November 13, 2021、RT Online (Arabic Edition), November 13, 2021、Al-Khaleej Online, November 13, 2021などをもとに作成。

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ラッカ市のアルメニア・カトリック教会(殉教者教会)が再建され、米国から民間使節団が式典に参加するために訪問(2021年11月10日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ市で殉教者教会が再建され、式典に参加するため、米国から民間の使節団が訪問した。

殉教者教会はアルメニア・カトリックの教会。

ラッカ市が、シャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)、ダーイシュ(イスラーム国)の支配を受けるなかで破壊されていた。

AFP, November 10, 2021、ANHA, November 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2021、Reuters, November 10, 2021、SANA, November 10, 2021、SOHR, November 10, 2021などをもとに作成。

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アレッポ市で歌手サバーフ・ファフリー氏の葬儀が行われ多数の住民が参列(2021年11月4日)

アレッポ県では、SANA(11月4日付)によると、首都ダマスカスの病院で11月3日になくなった歌手のサバーフ・ファフリー氏(1933年生まれ)の葬儀がアレッポ市で行われ、遺族のほか多数の住民が参列した。

政府からは、マンスール・アッザーム大統領府担当国務大臣がアサド大統領の名代として参列した。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/636340997748981

AFP, November 4, 2021、ANHA, November 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 4, 2021、Reuters, November 4, 2021、SANA, November 4, 2021、SOHR, November 4, 2021などをもとに作成。

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ローマ教皇フランシスコが近くシリアを訪問するとの噂が否定される(2021年11月3日)

シリア日刊紙「ワタン」やウェブサイト「スナック・スーリー」が、複数のレバノン筋の話として今日報じていた「教皇フランシスコが近くシリアを訪問する予定である」との噂について、ウェブサイト「アスル・プレス」がその内容を否定した。

同サイトがダマスカスにあるラテン教会の広報オフィスに問い合わせたところ、「少なくとも現在のところ訪問が予定されている事実はない」との回答を得たという。

他方同オフィスは、東方教会省の長官であるレオナルド・サンドリ枢機卿が約一週間前からシリア訪問を開始しており、ダマスカスとヒムスを訪れたのち、現在アレッポを訪問中であると補足したという。

Athr Press.com, November 3, 2021、Snack Suri.com, November 3, 2021、al-Watan, November 3, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊各所を砲撃(2021年10月19日)

ハサカ県では、SANA(10月19日付)、ANHA(10月19日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のダルダーラ村、ハムラー村、タッル・シャンナーン村を砲撃した。

AFP, October 19, 2021、ANHA, October 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 19, 2021、Reuters, October 19, 2021、SANA, October 19, 2021、SOHR, October 19, 2021などをもとに作成。

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シリアからトルコへの密渡航を支援する複数の業者が確認される(2021年10月18日)

親体制派ウェブサイト「スナック・シリアン」によると、現在、トルコへの密渡航を支援するサービスを提供する複数の業者が、SNS上で多数の広告を出しているのが確認できるという。

彼らの提供する密渡航には、安全が保障された「軍事ルート」とそうではない「民間ルート」の2通りが存在し、(業者への接触段階から渡航の完了段階に至るまで)顧客は男女間で厳格に分離されているという。

アレッポからイスタンブールへの密渡航の費用は、国境のトルコ兵への賄賂を介した「許可を得た渡航」が4,000ドル、逮捕のリスクを伴う「隠れた渡航」が3,000ドルであるとのこと。

イドリブからトルコへの「軍事ルート」による密渡航には4,200ドルかかるが、多くの場合、イドリブ・トルコ間の国境が「より簡単」であることから、もっとも最良かつ人気のある経路であるという。

また同サイトの特派員による「渡航希望者が犯罪の容疑が掛けられていたり、司法当局やシリア当局によって出頭が求められている人物であった場合、渡航は可能か」という問いに対して、「ある密輸業者の妻」は以下のように回答した。

渡航希望者がアレッポで密渡航用の車に一度乗り込むと、彼はその後どの検問所やどの地点においても降りることはありません。目的地である交換ポイントまで直接向かうのです。そこでは渡航者の個人情報の提示や、個人データの再確認が求められることはありません。

Snack Syrian.com, October 18, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で137人、北・東シリア自治局支配地域で187人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で430人(2021年9月11日)

保健省は政府支配地域で新たに137人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者30人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、9月11日現在の支配地内での感染者数は計29,358人、うち死亡したのは2,071人、回復したのは22,713人となった。

