YPG主体のシリア民主軍はマンスール市を制圧、「数日中」にラッカ市解放に向けた作戦を開始(2017年6月3日)

ラッカ県では、ARA News(6月3日付)が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍消息筋の話として伝えたところによると、シリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ラッカ市とタブカ市の間に位置するマンスーラ市を制圧した。

ARA News, June 3, 2017

また、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市西部郊外、ユーフラテス川南岸一帯のアブー・カッバーブ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦するとともに、フナイダ村、バアス・ダム、マンスーラ市で掃討作戦を継続した。

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西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のジーハーン・シャイフ・アフマド公式報道官は、シリア民主軍が米主導の有志連合の支援を受けて「数日中」にラッカ市解放に向けた作戦を開始するだろうと述べた。

『ハヤート』(6月4日付)などが伝えた。

al-Hayat, June 4, 2017

AFP, June 3, 2017、AP, June 3, 2017、ARA News, June 3, 2017、Champress, June 3, 2017、al-Hayat, June 4, 2017、Kull-na Shuraka’, June 3, 2017、al-Mada Press, June 3, 2017、Naharnet, June 3, 2017、NNA, June 3, 2017、Reuters, June 3, 2017、SANA, June 3, 2017、UPI, June 3, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はダルアー市、アレッポ市南部郊外でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦(2017年6月3日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダルアー市ダルアー・バラド地区、ヤードゥーダ村に対して21回を空爆するとともに、「樽爆弾」32発を投下、地対地ミサイル26発で砲撃を加えた。

これに対して、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団(「堅固な建造物(ブンヤーン・マルスース)」作戦司令室)は、ダルアー市サウナ地区にあるシリア軍拠点を砲撃した。

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が主導する「堅固な建造物(ブンヤーン・マルスース)」作戦司令室はこの砲撃に関して、手製の迫撃砲「ウマル」でダルアー市内のシリア軍の作戦司令室を砲撃した、と発表した。

シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団はまた、ダルアー市内マンシヤ地区一帯で戦闘を続けた。

一方、SANA(6月3日付)によると、反体制武装集団がダルアー市サビール地区、空港地区を砲撃し、1人が死亡、29人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団とアレッポ市南部のカフルビーシュ村一帯で交戦した。

AFP, June 3, 2017、AP, June 3, 2017、ARA News, June 3, 2017、Champress, June 3, 2017、al-Hayat, June 4, 2017、Kull-na Shuraka’, June 3, 2017、al-Mada Press, June 3, 2017、Naharnet, June 3, 2017、NNA, June 3, 2017、Reuters, June 3, 2017、SANA, June 3, 2017、UPI, June 3, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県南東部ハナースィル市・イスリヤー村街道一帯の22カ村・農村など1,400平方キロをダーイシュから奪取し制圧するとともに、同県東部のダーイシュ最後の拠点都市マスカナ市を包囲(2017年6月3日)

アレッポ県では、SANA(6月3日付)によると、シリア軍が過去24時間で、ハマー県サラミーヤ市とアレッポ市を結ぶ幹線道路が通る県南東部のハナースィル市・イスリヤー村(ハマー県)間の砂漠地帯1,400平方キロメートルからダーイシュ(イスラーム国)を掃討し、同地の22カ村・農村、トゥワイヒーナ山地北東部および中部を制圧した。

シリア軍が制圧したのは、アイスラーン村、ファッハ村、ヒルバト・ハッファ村、北マッザ村、ガール村、ジュッブ・ハマーム村、マスカナ穀物サイロ、アージューズィーヤ村、ラムダーニーヤ村、マスウーディーヤ村、マフムーディーヤ村、大ジャディーア村、小ジャディーア村、ハムラー村、ナイーミーヤ村、ファイサリーヤ村、マワーニーヤ村、カーリタ村、ウンム・ラジュル村、ウンム・ハジャラ村、タイバ村、ラスム・ガサール村など。

この掃討作戦で、シリア軍はダーイシュ戦闘員1,200人以上を殲滅、戦車、装甲車、迫撃砲台、司令部など多数を破壊したという。

syria.liveuamap.com, June 3, 2017

一方、クッルナー・シュラカー(6月3日付)によると、シリア軍は、ダーイシュ最後の拠点都市マスカナ市とラッカ県を結ぶ幹線道路を射程圏に収め、同市を包囲した。

シリア人権監視団によると、シリア軍は、ヒズブッラー精鋭部隊や親政権武装勢力とともにマスカナ市一帯でダーイシュとの戦闘を続け、同地一帯を空爆・砲撃したという。

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ダイル・ザウル県では、SANA(6月3日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市南部のタッルーシュ丘、サルダ交差点、パノラマ交差点一帯、第137連隊基地一帯、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ジュナイナ村、アイヤーシュ村のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆、同地一帯でダーイシュと交戦した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタドムル市とダイル・ザウル市を結ぶ幹線道路上の要衝でダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるスフナ市およびその一帯を攻撃した。

