逮捕者釈放を要求していた「革命の盾連隊」を名乗るグループがシャーム解放機構の治安部門責任者を暗殺(2023年7月14日)

イドリブ県では、シリア人権監視団などによると、シャーム解放機構の支配下にあるマアッラトミスリーン市近くの街道で、同機構の治安部門の責任者が正体不明の武装グループの襲撃を受けて死亡した。

これに関して、「革命の盾連隊」を名乗るグループがテレグラムのアカウント(https://t.me/dthawra/)を通じて、「イドリブ県農村地帯で特殊作戦を実施し、治安責任者のイブラーヒーム・ムハンマド・アリー、通称「アブー・スハイブ・サルマダー」を殺害した」と発表した。

**

「革命の盾連隊」を名乗るグループは6月15日、ビデオ声明を出し、シャーム解放機構に対して、3日以内にすべての逮捕者を釈放するよう要求、対応が見られない場合、同機構を狙うと表明していた(https://syriaarabspring.info/?p=100958)。

AFP, July 14, 2023、ANHA, July 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 14, 2023、‘Inab Baladi, July 14, 2023、Reuters, July 14, 2023、SANA, July 14, 2023、SOHR, July 14, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

【トルコ・シリア大地震】EUはトルコ・シリア大地震の発生を受けてシリアへの迅速な人道支援を促すとして決定していた制裁緩和措置を半年間延長(2023年7月14日)

欧州連合(EU)は公式HP(https://www.consilium.europa.eu/)を通じて声明を出し、トルコ・シリア大地震の発生を受けて、シリアへの迅速な人道支援を促すとして、同国に対する制裁措置を緩和した2月23日の決定を、2024年2月24日までの半年間延長することを決定したと発表した。

AFP, July 14, 2023、ANHA, July 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 14, 2023、‘Inab Baladi, July 14, 2023、Reuters, July 14, 2023、SANA, July 14, 2023、SOHR, July 14, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

PYDはスウェーデンのNATO加盟交渉で組織の名前が言及されることに不快感を示す(2023年7月14日)

クルド民族主義組織の民主統一党(PYD)は、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領がスウェーデンのNATO加盟に向けて、議会で批准に向けた審議を行う意思を示したことを受けて声明を出し、加盟をめぐる両国の協議のなかで、PYDの名前が言及されていることに不快感を示したうえで、PYDが、世界の平和やシリア危機解決に向けたスウェーデンの取り組みを尊敬・評価しており、同国の国益に反する行為を何ら行っていないと表明した。

AFP, July 14, 2023、ANHA, July 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 14, 2023、‘Inab Baladi, July 14, 2023、Reuters, July 14, 2023、SANA, July 14, 2023、SOHR, July 14, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ当局はアレッポ県北西部のハマーム村に違法に設置している通行所などを通じてシリア難民約200人を追放(2023年7月14日)

シリア人権監視団によると、トルコ当局は、アレッポ県北西部のハマーム村に違法に設置している通行所(ハマーム通行所)を通じてシリア難民約45人をトルコ領内からトルコ占領下の「オリーブの枝」地域に強制出国させた。

強制出国を余儀なくされたシリア人のなかには「一時保護身分証」(TPID、 Kimlik)を取得している難民もいるという。

**

シリア人権監視団やANHA(7月15日付)によると、トルコ当局はまた、ラッカ県のタッル・アブヤド国境通行所を通じてシリア難民約160人をトルコ領内からトルコ占領下の「平和の泉」地域に強制出国させた。

AFP, July 14, 2023、ANHA, July 14, 2023、July 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 14, 2023、‘Inab Baladi, July 14, 2023、Reuters, July 14, 2023、SANA, July 14, 2023、SOHR, July 14, 2023、July 15, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

【トルコ・シリア大地震】ロシア当事者和解調整センターはラタキア市の被災者に食料などの人道支援物資を配給(2023年7月14日)

