ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がシャイフ・マスキーン市を空爆するなか、シリア軍も同地を地対地ミサイルなどで攻撃、国防隊、外国人戦闘員とともに、同地でジハード主義武装集団と交戦した。
一方、SANA(1月23日付)によると、シリア軍がシャイフ・マスキーン市内北部および東部の街区および建物群複数を制圧、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム・ムサンナー運動など反体制武装集団を市外に駆逐した。
シリア軍はまた、アトマーン村などで反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
しかし、クッルナー・シュラカー(1月23日付)によると、反体制武装集団は、シリア軍による最大規模の攻撃に応戦、これを撃退したという。
同サイトによると、ロシア軍の空爆は2時間で50回を超え、シリア軍も第12師団基地、第175中隊基地、カルファー村の拠点から激しい砲撃を加えたという。
シリア軍は、フラーク市、ナーフタ町、ブスル・ハリール市、ダルアー市を砲撃、反体制武装集団と交戦した。
一方、SANA(1月23日付)によると、シリア軍がフライターン市、アレッポ市ラーシディーン地区、ライラムーン地区、ブスターン・カスル地区、バニー・ザイド地区、カルム・マイサル地区、シャイフ・サイード地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
このほか、ダルアー県、クナイトラ県で活動するシャーム統一戦線は声明を出し、ヤルムーク軍に合流すると発表した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、バアス大隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系外国人戦闘員がトルクメン山、クルド山一帯(ラビーア町一帯)でシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、第1沿岸師団、第2沿岸師団、トルキスターン・イスラーム党、アンサール・シャームなどからなるジハード主義武装集団と交戦、シリア軍がフルワ村、トゥッファーヒーヤ村を制圧した。
これに対し、第1沿岸師団などの反体制武装集団は、ドゥラル・シャーミーヤ(1月23日付)によると、バーシューラ丘一帯を奪還したという。
また、クッルナー・シュラカー(1月23日付)によると、この戦闘でイラク人民兵20人が死亡したという。
一方、SANA(1月23日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、県北部のトゥッファーヒーヤ村、西フルワ村、東フルワ村、アムリーク村、バイト・アーラブ村、バイト・アブラク村、タッル・アシューラン村および同地一帯の丘陵地帯を制圧した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がバーシュカウィー村でシリア軍を米国製TOW対戦車ミサイルで攻撃し、戦車1輌を破壊した。
また、ARA News(1月23日付)によると、ジハード主義武装集団がヌッブル市、ザフラー町のシリア軍、国防隊拠点を激しく攻撃した。
これに対して、シリア軍は同地にヘリコプターで物資を投下したという。
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ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(1月23日付)によると、ヒムス市ワーディー・ザハブ地区で爆弾2発が相次いで爆発し、シリア軍の大佐1人を含む住民ら15人が負傷した。
一方、SANA(1月23日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハマー県では、SANA(1月23日付)によると、シリア軍がラターミナ町でイッザ連合を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, January 23, 2016、AP, January 23, 2016、ARA News, January 23, 2016、Champress, January 23, 2016、al-Durar al-Shamiya, January 23, 2016、al-Hayat, January 24, 2016、Iraqi News, January 23, 2016、Kull-na Shuraka’, January 23, 2016、January 24, 2016、al-Mada Press, January 23, 2016、Naharnet, January 23, 2016、NNA, January 23, 2016、Reuters, January 23, 2016、SANA, January 23, 2016、UPI, January 23, 2016などをもとに作成。
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