2014年3月17日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月17日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のラブワ村、ナビー・ウスマーン村に、ヤブルード市陥落への「報復」と思われるロケット弾攻撃が行われ、3発が着弾し、1人が負傷した。

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レバノン軍は声明を出し、北部県アッカール郡ワーディ・ハーリド地方で、シリア領から不法入国しようとした武装したシリア人19人とレバノン人2人を逮捕した、と発表した。

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ジャディード・チャンネル(3月17日付)などによると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区・ジャバル・ムフスィン地区で武装集団どうしが交戦した。

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国連難民高等弁務官事務所は、シリア軍によるヤブルード市制圧を受け、レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール地方に、シリア人避難民150世帯が避難したと発表した。

AFP, March 17, 2014、AP, March 17, 2014、ARA News, March 17, 2014、Champress, March 17, 2014、al-Hayat, March 18, 2014、Iraqinews.com, March 17, 2014、al-Jadid TV, March 17, 2014、Kull-na Shuraka’, March 17, 2014、Naharnet, March 17, 2014、NNA, March 17, 2014、Reuters, March 17, 2014、SANA, March 17, 2014、UPI, March 17, 2014などをもとに作成。

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2014年3月16日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(3月16日付)によると、バービル県ジュルフ・サフル地方のユーフラテス川沿いで、沿岸警察がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員1人の遺体を発見した。

AFP, March 16, 2014、AP, March 16, 2014、ARA News, March 16, 2014、Champress, March 16, 2014、al-Hayat, March 17, 2014、Iraqinews.com, March 16, 2014、Kull-na Shuraka’, March 16, 2014、Naharnet, March 16, 2014、NNA, March 16, 2014、Reuters, March 16, 2014、SANA, March 16, 2014、UPI, March 16, 2014などをもとに作成。

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2014年3月16日のシリア情勢:レバノンの動き

アシュラフ・リーフィー法務大臣は声明を出し、シリア軍によるヤブルード市(ダマスカス郊外県)完全制圧に関して「幻想の勝利」と非難、戦勝を祝う一部のヒズブッラーの支持者に自重するよう求めた。

Naharnet, March 16, 2014
Naharnet, March 16, 2014

リーフィー法務大臣は「ヤブルード市での出来事など…シリアでの一連の事件、そしてアルサール村への越境避難をめぐって、レバノンを危険に曝すようなシリア情勢への介入を拒否すると繰り返し警告している」としたうえで、「国家機関(内閣)における我々の最優先課題はヒズブッラーにシリアからの撤退を要求することだ」と述べた。

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NNA(3月16日付)によると、シリア軍の戦闘機が、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で、シリア領内から逃走する反体制武装集団を複数回にわたって空爆した。

LBCI(3月16日付)によると、シリア軍によるヤブルード市制圧を受け、約1,000人の戦闘員がアルサール地方に入り、これを受けレバノン軍がアルサール村・ラブワ村街道を閉鎖するなど、同地で厳戒態勢を敷いた。

またNNA(3月16日付)は、ベカーア県バアルベック郡ライヤーン渓谷の検問所を突破しようとした車輌にレバノン軍が発砲したと伝えるとともに、アルサール村で軍が武器弾薬を所持していたシリア人グループを摘発したと報じた。

これに関連して、複数の反体制筋は『ハヤート』(3月17日付)に対し、ヤブルード市陥落に先だって未明に、「複数の民間人がレバノン領内に避難した」と述べた。

また、ベカーア県バアルベック郡アルサール村のバクル・フジャイリー村長はAFP(3月16日付)に、対シリア国境地域に少なくとも4回にわたってシリア軍が攻撃を行ったと述べた。

しかし、アサド政権に批判的なフジャイリー村長は、シリア領(ヤブルード市)から敗走する反体制武装集団がアルサール地方に入ったとの情報を否定し、シリア政府がレバノンに爆弾を積んだ車を送り込むことで、レバノンの安定を揺るがそうとしていると断じた。

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AFP(3月16日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ナビー・シート村で、爆弾を仕掛けた車が自爆し、4人が死亡した。

ジャディード(3月16日付)によると、犠牲者のなかにはヒズブッラー幹部が含まれている模様。

クッルナー・シュラカー(3月17日付)によると、死亡したヒズブッラー高官はアブドゥッラフマーン・カーディー氏だという。

この自爆テロに関して、バアルベック・スンナ派自由人旅団を名乗る集団がツイッターで「ヒズブ・ラート(ヒズブッラー)が無謀な振る舞いを続け、アルサール住民に嫌がらせをするのなら、レバノン国内で大量殺戮を行うと我々は警告した」とする声明を出し、犯行を認めた。

またシャームの民のヌスラ戦線もツイッターで声明を出し、犯行を認める一方、「バアルベック・スンナ派自由人なる(ツイッターの)アカウントは、ウソと中傷に根ざした諜報アカウントに過ぎない」とバアルベック・スンナ派自由人旅団を非難した。

AFP, March 16, 2014、AP, March 16, 2014、ARA News, March 16, 2014、Champress, March 16, 2014、al-Hayat, March 17, 2014、Iraqinews.com, March 16, 2014、al-Jadid TV, March 16, 2014、Kull-na Shuraka’, March 16, 2014、March 17, 2014、LBCI, March 16, 2014、Naharnet, March 16, 2014、NNA, March 16, 2014、Reuters, March 16, 2014、SANA, March 16, 2014、UPI, March 16, 2014などをもとに作成。

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2014年3月15日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月15日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ナビー・ウスマーン村、ラブワ村に県東部の山岳地帯から発射されたロケット弾複数発が着弾市、子供1人が死亡、2人が負傷した。

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NNA(3月15日付)によると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区で武装集団どうしが交戦、3人が死亡した。

AFP, March 15, 2014、AP, March 15, 2014、ARA News, March 15, 2014、Champress, March 15, 2014、Halabnews.com, March 15, 2014、al-Hayat, March 16, 2014、Iraqinews.com, March 15, 2014、Kull-na Shuraka’, March 15, 2014、Naharnet, March 15, 2014、NNA, March 15, 2014、Reuters, March 15, 2014、SANA, March 15, 2014、UPI, March 15, 2014などをもとに作成。

