レバノン南部からイスラエル北部にドローンが侵入、イスラエル軍とヒズブッラーの交戦でレバノン人2人が死亡(2023年10月14日)

イスラエル軍は14日の午前4時頃、X(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/IDF/)、正体不明の無人航空機(ドローン)がイスラエル北部に侵入したとしたうえで、これに対する対抗措置として、レバノン南部のヒズブッラーを攻撃したと発表した。

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官は、午前8時頃ツイッターのアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)で、レバノンからイスラエル領内への潜入を試みるテロ細胞を特定し、これを無人航空機(ドローン)で爆撃、多数のテロリストを殺害したと発表した。

アドライ報道官はまた、レバノンから行われるすべての攻撃の責任はレバノン政府にあるとしたうえで、イスラエル領内に潜入を試みる全員を殺害すると表明した。

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これに対して、レバノンのヒズブッラーが主導するレバノン・イスラーム抵抗は声明を出し、イスラエルの占領下にあるシャブアー農場(ナバティーヤ県ハースバイヤー郡)にあるイスラエル軍レーター・サイト、ルワイサート・イルム陣地、サマーカ陣地、ラムサー陣地をロケット弾や迫撃砲で攻撃したと発表した。

イスラエル軍も、この砲撃への報復としてシャーヌーフ村とバストラ村の農場を砲撃した。

マナール・チャンネル(10月14日付)などが伝えた。

AFP(10月14日付)によると、イスラエル軍によるこの砲撃で、老人とその妻の合わせて2人が死亡した。

AFP, October 14, 2023、ANHA, October 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, October 14, 2023、‘Inab Baladi, October 14, 2023、Qanat al-Manar, October 14, 2023、Reuters, October 14, 2023、SANA, October 14, 2023、SOHR, October 14, 2023などをもとに作成。

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イスラエル軍が再びアレッポ国際空港を爆撃、これによって空港がまたもや利用不能に(2023年10月14日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて声明を出し、14日午後11時35分にイスラエル軍がラタキア県西の地中海上空からアレッポ国際空港(アレッポ県)に対してミサイルで爆撃を行い、これによって物的損害が生じ、空港が利用できなくなったと発表した。

声明において、国防省は以下の通りイスラエルの攻撃を批判した。

この新たな攻撃は、イスラエル占領政体の犯罪的手法を示すもので、それは今日、明らかにパレスチナ人民に対して続けられている犯罪、女性や子供といった無辜の市民に対する虐殺のなかに体現されている。また、それは、この敵テロリストが、民間の空港に対する攻撃によって、法律や国際慣習を重視せず、地域、とりわけ中東におけるテロ組織の最大の支援者にしてテロの源泉であることを明白に示している。

SANA(10月14日付)が伝えた。

AFP, October 14, 2023、ANHA, October 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, October 14, 2023、‘Inab Baladi, October 14, 2023、Reuters, October 14, 2023、SANA, October 14, 2023、SOHR, October 14, 2023などをもとに作成。

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レバノンのヒズブッラーとともに活動する諸派がダルアー県のアイン・ズィクル村近郊からイスラエル占領下のゴラン高原に向けてロケット弾を発射、イスラエル軍がロケット弾で応戦(2023年10月14日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、レバノンのヒズブッラーとともに活動する諸派がアイン・ズィクル村近郊から、イスラエル占領下のゴラン高原に向けてロケット弾を発射した。

これに対して、イスラエル軍は照明弾を発射し、占領地への戦闘員の潜入に警戒する一方、ロケット弾が発射されたアイン・ズィクル村一帯に向けて3発のロケット弾を発射した。

また、イスラエル軍戦闘機複数機が、レバノン領空を低空で飛行、警備にあたった。

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これに関して、イスラエル軍は午後10時半頃、X(旧ツイッター)の公式アカウント(https://twitter.com/idfonline/)を通じて、シリア領内からイスラエルの領土(占領下のゴラン高原)に砲弾2発が撃ち込まれ、空地に落下したと発表した。

また、これに先立ち、レバノン領土からイスラエル領内に侵入した不審な標的を迎撃したとも付言した。

一方、イナブ・バラディー(10月15日付)によると、この砲撃への報復として、イスラエル軍はダルアー県のサフム・ジャウラーン村とタスィール町の間に拡がる農地を砲撃した。