シリア人権監視団によると、ロシア当事者和解調整センターはラタキア県ラタキア市のダーヒヤト・ティシュリーン地区でトルコ・シリア大地震の被災者に対して、食料などの人道支援物資を配給した。

AFP, July 14, 2023、ANHA, July 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 14, 2023、‘Inab Baladi, July 14, 2023、Reuters, July 14, 2023、SANA, July 14, 2023、SOHR, July 14, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県、イドリブ県各所でシャーム解放機構による住民逮捕に抗議するデモ(2023年7月14日)

シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域内に位置するアレッポ県のアアザーズ市、シャーム解放機構の支配下にある同県のサッハーラ村、県南西部に点在する国内避難民(IDPs)キャンプで、シャーム解放機構による住民の逮捕に抗議するデモが行われた。

AFP, July 14, 2023、ANHA, July 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 14, 2023、‘Inab Baladi, July 14, 2023、Reuters, July 14, 2023、SANA, July 14, 2023、SOHR, July 14, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県、ハマー県、アレッポ県、ラタキア県でシリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦を行い、シリア軍兵士2人死亡、民間人2人負傷(2023年7月14日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるサルミーン市を砲撃し、女性1人を含む2人が負傷した。

シリア軍はまた、ナイラブ村、ザーウィヤ山地方のバーラ村、フライフィル村、ファッティーラ村、スフーフン村を砲撃した。

これに対して、「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるカウカバー村、カフルムース村、ダール・カビーラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるガーブ平原のサルマーニーヤ村、ドゥワイル・アクラード村を砲撃した。

**

アレッポでは、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるアウラム・スグラー村一帯、シャイフ・アリー村一帯、第46中隊基地一帯を砲撃した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室による砲撃でシリア軍兵士2人が死亡した。

AFP, July 14, 2023、ANHA, July 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 14, 2023、‘Inab Baladi, July 14, 2023、Reuters, July 14, 2023、SANA, July 14, 2023、SOHR, July 14, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センタhttp://syriaarabspring.info/?p=101624ーは米主導の有志連合の戦闘機がヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で5回にわたって領空侵犯を行ったと発表(2023年7月14日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、米国が違法に占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で、同国主導の有志連合に所属するF-16戦闘機2機、ユーロファイター・タイフーン1機、MS-12戦闘機1機による領空侵犯が5件記録されたと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(7月14日付)が伝えた。

RIA Novosti, July 14, 2023をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

【トルコ・シリア大地震】アルヌース首相が議長を務める地震被災者支援国民基金が会合を開催、被災者への財政支援などについて協議(2023年7月13日)

フサイン・アルヌース首相が議長を務める地震被災者支援国民基金の会合が開催され、被災者に支援を行うにあたっての基金の介入戦略、全壊あるいは半壊した建物の再建や補強に向けた財政支援や再建認可の仕組みについて協議した。

会合ではまた、2023年中に1600万シリア・ポンドの財政支援を行った場合の建物再建のシナリオについて意見を交わした。

SANA(7月13日付)が伝えた。

AFP, July 13, 2023、ANHA, July 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2023、‘Inab Baladi, July 13, 2023、Reuters, July 13, 2023、SANA, July 13, 2023、SOHR, July 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領はインドのムラリーダラン外務担当閣外大臣と会談(2023年7月13日)

アサド大統領はシリアを訪れたインドのヴェランヴェリー・ムラリーダラン外務担当閣外大臣と会談した。

会談のなかで、アサド大統領は、「ルック・イースト」の原則は、経済・政治関係だけでなく、インドがその基本的な一部をなす東洋が依拠し、シリアも信じ、それに基づいて行動している価値観や原理原則という観点において、シリアの政策が力点を置いているもっとも重要な原則の一つだと述べた。

アサド大統領はまた、シリアとインドを結び付けている関係が、歴史に根ざした深いものだとしたうえで、アラブ世界の諸問題に対するインドの姿勢、シリアの主権や自決権に対する戦争に対する対応、トルコ・シリア大地震の被害に対する支援に謝意を示した。