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2014年3月14日のシリア情勢:レバノンの動き

『サフィール』(3月14日付)は、最近シリアを訪問しアサド大統領と会談した複数のレバノン人の話として、アサド大統領が2014年末に任期終了となるミシェル・スライマーン大統領の後任のレバノン大統領に関して、「我々はレバノンの次期大統領が持つ見解、とくにどの程度「レジスタンス枢軸」を支持できるかということに関心がある。これが我々にとって基本となる基準だ」と述べたと伝えた。

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Naharnet, March 14, 2014
Naharnet, March 14, 2014

ナハールネット(3月14日付)は、トリポリ市を拠点とするサラフィー主義指導者のシャイフ、サーリム・ラーフィイー氏が、金曜礼拝で、シリアのダマスカス郊外県カラムーン地方での戦闘に参加するよう若者らに呼びかけたと伝えた。

ラーフィイー氏は「我々の若者が、シリアに行き、戻ると逮捕されるのはなぜか? なぜこうした措置がヒズブッラーの戦闘員には適用されないのか…? 我々は声を大にして明言したい。我々はシリアにいる我らが信徒への支持を取り下げてはならない。どんな代償を払おうともだ。クサイルにいる我らが信徒が我々に懇願したとき、我々は彼らに応えた。ヤブルードの人々が我々に行動を求めれば、我々は彼らとともにジハードを行うことに躊躇してはならない」と述べた。

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Naharnet, March 14, 2014
Naharnet, March 14, 2014

AFP(3月14日付)は、レバノン治安筋の情報として、レバノン・イスラエル間のブルーライン近く(ナバティーヤ県ハースバイヤー郡)での爆発を受け、イスラエル軍がレバノン領内にロケット弾10発で砲撃した、と伝えた。

複数のメディアによると、爆発は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)による爆弾攻撃だと思われる。

これに関して、イスラエル軍は、爆発がイスラエル軍パトロール部隊を狙ったものだとしたうえで、「レバノン南部のヒズブッラーのインフラに向けて発砲した」ことを認めた。

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NNA(3月14日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方で、シリア(ダマスカス郊外県カラムーン地方)に武器を密輸しようとしていたレバノン人1人を軍が逮捕した。

AFP, March 14, 2014、AP, March 14, 2014、ARA News, March 14, 2014、Champress, March 14, 2014、al-Hayat, March 15, 2014、Iraqinews.com, March 14, 2014、Kull-na Shuraka’, March 14, 2014、Naharnet, March 14, 2014、NNA, March 14, 2014、Reuters, March 14, 2014、SANA, March 14, 2014、UPI, March 14, 2014などをもとに作成。

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2014年3月13日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月13日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ナビー・シート村郊外の丘陵地帯に、シリア領内から発射されたロケット弾3発が着弾した。死傷者はなかった。

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NNA(3月13日付)によると、北部県トリポリ市で、ワリード・バルフーム氏が何者かに撃たれ、死亡した。

バルフーム氏はスンナ派で、アラウィー派の女性と結婚し、ジャバル・ムフスィン地区で暮らしていた。

AFP, March 13, 2014、AP, March 13, 2014、ARA News, March 13, 2014、Champress, March 13, 2014、al-Hayat, March 13, 2014、Iraqinews.com, March 14, 2014、Kull-na Shuraka’, March 13, 2014、Naharnet, March 13, 2014、NNA, March 13, 2014、Reuters, March 13, 2014、SANA, March 13, 2014、UPI, March 13, 2014などをもとに作成。

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2014年3月11日のシリア情勢:レバノンの動き

MTV(3月11日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ナビー・シート村郊外にシリア領から発射されたロケット弾4発が着弾し、3人が負傷した。

AFP, March 11, 2014、AP, March 11, 2014、ARA News, March 11, 2014、Champress, March 11, 2014、al-Hayat, March 12, 2014、Iraqinews.com, March 11, 2014、Kull-na Shuraka’, March 11, 2014、MTV, March 11, 2014、Naharnet, March 11, 2014、NNA, March 11, 2014、Reuters, March 11, 2014、SANA, March 11, 2014、UPI, March 11, 2014などをもとに作成。

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2014年3月10日のシリア情勢:聖タクラー修道女解放をめぐる動き

反体制活動家のハーディー・アブドゥッラー(Hadi Homs)氏はユーチューブ(3月10日付)に、聖タクラー修道院の修道女13人ら16人(シリア人、レバノン人)が9日にダマスカス郊外県カラムーン地方(場所不明)の軟禁場所からレバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール地方の無人地帯に移送され、レバノンの総合情報総局に引き渡されるまでの映像(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=L3ZZyRv3kSo)をアップ・公開した。

Youtube, March 9, 2014
Youtube, March 9, 2014
Youtube, March 9, 2014
Youtube, March 9, 2014

映像は3月9日付で、「アッラーの他に神なし、ヌスラ戦線」と書かれた黒旗を掲げる目出し帽の武装集団に、修道女らが連行され、シリア・レバノン国境に移送される様子、シリア当局に拘束されていた女性・子供と修道女が「捕虜交換」される映像などが写っている。

アブドゥッラー氏はAFP(3月10日付)に、シリア当局が「女性141人が釈放されたとの情報を得ている」と述べた。

この女性たちは、修道女らの到着に先だってバスでシリア・レバノン国境地帯に移送されたという。

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Naharnet, March 10, 2014
Naharnet, March 10, 2014

解放された修道女の一人ビーラージヤー・サイヤーフ修道長は記者団に対して「アッラー、私たちの主(ギリシャ正教会アンタキア総大司教)ヨハネ10世、アサド大統領…、カタール首長に感謝しています…。また(レバノン総合情報総局)アッバース・イブラーヒーム少将に感謝しています」としたうえで、「去年の12月初めに拉致されて以降、誰一人として悪い扱いを受けることはありませんでした…。私たち16人は誰も悪し様にはされませんでした…。(シャームの民のヌスラ戦線の)対応はよいものでした。またジョルジュ・ハスワーニーを名乗る人のおかげで、私たちは建物で自由に過ごせました」と述べた。

