米軍の爆撃への報復としてハサカ県、ダイル・ザウル県の米軍基地がドローンやロケット弾の攻撃を受ける(2023年10月27日)

ハサカ県では、シリア人権監視団やANHA(10月27日付)が複数筋の話として伝えたところによると、迫撃砲弾複数発がハッラーブ・ジール村にある米軍の基地(アブー・ハジャル空港基地)一帯に着弾した。

攻撃は、米軍の爆撃への報復と見られる。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、「イランの民兵」がダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるユーフラテス川東岸のウマル油田にある米軍の基地に向けてロケット弾多数を発射、6発が基地一帯に着弾した。

これに関して、タスニーム通信(10月27日付)は複数の地元・治安筋の話として、米軍がシリアの抵抗部隊の陣地複数ヶ所へのテロ攻撃を行ったことへの報復として、ウマル油田にある米軍基地が午前6時5分、ロケット弾10発の攻撃を受けたと伝えた。

また、シリア人権監視団によると、この攻撃の数時間後、「イランの民兵」が保有する無人航空機(ドローン)が米軍基地の居住区を爆撃し、複数回の爆発が発生した。

マヤーディーン・チャンネル(10月27日付)は、米軍基地がドローンやロケット弾の攻撃を受けたと伝えた。

攻撃は、米軍の爆撃への報復と見られるが、人的被害が出たとの情報はないという。

AFP, October 27, 2023、ANHA, October 27, 2023、‘Inab Baladi, October 27, 2023、Qanat al-Mayadin, October 27, 2023、Reuters, October 27, 2023、SANA, October 27, 2023、SOHR, October 27, 2023、Tasnim News, October 27, 2023などをもとに作成。

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オースティン米国防長官:「バイデン大統領の指示により、米軍がイラク・イスラーム革命防衛隊とその関連組織が使用しているシリア東部の施設2ヶ所に対して自衛攻撃を実施した」(2023年10月27日)

ロイド・J・オースティンIII米国防長官は米東部時間26日(シリア時間27日未明)に声明を出し、ジョー・バイデン大統領の指示により、米軍がイラク・イスラーム革命防衛隊とその関連組織が使用しているシリア東部の施設2ヶ所に対して自衛攻撃を実施したと発表した。

オースティン国防長官によると、攻撃は10月17日(シリア時間18日)にシリアとイラクで始まった「イランの民兵」による米軍への一連の攻撃への報復。

一連の攻撃では、兵士21人が継承を負ったほか、1人が心臓発作で死亡している。

オースティン国防長官はまた「米国は紛争を欲しておらず、これ以上の敵対行為を行う意図も願望もない」としつつ、「イランの代理人による米軍への攻撃が続く場合、我々は国民を守るためにさらに必要な措置をためらうことはない」と付言した。

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ジョン・カービー国家安全保障会議戦略広報調整官はABC(10月27日付)のインタビューに応じ、そのなかでシリア領内に対する爆撃に関して「自衛爆撃」だと強調した。

カービー調整官は「(バイデン)大統領は、現地の米軍関係者を守るために行動すると明言している…。我々は自衛のために行動することをためらわない」などと述べた。

ABC News, October 27, 2023、AFP, October 27, 2023、ANHA, October 27, 2023、‘Inab Baladi, October 27, 2023、Reuters, October 27, 2023、SANA, October 27, 2023、SOHR, October 27, 2023などをもとに作成。

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米軍戦闘機がダイル・ザウル県で「イランの民兵」の軍事拠点、武器弾薬庫などを爆撃、イラク人7人が負傷(2023年10月27日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米軍戦闘機複数機がシリア政府の支配下にあるユーフラテス川西岸のブーカマール市近郊の砂漠地帯、マヤーディーン市近郊の砂漠地帯、アシャーラ市近郊の砂漠地帯を4回にわたって爆撃、アシャーラ市近郊の砂漠地帯にある「イランの民兵」の軍事拠点1ヶ所、武器弾薬庫複数棟などが損害を受け、「イランの民兵」に所属するイラク人7人が負傷した。

負傷者は、ブーカマール市の病院に搬送されたという。

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ロイター通信(10月27日付)が米匿名高官の話として伝えたところによると、攻撃は行われたのはシリア時間の午前4時半頃で、F-16戦闘機2機によってブーカマール市近郊に対して行われた。