また、西側諸国が覇権を追求する唯一の方法は国家間に紛争や対立を作り出すことで、そうしたなかで、アジア大陸諸国との良好な関係を築くことが求められると強調し、国家間の共通の利益を実現するには、安定した関係が求められ、それによって新たな多極世界において、より効果的な役割を果たすことにつながると述べた。

http://sana.sy/wp-content/uploads/2023/07/22-3.jpg

**

ムラリーダラン外務担当閣外大臣はまた、フサイン・アルヌース首相と会談し、両国経済関係の強化の方途について協議した。

**

ムラリーダラン外務担当閣外大臣はさらに、イヤード・ムハンマド・ハティーブ通信技術大臣と会談し、両国の通信および情報テクノロジー分野、とりわけ幹部の養成や両国間の経験の交換における協力の方途や展望について協議した。

**

SANA(7月13日付)が伝えた。

AFP, July 13, 2023、ANHA, July 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2023、‘Inab Baladi, July 13, 2023、Reuters, July 13, 2023、SANA, July 13, 2023、SOHR, July 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ当局は、ハサカ県のラアス・アイン市の国境通行所を通じてシリア難民約40人を追放(2023年7月13日)

シリア人権監視団によると、トルコ当局は、ハサカ県のラアス・アイン市の国境通行所を通じてシリア難民約40人をトルコ領内からトルコ占領下の「平和の泉」地域に強制出国させた。

強制出国を余儀なくされたシリア人のなかには「一時保護身分証」(TPID、 Kimlik)を取得している難民もいるという。

AFP, July 13, 2023、ANHA, July 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2023、‘Inab Baladi, July 13, 2023、Reuters, July 13, 2023、SANA, July 13, 2023、SOHR, July 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス郊外県ハーン・ダンヌーン・パレスチナ難民キャンプで軍事情報局に協力するパレスチナ人男性1人が銃で撃たれて死亡(2023年7月13日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハーン・ダンヌーン・パレスチナ難民キャンプで、軍事情報局に協力するパレスチナ人男性1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, July 13, 2023、ANHA, July 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2023、‘Inab Baladi, July 13, 2023、Reuters, July 13, 2023、SANA, July 13, 2023、SOHR, July 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊を砲撃(2023年7月13日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が12日夜から13日にかけて、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のファーティサ村を砲撃した。

AFP, July 13, 2023、ANHA, July 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2023、‘Inab Baladi, July 13, 2023、Reuters, July 13, 2023、SANA, July 13, 2023、SOHR, July 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

【トルコ・シリア大地震】UAEは声明被災者を救援・救済するために実施してきた「勇敢なる騎士2」を終了すると発表(2023年7月13日)

アラブ首長国連邦(UAE)国防省の合同作戦司令部は声明を出し、トルコ・シリア大地震の被災者を救援・救済するために5ヵ月にわたって実施してきた「勇敢なる騎士2」を終了すると発表した。

「勇敢なる騎士2」には、国防省のほか、内務省、外務省、保険局、UAE赤新月社が参加していた。

AFP, July 13, 2023、ANHA, July 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2023、‘Inab Baladi, July 13, 2023、Reuters, July 13, 2023、SANA, July 13, 2023、SOHR, July 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア外務省は西側諸国が越境(クロスボーダー)での人道支援をシリアの主権と領土の一体性を損ね、イドリブ県のテロリストを養うために利用していると非難(2023年7月13日)

ロシア外務省は声明を出し、越境(クロスボーダー)での人道支援の延長にかかる二つの決議案が11日の国連安保理でいずれも否決されたことに関して、西側諸国が問題を政治利用し、ロシアの決議案を拒否する一方で、恣意的な越境支援を拡大し、シリアの主権と領土の一体性を損ね、イドリブ県のテロリストを養うために利用しようとしたと非難した。
RTアラビア語版(7月13日付)が伝えた。