AFP, June 3, 2017、AP, June 3, 2017、ARA News, June 3, 2017、Champress, June 3, 2017、al-Hayat, June 4, 2017、Kull-na Shuraka’, June 3, 2017、al-Mada Press, June 3, 2017、Naharnet, June 3, 2017、NNA, June 3, 2017、Reuters, June 3, 2017、SANA, June 3, 2017、UPI, June 3, 2017などをもとに作成。

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バーブ市(アレッポ県)南部でトルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室がシリア軍と交戦(2017年6月2日)

アレッポ県では、ARA News(6月2日付)によると、トルコ軍および同軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室の実効支配下にある「安全地帯」南端のバーブ市の南側に隣接するシリア政府支配下のターディフ市で、シリア軍がハワール・キリス作戦司令室と交戦した。

戦闘はシリア軍が「安全地帯」に向けて進軍を試みたためだという。

AFP, June 2, 2017、AP, June 2, 2017、ARA News, June 2, 2017、Champress, June 2, 2017、al-Hayat, June 3, 2017、Kull-na Shuraka’, June 2, 2017、al-Mada Press, June 2, 2017、Naharnet, June 2, 2017、NNA, June 2, 2017、Reuters, June 2, 2017、SANA, June 2, 2017、UPI, June 2, 2017などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県東グータ地方で、イスラーム軍とシャーム解放機構、ラフマーン軍団が激しく交戦(2017年6月2日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(6月2日付)によると、シャーム解放機構、ラフマーン軍が東グータ地方のアシュアリー農場一帯制圧をめざし、イスラーム軍と激しく交戦した。

AFP, June 2, 2017、AP, June 2, 2017、ARA News, June 2, 2017、Champress, June 2, 2017、al-Hayat, June 3, 2017、Kull-na Shuraka’, June 2, 2017、al-Mada Press, June 2, 2017、Naharnet, June 2, 2017、NNA, June 2, 2017、Reuters, June 2, 2017、SANA, June 2, 2017、UPI, June 2, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ県マンスール市に突入する一方、米国の支援を受けるシリア・エリート部隊はラッカ市北部のダーイシュの拠点第17師団基地を独自に攻撃(2017年6月2日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(6月2日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市とタブカ市の間に位置するダーイシュ(イスラーム国)支配下のマンスール市内に突入した。

Kull-na Shuraka’, June 2, 2017

また、シリア人権監視団によると、ラッカ市東部郊外一帯では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とともに「ユーフラテスの怒り」作戦を遂行するシリア・エリート部隊(アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー氏が主導するシリア・ガド潮流の民兵組織)が、米主導の有志連合の航空支援を独自に受けダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を継続した。

戦闘はラッカト・サムラー村とラッカ市東側入口の間で激しく行われ、ダーイシュがシリア・エリート部隊の進軍を阻止すべく抗戦を続けているという。

また、シリア・エリート部隊はラッカ市北部に位置するダーイシュの要衝である第17師団基地を個別に攻撃した。

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一方、フェイスブック内の「マンスーラ・ビウユーン・ムグタリビー・ハー」を名乗るアカウントは、シリア民主軍とダーイシュが、ラッカ市一帯のダーイシュの全メンバーを72時間以内にシリア砂漠方面(ヒムス県東部)に撤退させることで合意したと伝えた。

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他方、シリア・アラブ・トルクメン部族同盟を名乗る組織のウマル・ダーダー副代表は、アナトリア通信(6月1日付)に対して、ラッカ市からのダーイシュの撤退と、シリア民主軍による同市の掌握に警戒感を露わにした。

ダーダー副代表は「我々はダーイシュがラッカから撤退し、テロ組織であるPYD(民主統一党)が同市をカードとして掌握することを熟知している。我々はこうしたことを断固として拒否する」と述べた。

AFP, June 2, 2017、Anadolu Ajansı, June 2, 2017、AP, June 2, 2017、ARA News, June 2, 2017、Champress, June 2, 2017、al-Hayat, June 3, 2017、Kull-na Shuraka’, June 2, 2017、al-Mada Press, June 2, 2017、al-Mansura bi-‘Uyun Mughtaribi-ha, June 2, 2017、Naharnet, June 2, 2017、NNA, June 2, 2017、Reuters, June 2, 2017、SANA, June 2, 2017、UPI, June 2, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県西部におけるダーイシュ最後の拠点都市マスカナ市を激しく爆撃・砲撃(2017年6月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍および親政権武装勢力が、県西部におけるダーイシュ(イスラーム国)最後の拠点都市マスカナ市に対して、45回以上の空爆・砲撃を実施した。

