シリア国内の暴力:ヌスラ戦線がイドリブ市を急襲(2014年10月27日)

イドリブ県では、シリア人権監視団、シリア革命総合委員会によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団が、イドリブ市(シリア政府支配下)で「特殊秘密作戦」を実行、県知事公邸、警察署などを襲撃した。

シリア軍、国防隊、警察は反体制武装集団を撃退し、事態は収束したが、この戦闘でシリア軍側に10人、ヌスラ戦線側に9人の死者が出た。

これに関連して、ドゥラル・シャーミーヤ(10月27日付)は、ヌスラ戦線などが、イドリブ県北部の検問所複数カ所を奇襲し、ガッサーン・アッブード検問所を制圧、またイドリブ県庁舎前でヌスラ戦線戦闘員が自爆攻撃を行い、シリア軍兵士ら数十人を殺害、同地一帯を一時占拠したと報じた。

またヌスラ戦線らは、イドリブ市とアリーハー市の間に位置するマストゥーマ高地を制圧し、戦車などを捕獲したという。

一方、スィラージュ・プレス(10月27日付)によると、ヌスラ戦線らは、イドリブ市に南部、西部、東部から攻め込み、シリア軍兵士12人(士官1人を含む)を捕捉した。

他方、Champress(10月27日付)によると、シリア軍が国防隊、人民諸委員会の支援のもと、イドリブ市内に潜入したヌスラ戦線など「テロ集団」を撃退した。

またイフスィム南部、カフルサジュナ村、ハーン・シャイフーン市、タッル・アース、タフタナーズ市、フバイト村、マアッラト・ヌウマーン市、ハミーシュ村、クマイナース村、アブー・ズフール町、マアッラトミスリーン市、カフルナブル市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、ハマー・ニュース・センターによると、軍事情報局ハマー支部長が、シリア軍のスハイル・ハサン大佐暗殺未遂容疑で逮捕された。

またハマー県治安委員会のジャマール・ユーヌス准将は、暗殺未遂事件に関連してハマー県知事をハマー航空基地で聴取したという。

クッルナー・シュラカー(10月27日付)によると、27日午前3:00にスハイル大佐を狙ったと思われる爆発(車に仕掛けられた爆弾による爆発)が発生したという。

ハサン大佐は「虎」の愛称で知られ、ムーリク市奪還などを主導してきた。

一方、Champress(10月27日付)によると、シリア軍ばブワイダ村で「テロリスト」多数を殲滅し、同地を制圧した。

また、カフルズィーター市、サイヤード村、ムーリク市北部、ラターミナ町、ダキーラ村、ファースィダ村、アトシャーン村、カッサービーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市内で、ダーイシュ(イスラーム国)が西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦、ダーイシュが対トルコ国境の国境通行所を砲撃した。

一方、Champress(10月27日付)によると、フライターン市、ハイヤーン町、アナダーン市、ハンダラート・キャンプ西部、カフルハラブ村、カフル・カルミーン村、アレッポ市ラームーサ地区、旧市街、カッラーサ地区、シャイフ・サイード地区、アレッポ城周辺、アーミリーヤ地区、アアザミーヤ地区、アグユール地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、Champress(10月27日付)によると、ハラスター市、アイン・タルマー村、ドゥーマー市、ハムーリーヤ市、バーラー村、ザバダーニー市、マダーヤー郊外、アッサール・ワルド町無人地帯、マシュラファ村無人地帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャーム自由人イスラーム運動、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、Champress(10月27日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、Champress(10月27日付)によると、アイン・フサイン村、ラスタン市、タッルドゥー市、カフルラーハー市、ウンム・ダバービール村、シャーイル油田東部、ヒムス市ワアル地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、Champress(10月27日付)によると、アトマーン村、タッル・フドル一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、Champress(10月27日付)によると、西サムダーニーヤ村、ジャバター・ハシャブ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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シリア人権監視団は、過去1週間のシリア軍の602回におよぶ「樽爆弾」などによる空爆で、子供60人、女性38人、を含む182人が死亡、300人以上が負傷したと発表した。

シリア軍による空爆は、ダーイシュ(イスラーム国)が勢力を伸張するダイル・ザウル県、シャームの民のヌスラ戦線が潜伏するクナイトラ県、ダルアー県、イドリブ県をはじめ、ヒムス県、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、ラタキア県、ハマー県、アレッポ県などに対して行われた。

AFP, October 27, 2014、AP, October 27, 2014、ARA News, October 27, 2014、Champress, October 27, 2014、al-Hayat, October 28, 2014、Hamah New Center, October 27, 2014、Kull-na Shuraka’, October 27, 2014、al-Mada Press, October 27, 2014、Naharnet, October 27, 2014、NNA, October 27, 2014、Reuters, October 27, 2014、SANA, October 27, 2014、Siraj Press, October 27, 2014、UPI, October 27, 2014などをもとに作成。

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