AFP, July 13, 2023、ANHA, July 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2023、‘Inab Baladi, July 13, 2023、Reuters, July 13, 2023、RIA Novosti, July 13, 2023、RT Arabic, July 13, 2023、SANA, July 13, 2023、SOHR, July 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヨルダンのアサファディー外務大臣はWFPが8月1日付でシリア難民に対する生活支援を打ち切ると発表(2023年7月13日)

ヨルダンのアイマン・サファディー外務大臣はツイッターのアカウント(https://twitter.com/AymanHsafadi/)を通じて、国連の世界食糧計画(WFP)が8月1日付でシリア難民に対する生活支援を停止すると発表した。

ツイッターの書き込みの内容は以下の通り:

8月1日までに、 #WFPはヨルダンに身を寄せているシリア難民への重要な補助金を打ち切る。他の#UN機関や一部支援国も同様だ。我々には差額を埋めることはできない。
難民は苦しむことになる。
ヨルダンではない。支援を打ち切った者たちの問題だ。我々だけでは負担を背負うことはできない。

AFP, July 13, 2023、ANHA, July 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2023、‘Inab Baladi, July 13, 2023、Reuters, July 13, 2023、SANA, July 13, 2023、SOHR, July 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア外務省のザハロワ報道官はヨルダンからシリアへの難民約1,000人の帰還に向けた試験的プロジェクトを阻止しようとしていると非難(2023年7月13日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は記者会見で、西側諸国がヨルダンと同国に身を寄せるシリア難民に圧力をかけ、ヨルダンからシリアへの難民約1,000人の帰還に向けた試験的プロジェクトに反対させようとしていると非難した。

RIAノーヴォスチ通信(7月13日付)が伝えた。

AFP, July 13, 2023、ANHA, July 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2023、‘Inab Baladi, July 13, 2023、Reuters, July 13, 2023、RIA Novosti, July 13, 2023、SANA, July 13, 2023、SOHR, July 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府は国連がイドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所を通じて越境人道支援を継続することを許可(2023年7月13日)

バッサーム・サッバーグ国連シリア代表は国連安保理に宛てて書簡を提出、シリア政府が、越境(クロスボーダー)での人道支援を定めた国連安保理決議が失効したのを受けて、国連におよび関連機関に対して、シリア政府との完全なる協力と連携のもと、6ヵ月という期間限定で、イドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所を通じて越境人道支援を継続することを許可すると伝えた。

**

サッバーグ国連代表は記者らに対して以下の通り述べた。

シリア政府は、国連とその関連機関がバーブ・ハワー国境通行所を利用して、シリア北西部で支援を必要としている民間人に対して人道支援を行うことを許可するという主権にかかる決定を行った。これはシリア政府との完全なる協力と連携のもと、7月13日から6ヵ月行われることになる。

**

RIAノーヴォスチ(7月13日付)、RTアラビア語版(7月13日付)、AFP(7月13日付)などが伝えた。

AFP, July 13, 2023、ANHA, July 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2023、‘Inab Baladi, July 13, 2023、Reuters, July 13, 2023、RIA Novosti, July 13, 2023、RT Arabic, July 13, 2023、SANA, July 13, 2023、SOHR, July 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センターは米主導の有志連合が過去24時間にシリア領空での偶発的衝突を回避するために米国とロシアが2019年12月9日に交わした「非紛争議定書」に13回にわたって違反したと発表(2023年7月13日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、米主導の有志連合が過去24時間に、シリア領空での偶発的衝突を回避するために米国とロシアが2019年12月9日に交わした「非紛争議定書」に13回にわたって違反したことを確認したと発表した。

違反は、無人航空機(ドローン)によるもの。

グリノフ副センター長はまた、米国が違法に占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)では、F-15戦闘機2機、F-16戦闘機3機、ラファール戦闘機2機による領空侵犯が10件発生したと付言した。

RIAノーヴォスチ通信(7月13日付)が伝えた。

RIA Novosti, July 13, 2023をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ボレルEU外務・安全保障政策上級代表は越境(クロスボーダー)での人道支援の延長にかかる決議案の採決でロシアが拒否権を発動したことに遺憾の意を表明(2023年7月12日)