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ハマー県では、SANA(6月2日付)によると、シリア軍が県東部でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続し、バルグースィーヤ村、アブー・フバイラート村で拠点に対する空爆を実施した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(6月2日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市南部の墓地地区、パノラマ交差点一帯、バルーク丘、アッルーシュ丘、旧空港地区でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃、破壊した。

またハウィーカ地区に潜入しようとしたダーイシュと交戦し、これを撃退した。

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ヒムス県では、SANA(6月2日付)によると、シリア軍がジュッブ・ジャッラーフ町一帯、西ハブラ村、東ハブラ村、ラスム・サブア村、ラービヤ村、シーハ村、ラスム・アルナブ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

AFP, June 2, 2017、AP, June 2, 2017、ARA News, June 2, 2017、Champress, June 2, 2017、al-Hayat, June 3, 2017、Kull-na Shuraka’, June 2, 2017、al-Mada Press, June 2, 2017、Naharnet, June 2, 2017、NNA, June 2, 2017、Reuters, June 2, 2017、SANA, June 2, 2017、UPI, June 2, 2017などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍は、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団が展開するダルアー市を含むダルアー県各所を激しく爆撃・砲撃(2017年6月2日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(6月2日付)によると、ロシア軍戦闘機がヌアイマ村を15回にわたり空爆した。

また、ARA News(6月2日付)によると、シリア軍地上部隊も、反体制武装集団支配下のダーイル町、ウンム・マヤーズィン町、サイダー町、東ガーリヤ村、西ガーリヤ村、アルマー町、スーラ町、タファス市、ナスィーブ村を激しく砲撃した。

一方、SANA(6月2日付)によると、ダルアー市内に展開している反体制武装集団がカーシフ地区、クスール地区の住宅街を砲撃した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団戦闘員の退去が完了したはずの県東部バルザ区で、戦闘員およびその家族合わせて数百人がシリア政府が用意した旅客バス複数台に分乗し、新たに退去した。

AFP, June 2, 2017、AP, June 2, 2017、ARA News, June 2, 2017、Champress, June 2, 2017、al-Hayat, June 3, 2017、Kull-na Shuraka’, June 2, 2017、al-Mada Press, June 2, 2017、Naharnet, June 2, 2017、NNA, June 2, 2017、Reuters, June 2, 2017、SANA, June 2, 2017、UPI, June 2, 2017などをもとに作成。

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イラクの人民動員隊はハサカ県のロジャヴァ支配地域に侵攻し2カ村を制圧、YPG、PYD内で賛否両論(2017年6月1日)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(6月1日付)によると、イラクの人民動員隊がシリア領内に侵攻し、ハサカ市南東部に位置する西クルディスタン移行期民政局支配下のクサイバ村とバワーリディー村の2カ村を制圧した。

ハサカ青年連合の複数の活動家によると、人民動員隊は5月31日にシリア領内に侵攻し、2カ村を制圧したという。

Aliraqnet, June 1, 2017

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2カ村の制圧に関して、人民動員隊のアブー・マフディー・ムハンディス副司令官は「ニナワ県西部での人民動員隊の軍事作戦の目的は対シリア国境での掃討にあり、人民防衛隊はイラクの安全保障を脅かすイラク領外のダーイシュ(イスラーム国)のいかなる存在に対しても追撃を行う」と述べた。

一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のタラール・スィッルー報道官は報道声明を出し、「我が部隊の支配地域に進入しようとする人民防衛隊のいかなる試みをも撃退する。我々は我々の支配地域へのいかなる部隊の進入も許さない」と述べた。

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なお、メディア活動家のムハンマド・アフマド氏は、バスニュース(5月31日付)に対し、人民防衛隊のシリア領内への侵攻に関して、「宗派主義的な人民動員隊のシリア・クルディスタン領内への進入は、クルディスタン労働者党のシリアの一派である民主統一党(PYD)のクルド人部隊との完全なる合意のもとに行われている」と述べた。

また、PYD欧州機構の障害委員会のメンバーを務めるダーラー・ムスタファー氏も、バスニュースに対して「シリア・イラク国境は非常に長く、砂漠地帯の通行を完全に掌握することはできない。この地域で戦闘が続くなか、多少の国境侵害が時と場合によって生じるのは当然だ」と述べ、人民動員隊の領土侵犯を是認した。

そのうえで「必要が生じれば、我が部隊も国境を越えて、(イラク領内を)数キロまでダーイシュのメンバーを追跡するだろう」と付言した。

AFP, June 1, 2017、AP, June 1, 2017、ARA News, June 1, 2017、Basnews, June 1, 2017、Champress, June 1, 2017、al-Hayat, June 2, 2017、Kull-na Shuraka’, June 1, 2017、al-Mada Press, June 1, 2017、Naharnet, June 1, 2017、NNA, June 1, 2017、Reuters, June 1, 2017、SANA, June 1, 2017、UPI, June 1, 2017などをもとに作成。

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シリア軍は米軍の支援を受ける反体制武装集団が残留するダマスカス郊外県南東部の砂漠地帯を爆撃(2017年6月1日)

ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(6月2日付)によると、シリア軍戦闘機が米軍の支援を受ける反体制武装集団(「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室)が展開する県南東部のビイル・カスブ地区、ダクワ丘一帯に対して空爆を実施した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(6月1日付)によると、シリア軍・親政権武装勢力が仕掛けた爆弾がカフルシャムス町内で爆発し、住民15人が死亡、20人以上が負傷した。

スマート・ニュース(6月1日付)によると、死亡したのは第46師団(自由シリア軍)の戦闘員と民間人合わせて35人。

また、スーラ町と西ガーリヤ村を結ぶ街道で爆弾が爆発し、車で移動していたムハーリジーン・ワ・アンサール旅団の司令官2人が死亡、3人が負傷した。

一方、クッルナー・シュラカー(6月2日付)によると、シリア軍戦闘機がダルアー市内の反体制武装集団支配地域を「樽爆弾」で空爆し、17人が死亡した。

AFP, June 1, 2017、AP, June 1, 2017、ARA News, June 1, 2017、Champress, June 1, 2017、al-Hayat, June 2, 2017、Kull-na Shuraka’, June 1, 2017、June 2, 2017、al-Mada Press, June 1, 2017、Naharnet, June 1, 2017、NNA, June 1, 2017、Reuters, June 1, 2017、SANA, June 1, 2017、SMART News, June 1, 2017、UPI, June 1, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合の爆撃でダーイシュのバーレーン人幹部が死亡(2017年6月1日)

「ラッカは沈黙によって惨殺される」(6月1日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)のバーレーン人幹部の一人でシャリーア学者のトゥルキー・ビンアリー氏が、5月29日に米主導の有志連合のラッカ県に対する空爆で死亡したと伝えた。

これに関して、ダーイシュに近い複数のSNSアカウントは、ビンアリー氏の死亡を認めつつも、ハイル州(ダイル・ザウル県)に対する有志連合の空爆で死亡したとしている。

Kull-na Shuraka’, June 1, 2017

AFP, June 1, 2017、AP, June 1, 2017、ARA News, June 1, 2017、Champress, June 1, 2017、al-Hayat, June 2, 2017、Kull-na Shuraka’, June 1, 2017、al-Mada Press, June 1, 2017、Naharnet, June 1, 2017、NNA, June 1, 2017、Raqqa-sl, June 1, 2017、Reuters, June 1, 2017、SANA, June 1, 2017、UPI, June 1, 2017などをもとに作成。

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米軍はラッカ市近郊で空挺作戦を実施し、ダーイシュのメンバー多数を殺害、司令官1人を拘束(2017年6月1日)

ラッカ県では、『ハヤート』(6月2日付)によると、米軍がラッカ市北部のシュナイナ村にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して空挺作戦を実施した。

空挺作戦は米空軍ヘリコプター6機が参加して実施され、シュナイナ村に降下した空挺部隊は、ダーイシュと交戦し、戦闘員多数を殺害、また司令官1人を拘束したという。

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同じく、ラッカ県では、ARA News(6月1日付)によると、タブカ市とラッカ市の間に位置するマンスーラ市一帯で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

『ハヤート』(6月2日付)によると、シリア民主軍はまた、米主導の航空支援を受けバアス・ダム南側の入口一帯でダーイシュとの戦闘を続け、マンスーラ市南部のアブー・シャジャラ村を制圧した。

AFP, June 1, 2017、AP, June 1, 2017、ARA News, June 1, 2017、Champress, June 1, 2017、al-Hayat, June 2, 2017、Kull-na Shuraka’, June 1, 2017、al-Mada Press, June 1, 2017、Naharnet, June 1, 2017、NNA, June 1, 2017、Reuters, June 1, 2017、SANA, June 1, 2017、UPI, June 1, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機はラッカ市から撤収しようとしたダーイシュの車列を爆撃し、戦闘員80人以上を殲滅(2017年6月1日)

ロシア国防省は声明を出し、30日深夜、ラッカ市からヒムス県東部方面に撤収を試みようとしていたダーイシュ(イスラーム国)の車列をシリア駐留ロシア空軍の航空部隊が爆撃し、戦闘員80人以上を殲滅、タンクローリー8輌、乗用車53台、武装したピックアップ・トラック17台を破壊した。

SANA, June 1, 2017

AFP, June 1, 2017、AP, June 1, 2017、ARA News, June 1, 2017、Champress, June 1, 2017、al-Hayat, June 2, 2017、Kull-na Shuraka’, June 1, 2017、al-Mada Press, June 1, 2017、Naharnet, June 1, 2017、NNA, June 1, 2017、Reuters, June 1, 2017、SANA, June 1, 2017、UPI, June 1, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル県、ヒムス県、ハマー県でダーイシュと交戦(2017年6月1日)

