カタールのアティーヤ外務大臣「軍事介入が、シリア国民を政権の蛮行から守ることになるのなら、我々はそれを行う」(2015年10月21日)

カタールのハーリド・アティーヤ外務大臣は米CNN(10月21日付)とのインタビュー(http://edition.cnn.com/videos/tv/2015/10/21/qatars-role-in-syria.cnn)で、シリア情勢に関して、軍事介入という選択肢を排除しない、と述べた。

アティーヤ外務大臣は、サウジアラビアやトルコがシリアに軍事介入した場合、これを支持するかとの質問に対して、「シリア国民とシリア国民を分裂から守ることであればいかなることであっても、我々はサウジとトルコの同胞とともに行う努力を惜しまない。それがどのようなことであってもだ」と述べた。

アティーヤ外務大臣はそのうえで「もし軍事介入が、シリア国民を政権の蛮行から守ることになるのなら、我々はそれを行うだろう」と強調した。

アティーヤ外務大臣はしかし「我々はいかなる対決も恐れないが、それゆえに我々は強い立場で対話を呼びかけている。なぜなら、我々は平和を信じており、平和への最短路が直接対話にあると考えているからだ」とも述べ、軍事衝突ではなく政治解決を追求しているとも付言した。

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アティーヤ外務大臣のCNNでの発言に対し、シリアのファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は「もしカタールがシリアに軍事的に介入すると脅迫すれば、我々はそれを直接の攻撃だとみなすだろう…。我々の対応は極めて厳しいものとなろう」とコメントした。

AFP, October 21, 2015、AP, October 21, 2015、ARA News, October 21, 2015、Champress, October 21, 2015、CNN, October 21, 2015、al-Hayat, October 22, 2015、Iraqi News, October 21, 2015、Kull-na Shuraka’, October 21, 2015、al-Mada Press, October 21, 2015、Naharnet, October 21, 2015、NNA, October 21, 2015、Reuters, October 21, 2015、SANA, October 21, 2015、UPI, October 21, 2015などをもとに作成。

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