シリア軍はダーイシュとの戦闘の末、ダイル・ザウル市南西部アサド大学付属病院を奪還(2016年5月15日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表が明らかにしたところによると、シリア軍がダーイシュとの戦闘の末、14日の戦闘でダーイシュに制圧されていたアサド大学付属病院などダイル・ザウル市南西部一帯を奪還した。

また、SANA(5月15日付)によると、シリア軍はダイル・ザウル市南西部のパノラマ交差点一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の拠点を破壊、ブガイリーヤ村、ダイル・ザウル航空基地一帯、SADCOPガソリン・スタンド、穀物サイロ一帯のダーイシュ拠点を空爆した。

シリア人権監視団によると、アサド大学付属病院に入院していた患者は全員が無事だったが、ダーイシュによって連行された医療スタッフらの消息は依然として不明だという。

しかし、SANA(5月15日付)は、医療スタッフの消息に関して「ダーイシュのテロ武装集団が昨日(14日)にダイル・ザウル市のアサド大学付属病院を襲撃し、医療スタッフの一部を拘束、医療機器多数を略奪した後、彼らに対して「白兵」によって…恐るべき虐殺を行った」と伝え、犠牲者に弔意を示した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーイル油田一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(5月15日付)によると、シリア軍がシャーイル油田一帯など県東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シャッダーディー市郊外のシャムサーニー村一帯で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

AFP, May 15, 2016、AP, May 15, 2016、ARA News, May 15, 2016、Champress, May 15, 2016、al-Hayat, May 16, 2016、Iraqi News, May 15, 2016、Kull-na Shuraka’, May 15, 2016、al-Mada Press, May 15, 2016、Naharnet, May 15, 2016、NNA, May 15, 2016、Reuters, May 15, 2016、SANA, May 15, 2016、UPI, May 15, 2016などをもとに作成。

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