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Kull-na Shuraka', March 10, 2014
Kull-na Shuraka’, March 10, 2014

ジョルジュ・ハスワーニー氏は、修道女釈放の交渉にあたっていたとされる人物の一人で、ヤブルード市出身のビジネスマンで、アサド政権に近い人物。

クッルナー・シュラカー(3月10日付)によると、バーニヤース精油公社副所長を務めたのち、ロシアに滞在し、石油・ガス採掘事業を開始し、ロシアの関連企業、軍との取引を行ってきたという。

ハスワーニー氏の事務所(シリア)は、娘婿のユースフ・アブラシュ氏(シリア共産党ユースフ・ファイサル派元党員)が運営し、ロシアの事務所はアムジャド・ドゥーバー氏が統轄しているという。

なお妻はロシア人。

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『ハヤート』(3月11日付)によると、修道女を拉致していたシャームの民のヌスラ戦線のカラムーン地方のアミール、アブー・マーリク・クワイティー氏は、修道女解放に際してシリア当局と取引があったことについては認めたが、身代金を受け取ったことを否定した。

またクワイティー氏は「捕虜交換」の一環としてシリア当局が拘束している女性950人の釈放を要求したが、152人しか釈放されていないと述べた。

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ジャディードTV(3月10日付)などによると、レバノン総合情報総局のアッバース・イブラーヒーム少将は、修道女解放の交渉が「女性逮捕者が釈放されたことで完了した」と述べ、これによりシリア当局が交流していた女性150人以上が釈放されたことを明らかにした。

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なお、『ハヤート』(3月11日付)によると、聖タクラー修道女の解放交渉が行われいた間、シリア軍はカラムーン地方への砲撃を中断していたという。

また『ハヤート』は修道女らがダマスカス県に移動したと付言した。

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ウムラーン・ズウビー情報大臣は、聖タクラー修道院修道女の解放に関して、「シリア国民の血で手を染めていなかった者25人」を釈放したと述べ、約150人の女性(子供)を釈放したとの反体制活動家らの主張が正しく、誇張だと反論した。

SANA(3月10日付)が伝えた。

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レバノン大統領府は声明を出し、聖タクラー修道院の修道女13人らの解放に関して、ミシェル・スライマーン大統領がカタールのタミーム・ビン・ハマド首長に謝意を示したと発表した。

AFP, March 10, 2014、AP, March 10, 2014、ARA News, March 10, 2014、Champress, March 10, 2014、al-Hayat, March 11, 2014、Iraqinews.com, March 10, 2014、al-Jadid TV, March 10, 2014、Kull-na Shuraka’, March 10, 2014、Naharnet, March 10, 2014、NNA, March 10, 2014、Reuters, March 10, 2014、SANA, March 10, 2014、UPI, March 10, 2014などをもとに作成。

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2014年3月9日のシリア情勢:諸外国の動き

カイロでアラブ連盟外相会議が開かれ、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長参加のもと、シリア情勢などが協議された。

『ハヤート』(3月10日付)によると、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣は会議で、2013年のカタールでの連盟首脳会議の決定に従い、シリア革命反体制勢力国民連立に、連盟の代表ポストを正式に与えるよう求めた。

また、ジャルバー議長は、ヒズブッラー、アブー・ファドル・アッバース旅団などイラクの民兵、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)を連盟においてテロ組織に指定するよう求めるとともに、反体制勢力への支援を改めて要請、「反体制勢力に高性能兵器を至急供与するよう国際社会に要請する」よう呼びかけた。

一方、アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、ジュネーブ2会議での対話に基づく紛争解決に向けたプロセスの頓挫と並行して、シリア国内での暴力が激化していることに懸念を表明した。

さらに、レバノンのジュブラーン・バースィール外務大臣は、シリア人避難民流入に伴う惨状を訴えた。

ジャディード(3月9日付)によると、バースィール外務大臣はまた、レバノンおよびレバノン国民によるシャブアー農場、カフルシューバー、ガジャル村解放・回復の権利、イスラエルの抵抗と占領への抵抗権を、閉幕会議の声明に盛り込むよう求め、この主張は閉幕声明に盛り込まれた。

またエジプトのナビール・ファフミー外務大臣は、シリア領内からのあらゆる外国人武装勢力の撤退、人道支援物資配給に必要なしくみの拡充、紛争の政治的解決を強調した。

AFP, March 9, 2014、AP, March 9, 2014、ARA News, March 9, 2014、Champress, March 9, 2014、al-Hayat, March 10, 2014、Iraqinews.com, March 9, 2014、al-Jadid TV, March 9, 2014、Kull-na Shuraka’, March 9, 2014、Naharnet, March 9, 2014、NNA, March 9, 2014、Reuters, March 9, 2014、SANA, March 9, 2014、UPI, March 9, 2014などをもとに作成。

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2014年3月9日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月9日付)によると、北部県アッカール郡アマール・ビーカート村の民家などにシリア領から発射された迫撃砲弾が複数発着弾した。死傷者はなかった。

AFP, March 9, 2014、AP, March 9, 2014、ARA News, March 9, 2014、Champress, March 9, 2014、al-Hayat, March 10, 2014、Iraqinews.com, March 9, 2014、Kull-na Shuraka’, March 9, 2014、Naharnet, March 9, 2014、NNA, March 9, 2014、Reuters, March 9, 2014、SANA, March 9, 2014、UPI, March 9, 2014などをもとに作成。

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2014年3月9日のシリア情勢:国内の暴力

NNA(3月10日付)は、レバノンの治安筋の話として、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団に2013年12月に拉致されていた聖タクラー修道院の修道女ら13人が数日前に解放され、ベカーア県バアルベック郡アルサール村に無事移送されたと伝えた。

