アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部(ジャンドゥール交差点一帯、バッラート地区、シャイフ・ファーリス地区、シャイフ・ハドル地区、マイサル地区、カーディー・アスカル地区、マサーキン・ハナーヌー地区、ダフラト・アウワード地区)、ハンダラート・キャンプ一帯、カフルハムラ村が戦闘機(所属明示せず)の空爆を受け、複数人が死傷した。
一方、SANA(9月28日付)によると、シリア軍がハーン・トゥーマーン村、マアッラータ村、ダーラト・イッザ市西部、カブターン・ジャバル村、西部、バービース村、カフルハムラ村、フライターン市で、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)などからなる反体制武装集団の拠点を空爆した。
シリア人権監視団などによると、反体制武装集団支配下のアレッポ市東部ではまた、マアーディー地区のパン配給センターが砲撃を受け、パンを受けとろうとしていた6人が死亡した。
また、このパン配給センターの近くにある病院(通称「M2病院」)と、サーフール地区にある病院(通称「M10病院」)の2カ所が午前4時頃に攻撃を受け、集中治療室、発電施設などが被害を受けた。
これに関して、米国のNGO組織で、イドリブ県、アレッポ県など反体制武装集団の支配地域で人道支援活動を行うシリア米医療協会(SAMC)のアドハム・サフルール氏はAFP(9月28日付)の取材に対して、反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部の病院2棟(いずれもSAMCが支援する病院)が、未明に「直接空爆」を受け、複数の職員が負傷、施設は利用不能になったと主張した。
サフルール氏によると、アレッポ市東部で利用可能な病院は6カ所だけになったとしたうえで、空爆が「意図的なもの」だと喧伝した。
この空爆が、シリア軍によるものか、ロシア軍によるものかは不明だという。
対する反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)は、シリア政府支配下のアレッポ市西部の県立競技場一帯、スライマーニーヤ地区、アズィーズィーヤ地区、バーブ・ファラジュ地区、タラル地区、ハミーディーヤ地区を砲撃し、複数人が負傷した。
一方、アレッポ市東部旧市街のアレッポ城一帯では、シリア軍、親政権民兵がジハード主義武装集団と交戦した。
また、SANA(9月28日付)によると、反体制武装集団は、アレッポ市アズィーズィーヤ地区、サイイド・アリー地区、ムーカーンブー地区、ザフラー町を砲撃し、16人が死傷した。
AFP, September 28, 2016、AP, September 28, 2016、ARA News, September 28, 2016、Champress, September 28, 2016、al-Hayat, September 29, 2016、Iraqi News, September 28, 2016、Kull-na Shuraka’, September 28, 2016、al-Mada Press, September 28, 2016、Naharnet, September 28, 2016、NNA, September 28, 2016、Reuters, September 28, 2016、SANA, September 28, 2016、UPI, September 28, 2016などをもとに作成。
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