ラヴロフ露外相「モスクワはバッシャール・アサド大統領に対する欧米諸国の論調に変化が生じていると認識している」(2015年4月8日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、アルメニアのエドワルド・ナルバンジャン外務大臣との会談(モスクワ)後の共同記者会見でシリア情勢に触れ、欧米諸国とシリアの反体制派の双方がこれまで以上にシリア政府(アサド政権)との対話を行う構えを示すようになっているとの見方を示した。

ラブロフ外務大臣は「モスクワはバッシャール・アサド大統領に対する欧米諸国の論調に変化が生じていると認識している…。もちろん、これは言説における変化が生じたということを意味しているに過ぎない。なぜなら、これまでに発せられなかった言葉が述べられているだけだからだ。しかし、こうしたことがまったく生じないよりはよいことだ。シリアでは4年以上も流血が続き、人々は苦しんでいる」と述べた。

また「実際、この危機の第1段階とは、欧米諸国が「独裁者」と評した指導者を粛清するという誤った道を進んだことにあった。これは遺憾なことだ。なぜならこの道を進むことで、欧米諸国は手当たり次第に同盟者を選ぼうとし、そのなかに過激派が含まれ、より一般的に言うならば、彼らはテロリストと関係を持った」と批判した。

『ハヤート』(4月9日付)などが伝えた。

AFP, April 8, 2015、AP, April 8, 2015、ARA News, April 8, 2015、Champress, April 8, 2015、al-Hayat, April 9, 2015、Iraqi News, April 8, 2015、Kull-na Shuraka’, April 8, 2015、al-Mada Press, April 8, 2015、Naharnet, April 8, 2015、NNA, April 8, 2015、Reuters, April 8, 2015、SANA, April 8, 2015、UPI, April 8, 2015などをもとに作成。

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