ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるタドムル市を25回以上にわたり空爆した。
SANA(9月18日付)も、タドムル市西部郊外一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊したと伝えた。
シリア人権監視団によると、この空爆により、住民8人が負傷、またダーイシュ・メンバーにも複数の死者が出たとの情報が出ているという。
『ハヤート』(9月19日付)は、この空爆に関して、17日のラッカ市に対する集中的な空爆に次ぐものだとしてうえで、これらの空爆が「ロシアの増援により最近強化されたと思われる(シリア軍)の航空兵器が「筋肉を見せつけた」と伝えた。
なお、シリア軍の空爆に先立って、有志連合中央司令部は9月9日にタドムル市近郊(1回)のダーイシュに対して初の空爆を行ったと発表していた。
シリア人権監視団によると、シリア軍はまた、ダーイシュの支配下にあるカルタイン市近郊のジュッブ・ジャッラーフ村一帯でダーイシュと激しく交戦した。
さらにマサール・プレス(9月18日付)によると、シリア軍とダーイシュの戦闘は、シャーイル山(ハマー県)西部一帯、ジャズル・ガス採掘所一帯でも行われ、シリア軍が同地一帯を12回以上にわたって空爆した。
他方、ダーイシュ(イスラーム国)ヒムス州の広報局は声明を出し、ジャズル・ガス採掘所一帯上空で、ダーイシュの防空部隊がシリア軍のMiG21戦闘機を重火器で攻撃し、撃墜したと発表した。
パイロットは死亡したという。
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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル航空基地に近いジャフラ村をシリア軍が空爆した。
また、SANA(9月18日付)によると、ダイル・ザウル航空基地一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合と思われる戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるミールビーヤ連隊基地一帯を空爆した。
また、ARA News(9月19日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタッル・ブラーク町近郊の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊拠点複数カ所を攻撃した。
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スワイダー県では、SANA(9月18日付)によると、サアド丘、ヒルバト・サムル村、ワーディー・カスタルで、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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アレッポ県では、ARA News(9月18日付)によると、米トルコ両政府が設置合意した「安全地帯」で、ダルハ村、タラッキー村、ガザル村、アフタリーン市郊外のダーイシュ(イスラーム国)拠点複数カ所に対して少なくとも8回の空爆を行い、戦闘員14人以上を殺害した。
また同地では、ダーイシュとシャーム戦線の戦闘が続いた。
一方、SANA(9月18日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯、サフィーラ市一帯、ブラート村、トゥライディム村、タッル・リーマーン村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハマー県では、SANA(9月18日付)によると、クライブ・サウル村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, September 18, 2015、AP, September 18, 2015、ARA News, September 18, 2015、September 19, 2015、Champress, September 18, 2015、al-Hayat, September 19, 2015、Iraqi News, September 18, 2015、Kull-na Shuraka’, September 18, 2015、al-Mada Press, September 18, 2015、Masar Press Agency, September 18, 2015、Naharnet, September 18, 2015、NNA, September 18, 2015、Reuters, September 18, 2015、SANA, September 18, 2015、UPI, September 18, 2015などをもとに作成。
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