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国内の暴力
軍・治安部隊は、ダルアー県フラーク市、ヒムス県クサイル市、ラスタン市、ダマスカス郊外県各都市で反体制(武装)勢力に対する掃討作戦を重点的に行い、活動家らによると各地で少なくとも14人が死亡した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、フラーク市には軍・治安部隊の戦車などが突入し、離反兵と交戦した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、タイバト・イマーム市を軍・治安部隊の戦車などが包囲した。
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ヒムス県では、ラスタン市で中部地方司令部のアドナーン・カースィム・ファルザート准将が離反を宣言した。
一方、SANA(3月6日付)は、軍・治安部隊が完全制圧したヒムス市バーブ・アムル地区で関係当局が武器工場を発見し、偵察機と重火器を押収したと報じた。
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ダマスカス郊外県では、シャーム・ニュース・ネットワーク(3月6日付)によると、ジャラージール町に軍・治安部隊が突入した。
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アレッポ県では、複数の活動家によると、治安部隊がアレッポ市の裁判所に突入し、(反体制)弁護士を襲撃した、という。
またアレッポ市のサーフール地区では、女性が反体制デモを行った。
アサド政権の動き
SANA(3月6日付)によると、アサド大統領は、シリア国民は「外国に支援されたテロに対抗する一方で、改革計画を自ら立案することで、自らの祖国を護り、新たなシリアを建設する能力を改めて確固たるものとした」と述べた。
ウクライナ議会のウクライナ・シリア友好協会の使節団との会談で述べた。
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SANA(3月6日付)によると、シリアのジャーナリスト総連合は声明を出し、外国の報道機関に対して「違法な記者の派遣を行わない」よう呼びかけた。
反体制勢力の動き
シリア国民評議会の指導者の一人であるワリード・ブンニー弁護士はロイター通信(3月6日付)に対して、アサド政権打倒には「外国の軍事介入以外に選択肢はない」と述べる一方、「評議会は国内での信頼醸成を行わねばならない」と述べ、シリア国内に基盤を持っていないことを暗に認めた。
レバノンの動き
『ナハール』(3月6日付)は、レバノン軍によって4日に逮捕された武装したシリア人35人(当初の発表は33人)のうち28人を釈放したと報じた。
28人は、シリア、レバノン両国内で武器を使用した証拠が発見されなかったため釈放されたという。
しかし残る7人は、レバノン領内で武器を使用し、レバノン人兵士1人を負傷させた容疑で7日に裁判を受ける。
諸外国の動き
ロイター通信(3月6日付)によると、ヴェネズエラが、3度目となるシリアへのタンカーでの灯油の搬入を決定したと報じた。
ヴェネズエラ政府は去年11月と今年2月に、西側の対シリア経済制裁の被害を軽減するため、タンカー2隻を派遣し灯油を供給している。
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国連では安保理常任理事国とモロッコ(アラブ連盟代表)の大使級会合が開かれ、米国による新たな対シリア決議案の内容を審議した。
複数の外交筋によると、新決議案は、アラブ連盟外相会議での行程表(アサド大統領の権限の副大統領への移譲などが骨子)に関わる文言が削除されつつ、シリア人による多元的民主体制への政治プロセスを呼びかけている。
また、シリア軍の市街地からの撤退、治安当局による逮捕者釈放、人道支援および報道機関の受け入れとともに、反体制武装集団による暴力の停止を盛り込み、ロシアや中国に配慮している。
しかしロシアのゲンナジイ・ガティロフ外務次官はツイッター(3月6日付)で、米国の対シリア決議案に関して、「拒否権を受けた前回の決議案の文言をほんの少し修正しただけだ。文言はその基本においてバランスのとれたものでなければならない」と述べ、拒否の姿勢を示した。
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バラク・オバマ米大統領は記者会見で、アサド大統領を「独裁者」と断じ、「いずれ倒れるだろう」と述べるとともに、反体制勢力支援の手段を構築するとの意思を示した。
一方、米統合軍のジェームズ・マティス司令官は上院で、シリアへの軍事干渉が「きわめてデリケート」な問題だと警鐘を鳴らした。
マティス司令官は、シリアが生物化学兵器、対空防衛システム、数千の対空ミサイル、地域情勢を揺動する能力を持っていると述べ、反体制運動への弾圧拡大とアサド政権の生存をかけた戦いの拡大が「内戦」をもたらしかねないと指摘した。
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ロシア外務省は声明を出し、欧米諸国に対して、「自らの欲望に従わないようにせねばならない」と述べ、対シリア政策の変更を求めたうえで、「シリアの紛争政情化へのロシアの姿勢は一日たりとも変わっていない…。この紛争はすべての当事者の対話を通じてしか解決し得ない」とロシアの立場を改めて示した。
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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、弾圧の犠牲者への人道支援のための「人道回廊」の「即時」設置を呼びかけた。
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フランス外務省報道官は、EU諸国がシリア大使の追放を検討していると述べた。
また3月6日付でダマスカスのシリア大使館を閉鎖し、エリク・シュバリエ大使を本国に召還したと発表した。
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スペイン外務省報道官は、3月6日付でダマスカスのスペイン大使館の活動を凍結したと発表した。
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サイモン・コリス駐シリア英国大使は『タイムズ』(3月6日付)に対して、アサド政権が年末までに倒れるだろうと述べた。
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『ハヤート』(3月7日付)などによると、英国のテレビ局Channel 4がヒムス軍事病院で患者に対して拷問が行われていたとの証言ビデオを放映した。
AFP, March 6, 2012、Akhbar al-Sharq, March 6, 2012、al-Hayat, March 7, 2012、Kull-na Shuraka’, March 6, 2012、al-Nahar, March 6, 2012、Naharnet.com, March 6, 2012、Reuters, March 6, 2012、SANA, March 6, 2012、The Times, March 6, 2012などをもとに作成。
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