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国内の暴力
イドリブ県では、アブー・ズフール航空基地から離陸した空軍戦闘機を反体制武装勢力が4日に14.5ミリ対空機関砲で攻撃・撃墜した、と自由シリア軍のシャーム自由人大隊のアブー・マジド報道官なる活動家が発表した(未確認情報)。
アブー・マジド報道官はまたシャーム自由人大隊とシリア殉教者大隊がアブー・ズフール航空基地を包囲し、軍による反体制武装勢力への空からの攻撃を阻止しようとしている、と付言した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市のマルジャ地区、ハナーヌー地区、ブアイディーン地区に対する軍の砲撃で、子供9人を含む9人が死亡、またブスターン・バーシャー地区の砲撃で10人が死亡した。
一方、SANA(9月5日付)によると、アレッポ市のハラク地区、シャイフ・サイード地区、ナイラブ地区、ブスターン・カスル地区、ハナーヌー地区、サフィーラ地区、カッラーサ地区などで軍・治安部隊が反体制武装勢力を攻撃し、多数の戦闘員を殺傷、その装備を破壊した。
また軍・治安部隊が完全制圧したサイフ・ダウラ地区では清掃・復興作業が開始された。
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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市内の軍事情報局施設近くで軍・治安部隊と反体制武装勢力の交戦が続き、反体制武装集団戦闘員6人と軍・治安部隊の兵士複数が死亡した。
一方、SANA(9月5日付)によると、ダイル・ザウル市各所で軍・治安部隊が反体制武装勢力と交戦し、戦闘員複数名を殺害した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ヤルダー市などに軍・治安部隊が砲撃を加えた。
一方、SANA(9月5日付)によると、ヤルダー市で軍・治安部隊が反体制武装勢力と交戦し、多数の戦闘員を殺傷した。
またムライハ市・ザバダイン市間などで反体制武装勢力の「残党」を追撃し、武器弾薬を押収した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、タダームン区に軍・治安部隊が砲撃を加えた。
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ヒムス県では、SANA(9月5日付)によると、ヒムス市のバーブ・スィバーア地区、バーブ・トゥルクマーン地区、クサイル市郊外(ガッサーニーヤ村など)で軍・治安部隊が反体制武装勢力と交戦し、多数の戦闘員を殺傷した。
一方、反体制武装勢力はヒムス市郊外で、ハマー県のマウバ村の住民が乗った車を襲撃し、4人を殺害した。
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『クッルナー・シュラカー』(9月5日付)は、クナイトラ県の軍事情報局がリヤード・ファリード・ヒジャーブ前首相の離反・逃走に関与したとされる士官3人の身柄を拘束と報じた(未確認情報)。
シリア政府の動き
ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣がシリア訪問中の赤十字国際委員会ペーター・マウラー会長らと会談した。
SANA(9月5日付)によると、ムアッリム外務在外居住者大臣は会談で、西側諸国の制裁によるシリア国民の生活への悪影響を訴えるとともに、制裁が人道支援を妨げている実態を指摘した。
また周辺諸国など一部の国がテロ集団に武器資金を支援しており、そのことがシリアでの流血をもたらしていると非難した。
一方、マウラー会長は、赤十字国際委員会が「中立と独立を遵守する」ことを確認し、あらゆる側面からの人道支援の重要性を強調した。
会談には、アリー・ハイダル国民和解問題担当国務大臣らも同席した。
会談後、アリー・ハイダル国民和解問題担当国務大臣は記者団に対して、赤十字国際委員会の活動は「独立的、中立的」である限りその自由を認められるだろう、と述べた。
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シリア情報省はナイルサットによるシリアの民間衛星テレビ放送配信停止を受けて声明を出し、アラブ諸国放送連合の法規とシリア国民の権利の侵害と非難し、決定をシリアの国家と国民に対する敵対行為に与し、シオニストの計略に奉仕するものだと断じた。
また視聴者に対しては、シリアの地上放送、ないしはEutelsat、Hot Birdでの衛星放送を視聴するよう呼びかけた。