ジャディード(3月9日付)によると、修道女解放に向けた交渉は、総合情報総局長のアッバース・イブラヒーム少将と誘拐犯との間で行われた。

Kull-na Shuraka', March 9, 2014
Kull-na Shuraka’, March 9, 2014

また『ハヤート』(3月10日付)は、信頼できる消息筋の話として、修道女解放に向けた交渉が、カタール、トルコの仲介によってなされた、と伝えた。

LBCI(3月9日付)によると、レバノンの総合情報部交渉団が交渉のために、ベカーア県バアルベック郡のナフラ村・アルサール村郊外の無人地帯に向かい、その後、修道女ら13人を連れて交渉団はジュダイダト・ヤーブース(シリア)・マスナア(レバノン)間の国境通行所を経由して、レバノンに帰還した。

NNAによると、総合情報部交渉団にはカタールの諜報機関のスアーダ・クバイスィー長官が同行した。

マスナア村では、解放された修道女らを出迎えるため、報道関係者、ギリシャ正教会の関係者らが出迎えた。

スカイ・ニュース(3月9日付)によると、修道女ら解放の見返りとして、シリア政府は政治犯153人を釈放することに同意したという。

またミシェル・シャンマース弁護士はフェイスブックで、シリア当局がテロ法廷に起訴されている女性活動家15人を釈放したと綴った。

釈放されたのは、ルワイダ・カナアーン氏、カマル・ハティーブ氏、ランダ・ハーッジ・アワード・アブド氏、ザーヒヤ・アブドゥンナビー氏、ヤースミーン・バルシー氏、ダラール・クルディー氏、フーリーヤ・アイヤーシュ氏、ヒンナーディー・フサイン氏、マージドゥーリーン・バーイル氏ら。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、リーマー農場周辺、ヤブルード市周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などと交戦し、軍兵士6人が死亡、また軍がヤブルード市周辺、バフア村などを空爆した。

一方、SANA(3月9日付)によると、ヤブルード市内およびその周辺、ザバダーニー市東部山岳地帯、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ・キャンプおよびその周辺、アーリヤ農場、アドラー市旧市街およびウンマーリーヤ地区、アシュアリー農場、ハッザ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、ガーリヤ村で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、市民3人が死亡、2人が負傷した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、カルアト・ヒスン市周辺を軍が空爆した。

一方、SANA(3月9日付)によると、軍がザーラ村で地雷、爆発物などの撤去作業を行った。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ハイダリーヤ地区に対する軍の空爆で8人が死亡する一方、サーフール地区、ウンマーリーヤ地区、マサーキン・ハナーヌー地区などを軍が砲撃した。

またアレッポ市ブスターン・バーシャー地区、ライラムーン地区で、軍と反体制武装集団が交戦した。

さらに、マンナグ村一帯では、軍が空爆を行う一方、アレッポ中央刑務所周辺では、ジハード主義武装集団との戦闘で親政権の民兵クドス旅団の戦闘員2人が死亡した。

このほか、シャームの民のヌスラ戦線は、ハナースィル市東部で、「政府軍への共謀罪」で4人を逮捕した。

一方、SANA(3月9日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、クワイリス村、ラスム・アッブード村、ジュバイラ村、タッル・リフアト市、ハンダラート・キャンプ、バービース村、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、アレッポ市マサーキン・ハナーヌー地区、カッラーサ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク区サラースィーン通り北部を軍が砲撃、また同地区内で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が軍と交戦した。

一方、SANA(3月9日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またハラスター市郊外に、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾市、建物などが被害を受けた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフーン市、フバイト村を軍が「樽爆弾」で空爆した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、カフルズィーター市を軍が「樽爆弾」で空爆した。

またムーリク市周辺では、軍がシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦する一方、アッブード検問所、ダイル・ムハルダ検問所などをジハード主義武装集団が手製の迫撃砲で攻撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ズワイク村、バラードゥーン村、ドゥワイリカ村、サルマー町などで、軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

またラタキア市では、マディーナ・リヤーディーヤにロケット弾3発が着弾し、タクシー運転手1人が死亡、6人が負傷した。

クッルナー・シュラカー(3月9日付)によると、着弾したロケット弾は6発で、少なく16人が負傷したという。

このほか、シリア人権監視団によると、ティシュリーン大学医学部の学生が逮捕・連行された。

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ハサカ県では、ARA News(3月9日付)によると、マルカダ町郊外のアトシャーナ村近くにあるシャームの民のヌスラ戦線検問所に対して、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が自爆攻撃を行った。

またタッル・タムル町一帯で、民主統一党人民防衛隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

AFP, March 9, 2014、AP, March 9, 2014、ARA News, March 9, 2014、Champress, March 9, 2014、al-Hayat, March 10, 2014、Iraqinews.com, March 9, 2014、al-Jadid TV, March 9, 2014、Kull-na Shuraka’, March 9, 2014、LBCI, March 9, 2014、Naharnet, March 9, 2014、NNA, March 9, 2014、Reuters, March 9, 2014、SANA, March 9, 2014、Sky News Arabic, March 9, 2014、UPI, March 9, 2014などをもとに作成。

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2014年3月8日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月8日付)によると、ベカーア県バアルベック市のヘルメル国立病院の近くにロケット弾複数発が着弾した。死傷者はなかった。

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NNA(3月8日付)によると、北部県アッカール郡のカシュラク村、ワーディー・フール村、ヒクル・ジャニーン村、アマール・ビーカー村郊外にシリア領から発射された迫撃砲弾複数発が着弾した。

AFP, March 8, 2014、AP, March 8, 2014、ARA News, March 8, 2014、Champress, March 8, 2014、al-Hayat, March 9, 2014、Iraqinews.com, March 8, 2014、Kull-na Shuraka’, March 8, 2014、Naharnet, March 8, 2014、NNA, March 8, 2014、Reuters, March 8, 2014、SANA, March 8, 2014、UPI, March 8, 2014などをもとに作成。

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2014年3月7日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月8日付)によると、ベカーア県バアルベック郡のルブーワ村、ナビー・ウスマーン村に、シリア領内から発射されたロケット砲3発が着弾した。死傷者はなかった。

