トルコは国境地帯でのロシアの爆撃に抗議する一方、タッル・アブヤド市(ラッカ県)の市街地を初めて砲撃(2015年11月20日)

トルコ外務省は声明を出し、20日のロシア軍によるシリア領内での空爆に関して、駐アンカラ・ロシア大使を外務省に呼び出し、空爆が対トルコ国境に及んだことに対して抗議の意を伝えたと発表した。

トルコ外務省はロシア大使に対して、ロシアの空爆が「悲惨な結果」を招くと警鐘を鳴らすとともに、トルクメン人、すなわちトルコ語を話すシリア人の村や民間人を標的としないよう抗議したという。

AFP(11月20日付)が伝えた。

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ラッカ県では、ARA News(11月21日付)によると、トルコ軍が19日夜から20日未明にかけてタッル・アブヤド市内各所を砲撃し、民家複数棟が被害を受けた。

西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊のサルハド・アッバース氏によると、トルコ軍はこれまでにも人民防衛隊の拠点に対する砲撃を行ったことはあったが、市街地が狙われたのはこれが初めてだという。

AFP, November 20, 2015、AP, November 20, 2015、ARA News, November 20, 2015、Champress, November 20, 2015、al-Hayat, November 21, 2015、Iraqi News, November 20, 2015、Kull-na Shuraka’, November 20, 2015、al-Mada Press, November 20, 2015、Naharnet, November 20, 2015、NNA, November 20, 2015、Reuters, November 20, 2015、SANA, November 20, 2015、UPI, November 20, 2015などをもとに作成。

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