同通信によると、シリアには現在米軍将兵・関係者900人が駐留している。

AFP, October 27, 2023、ANHA, October 27, 2023、‘Inab Baladi, October 27, 2023、Reuters, October 27, 2023、SANA, October 27, 2023、SOHR, October 27, 2023などをもとに作成。

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ロシア軍使節団は、シリア軍第4師団、第17師団、第18師団の司令官らと会合で米軍基地を標的としないよう要請(2023年10月27日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍の使節団が、ダイル・ザウル県やハサカ県に違法駐留する米軍基地に対する「イランの民兵」の攻撃などへの対応を協議するため、ダイル・ザウル県に部隊を展開させているシリア軍第4師団、第17師団、第18師団の司令官らと会合を開いた。

会談の場所、日にちなどは不明だが、複数筋によると、この会合で、ロシア側は米軍基地を標的としないよう改めて要請したという。

AFP, October 27, 2023、ANHA, October 27, 2023、‘Inab Baladi, October 27, 2023、Reuters, October 27, 2023、SANA, October 27, 2023、SOHR, October 27, 2023などをもとに作成。

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イラク・イスラーム抵抗はイラクのアイン・アサド米軍基地をドローン1機で攻撃し、直接の損害を与えたと発表(2023年10月27日)

イラク・イスラーム抵抗は声明を出し、イラクのアンバール県にあるアイン・アサド米軍基地を無人航空機(ドローン)1機で攻撃し、直接の損害を与えたと発表した。

AFP, October 27, 2023、ANHA, October 27, 2023、‘Inab Baladi, October 27, 2023、Reuters, October 27, 2023、SANA, October 27, 2023、SOHR, October 27, 2023などをもとに作成。

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ヒズブッラーとイスラエル軍の砲撃戦が続くなか、レバノン領内からイスラエルに向けて発射されたロケット弾がシリア領内に着弾(2023年10月27日)

レバノンのヒズブッラーが主導するレバノン・イスラーム抵抗は、レバノン南部・イスラエル北部での戦況について以下の通り声明を出した。

午後2時45分、サダフ陣地をミサイルなどで攻撃し、その施設や設備に甚大な損害を与え、守衛らを負傷させた。

午後3時、ミスガブ・アム(キブツ)をミサイルで攻撃し、設備の一部を破壊した。

午後3時40分、アブー・ダジャージュ陣地を攻撃し、設備の一部を破壊した。

午後、ルワイサート・イルム陣地、占領下のシャブアー農場内のルワイサート・アラブ陣地、サマーカ陣地、ザブディーン陣地をミサイルなどで攻撃した。

一方、ヒズブッラーは戦闘員1人が死亡したと発表した。

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マナール・チャンネル(10月27日付)によると、これに対してイスラエル軍は、ヤールーン村(ナバティーヤ県ビント・ジュバイル郡)を砲撃し、火災が発生した。

また、アルマー・シャアブ村(南部県スール郡)、バストラ農場近くのルバーア・ティーン地区(ナバティーヤ県マルジャアユーン郡)、シャブアー農場近くを砲撃したほか、マナ―ル・チャンネルの取材チームがアイタルーン村(ナバティーヤ県ビント・ジュバイル郡)近郊でイスラエル軍の発砲を受けた。

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イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はX(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)で以下の通り発表した。

午後4時半頃

破壊分子がレバノン領内からアヴィヴィム村にあるイスラエル軍の陣地、ミスガヴ・アム村一帯
ミスガヴ・アム村を砲撃した。

午後7時頃

レバノン領内からイスラエルに向けて多数のロケット砲が発射され、その一部がシリア領内に着弾した。

シリア人権監視団によると、レバノン領内から発射されたロケット弾が着弾したのは、シリア政府の支配下にあるクナイトラ県のハドル村近郊。

AFP, October 27, 2023、ANHA, October 27, 2023、‘Inab Baladi, October 27, 2023、Qanat al-Manar, October 27, 2023、Reuters, October 27, 2023、SANA, October 27, 2023、SOHR, October 27, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍のドローンがハサカ県マーリキーヤ市などを2度にわたって爆撃し、シリア民主軍の司令官2人と子供1人死亡(2023年10月27日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍の無人航空機(ドローン)が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマーリキーヤ市の「アーザーディー広場」近くにある人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の司令官の住居を攻撃し、この司令官と子供1人が死亡、女性1人が負傷した。