砲撃に関して、イラク・シャーム・イスラーム国ダマスカス州がツイッターを通じて声明を指し、「ヤブルードの我らがスンナ派住民からの報復」と発表し、犯行を認めた。

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NNA(3月7日付)によると、南部県スール郡マジャーディル村の農地に設置された迫撃砲2基を軍当局が発見、近くにいたシリア人1人を逮捕した。

AFP, March 7, 2014、AP, March 7, 2014、ARA News, March 7, 2014、Champress, March 7, 2014、al-Hayat, March 8, 2014、Iraqinews.com, March 7, 2014、Kull-na Shuraka’, March 7, 2014、Naharnet, March 7, 2014、NNA, March 7, 2014、Reuters, March 7, 2014、SANA, March 7, 2014、UPI, March 7, 2014などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:レバノンの動き

レバノンの声(3月6日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方のヒルバト・ユーニーン村一帯をシリア軍が空爆した。

AFP, March 6, 2014、AP, March 6, 2014、ARA News, March 6, 2014、Champress, March 6, 2014、al-Hayat, March 7, 2014、Iraqinews.com, March 6, 2014、Kull-na Shuraka’, March 6, 2014、Naharnet, March 6, 2014、NNA, March 6, 2014、Reuters, March 6, 2014、SANA, March 6, 2014、UPI, March 6, 2014、Voice of Lebanon, March 6, 2014などをもとに作成。

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2014年3月5日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月5日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ナビー・シート村郊外の農地に迫撃砲弾1発が着弾した。

これに関して、シャームの民のヌスラ戦線はツイッターを通じて声明を出し、「イランの党(ヒズブッラー)の隠れ家」にロケット弾3発を打ち込んだと発表し、犯行を認めた。

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ベカーア県バアルベック郡アルサール地方へのシリア軍の越境空爆に関して、MTV(3月5日付)は、レバノン軍が対空砲で迎撃したと報じた。

しかし、LBCI(3月5日付)はこれを否定した。

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『アフバール』(3月5日付)は、シャームの民のヌスラ戦線とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のレバノンでの活動に関して、「両組織はイラクと同様、レバノンでも攻撃を行う兵站面での能力を持っているが、紛争をレバノンに拡大するとの決定はない」とするヌスラ戦線指導者のコメントを伝えた。

AFP, March 5, 2014、al-Akhbar, March 5, 2014、AP, March 5, 2014、ARA News, March 5, 2014、Champress, March 5, 2014、al-Hayat, March 6, 2014、Iraqinews.com, March 5, 2014、Kull-na Shuraka’, March 5, 2014、LBCI, March 5, 2014、MTV, March 5, 2014、Naharnet, March 5, 2014、NNA, March 5, 2014、Reuters, March 5, 2014、SANA, March 5, 2014、UPI, March 5, 2014などをもとに作成。

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2014年3月5日のシリア情勢:イスラエルをめぐる動き

イスラエル軍は声明を出し、早朝、ゴラン高原北部のイスラエル・シリア国境近くで爆弾を仕掛けようとしていたヒズブッラーの「テロリスト」2人を発見し、ただちに発砲、2人を負傷させたと発表した。

ただしイスラエル軍がこの「テロ細胞」がヒズブッラーのメンバーであることをどのようにして確認したかは不明。

イスラエル消息筋はAFP(3月5日付)に対して、ヒズブッラーの「テロリスト」細胞は2人、ないしは3人から構成されていたと述べるとともに、「この事件は偶発的なものではない。ヒズブッラーとの戦闘は今後も数日間は続くだろう」と述べた。

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イスラエル軍による発砲に関して、SANA(3月5日付)は、1974年5月の国連安保理決議第350号(シリア・イスラエルの停戦、ゴラン高原の兵力引き離しに関する合意)に違反しているとする軍消息筋の談話を伝えた。

同報道によると、イスラエル軍は、占領下のゴラン高原にあるタッラト・サトフ、タッラト・フワインからハミーディーヤ村の学校やモスクに向かってロケット弾4発を打ち込むとともに、同村とフッリーヤ村を戦車および中火器で砲撃し、これにより民間人4人と治安部隊兵士4人が負傷した。

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シリア外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、イスラエル軍がゴラン高原の兵力引き離し地域にあるハミーディーヤ村、フッリーヤ村をロケット弾などで攻撃し、民間人4人と治安部隊兵士4人を負傷させたと報告、この攻撃が1974年の兵力引き離し協定、国連憲章、国際法に違反する侵害行為だと非難、「こうしたイスラエルの敵対行為を安保理が明確に非難する」よう求めた。

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イスラエル軍は、パレスチナのガザ地区に届けられる予定だった「高性能ロケット弾」を積んだイランの船舶を拿捕したと発表した。

イスラエル軍によると、シリアで製造され、イランに陸路で輸送された地対地M302ロケット「数十発」を積んでガザ地区に向かっていた貨物船「Klos-C」が、紅海のスーダンとエリトリアの間で拿捕された。

AFP(3月5日付)などが伝えた。

AFP, March 5, 2014、AP, March 5, 2014、ARA News, March 5, 2014、Champress, March 5, 2014、al-Hayat, March 6, 2014、Iraqinews.com, March 5, 2014、Kull-na Shuraka’, March 5, 2014、Naharnet, March 5, 2014、NNA, March 5, 2014、Reuters, March 5, 2014、SANA, March 5, 2014、UPI, March 5, 2014などをもとに作成。

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2014年3月4日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月4日付)によると、シリア領内から発射されたロケット弾3発が、ベカーア県バアルベック郡ラブワ村に着弾した。

この攻撃の直後、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)ダマスカス州を名乗る組織が声明を出し、「ヤブルードのスンナ派住民に対する悪魔の党(ヒズブッラー)の攻撃への報復として同党の拠点をカチューシャ砲5発で攻撃した」と発表、犯行を認めた。

Naharnet, March 4, 2014
Naharnet, March 4, 2014

 