AFP, October 14, 2023、ANHA, October 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, October 14, 2023、‘Inab Baladi, October 14, 2023、October 15, 2023、Reuters, October 14, 2023、SANA, October 14, 2023、SOHR, October 14, 2023などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県各所を爆撃し女性1人が死亡、複数が負傷(2023年10月14日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構の支配下にあるアルバイーン山地方一帯、イフスィム町、マシューン村北部、ザーウィヤ山地方のカンスフラ村一帯、バルユーン村、イドリブ市・サルミーン市街道沿線の工業地区東の紡績工場を爆撃し、アルバイーン山地方での爆撃で女性1人が死亡、男性1人が負傷、紡績工場でも2人が負傷した( シリア人権監視団によると、アルバイーン山地方に対する爆撃で負傷していた男性1人も16日に死亡した)。

シリア軍もルワイハ村一帯、バイニーン村および同地近くの森林地帯、マアーッラト・ナアサーン村、アーフィス村にあるトルコ軍の基地一帯、サルミーン市、マアーッラト・ウルヤー村、ビンニシュ村、アリーハー市、マアッルバリート村、フライフィル村、カンスフラ村を砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構はシリア政府の支配下にあるサラーキブ市一帯、カフルバッティーフ村一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にある県西部のアスウース村、カフルタアール村、カフル・ヌーラーン村、タディール村を砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構はシリア政府の支配下にある第46中隊基地一帯を砲撃し、シリア軍兵士1人を殺害した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるクバイナ丘一帯、トゥッファーヒーヤ村、ナビー・ユーヌス山、カッバーナ村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がシリア政府の支配下にあるガーブ平原一帯を砲撃、これによりシリア軍兵士1人が死亡した。

これに対して、シリア軍はシャーム解放機構の支配下にあるアンカーウィー村を砲撃した。

AFP, October 14, 2023、ANHA, October 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, October 14, 2023、‘Inab Baladi, October 14, 2023、Reuters, October 14, 2023、SANA, October 14, 2023、SOHR, October 14, 2023、October 16, 2023などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県キバル村近郊でダーイシュのスリーパーセルと見られる武装集団が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌の通過に合わせて道路に仕掛けていた爆弾を爆発させ、兵士2人を殺害(2023年10月14日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルに属していると見られる正体不明の武装集団が、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるスブハ村で呪術を行っているとされる男性1人を殺害した。

また、キバル村近郊では、ダーイシュのスリーパーセルと見られる武装集団が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌の通過に合わせて道路に仕掛けていた爆弾を爆発させ、これにより兵士2人が死亡、2人が負傷した。

AFP, October 14, 2023、ANHA, October 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, October 14, 2023、‘Inab Baladi, October 14, 2023、Reuters, October 14, 2023、SANA, October 14, 2023、SOHR, October 14, 2023などをもとに作成。

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スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続けられ、シリア軍によるシリア北西部への攻撃を非難(2023年10月14日)

スワイダー県では、スワイダー24(10月14日付)、シリア人権監視団によると、スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続けられ、参加者らは体制打倒、アサド大統領の退任、生活状況の改善、国連安保理決議第2254号の履行、逮捕者釈放などを訴えた。

デモでは、参加者らが「イスラエルがダマスカスを爆撃し、アサドがイドリブとアレッポに報復する」などと書かれたプラカードを掲げ、シリア軍によるシリア北西部への攻撃に抗議した。

AFP, October 14, 2023、ANHA, October 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, October 14, 2023、‘Inab Baladi, October 14, 2023、Reuters, October 14, 2023、SANA, October 14, 2023、SOHR, October 14, 2023などをもとに作成。

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シャーム解放機構の支配地を離陸したドローンがシリア政府の支配下にあるアレッポ市のフルカーン地区に飛来、将校グラブを攻撃(2023年10月14日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の支配地を離陸した無人航空機(ドローン)1機が、シリア政府の支配下にあるアレッポ市のフルカーン地区に飛来した。

シリア軍は、アレッポ市北西のバーシャムラ村上空で撃墜を試みたが失敗、ドローンはフルカーン地区にある将校クラブを狙って攻撃を試み、複数回の爆発が発生した。

アレッポ市にシャーム解放機構所属と見られるドローンが飛来したのは、この一週間で5回目。

AFP, October 14, 2023、ANHA, October 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, October 14, 2023、‘Inab Baladi, October 14, 2023、Reuters, October 14, 2023、SANA, October 14, 2023、SOHR, October 14, 2023、Suwayda 24, October 14, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍は10日連続で北・東シリア自治局の支配地に対する爆撃と砲撃を実施(2023年10月14日)