ダイル・ザウル県では、SANA(6月1日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市の心臓外科病院近くにあるユーフラテス川通行所一帯、フワイジャト・サクル、サルダ山一帯、ハウィージャト・マリーイーヤ村、ブガイリーヤ村を空爆・砲撃し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員多数を殲滅した。

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ヒムス県では、SANA(6月1日付)によると、シリア軍が県東部の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続し、マヌーフ村、アブー・タッラーハ村、ハーン・スィッラ村、ウンク・ハワー村、アブー・タバービール村、ジュッブ・ハブル村、グナイマート村などを砲撃した。

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ハマー県では、SANA(6月1日付)によると、シリア軍がサラミーヤ市東方一帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続し、バルグースィーヤ村、アルシューナ村、アブー・フバイラート村、アカシュ村、ウンム・ミール村、ティバーラト・ディーバ村でダーイシュ拠点に対して集中的な空爆・砲撃を実施した。

AFP, June 1, 2017、AP, June 1, 2017、ARA News, June 1, 2017、Champress, June 1, 2017、al-Hayat, June 2, 2017、Kull-na Shuraka’, June 1, 2017、al-Mada Press, June 1, 2017、Naharnet, June 1, 2017、NNA, June 1, 2017、Reuters, June 1, 2017、SANA, June 1, 2017、UPI, June 1, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機は、タンフ国境通行所北部のシリア軍・親政権支配地域に向かって進軍を開始した「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)を爆撃(2017年5月31日)

「土地は我らのものだ」作戦司令室を新たに設置した「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)を主導する東部獅子軍のサアド・ハーッジ司令官はロイター通信(5月31日付)に対し、「我々が、イランの民兵の第一防衛線を突破し、砂漠地帯にあるザーザー検問所やサブア・ビヤール地区近郊の前哨地複数カ所を制圧したことを受け、ロシア軍戦闘機複数機が革命家に対して爆撃を行い、我々の進軍を阻止した」と述べた。

ハーッジ報道官によると、この空爆で戦闘員側に死者は出なかったという。

また殉教者アフマド・アブドゥー軍団の幹部の一人サイイド・サイフ氏によると、ロシア軍戦闘機は、親政権の戦闘員の防衛戦に対する反体制武装集団の進攻を受けるかたちで空爆を開始したという。

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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ロシア海軍はタドムル市(ヒムス県)近郊のダーイシュの拠点に対してカリブル巡航ミサイル4発を発射し破壊(2017年5月31日)

ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部は、地中海西部のシリア沖に配備されているロシア海軍のフリゲート艦アドミラル・エッセンと潜水艦クラスノダールが、カリブル巡航ミサイル4発を発射し、ヒムス県タドムル市近郊のダーイシュ(イスラーム国)の拠点複数カ所を攻撃、破壊した。

ミサイルは、シリア軍との戦闘地域への兵站路として使用されていた連絡拠点や生活拠点を標的としたもので、すべて命中したという。

攻撃の日時については明らかにされなかったが、ロシア各メディアがロシア国防省筋の話として伝えたところによると、攻撃に先立ってロシア軍は米国、トルコ、イスラエルに事前通告したという。

AP, May 31, 2017
AFP, May 31, 2017

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)は「土地は我々のものだ」作戦司令室を新設し、タンフ国境通行所北部のシリア軍・親政権武装勢力への攻撃を開始(2017年5月31日)

「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)を主導する東部獅子軍の広報局は声明を出し、ヒムス県タンフ国境通行所へのシリア軍・親政権武装勢力の進軍を阻止するため、「土地は我らのものだ」作戦司令室を新たに設置したと発表した。

同広報局によると、「土地は我らのものだ」作戦司令室には、東部獅子軍のほか、殉教者アフマド・アブドゥー軍団が参加、31日早朝に大規模な戦闘を開始し、ダマスカス郊外県東部のザーザー検問所およびサブア・ビヤール地区南部のシリア軍・親政権武装勢力の第一防衛線を突破したという。

クッルナー・シュラカー(5月31日付)が伝えた。

Youtube, May 31, 2017

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はバアス・ダム(ラッカ県)の南側入口に到達(2017年5月31日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(5月31日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に、ラッカ市西部に位置するハマーム村を制圧し、バアス・ダム(別称ラシード・ダム、自由ダム)の南側の入口に到達した。

また、ARA News(5月31日付)によると、シリア民主軍はラッカ市西部郊外のアブー・カッバーブ(アブー・カビーア)村を制圧した。

ARA News, May 31, 2017

同地での戦闘に関して、ダーイシュ・ラッカ州は、特攻自爆戦闘員(インギマースィー)6人が自爆攻撃を行い、シリア民主軍戦闘員6人を殺害したと発表したが、シリア民主軍消息筋は、この攻撃を撃退したと反論している。