Naharnet, March 4, 2014
Naharnet, March 4, 2014

ザーミズ・アムハズ村長によると、この攻撃での人的被害はなかった。

一方、LBCI(3月4日付)は、ラブワ村・アルサール村間の街道が、武装集団によって一時封鎖されたが、住民らが対抗し、武装集団の車2台を破壊し、撃退したと伝えた。

AFP, March 4, 2014、AP, March 4, 2014、ARA News, March 4, 2014、Champress, March 4, 2014、al-Hayat, March 5, 2014、Iraqinews.com, March 4, 2014、Kull-na Shuraka’, March 4, 2014、LBCI, March 4, 2014、Naharnet, March 4, 2014、NNA, March 4, 2014、Reuters, March 4, 2014、SANA, March 4, 2014、UPI, March 4, 2014などをもとに作成。

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2014年3月3日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月3日付)によると、ベカーア県バアルベック郡タルヤー村・ブリータール村街道とブリータール村の住宅地などに迫撃砲弾8発が着弾し、4人が軽傷を負った。

この攻撃に関して、シャームの民のヌスラ戦線は「イランの党(ヒズブッラー)の虐殺への報復として党のねぐらを迫撃砲で攻撃した」とする声明を出し、犯行を認めた。

またナハールネット(3月3日付)によると、同郡アルサール村郊外のワーディーハイル地区にシリア軍戦闘機が侵犯し、同地に潜伏する反体制武装集団をミサイル18発で攻撃した。

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シリア人権監視団は、2月24日にイスラエル軍がベカーア県バアルベック郡に対して行った空爆にで、ヒズブッラー戦闘員2人が死亡したとの情報を得たと発表した。

AFP, March 3, 2014、AP, March 3, 2014、ARA News, March 3, 2014、Champress, March 3, 2014、al-Hayat, March 4, 2014、Iraqinews.com, March 3, 2014、Kull-na Shuraka’, March 3, 2014、Naharnet, March 3, 2014、NNA, March 3, 2014、Reuters, March 3, 2014、SANA, March 3, 2014、UPI, March 3, 2014などをもとに作成。

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2014年3月2日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月2日付)によると、シリアのダマスカス郊外県カラムーン地方での戦闘に参加していたチュニジア人のバースィム・ビン・ムハンマド・スィルティー氏が、シリアから敗走してレバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール地方に潜入し、レバノン軍によって逮捕された。

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LBCI(3月2日付)によると、シリアのダマスカス郊外県カラムーン地方での軍と反体制武装集団との戦闘で、シリア人戦闘員5人とともに、レバノン人のハサン・ムハンマド・アンムーン氏が死亡し、ベカーア県バアルベック郡アルサール村に搬送された。

アンムーン氏は、2月にアルサール村・ラブワ村間の検問所で、爆弾を積んだ自動車を爆破しようとした最重要容疑者として、指名手配されていた。

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NNA(3月2日付)によると、イスラエル軍が、ナバティーヤ県ビント・ジュバイル郡ラーミヤ村に向かって発砲した。

AFP, March 2, 2014、AP, March 2, 2014、ARA News, March 2, 2014、Champress, March 2, 2014、al-Hayat, March 3, 2014、Iraqinews.com, March 2, 2014、Kull-na Shuraka’, March 2, 2014、LBCI, March 2, 2014、Naharnet, March 2, 2014、NNA, March 2, 2014、Reuters, March 2, 2014、SANA, March 2, 2014、UPI, March 2, 2014などをもとに作成。

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2014年3月1日のシリア情勢:レバノンの動き

『サフィール』(3月1日付)は、自爆ベルトを着用し、ヒジャーブを纏った女性4人がシリアからレバノンに潜入、軍および治安当局が捜索活動を行っていると報じた。

同報道によると、女性4人は、アブドゥッラー・アッザーム大隊のシャイフ、スィラージュッディーン・ズライカート氏の命令を受けて、シリアのダマスカス郊外県ヤブルート市からベカーア県に潜入したという。

AFP, March 1, 2014、AP, March 1, 2014、ARA News, March 1, 2014、Champress, March 1, 2014、al-Hayat, March 2, 2014、Iraqinews.com, March 1, 2014、Kull-na Shuraka’, March 1, 2014、Naharnet, March 1, 2014、NNA, March 1, 2014、Reuters, March 1, 2014、al-Safir, March 1, 2014、SANA, March 1, 2014、UPI, March 1, 2014などをもとに作成。

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2014年2月28日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(2月28日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ブリータール村に、シリア領から発射された迫撃砲弾3発が着弾し、3人が負傷した。

この砲撃に関して、ナハールネット(2月28日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が「ウタイバにおける我らが民への要撃とスンナ派に対する「悪魔の党」(ヒズブッラー)の行いへの報復として、イスラーム国の獅子たちは、ブリータール地方にある党の陣地をロケット弾3発で攻撃した」との犯行声明を出したと伝えた。

またバアルベック郡アルサール地方(ザマラーニー渓谷)を、シリア軍戦闘機が数回にわたって越境空爆した。

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NNA(2月28日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方郊外で、シャームの民のヌスラ戦線が、「アサド政権に協力した」との罪状でシリア人2人を処刑した。

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NNA(2月28日付)によると、ベカーア県バアルベック市で、レバノン軍がシリア人複数名を逮捕、所持していた武器・装備を押収した。

AFP, February 28, 2014、AP, February 28, 2014、ARA News, February 28, 2014、Champress, February 28, 2014、al-Hayat, March 1, 2014、Iraqinews.com, February 28, 2014、Kull-na Shuraka’, February 28, 2014、Naharnet, February 28, 2014、NNA, February 28, 2014、Reuters, February 28, 2014、SANA, February 28, 2014、UPI, February 28, 2014などをもとに作成。

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2014年2月26日のシリア情勢:レバノンの動き

ヒズブッラーは声明を出し、24日晩に行われたとされるイスラエル軍による空爆に関して、「抵抗運動はベカーア高原のジャンター地方近くへの空爆に報復するべく、適切な時期と場所を選ぶだろう…。この攻撃は抵抗運動の報復なしには済まされない」と発表し、空爆があったことを認めた。

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NNA(2月26日付)などによると、ベカーア県バアルベック郡マシュルーア・カーア地区で軍治安当局がシャームの民のヌスラ戦線の司令官の一人ニダール・スワイダーン氏を逮捕した。

