ヒューマン・ライツ・ウォッチ「シリア政府の樽爆弾による無差別攻撃で過去1年間に民間人3,000人以上が死亡」(2015年2月24日)

ヒューマン・ライツ・ウォッチは「樽爆弾攻撃の新たな豪雨」(http://www.hrw.org/news/2015/02/24/syria-new-spate-barrel-bomb-attacks)と題した報告書を発表、そのなかでシリア政府が「樽爆弾」などを使用した「数百回にわたる新たな無差別攻撃」を過去1年間に行ったと断じた。

目撃者の証言、衛星写真、ビデオ、写真などをもとに、同組織は、ダルアー県で国連安保理決議第2139号が採択された2014年2月22日から2015年2月19日の間に民間人609人(うち子供203人、女性117人)が、アレッポ県で2,576人(うち子供636人、女性317人)が「樽爆弾」などの攻撃で死亡したと主張している。

なおシリア人権監視団は21日、2014年2月22日から15年2月21日の1年間で民間人5,812人がシリア軍の「樽爆弾」などによる空爆で死亡したと発表している(http://syriaarabspring.info/wp/?p=17612)。

同監視団はまた23日、米国など有志連合のシリア領内への空爆でダーイシュ(イスラーム国)メンバーなど1,600人以上が死亡していると発表した。

うちダーイシュ・メンバーは1,465人、シャームの民のヌスラ戦線は73人で、そのほとんどが外国人だったという。

また民間人の犠牲者は62人にのぼるという。

AFP, February 23, 2015、February 24, 2015、AP, February 25, 2015、ARA News, February 25, 2015、Champress, February 25, 2015、al-Hayat, February 26, 2015、Iraqi News, February 25, 2015、Kull-na Shuraka’, February 25, 2015、al-Mada Press, February 25, 2015、Naharnet, February 25, 2015、NNA, February 25, 2015、Reuters, February 25, 2015、SANA, February 25, 2015、UPI, February 25, 2015などをもとに作成。

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