SANA(9月11日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/600917941291287

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに187人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、9月11日現在の支配地内での感染者数は計22,831人、うち死亡したのは802人、回復したのは2,012人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性112人、女性75人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市97人、カーミシュリー市47人、マーリキーヤ(ダイリーク)市32人、ダルバースィーヤ市1人、ロジュ・キャンプ1人、ラッカ県のラッカ市1人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1682411271948803

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で9月11日に新たに430人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、684人が完治し、6人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡7人、イドリブ郡30人、ハーリム郡58人、アリーハー郡3人、アレッポ県スィムアーン山郡3人、ジャラーブルス郡2人、バーブ郡1人、アフリーン郡234人、アアザーズ郡92人。

これにより、同地での感染者数は計52,111人、うち死亡したのは871人、回復したのは28,172人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1663297953875089

AFP, September 11, 2021、ACU, September 11, 2021、ANHA, September 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2021、Reuters, September 11, 2021、SANA, September 11, 2021、SOHR, September 11, 2021などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣はシリアの諜報機関との接触を認める一方、米軍のシリア駐留に不快感:シリア外務省はトルコ政府との接触を否定(2021年9月7日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、NTVニュース(9月8日付)のインタビューの生放送で、トルコ政府とシリア政府との間で直接交渉は行われてないとしつつ、両国にとっての関心事である「テロとの戦い」や安念保障面での調整のため、双方の諜報機関どうしの交渉や調整は行われていると述べた。

両国をめぐっては、『シャルク・アウサト』(9月5日付)などが、トルコの複数筋の話として、トルコのハカン・フィダン国家諜報機構(MİT)とシリアのアリー・マムルーク国民安全保障会議議長がイラクの首都バグダードで近く会談すると伝えていた。

チャヴシュオール外務大臣はまた、インタビューのなかで、北・東シリア自治局の支配地からの米軍駐留部隊の撤退について触れ、次のように述べた。

もし米国がシリアから去るのなら、それは彼らが選択することだ。だが、米国は誰からの招きもなしにシリアにいること、シリアと国境を接していないことを知らねばならない。

トルコがシリアにいるのは、国境を接しており、テロの脅威があるからだ。我々はシリアに駐留する権利がある。

米国は、石油のためにシリアに駐留している。「そこに石油があれば、我々の部隊はそこにとどまる」という考えのもとに活動している。

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外務在外居住者省の公式筋は声明を出し、トルコのチャヴシュオール外務大臣NTVニュースでの発言に関して以下の通り否定した。

トルコの体制と、とりわけ「テロとの戦い」の分野でいかなる連絡・交渉も行われていないと断固として否定する。

アンカラの支配体制はテロの主要な支援者で、トルコを過激派とテロの倉庫としているのは周知の事実である。

SANA(9月7日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3078508129102960

AFP, September 7, 2021、ANHA, September 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2021、NTV, September 7, 2021、Reuters, September 7, 2021、SANA, September 7, 2021、SOHR, September 7, 2021などをもとに作成。

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フール・キャンプの第1区で、ダーイシュ・メンバーと思われる武装集団がイラク難民1人を銃で撃ち殺害(2021年9月5日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第1区で、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる武装集団がイラク難民1人を銃で撃ち殺害した。

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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ダルアー市ダルアー・バラド地区に立て籠もりを続ける元反体制武装集団メンバーらが退去を拒否するなか、彼らを代表する中央委員会はトルコ占領地ではなく、トルコ、ないしはヨルダン行きを提案(2021年9月3日)

ダルアー県では、シリア人権監視団、SANA(9月3日付)によると、武装解除を拒否し、ダルアー市ダルアー・バラド地区で籠城を続けている元反体制武装集団メンバーらが、ロシアの仲介により8月31日に彼らを代表する中央委員会とシリア政府側の治安委員会が停戦合意を交わしたにもかかわらず、合意内容を拒否し、その履行を妨害する一方、中央委員会側が武装解除拒否者をトルコ占領下のシリア北部ではなく、トルコ、ないしはヨルダンに出国させることを新たに要求した。

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一方、タッル・サマン村では、シリア軍部隊が住民1人を銃で撃ち、殺害した。

AFP, September 3, 2021、ANHA, September 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2021、Reuters, September 3, 2021、SANA, September 3, 2021、SOHR, September 3, 2021などをもとに作成。

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