ジョセップ・ボレルEU外務・安全保障政策上級代表は、越境(クロスボーダー)での人道支援の延長にかかる決議案が、11日の国連安保理でロシアの拒否権発動によって否決されたことに遺憾の意を表明した。

また、シリア政府と国連の間でアレッポ県のバーブ・サラーム国境通行所とラーイー村北に設置されている通行所を通じた支援が8月13日まで延長されていることについて歓迎の意を示す一方、短期間の通行所開放では、シリア北西部への効果的な支援は行えないと警鐘を鳴らした。

AFP, July 13, 2023、ANHA, July 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2023、‘Inab Baladi, July 13, 2023、Reuters, July 13, 2023、SANA, July 13, 2023、SOHR, July 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府の支配下にあるダイル・ザウル県のユーフラテス川東岸の住民が米軍の占領に抗議するデモ(2023年7月12日)

ダイル・ザウル県では、SANA(7月12日付)によると、ダイル・ザウル市の対岸(ユーフラテス川東岸)に位置するサーリヒーヤ町で、シリア政府の支配下にあるユーフラテス川東岸の7町村の住民らが、米軍による占領に抗議するデモを行った。

デモは、米軍が駐留するダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配地から数メートルしか離れていないサーリヒーヤ通行所(サーリヒーヤ橋)前で行われ、ファーディル・ナッジャール県知事、バアス党ダイル・ザウル支部指導部のラーイド・ガドバーン書記長らがも参加した。




これに関して、シリア人権監視団は、デモがバアス党ダイル・ザウル支部によって組織されたとしたうえで、シリア軍が学生や公務員といった民間人を脅迫するなどして圧力をかけ、デモに参加させたと発表した。

AFP, July 12, 2023、ANHA, July 12, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2023、‘Inab Baladi, July 12, 2023、Reuters, July 12, 2023、SANA, July 12, 2023、SOHR, July 12, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ占領下のアレッポ県バーブ市郊外でシリア国民軍に所属する第50師団アフラール・タウヒードの車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、メンバー1人死亡、2人負傷(2023年7月12日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にある「ユーフラテスの盾」地域内のバーブ市郊外のニウマーン交差点近くで、シリア国民軍に所属する第50師団アフラール・タウヒードの車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、メンバー1人が死亡、2人が負傷した。

AFP, July 12, 2023、ANHA, July 12, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2023、‘Inab Baladi, July 12, 2023、Reuters, July 12, 2023、SANA, July 12, 2023、SOHR, July 12, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ当局は過去48時間の間にアレッポ県バーブ・サラーマ国境通行所を通じてシリア難民約300人を強制出国させる(2023年7月12日)

シリア人権監視団によると、トルコ当局は過去48時間の間に、アレッポ県のバーブ・サラーマ国境通行所を通じてシリア難民約300人をトルコ領内からトルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域に強制出国させた。

AFP, July 12, 2023、ANHA, July 12, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2023、‘Inab Baladi, July 12, 2023、Reuters, July 12, 2023、SANA, July 12, 2023、SOHR, July 12, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア中央銀行は1米ドル=9,200シリア・ポンド、1ユーロ=10,150.36シリア・ポンドに引き下げたと発表(2023年7月12日)

シリア中央銀行は、12日付の送金為替速報で、1米ドル=9,200シリア・ポンド、1ユーロ=10,150.36シリア・ポンドに引き下げたと発表した。

SANA(7月12日付)が伝えた。

AFP, July 12, 2023、ANHA, July 12, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2023、‘Inab Baladi, July 12, 2023、Reuters, July 12, 2023、SANA, July 12, 2023、SOHR, July 12, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍とシャーム解放機構など「決戦」作戦司令室がアレッポ県、イドリブ県、ハマー県、ラタキア県で交戦(2023年7月12日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるワサータ村、カスル村、カフル・アンマ村を砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構はシリア政府の支配下にある第46中隊基地一帯を砲撃した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カフル・ウワイド村、アーフィス村、ルワイハ村、サーン村を砲撃した。

