2014年4月28日のシリア情勢:反体制勢力の動き

『ハヤート』(4月28日付)は、反体制勢力の支配地域における油田管理、石油生産・販売に関するレポートを掲載した。

同レポートによると、シリアの主な油田の状況は以下の通り:

1. ウマル油田(ダイル・ザウル県ブサイラ市東部):シャームの民のヌスラ戦線シャリーア委員会が支配。10,000バレル/日の石油を生産し、6,500シリア・ポンド/バレルで密売。一方、同油田の遠隔地にある油田は、部族の民兵が管理し、12,000バレル/日の石油を生産。
2. タナク油田(ダイル・ザウル県):ヌスラ戦線シャリーア委員会、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍などのジハード主義武装集団が支配。また同油田近郊の油田複数箇所は、ジャアファル・タイヤール旅団(イスラーム戦線)、イブン・カイイム旅団、アフル・アサル旅団などが支配。7,000バレル/日の石油を生産。また同油田の遠隔地にある油田は、部族の民兵が管理している。20,000バレル/日の石油を生産。
3. ワルド油断(ダイル・ザウル県):ジャアファル・タイヤール旅団(イスラーム戦線)が支配。200バレル/日の石油を生産。
4. ティーム油田(ダイル・ザウル県):ダイル・ザウル軍事評議会が支配。300バレル/日の石油を生産し、3,000ポンド/バレルで密売。
5. ジャフラ油田(ダイル・ザウル県):イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が長らく支配していたが、最近になってヌスラ戦線シャリーア委員会が支配下に置く。現在操業停止状態。同油田の遠隔地にある油田は部族の民兵が管理し、1,000バレル/日の石油を生産。
6. CONOCOガス工場(ダイル・ザウル県):ヒシャーム村の部族が支配していたが、その後ヌスラ戦線シャリーア委員会が支配。また工場の遠隔地にある油田については、シャリーア委員会が3分の2と液化ガスを管理することをヒシャーム村の部族と合意し、3,000バレル/日の液化ガスを生産し、1,500ポンド/バレルで販売。
7. ハッラータ油田(ダイル・ザウル県):イスラーム戦線が支配。700バレル/日の石油を生産。同油田の遠隔地にある油田は、部族の民兵が管理。200バレル/日の石油を生産。
8. ダイルー油田(ダイル・ザウル県):イスラーム戦線が支配。同油田遠隔地の油田は部族の民兵が管理。
9. T2火力発電所(ダイル・ザウル県):アサーラ・ワ・タンミヤ戦線、スンナ・ワ・ジャマーアの民軍が当初は支配していたが、4月10日にダーイシュが制圧。

なお、ハサカ県の油田の多くは民主連合党が管理下に置いており、これらの油田を喪失したことで、シリア政府の石油生産量は48万バレル/日から2万~6万バレル/日に落ち込んでいるという。

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クッルナー・シュラカー(4月28日付)は、活動家のザカリヤー・サッカール氏がシリア民主主義者連合執行部メンバーを辞任したと報じた。

AFP, April 28, 2014、AP, April 28, 2014、ARA News, April 28, 2014、Champress, April 28, 2014、al-Hayat, April 29, 2014、Iraqinews.com, April 28, 2014、Kull-na Shuraka’, April 28, 2014、Naharnet, April 28, 2014、NNA, April 28, 2014、Reuters, April 28, 2014、SANA, April 28, 2014、UPI, April 28, 2014などをもとに作成。

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