スワイダーン氏は、ベイルート県コルニーシュ・マズラア地区にあるイスラーム系団体のタクワー協会の幹部で、シリア・レバノン国境地帯でのヌスラ戦線の活動を指揮していたという。

またMTV(2月26日付)によると、スワイダーン氏逮捕と合わせて、ベイルート県コルニーシュ・マズラア地区でタクワー協会の別の幹部アブー・ウマイル・ヒムスィー氏と、アブドゥッラー・アッザーム大隊のナーイム・アッバース氏にイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)からの資金2万ドルを渡したとされるウマル・ジュワーイナ氏も逮捕された。

タクワー協会は、トリポリ市のサラフィー主義者イスラーム・シャッハール氏に近いアブド・アラウィーヤ氏が運営する団体。

AFP, February 26, 2014、AP, February 26, 2014、ARA News, February 26, 2014、Champress, February 26, 2014、al-Hayat, February 27, 2014、Iraqinews.com, February 26, 2014、Kull-na Shuraka’, February 26, 2014、MTV, February 26, 2014、Naharnet, February 26, 2014、NNA, February 26, 2014、Reuters, February 26, 2014、SANA, February 26, 2014、UPI, February 26, 2014などをもとに作成。

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2014年2月25日のシリア情勢:レバノンの動き

UNICEFは、2013年10月から11月にかけてレバノン国内で行ったシリア避難民に関する調査で、約2,000人が飢餓状態にあると発表した。

ナハールネット(2月25日付)が伝えた。

AFP, February 25, 2014、AP, February 25, 2014、ARA News, February 25, 2014、Champress, February 25, 2014、al-Hayat, February 26, 2014、Iraqinews.com, February 25, 2014、Kull-na Shuraka’, February 25, 2014、Naharnet, February 25, 2014、NNA, February 25, 2014、Reuters, February 25, 2014、SANA, February 25, 2014、UPI, February 25, 2014などをもとに作成。

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2014年2月24日のシリア情勢:レバノンの動き(追記)

AFP(2月25日付)は、レバノンの治安筋の話として、イスラエル軍が24日晩に、ベカーア県バアルベック郡ナビー・シート村にある対シリア国境のヒズブッラーの拠点を空爆した、と報じた。

これに関して、NNA(2月25日付)は、イスラエル軍の戦闘機2機がナビー・シート郊外を空爆したと伝えた。

シリア人権監視団によると、標的となったのはヒズブッラーのミサイル基地で、ダマスカス郊外県カラムーン地方で、反体制武装集団の掃討をめざすシリア軍の作戦に参加していたという。

ナハールネット(2月25日付)は、ナビー・シート村住民の話として、ヒズブッラーの武器庫があると思われる場所か炎があがり、その直前に戦闘機が低空で飛行するのが確認されたという。

アラビーヤ(2月25日付)は、イスラエル軍の空爆がベカーア県バアルベック郡のブリータール村、ナビー・シート村、アリー・ナフリー村郊外のヒズブッラーの拠点を標的としたもので、これによりヒズブッラーのメンバー1人が死亡したと伝えた。

また空爆時に、ヒズブッラーがシリアからレバノンに弾道ミサイルを移送しようとしていたとの未確認情報もあると付言した。

一方、MTV(2月25日付)、LBCI(2月25日付)は、イスラエル軍の空爆がシリア領内を標的としたものだと伝えた。

他方、マナール・チャンネル(2月25日付)は、治安筋が東レバノン山脈のレバノン領内でイスラエルによる空爆があったとまだ確認していないと伝えた。

AFP, February 25, 2014、Alarabia, February 25, 2014、LBCI, February 25, 2014、MTV, February 25, 2014、Naharnet, February 25, 2014、NNA, February 25, 2014、Qanat al-Manar, February 25, 2014などをもとに作成。

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2014年2月24日のシリア情勢:レバノンの動き

シャームの民のヌスラ戦線はツイッターを通じて「分別のあるレバノン国民への書簡」と題した声明を発表した。

声明のなかで、ヌスラ戦線は「分別のある者であれば、イランの党(ヒズブッラー)がシリアとレバノンにおいて行う専制…、そしてそこでの罪に気づくはずだ」としたうえで「イランの党のあらゆる隠れ家が我々にとって合法的な標的である。多大な犠牲が生じる対決から身を遠ざけろ…。ヴェラーヤテ・ファギーフによる戦争に対して、子息たちに中立を守らせよ」と警鐘を鳴らした。

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LBCI(2月24日付)によると、北部県トリポリ市ジャバル・ムフスィン地区で、住民が何者かに狙撃され、負傷した。

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ナハールネット(2月24日付)によると、2013年8月15日のベイルート県南部郊外(ダーヒヤ)でのアブドゥッラー・アッザーム大隊による自爆テロの実行犯のリーダーと目されるナーイム・アッバース容疑者(アブー・イスマーイール、パレスチナ人)が軍治安当局に逮捕された。

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ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリー氏がUNHCR親善大使と称して、レバノンを訪問、シリア人避難民キャンプを視察、またミシェル・スライマーン大統領、ナビーフ・ビッリー首相、タマーム・サラーム首相と相次いで会談した。

AFP, February 24, 2014、AP, February 24, 2014、ARA News, February 24, 2014、Champress, February 24, 2014、al-Hayat, February 25, 2014、Iraqinews.com, February 24, 2014、Kull-na Shuraka’, February 24, 2014、LBCI, February 24, 2014、Naharnet, February 24, 2014、NNA, February 24, 2014、Reuters, February 24, 2014、SANA, February 24, 2014、UPI, February 24, 2014などをもとに作成。

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2014年2月22日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(2月22日付)によると、ベカーア県ヘルメル市入り口に設置された軍の検問所で爆弾を積んだ車が自爆し、兵士2人が死亡(マヤーディーン(2月22日付)によると3人)、複数が負傷した。