これに対して、「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるミラージャ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、シャーム解放機構の支配下にあるジスル・シュグール市では、国立病院近くにある反体制諸派の武器弾薬庫が爆発した。

同監視団によると、この爆発で、「トルキスタン人」(中国新疆ウィグル自治区出身者)のジハード主義者3人が負傷した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるサルマーニーヤ村、ドゥワイル・アクラード村、ズィヤーラ町、アンカーウィー村を砲撃した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるフドル丘、カッバーナ村一帯を砲撃した。

**

ダルアー県では、イナブ・バラディー(7月12日付)によると、タファス市で2回の爆発が発生した。

2回の爆発のうち1回は、元反体制武装集団の司令官で2022年に殺害されたハルドゥーン・ズウビー氏の自宅を狙ったものだという。

また、シリア人権監視団によると、マハッジャ町で正体不明の武装集団が治安機関に協力する男性1人を銃で撃って殺害した。

AFP, July 12, 2023、ANHA, July 12, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2023、‘Inab Baladi, July 12, 2023、Reuters, July 12, 2023、SANA, July 12, 2023、SOHR, July 12, 2023、July 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア連邦保安局はハバロフスク地方コムソモリスク・ナ・アムーレ市でシャーム解放機構の共謀者とされる中央アジア出身者を含むテロ細胞を摘発(2023年7月12日)

ロシア連邦保安局はロシア東部のハバロフスク地方コムソモリスク・ナ・アムーレ市で、シャーム解放機構の共謀者とされる中央アジア出身者を含むテロ細胞を摘発、シリアで活動する過激派との通信に使用されたSNSのデータなどを押収したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(7月12日付)が伝えた。

RIA Novosti, July 12, 2023をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センターは米主導の有志連合が過去24時間にシリア領空での偶発的衝突を回避するために米国とロシアが2019年12月9日に交わした「非紛争議定書」に10回違反したと発表(2023年7月12日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、米主導の有志連合が過去24時間に、シリア領空での偶発的衝突を回避するために米国とロシアが2019年12月9日に交わした「非紛争議定書」に10回違反したことを確認したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(7月12日付)が伝えた。

RIA Novosti, July 12, 2023をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国連安保理で越境(クロスボーダー)人道支援の期間延長を定めたスイス・ブラジル提出の決議案とロシア提出の決議案がいずれも廃案に(2023年7月11日)

トルコからの越境(クロスボーダー)人道支援や、政府支配地からの境界経由(クロスライン)の人道支援、早期復旧プログラムの推進などを定めた国連安保理決議第2672号(2023年1月9日採択、7月10日執行)を延長するための会合が国連安保理で開かれた。

会合では、スイスとブラジルが提出した決議案と、ロシアが提出した決議案の採決が行われた。

いずれの決議案もイドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所経由での越境での支援の期間の延長を定めたもの。

スイス・ブラジル案は当初、延長期間を12ヵ月(2024年7月10日)としていたが、9ヵ月(2023年4月10日)に短縮して採決が行われた。

一方、ロシア案は、延長期間を6ヵ月(2023年1月10日)と定めていた。

**

決議に先立って、スイス・ブラジル案を提出したブラジルのセルジオ・フランカ・ダネーゼ大使は、期間短縮した決議案について、多くの国の立場を反映した妥協案だとして、共通点を模索し続けたいとの決意を表明した。

また、日本の志野光子大使、モザンビークのペドロ・コミサリオ・アフォンソ大使も、長期間での更新が好ましいとしつつも、この妥協案への支持を表明した。

**

以上の発言などを受け、スイス・ブラジル案の採決が行われ、常任理事国の英米仏と非常任理事国10ヵ国が賛成票を投じたが、中国が棄権、ロシアが拒否権を発動し、廃案となった。