一方、スマート・ニュース(5月31日付)は、シリア民主軍がバアス・ダムおよびその周辺の5カ村(ハマーム村など)を完全制圧したと伝えた。

このほか、『ハヤート』(6月1日付)によると、マトユーラ村ではシリア民主軍の砲撃により、住民5人が死亡した。

また、米主導の有志連合がマンスーラ市、ハートゥーニーヤ村、アブー・カビーア(アブー・カッバーブ)村、フナイディー村、ハーウィー・ハワー村を空爆し、民間人9人が死亡、17人以上が負傷した。

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、SMART News, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県東グータ地方をシリア軍が攻撃(2017年5月31日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(5月31日付)によると、東グータ地方のフーシュ・ダワーヒラ村一帯にシリア軍が進軍する一方、シャイフーニーヤ村が砲撃を受け、住民1人が死亡した。

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クナイトラ県では、SANA(5月31日付)によると、ハドル村で反体制武装集団が敷設した地雷が爆発し、住民1人が死亡した。

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル市一帯でダーイシュとの戦闘を続ける(2017年5月31日)

ダイル・ザウル県では、SANA(5月31日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ダイル・ザウル航空基地一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して空爆を実施した。

シリア軍はまた、ダイル・ザウル市旧空港地区、ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区、ハミーディーヤ地区、フワイジャト・サクル、ティーム油田一帯、スヌーフ丘、パノラマ交差点一帯、ブガイリーヤ村のダーイシュ拠点を砲撃した。

一方、ダーイシュは、シリア政府支配下のダイル・ザウル市クスール地区を砲撃し、住民4人が死亡、6人が負傷した。

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ハマー県では、SANA(5月31日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県東部にあるシリア政府支配下の東ビッリー村を砲撃した。

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合と思われる航空部隊がダイル・ザウル県クーリーヤ市を爆撃し、女性1人と子供2人を殺害(2017年5月30日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合と思われる航空部隊がクーリーヤ市を空爆し、女性1人と子供2人が死亡した。

また別の航空部隊がバザーリー村、ブーライル村を爆撃し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員3人が死亡した。

AFP, May 30, 2017、AP, May 30, 2017、ARA News, May 30, 2017、Champress, May 30, 2017、al-Hayat, May 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 30, 2017、al-Mada Press, May 30, 2017、Naharnet, May 30, 2017、NNA, May 30, 2017、Reuters, May 30, 2017、SANA, May 30, 2017、UPI, May 30, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダルアー県、ダマスカス郊外県で反体制武装集団と交戦(2017年5月30日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月30日付)によると、反体制武装集団が、ダルアー市とヒルバト・ガザーラ町を結ぶ街道で、シリア軍の車列を要撃した。

車列はダルアー市でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦を続けるシリア軍への増援物資を搬送していたという。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイル町、西ガーリヤ村一帯、ダルアー市ダルアー・バラド地区を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が西カラムーン地方のフライタ村の無人地帯を空爆した。

シリア軍はまた東グータ地方のムハンマディーヤ町を砲撃した。

一方、クッルナー・シュラカー(5月30日付)がイスラーム軍に近い消息筋の話として伝えたところによると、アシュアリー農場一帯でイスラーム軍がシリア軍と交戦し、同地を制圧した。

AFP, May 30, 2017、AP, May 30, 2017、ARA News, May 30, 2017、Champress, May 30, 2017、al-Hayat, May 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 30, 2017、al-Mada Press, May 30, 2017、Naharnet, May 30, 2017、NNA, May 30, 2017、Reuters, May 30, 2017、SANA, May 30, 2017、UPI, May 30, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市一帯でダーイシュと、アレッポ県北西部でヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動と交戦(2017年5月30日)

ラッカ県では、ARA News(5月30日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市西部郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、フーラ村、バールーダ村、マトユーラ村の3カ村を新たに制圧した。

また、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報局によると、タブカ市とマンスーラ市を結ぶ街道(ジャイーディール村)でダーイシュ(イスラーム国)が敷設した地雷が爆発し、住民11人が死亡した。

『ハヤート』(5月31日付)によると、米主導の有志連合とシリア民主軍はマンスーラ市南部一帯、フナイダ村一帯のユーフラテス川南岸に対する空爆・砲撃を続ける一方、シリア民主軍は同地でダーイシュと交戦した。

一方、スマート・ニュース(5月30日付)によると、ラッカ市各所(鉄道駅一帯、ルマイラ地区、マシュラブ地区)に対するシリア民主軍の砲撃で、住民17人が死亡、また同市東部のハムラト・ナースィル村では、ダーイシュが爆弾を仕掛けた車を爆破させ、シリア民主軍隊員複数が死傷した。

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アレッポ県では、ARA News(5月30日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、同民政局の拠点都市アフリーン市郊外のイースカー村一帯に侵攻したシャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動と交戦、これを撃退した。

一方、クッルナー・シュラカー(5月30日付)によると、シリア軍および親政権武装勢力が、アレッポ市と西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市を結ぶ街道を封鎖した。