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バアス党民族指導部の機関紙『バアス』(9月5日付)の社説は、アラブ諸国での「アラブの春」を「破壊の春」と形容し、「帝国主義、退行主義、傭兵」による殺戮を助長したと非難した。
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アラビーヤ(9月5日付)は、ダマスカス刑事保安局のアワド・アフマド・アリー局長が離反したと報じた(未確認情報)。
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『クッルナー・シュラカー』(9月5日付)は、ラーミー・マフルーフに次ぐ体制派のビジネスマン、ムハンマド・ハムシューやニザール・アスアドが離反したとの未確認情報がフェイスブック上で飛び交っている、と報じた。
反体制勢力の動き
『ハヤート』(9月5日付)は、アサド大統領のE-mailのアカウントに侵入し、メッセージを入手したというアブドゥッラー・ハージム・シャムリーなる活動家のインタビュー記事を掲載した。
シャムリー氏は45歳でブルガリアで医学を学んだ経歴を持ち、「ダマスカス郊外県でデモが始まったとき、友達に対してデモ支援の方法を考えることを提案し…、私たちはバッシャールのE-mailのパスワードを探り当てて、それに侵入することを決心」、2011年3月18日から活動を始めたという。
ダマスカスで活動していたシャムリー氏は2011年4月16日にパスワード(1234だという)を探り当てたが、当局の摘発を恐れ、同年5月にレバノンを経由し、メキシコに移動、外国のサーバーを経由してE-mailにアクセスした、という。
アサド大統領は受け取ったメールを読んだあとに必ず破棄することを発見した彼らは、未読のメッセージへのアクセスを試み、約7,500通のメールを入手した、という。
これらのメールは「秘密、スキャンダルの宝庫」でいずれ公開するとしている。
インタビューはカタールの首都ドーハで行われた。
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自由シリア軍事評議会のムスタファー・シャイフ議長(准将、駐トルコ)は、反体制武装勢力が近く「シリア国民軍」の名で新たな軍事連合体を結成するだろうと述べた。
また、ムハンマド・フサイン・ハーッジ・アリー少将の「総司令官」就任など一連の人事が10日以内に発表されるだろう、と付言した。
シャイフ議長によると、2011年9月の自由シリア軍結成から「長い時間を経て、同軍の再編が必要となった…。その組織構築はシリアでの民兵の展開や国の未来への懸念による」という。
組織改編では、「隊列の統一、支援の窓口の一本化」がめざされる、という。
シャイフ議長は「多くの集団が自由シリア軍を名のっているが、それぞれが勝手な活動をしている…。組織再編は質的な転換になる」と述べている。
またシャイフ議長によると、自由シリア軍を名のる反体制武装勢力は現在7000人の戦闘員を要し、そのなかには離反兵だけでなく武装した民間人もいるという。
加えて少将・准将17人など士官3000人もいるという。
AFP(9月5日付)が報じた。
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民主的変革諸勢力国民調整委員会のメンバー11人が共同声明を出し、委員会からの脱会を宣言した。
脱会したのは以下の11人。
マアムーン・ハリーファ(在外局前書記長)
マンスール・アタースィー(中央執行部メンバー)
ナウワール・アトファ(在外局前執行部メンバー)
サルキース・ファリード・サルキース(在外局中央委員会メンバ-)
アラブ社会主義者運動アブドゥルガニー・アイヤーシュ派メンバー11人
脱会の理由は、委員会がその「中庸」の姿勢ゆえに、過激化(軍事化)する「革命」に適切に対処できず、国民救済大会の開催を計画することでアサド政権との対話をめざしたこと、だという。
諸外国の動き
アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は、国連総会で演説し、シリア情勢が「依然として混迷」しているとしたうえで、自身の任務を「困難」だと改めて強調、各国に支援を求めた。
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国連の潘基文事務総長は、国連総会で演説し、「どちら側に対してであれ武器を供与する者たちはシリア人をさらに苦悩させている」と諸外国による武器供与を非難した。
潘事務総長はそのうえで、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表への各国の支援と、シリアへの人道支援を求めた。
