シリアの友連絡グループ会合におけるシリア国民評議会の声明内容をめぐり、同評議会とシリア・クルド国民評議会の間で不信感が高まる(2012年2月25日)

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アサド政権の動き

ハサン・ジャラーリー内務次官は、「ハサカ県の外国人」(クルド人)に関して、前年の法律改正に沿って、105,320人が国籍取得申請を行い、68,520人が国籍を取得したと発表した。

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SANA(2月25日付)は、シリア政府高官筋の話として、シリアがチュニジアでのシリアの友連絡グループの声明の一切を拒否すると報じた。

反体制勢力の動き

カタールの『ラアユ』(2月25日付)は、国内で反体制活動を行う「ともに」運動のムンズィル・ハッダーム渉外担当の話として、民主的変革諸勢力国民調整委員会が、シリア政府高官と国内の反体制武装集団の和解の仲介を行ったが、交渉は失敗に終わったと報じた。

同報道によると、シリア政府高官側のファールーク・シャルア副大統領が反体制武装集団の武装解除を和解の条件としたことが、交渉失敗の原因だという。

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シリア民主世俗主義諸勢力連立は声明を出し、2月26日の新憲法信任投票のボイコットを呼びかけた。

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在外(オランダ)のアッシリア人権ネットワーク、26日の新憲法国民投票へのボイコットを呼びかけた。

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ムハンマド・アブー・フダー・ヤアクービー師らイスラーム教宗教関係者222人が声明を出し、2月26日の新憲法信任投票のボイコットを呼びかけた。

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シリア・アッシリア民主機構は声明を出し、2月26日の新憲法信任投票のボイコットを呼びかけた。

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『クッルナー・シュラカー』(2月25日付)は、シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)の幹部の話として、1月12日にイラク・クルディスタン自治区でのシリア・クルド国民評議会のアブドゥルハキーム・バッシャール代表とシリア国民評議会のガルユーン事務局長との会合でクルド問題への対応に関して合意されていたにもかかわらず、24日のシリアの友連絡グループで後者が読み上げた声明は、この合意を充分反映しておらず、そのことが両評議会の不信を高めていると報じた。

ガルユーン事務局長が読み上げた声明では、新体制が「分権的となり、地方当局が政務を遂行できるようになる」とのみ述べられた。

同報道によると、この合意では、①憲法におけるクルド人の存在とアイデンティティの承認、②クルド問題を国民全般に関わる問題の基本部分とみなす、③クルド人へのすべての差別的政策の撤廃、④分権制を通じたクルド人の民族的権利の承認などが合意されていたという。

国内の暴力

軍・治安部隊によるヒムス市などへの掃討作戦が続き、シリア人権監視団によると各地で遭わせて57人(うちヒムス市で9人)が死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、軍・治安部隊兵士5人が殺害された。

またアレッポ市サイフ・ダウラ地区では約4,000人が反体制デモを行い、治安部隊が実弾を発砲し、強制排除した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市で9人、タルビーサ市で3人が殺害された。

地元調整諸委員会によると、ヒムス市各地区への軍・治安部隊による砲撃は続いている、という。

SANA(2月25日付)は、ヒムス市バーブ・アムル地区にシリア赤新月社の救急医療隊が入り、「武装テロ集団」の攻撃で負傷した市民に治療を行ったと報じた。

これに対して、バーブ・アムル地区の反体制活動家のナーディル・フサイニー氏なる人物は、シリア赤新月社が「政府のコントロール下にある」と不満を露わにした。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、マアッルザーフ町、マジュダル村、トゥライムサ村で7人が殺害された。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マガーラ村に対して軍・治安部隊が砲撃を加えたほか、サラーキブ市でも激しい銃声が聞こえたという。

一方、SANA(2月25日付)によると、治安維持部隊がサラーキブ地方一帯で治安維持活動を行い、武装テロ集団メンバー多数を逮捕した。

逮捕者のなかには、地元の活動家のウマル・フサイン氏、マーヒル・ズライク氏が含まれているという。

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ハサカ県では、シリア・クルド青年調整連合が声明を出し、ハサカ市での反体制デモに対して、治安部隊が発砲し、3人が死亡したことを明らかにした。

またデモ参加者は、負傷者をハサカ県のムフティー邸に搬送したが、治安部隊はムフティー邸から負傷者を連れ去った、という。

レバノンの動き

NNA(2月25日付)によると、レバノン赤十字社は、ヒムス県からシリア人負傷者40人を受け入れ、北部県トリポリ市のトリポリ国立病院に搬送したと発表した。

同報道によると、負傷者はヒムス市バーブ・アムル地区の人々で、違法に越境した、という。

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進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首は『ル・モンド』(2月25日付)に対して、アサド大統領を「改革主義者だったら、2000年のダマスカスの春での微々たる変化に耐えられないだろう…。彼は多くの人々を投獄した」と非難、現体制がいかなる変革も実現できないだろうと断じた。

また「私は宗派主義者にはなりたくないが、シリアの政府はマイノリティの同盟を促そうとしている…。シリアのドゥルーズ派は、体制を支持しようとしまいと、シリア国民だ…。過去、ドゥルーズ派はフランスの委任統治に対して戦いを挑んだ。今日、彼らはあらゆる場所でシリア国民を殺す専制体制と戦う時が来た」と述べた。

諸外国の動き

ロシアのウラジーミル・プーチン首相は声明で、「シリア情勢をめぐる安保理でのロシアの姿勢は、我々は誰にも従属するつもりはないということを示している」と述べ、西側への追随を拒否する姿勢を示した。

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中国の新華社通信(2月25日付)は、西側諸国のシリアへの姿勢に関して、「覇権追求への隠された意思」が見て取れると批判した。

AFP, February 25, 2012、Akhbar al-Sharq, February 25, 2012、al-Hayat, February 26, 2012、Kull-na Shuraka’, February 25, 2012, February 26, 2012、Naharnet.com, February 25, 2012、NNA, February 25, 2012、al-Ra’y (Doha), February 25, 2012、Reuters, February 25, 2012、SANA, February 25, 2012などをもとに作成。

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