司令官は米主導の有志連合との連絡調整を担当しており、攻撃はこの司令官が自宅を出たところを狙って行われた。

また別の自爆型ドローンがマーリキーヤ市近郊のザガート村にある農業関連企業近くでシリア民主軍を狙って攻撃を行い、司令官1人が死亡した。

AFP, October 27, 2023、ANHA, October 27, 2023、‘Inab Baladi, October 27, 2023、Reuters, October 27, 2023、SANA, October 27, 2023、SOHR, October 27, 2023などをもとに作成。

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米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた一家4人が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に、シリア政府の支配地に脱出(2023年10月27日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた一家4人が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に、シリア政府の支配地に脱出した。

AFP, October 27, 2023、ANHA, October 27, 2023、‘Inab Baladi, October 27, 2023、Reuters, October 27, 2023、SANA, October 27, 2023、SOHR, October 27, 2023などをもとに作成。

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スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続く(2023年10月27日)

スワイダー県では、スワイダー24(10月27日付)によると、スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続けられ、参加者らは体制打倒、アサド大統領の退任、生活状況の改善、国連安保理決議第2254号の履行、逮捕者釈放などを訴えた。

AFP, October 27, 2023、ANHA, October 27, 2023、‘Inab Baladi, October 27, 2023、Reuters, October 27, 2023、SANA, October 27, 2023、SOHR, October 27, 2023、Suwayda 24, October 27, 2023などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県を 爆撃する一方、シリア軍はハマー県、アレッポ県でシャーム解放機構が主導する反体制派のドローンを迎撃、撃墜(2023年10月27日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構の支配下にあるアルバイーン山地方の住宅街を4発の震盪ミサイルで爆撃した。

シリア軍もシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村一帯を砲撃、「決戦」作戦司令室の戦闘員1人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア人権監視団が29日に発表したところによると、ミラージャ村一帯に対するシリア軍の砲撃で負傷していた新興のアル=カーイダ系組織のアンサール・タウヒードのメンバー1人が死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構の支配下にあるファターティラ村一帯、サルマーニーヤ村を爆撃した。

一方、シリア軍防空部隊は、ミスヤーフ市近郊の上空に飛来したシャーム解放機構の無人航空機(ドローン)1機を迎撃した。

ドローンは同地のシリア軍の陣地複数ヶ所を爆撃しようとしていた。

シャーム解放機構のドローンはまた、サーリミーヤ村、サルハブ市、ダイル・シャミール村、ジュッブ・ラムラ町の上空にも複数機が飛来した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構の支配下にあるクバイナ丘一帯を爆撃した。

一方、「決戦」作戦司令室は、シリア政府の支配下にあるトルコマン山地方のバイダー村に一帯に潜入し、シリア軍と交戦、シリア軍兵士3人を殺害、3人を負傷させた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ国際空港に隣接するナイラブ国際空港に接近した無人航空機(ドローン)2機を撃墜した。

ドローンは空港を爆撃しようとしていたという。

また、国民解放戦線がシリア政府の支配下にあるバーラー村一帯を砲撃した。

シリア軍も、シャーム解放機構の支配下にあるカフルタアール村、アブザムー町、カフルタアール村を砲撃した。

AFP, October 27, 2023、ANHA, October 27, 2023、‘Inab Baladi, October 27, 2023、Reuters, October 27, 2023、SANA, October 27, 2023、SOHR, October 27, 2023、October 29, 2023などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県ジャルマーナー・キャンプで、パレスチナ諸派がイスラエル軍のガザ地区への攻撃激化に抗議し、パレスチナ人民とその抵抗運動、そしてガザ地区住民への支援と連帯を訴えるデモ行進(2023年10月27日)

ダマスカス郊外県のジャルマーナー・キャンプで、パレスチナ諸派がパレスチナのハマースによる「アクサーの大洪水」に伴うイスラエル軍のガザ地区への攻撃激化に抗議し、パレスチナ人民とその抵抗運動、そしてガザ地区住民への支援と連帯を訴えるデモ行進を行った。

SANA(10月27日付)が伝えた。

AFP, October 27, 2023、ANHA, October 27, 2023、‘Inab Baladi, October 27, 2023、Reuters, October 27, 2023、SANA, October 27, 2023、SOHR, October 27, 2023などをもとに作成。

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