**

スイス・ブラジル案の否決を受けて、米国のリンダ・トーマス=グリーンフィールド大使は、ロシアの拒否権発動について、「シリア国民と本理事会にとって悲しい瞬間だ」としたうえで、国際社会とシリア国民に対して「不当なことを正当化した」ことについて答えねばならないと指弾した。

一方、ロシアのワシーリー・ネヴェンジャ国連大使は、西側諸国が提出した決議案について、シリア国民の利益を無視したもので、越境での支援の仕組みを利用して、イドリブ県のテロリストへの支援拡充を狙ったものだと非難、越境での人道支援がなくても、シリア政府との調整を通じて支援は可能だと主張した。

**

以上の発言などを経て、ロシア案の採決が行われ、ロシアと中国が賛成、米英仏が反対、非常任理事国10ヵ国は棄権し、同じく廃案となった。

**

ロシア案の否決を受けて、中国の張軍大使は、越境での支援があくまでも暫定的な措置だとしつつ、決議案が否決されたことに遺憾の意を示した。

フランスのニコラス・デ=リヴィエール大使は、ロシアの決議案が定める6ヵ月という期間延長が、冬季の支援を不確実なものにすると異論を唱え、英仏もこれに呼応した。

シリアのバッサーム・サッバーグ国連代表は、境界経由(クロスライン)での支援と早期復旧プロジェクトの推進の必要を強調するとともに、米国とEUの一方的な制裁が人道支援を阻害していると非難した。

そのうえで、6ヵ月の期間延長によって支援のあり方にかかる評価プロセスが可能になるとしたうえで、スイスとブラジルが提出した決議案が、シリア国民の希望を反映しておらず、越境での支援によって政治的圧力が生じ、シリアを脅迫するために利用されていると非難した。

**

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は声明(SG/SM/21871)を出し、決議案が否決されたことに失望の意を示した。

AFP, July 11, 2023、ANHA, July 11, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 11, 2023、‘Inab Baladi, July 11, 2023、Reuters, July 11, 2023、RIA Novosti, July 11, 2023、SANA, July 11, 2023、SOHR, July 11, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

外務在外居住者省は米国がクラスター弾のウクライナへの供与を決定したことを非難(2023年7月11日)

外務在外居住者省は声明を出し、米国が国際法上禁止されているクラスター弾のウクライナへの供与を決定したことに関して、「殺戮と破壊を増長することが狙いで、非道徳、偽善的な政策で、責任感を欠いており、ロシアに対する戦争を長期化しようとするもの」と非難した。

SANA(7月11日付)が伝えた。

AFP, July 11, 2023、ANHA, July 11, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 11, 2023、‘Inab Baladi, July 11, 2023、Reuters, July 11, 2023、SANA, July 11, 2023、SOHR, July 11, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム解放機構がイドリブ県、アレッポ県各所で逮捕者の自宅を強襲、住民がこれに抗議するデモを行う(2023年7月11日)

シリア人権監視団、イナブ・バラディー(7月11日付)によると、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県のアティマ村近郊の国内避難民(IDPs)キャンプ(アティマ・キャンプ)、アレッポ県のサッハーラ村で女性らが抗議デモを行い、同機構による住民の逮捕者、住居への不法侵入、強制捜査、「口封じ」政策に抗議、逮捕者の釈放を求めた。

アティマ村とサッハーラ村では、11日、シャーム解放機構の総合治安機関が、カッリー町とサッハーラ村で逮捕者が所有する住宅複数棟を強襲し、強制捜査を行っており、デモはこれに抗議するもの。

これに対して、シリア人権監視団によると、総合治安機関は、イドリブ県カッリー町出身でイスラーム解放党メンバーの若い男性2人を、アブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者の支配に反対し、シャーム解放機構の収容所に拘留されている逮捕者の釈放を求める抗議デモに参加した容疑で逮捕した。

逮捕された場所は不明。

AFP, July 11, 2023、ANHA, July 11, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 11, 2023、‘Inab Baladi, July 11, 2023、Reuters, July 11, 2023、SANA, July 11, 2023、SOHR, July 11, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.