街道封鎖は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市で抵抗を続けるダーイシュ(イスラーム国)戦闘員のヒムス県東部方面への退去を認めたとの情報が拡散したことを受け、この決定に対する対抗措置としてとられたという。


AFP, May 30, 2017、AP, May 30, 2017、ARA News, May 30, 2017、Champress, May 30, 2017、al-Hayat, May 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 30, 2017、al-Mada Press, May 30, 2017、Naharnet, May 30, 2017、NNA, May 30, 2017、Reuters, May 30, 2017、SANA, May 30, 2017、SMART News, May 30, 2017、UPI, May 30, 2017などをもとに作成。

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シリア・ロシア両軍はアレッポ県東部のダーイシュ最後の拠点マスカナ市を200回以上にわたり爆撃・砲撃(2017年5月30日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア・ロシア両軍が県東部におけるダーイシュ(イスラーム国)最後の拠点都市マスカナ市に対して空爆・砲撃を行った。

空爆・砲撃は225回に及んだという。

一方、SANA(5月30日付)によると、シリア軍が県東部のマスカナ市東部一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(5月30日付)によると、シリア軍が第137連隊基地西部のガス工場一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆、また地上部隊がダイル・ザウル市南部墓地地区、パノラマ交差点一帯、第137連隊基地一帯、ラシュディーヤ地区、ハミーディーヤ地区、シャイフ・ヤースィーン地区でダーイシュと交戦した。

これに対して、ダーイシュは、シリア政府支配下のダイル・ザウル市ジャウラ地区、クスール地区を砲撃し、女性と子供を含む15人が死亡(シリア人権監視団によると、14人が死亡)、52人が負傷した。

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ヒムス県では、SANA(5月30日付)によると、シリア軍地上部隊が予備部隊とともに県東部のラスム・サブア村、ウンム・サフリージュ村、アブー・タッラーハ村、アブー・ジャリース村、ウンク・ハワー村、シャンダーヒーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)に対して重点的な攻撃を加えるとともに、航空部隊が同地一帯、カトカト村東部、イブン・ラーカーン砦一帯、ヤティミーヤ山西部一帯、マフーフ村などを空爆した。

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ハマー県では、SANA(5月30日付)によると、シリア軍がアカシュ村、ワーディー・アズィーブ一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍がアカーリブ村近郊のティバーラト・ディーバ村を空爆した。

AFP, May 30, 2017、AP, May 30, 2017、ARA News, May 30, 2017、Champress, May 30, 2017、al-Hayat, May 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 30, 2017、al-Mada Press, May 30, 2017、Naharnet, May 30, 2017、NNA, May 30, 2017、Reuters, May 30, 2017、SANA, May 30, 2017、UPI, May 30, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合とYPG主体のシリア民主軍のラッカ市への爆撃・砲撃で住民35人が死亡(2017年5月29日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、米主導の有志連合がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市ラッカ市各所を30回以上にわたり空爆する一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が同市各所に対して80発以上の迫撃砲、ロケット砲を撃ち込み、住民少なくとも35人が死亡、15人あまりが負傷した。

空爆・砲撃は、ルマイラ地区、イドハール地区、マシュラブ地区、ファルースィーヤ地区、2月23日通り、旧産婦人科クリニック、バラーズィー交差点、文学部などに及んだという。

ラッカ県では、スマート・ニュース(5月29日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の支援を受けて、マンスーラ市南部(ハラーカート地区)に進軍し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ラッカ市とヒムス県東部(スフナ市方面)を結ぶ最重要兵站路のラサーファ街道を寸断した。

これにより、ラッカ市は同市南部のダーイシュ支配地域から切り離され、事実上包囲された。

一方、『ハヤート』(5月30日付)によると、有志連合はラッカ市内にビラを散布し、ダーイシュ戦闘員に退去を呼びかけた。

ビラには「これが最後のチャンスだ。ラッカから退去しなければ、死ぬことになる。ラッカは陥落する。そうなるときにお前たちは同市にいてはいけない」などと書かれているという。

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ダイル・ザウル県では、『ハヤート』(5月30日付)によると、米主導の有志連合がラッカ市・ダイル・ザウル市間を移動中のバスを空爆し、1人が死亡した。

AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、SMART News, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。

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ダーイシュに忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍はハウラーン法務局長の弟を処刑(2017年5月29日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍がハウラーン法務局のイスマト・アブスィー局長の弟ユースス・アブスィー氏をヤルムーク川流域地帯で処刑した。

ユースフ氏は、ハーリド・ブン・ワリード軍の前身であるイスラーム・ムサンナー運動によって拉致されていた。

AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダマスカス郊外県、ラタキア県などでイスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動と交戦(2017年5月29日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、シリア軍が東グータ地方のフーシュ・ダワーヒラ村方面に向けて進軍し、イスラーム軍と交戦する一方、リーハーン農場の収穫物を焼き討ったと思われる火災が発生した。