この自爆テロに関して、シャームの民のヌスラ戦線がツイッターを通じて声明を出し、犯行を認めた。

Naharnet, February 22, 2014
Naharnet, February 22, 2014

声明でヌスラ戦線は「シリアでイランの党(ヒズブッラー)が犯している罪」への報復として自爆テロを行ったと主張した。

AFP, February 22, 2014、AP, February 22, 2014、Champress, February 22, 2014、al-Hayat, February 23, 2014、Iraqinews.com, February 22, 2014、Kull-na Shuraka’, February 22, 2014、Qanat al-Mayadin, February 22, 2014、Naharnet, February 22, 2014、NNA, February 22, 2014、Reuters, February 22, 2014、Rihab News, February 22, 2014、SANA, February 22, 2014、UPI, February 22, 2014などをもとに作成。

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2014年2月21日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(2月21日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ナビー・シート村で、シャームの民のヌスラ戦線に女性を勧誘していた「ウンム・ジャマール」を名乗るシリア人女性をレバノン軍が逮捕した。

ジャディード・テレビ(2月21日付)によると、この女性は18日に逮捕されたという。

AFP, February 21, 2014、AP, February 21, 2014、Champress, February 21, 2014、al-Hayat, February 22, 2014、Iraqinews.com, February 21, 2014、al-Jadid TV, February 21, 2014、Kull-na Shuraka’, February 21, 2014、Naharnet, February 21, 2014、NNA, February 21, 2014、Reuters, February 21, 2014、Rihab News, February 21, 2014、SANA, February 21, 2014、UPI, February 21, 2014などをもとに作成。

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2014年2月21日のシリア情勢:シリア政府の動き

シリアの内務省は声明を出し、レバノンで頻発するシャームの民のヌスラ戦線などによる自爆テロを非難するとともに、「テロと戦い、テロリストを追い詰め、レバノン、シリアそして地域全体を不安定化させようとする犯罪手段を掌握するため、レバノン内務省と協力する用意がある」と発表した。

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バアス党民族指導部は、アラブ連合共和国建国記念日(2月21日)に合わせて声明を出し、アラブ統一を阻止する外国の唱導や干渉を拒否し、「あらゆるかたちの統一、あらゆる種類の実質的なアラブの団結」を実現するために活動を続けるとの意思を表明した。

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SANA(2月21日付)によると、ヒムス県サダド村で、軍による「テロとの戦い」を支持するデモが行われ、カルヤタイン市、マヒーン町、マワーリーン村、ナアーミヤ村、シャイーラート村、フハイラ村、ブライジュ村、アイン・ナスル村の住民らが参加した。

またラタキア県北部のウンム・トゥユール村でも同様のデモが行われ、多数の住民が参加した。

さらにダマスカス郊外県ドゥーマー市郊外のハズラマー村では、「武装テロ集団」のテロ活動拒否を訴えるデモが行われ、約1,000人の住民が参加した。

AFP, February 21, 2014、AP, February 21, 2014、Champress, February 21, 2014、al-Hayat, February 22, 2014、Iraqinews.com, February 21, 2014、Kull-na Shuraka’, February 21, 2014、Naharnet, February 21, 2014、NNA, February 21, 2014、Reuters, February 21, 2014、Rihab News, February 21, 2014、SANA, February 21, 2014、UPI, February 21, 2014などをもとに作成。

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2014年2月20日のシリア情勢:レバノンの動き

軍事裁判所のサクル・サクル長官は19日にベイルート南部郊外で発生した同時自爆テロに関して、DNA鑑定の結果、容疑者の1人を特定したと発表した。

DNA鑑定で特定された容疑者は、ニダール・ムガイヤル氏(パレスチナ人)で、犯行現場から同氏の顔写真が張られた偽造IDカードも発見されたという。

NNA(2月20日付)は、ムガイヤル氏に関して、サイダー市のサラフィー主義シャイフ、アフマド・アスィール師を支持していたと報じた。

Naharnet, February 20, 2014
Naharnet, February 20, 2014

またLBCI(2月20日付)は、ムガイヤル氏が、厳格なサラフィー主義者で、ヒズブッラーと戦うためにアスィール師によってシリアに送り込まれ、同地でシャームの民のヌスラ戦線に加入した、と伝えた。

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AFP(2月20日付)は、保健省からの情報として、19日のベイルート県南部郊外での同時自爆テロによる死者が10人に増加したと報じた。

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ナハールネット(2月20日付)によると、北部県トリポリ市ミナー地区で、アラブ民主党幹部のアブドゥッラフマーン・ディヤーブ氏が何者かに銃で撃たれ死亡した。

ディヤーブ氏はジャバル・フムスィン地区在住のアラウィー派宗徒で、息子のユースフ・ディヤーブ氏は、トリポリ市内のモスク2カ所で8月に発生した爆破事件の容疑者として身柄拘束されている。

AFP, February 20, 2014、AP, February 20, 2014、Champress, February 20, 2014、al-Hayat, February 21, 2014、Iraqinews.com, February 20, 2014、Kull-na Shuraka’, February 20, 2014、LBCI, February 20, 2014、Naharnet, February 20, 2014、NNA, February 20, 2014、Reuters, February 20, 2014、Rihab News, February 21, 2014、SANA, February 20, 2014、UPI, February 20, 2014などをもとに作成。

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2014年2月19日のシリア情勢:レバノンの動き(追記)

シリア日刊紙『ワタン』(2月19日付)は、シリアの刑事裁判所(ダマスカス第1刑事裁判所)が、レバノンのラフィーク・ハリーリー元首相暗殺事件におけるいわゆる「偽証人」2人に懲役禁固刑を宣告したと報じた。

有罪となったのは、ムラード・アクラム被告とムハンマド・ズハイル・スィッディーク被告。

Naharnet, February 20, 2014
Naharnet, February 20, 2014

アクラム被告は、禁固5年と懲役5年の刑を、スィッディーク被告は禁固20年と懲役1年の刑(欠席裁判)を言い渡された。

両被告は、ハリーリー元首相暗殺にアサド大統領らシリアの現政権幹部が関与しているとの証言を行ったが、その後の政情の変化を受けて、アサド政権への容疑は晴れ、ヒズブッラーに嫌疑が向けられている。

al-Watan, February 19, 2014をもとに作成。

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