ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク区(ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ)で、ダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線が、アクナーフ・バイト・マクディス大隊などからなるジハード主義武装集団と交戦するなか、シリア軍が同地を空爆した。
PLO(パレスチナ解放機構)執行委員会のアフマド・マジュダラーニー氏は、ダーイシュによるヤルムーク・パレスチナ難民キャンプへの侵攻・制圧に関して、「軍事的な状況を変化させ、戦略上重要な場所にあるキャンプを首都ダマスカスへの攻撃の基点にしようとしている」との考えを示した。
マジュダラーニー氏は近くダマスカスに入り、シリア政府とヤルムーク・パレスチナ難民キャンプの住民の安全確保などについて協議する予定。
『ハヤート』(4月7日付)が伝えた。
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国連安保理は、ダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線によるダマスカス県ヤルムーク区(ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ)侵攻・占拠への対応を協議するための非公式会合を開いた。
『ハヤート』(4月7日付)によると、会合では、UNRWAのピエール・クレヘンビュール事務局長がキャンプ内の現状を報告する一方、パレスチナのリヤード・マンスール国連代表は、キャンプからの住民の避難のための「安全回廊を拡充する責任が安保理にある」と述べるとともに、キャンプを避難した住民のための安全な避難場所の提供を加盟国に求めた。
AFP, April 6, 2015、AP, April 6, 2015、ARA News, April 6, 2015、Champress, April 6, 2015、al-Hayat, April 7, 2015、Iraqi News, April 6, 2015、Kull-na Shuraka’, April 6, 2015、al-Mada Press, April 6, 2015、Naharnet, April 6, 2015、NNA, April 6, 2015、Reuters, April 6, 2015、SANA, April 6, 2015、UPI, April 6, 2015などをもとに作成。
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