イランの民間旅客機がシリア領空で迎撃を受ける(2020年7月23日)

イラン国営放送(IRIB)は、イランの民間航空会社マーハーン航空のテヘラン発ベイルート行きの旅客機(IRM1152)が、シリア領空でイスラエル軍戦闘機複数機の迎撃を受けたと伝えた。

IRIBによると、迎撃を受けた旅客機はベイルート国際空港に緊急着陸するために急降下、その際に複数の乗組員が軽傷を負った。

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これに関して、SANA(7月23日付)は、複数の民間航空筋の話として、米主導の有志連合所属と思われる航空機が、ヒムス県タンフ国境通行所一帯地域のシリア領空でイランの旅客機を迎撃したと伝えた。

旅客機は急降下を余儀なくされ、乗客複数人が軽傷を負ったものの、無事ベイルートに到着したという。

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一方、「中東と地中海の空域の観測者」を自称するツイッター・アカウントのINTELSky(https://twitter.com/Intel_Sky)は、迎撃を受けたとされるマーハーン航空の旅客機をイスラエル軍戦闘機が迎撃するのは不可能だと主張した。

 

INTELSkyは、1)政治的・軍事的な反発に直面する、2)シリア軍による迎撃行動が見られなかった、3)攻撃を受けたとされる航空機が緊急回避行動をとったことが確認されなかった、としたうえで、強い上昇気流のなかに入り、機内が大きく揺れた可能性が高いと指摘した。

しかし、INTELSkyは、攻撃に参加したと思われる戦闘機の写真を「Su-27 or F15?」というコメントとともに公開し、ロシアが関与した可能性を指摘する一方、攻撃を受けたとされる旅客機がイランに引き返したとの見方を示した。

AFP, July 23, 2020、ANHA, July 23, 2020、AP, July 23, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 23, 2020、Reuters, July 23, 2020、SANA, July 23, 2020、SOHR, July 23, 2020、UPI, July 23, 2020などをもとに作成。

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