トルコ軍は10日連続で北・東シリア自治局の支配地に対する爆撃と砲撃を行った。

アレッポ県では、ANHA(10月14日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市のシリア軍の陣地1ヵ所を自爆型の無人航空機(ドローン)で爆撃した。

トルコ軍はまた、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・アラブ(コバネ)市近郊のズィヤーラ村を砲撃した。

AFP, October 14, 2023、ANHA, October 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, October 14, 2023、‘Inab Baladi, October 14, 2023、Reuters, October 14, 2023、SANA, October 14, 2023、SOHR, October 14, 2023などをもとに作成。

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外務在外居住者省はガザ地区の230万人の住民をパレスチナの外に強制移住させる「シオニスト植民地主義的トランスファー政策」を拒否(2023年10月14日)

外務在外居住者省は声明を出し、イスラエル郡がガザ地区の中心都市であるガザ市のパレスチナ住民に対して24時間以内に同地区南部に避難するよう指示したことに対して、ガザ地区の230万人の住民をパレスチナの外に強制移住させる「シオニスト植民地主義的トランスファー政策」と非難、これを拒否すると表明した。

SANA(10月14日付)が伝えた。

AFP, October 14, 2023、ANHA, October 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, October 14, 2023、‘Inab Baladi, October 14, 2023、Reuters, October 14, 2023、SANA, October 14, 2023、SOHR, October 14, 2023などをもとに作成。

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アラブ議会がパレスチナのハマースによる「アクサーの大洪水」作戦に伴うイスラエル軍のガザ地区への攻撃激化への対応を協議するための緊急会合を開き、シリア人民議会の使節団も参加(2023年10月14日)

アラブ議会がエジプトの首都カイロで、パレスチナのハマースによる「アクサーの大洪水」作戦に伴うイスラエル軍のガザ地区への攻撃激化への対応を協議するための緊急会合「ガザとの連帯」を開き、シリア人民議会の使節団も参加した。

SANA(10月14日付)が伝えた。

AFP, October 14, 2023、ANHA, October 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, October 14, 2023、‘Inab Baladi, October 14, 2023、Reuters, October 14, 2023、SANA, October 14, 2023、SOHR, October 14, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターはイドリブ県の過激派に対する爆撃で過激派10人を殺害、ピックアップ・トラックに搭載されていた多連装ロケット・システム、攻撃用ドローン5機、管制所2ヵ所、地下シェルター2ヵ所、武器弾薬庫5ヵ所を破壊したと発表(2023年10月14日)

ロシア当事者和解調整センターのワディム・クリット副センター長は、ロシア軍がイドリブ県の「緊張緩和地帯設置」で過激派を狙って爆撃を実施し、過激派10人を殺害、ピックアップ・トラックに搭載されていた多連装ロケット・システム、攻撃用無人航空機(ドローン)5機、管制所2ヵ所、地下シェルター2ヵ所、武器弾薬庫5ヵ所を破壊したと発表した。

クリット副センター長はまた、「緊張緩和地帯設置」で過去24時間に、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)によるシリア軍陣地への砲撃を8回(うちアレッポ県2回、ラタキア県1回、イドリブ県5回)確認、これによってシリア軍兵士2人が負傷したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(10月14日付)が伝えた。

RIA Novosti, October 14, 2023をもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは米主導の有志連合による「非紛争議定書」違反を4件、55キロ地帯への侵犯を4件確認したと発表(2023年10月14日)

ロシア当事者和解調整センターのワディム・クリット副センター長は、シリア領空での偶発的衝突を回避するために米国とロシアが2019年12月9日に交わした「非紛争議定書」への米主導の有志連合所属の無人航空機(ドローン)による違反を過去24時間に4件確認したと発表した。

クリット副センター長はまた、米国が違法に占領するヒムス県タンフ国境通行所(55キロ地帯)で、F-16戦闘機1機、ラファール戦闘機1機、MQ-1C無人航空機2機による領空侵犯を4件確認したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(10月14日付)が伝えた。

RIA Novosti, October 14, 2023をもとに作成。

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