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ラタキア県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、トゥルクマン山一帯でシリア軍とシャーム自由人イスラーム運動が砲撃戦を行った。

砲撃戦はズィヤーラ丘一帯で激しく行われ、シャーム自由人イスラーム運動によると、戦闘により多数のシリア軍兵士が死亡したという。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、シリア軍がダルアー市ダム街道地区、ズィムリーン村などを激しく砲撃し、住民4人が死亡した。

AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県東部のダーイシュ最後の拠点都市マスカナ市一帯の複数カ村を制圧(2017年5月29日)

アレッポ県では、SANA(5月29日付)によると、シリア軍が県東部のダーイシュ(イスラーム国)最後の拠点都市マスカナ市一帯でダーイシュに対する掃討作戦を継続し、サーリヒーヤ村、バットゥーシーヤ村、シュハダー村、ジャバーブ・マスウーディーヤ村、ハズラーフ村、ファルイーヤ村、ウスタリーハ村、マッザ村、ワースィタ村、東スッカリーヤ村、バンドゥーカ村、ハミーディーヤ村、カーヒラ村、ダウル・アフマド・ヤースィーン村、畜産複合施設、砂糖工場、マスカナ鉄道駅、ティシュリーン・アウワル農場、ブーマーナ村、ハーン・シャアル村、イルバト・スーダ村、ハムラーウィー村を制圧した。

シリア軍は戦闘でダーイシュ戦闘員2,000人以上を殲滅、戦車7輌、装甲車6輌、砲台4門、作戦司令室1カ所、司令部14カ所、自爆用車輌5台を破壊したという。

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ダイル・ザウル県では、SANA(5月29日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市郊外のスヌーフ丘南西部一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

これに対して、ダーイシュはシリア政府支配下のダイル・ザウル市クスール地区、ジャウラ地区を砲撃し、女性1人を含む13人を殺害、22人を負傷させた。

一方、『ハヤート』(5月30日付)によると、ダイル・ザウル市南部墓地地区一帯、ダイル・ザウル航空基地一帯でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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ヒムス県では、SANA(5月29日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府支配下のムハッラム町を砲撃し、子供1人を含む4人を殺害、2人を負傷させた

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)支配下のウカイリバート町一帯、ハマーダト・ウマル村、スーハー村を空爆した。

AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はラッカ市での戦闘を避けようとしていた住民が乗ったバスを爆撃し、20人以上を殺害(2017年5月28日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の中心都市ラッカ市での西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュの戦闘が秒読み段階に入るなか、同市南部郊外のラトラ村、カスラート村の住民を乗せて避難しようとしていたバスが、米軍主導の有志連合の空爆を受け、住民20人以上が死亡した。

25日には、ロシア軍がラッカ市から脱出しようとしたダーイシュの車列を爆撃し、大きな戦果を挙げていた。

複数の医療筋によると、この空爆は27日深夜から28日未明にかけて行われ、少なくとも20人が死亡、7人が負傷、うち2人が重傷だという。

スマート・ニュース(5月28日付)によると、有志連合はまた、27日深夜から28日未明にかけてラッカ市内のバドウ地区、第1パン製造工場一帯、鉄道駅一帯を5度にわたって空爆、さらに同市北部のジャバリーヤ村一帯に展開する米軍砲兵部隊が、ラッカ市各所を数十回にわたり砲撃、住民17人が死傷したという。

一方、ラッカ市西部郊外のアサディーヤ農場一帯では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュと激しく交戦した。


AFP, May 28, 2017、AP, May 28, 2017、ARA News, May 28, 2017、Champress, May 28, 2017、al-Hayat, May 29, 2017、Kull-na Shuraka’, May 28, 2017、al-Mada Press, May 28, 2017、Naharnet, May 28, 2017、NNA, May 28, 2017、Reuters, May 28, 2017、SANA, May 28, 2017、SMART News, May 28, 2018、UPI, May 28, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍はアレッポ県北西部のロジャヴァ支配地域を砲撃、農地に砲火(2017年5月28日)

アレッポ県では、ARA News(5月28日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市であるアフリーン市郊外のジャムラ村の農地にトルコ軍国境警備隊が火を放った。

またトルコ軍は、27日からアアザーズ市一帯、タッル・リフアト市一帯、マルアナーズ村一帯にある西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点に対して砲撃を行った。

AFP, May 28, 2017、AP, May 28, 2017、ARA News, May 28, 2017、Champress, May 28, 2017、al-Hayat, May 29, 2017、Kull-na Shuraka’, May 28, 2017、al-Mada Press, May 28, 2017、Naharnet, May 28, 2017、NNA, May 28, 2017、Reuters, May 28, 2017、SANA, May 28, 2017、UPI, May 28, 2017などをもとに作成。

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