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中国の楊潔チ外務大臣は、ヒラリー・クリントン米国務長官との会談後の記者会見で、シリア問題に触れ、「我々と多くの国は、シリアの政治的転換の開始を支持している。しかし我々はまたいかなる問題解決もシリア国民によってもたらされ、彼らの意思を反映したものでなければならない…。外国が押しつけてはならない」と述べた。
またアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表を全面支持するとしたうえで、「仲介努力を行うすべての当事者を支持する」と述べた。
一方、クリントン国務長官は、ロシアと中国の姿勢に対する米国の不満が「もはや秘密ではない」としたうえで、アサド政権が暴力を停止しない場合、安保理で現実的な制裁発動を決議するのが最善の方途だと述べた。
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アラブ連盟外相会議がカイロの連盟本部で開かれた。
会議でエジプトのムハンマド・ムルスィー大統領は「変革が求められている…。あなたたちが何もしなくても、歴史の車輪は周り、人民の意思が勝つ。アッラーの意思はすべての人々のうえにあり、我々はシリア国民を支持する」と述べた。
また、サウジアラビア、トルコ、イランとの四カ国委員会に関して、「シリア国民の血を護るため積極的に行動しなければならない」と述べた。
一方、アサド政権に対しては「古今の歴史から教訓を学ぶ」べきだとしたうえで、「シリア国民が自らの運命を決し、自らの指導者を選び、自らの未来を決める」と訴えた。
そのうえでアラブ連盟に対してシリアでの暴力停止と反体制勢力統一のために働きかけを行うよう求める一方、内戦の深刻化や外国の軍事介入を回避するべきだとの姿勢を示した。
これに対して、外相会議議長(任期半年)となったレバノンのアドナーン・マンスール外務大臣は「最終的な解決策が軍事的解決であってはならない」と述べ、平和的・政治的解決の必要を強調した。
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『ハヤート』(9月6日付)などは、シリアの民間衛星テレビチャンネル、ドゥンヤー、イフバーリーヤ、ファダーイーヤの配信停止をエジプトのナイルサット(衛星放送会社)が決定したと報じた。
ナイルサットの高官(匿名)は、AFP(9月5日付)に対して、「アラブ連盟の(7月の)提言に従って、シリアの公営テレビチャンネルの配信を停止した」と述べた。
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『ニューヨーク・タイムズ』(9月5日付)は米政権の2人の匿名高官の話として、7月のダマスカス県中心でのアースィフ・シャウカト副参謀長らを標的とした爆弾テロ後、イランがシリアへの武器供与を倍増させ、武器の空輸は今も続いている、と報じた。
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ヨルダンのガーリブ・ズウビー内務大臣は、シリアからの避難民の数が150万人に達しつつあることを明らかにした。
また複数の消息筋が『ハヤート』(9月6日付)に明らかにしたところによると、アブドゥッラー国王を議長とする政策会議が開催され、対シリア国境の管理などへの対応を審議した。
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レジェップ・タイイップ・エルドアン首相はAKPの総会で、「シリアの体制はテロ国家になった」と非難した。
AFP, September 5, 2012、Akhbar al-Sharq, September 5, 2012 September 5, 2012、AKI, September 5, 2012、Alarabia.net, September 5, 2012、al-Hayat, September 5, 2012 September 6, 2012、Kull-na Shurakaʼ, September 5, 2012,
September 10, 2012、al-Kurdiya News, September 5, 2012、Naharnet.com, September
5, 2012、he New York Times, September 5, 2012、Reuters, September 5, 2012、SANA, September 5, 2012、UPI,
September 5, 2012などをもとに作成。
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