国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は公式サイトで、1,700人以上が死亡し、約20万人が家を追われた昨年7月のスワイダー県での事件にかかる独立国際調査委員会(パウロ・セルジオ・ピネイロ委員長)の報告書を発表した。
報告書は、生存者および目撃者からの409件の直接証言に加え、最も被害の大きかった地域への現地調査に基づいたもの。
調査は、シリア政府の許可を得て行われ、とくにドゥルーズ派の村落において甚大な破壊が確認され、処刑、拷問、ジェンダーに基づく暴力、住宅の焼却などの人権侵害は戦争犯罪、人道に対する罪に該当する可能性もあると指摘した。
一連の暴力により、ドゥルーズ派の男性1,190人、女性99人、少年22人、少女31人が、ベドウィン側は男性53人、女性9人、少年5人、少女3人が死亡、そのほとんどが民間人。
また、少なくとも政府関係者225人が死亡した(イスラエル軍による爆撃の死者も含む)。
さらに、多数の人々が拉致、誘拐、不法拘束された。大半は後に所在が確認され解放されたが、ドゥルーズ派約100人、ベドウィン20人、政府関係者30人が依然として行方不明。
一方、7月に発生した約20万人の避難民のうち、約15万5千人(主に焼失したドゥルーズ村出身者)は帰還できていない。
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外務在外居住者省はフェイスブックを通じて声明を発表し、独立国際調査委員会の努力に謝意を表し、委員会に対して政府が最高度の責任感と透明性をもって対応してきたと強調した。
また、報告書が、過去の紛争の影響や前政権時代の違反行為、武器の拡散、麻薬密輸活動の拡大、さらには相互誘拐事件として現れた社会的緊張など、状況悪化をもたらした構造的要因に言及、イスラエルの攻撃が現地情勢を複雑化させ、沈静化努力を妨げたと指摘するとともに、ヒクマト・ヒジュリー師が率いる地元集団による違反の継続についても触れている点を評価した。
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スワイダー県では、イナブ・バラディー、スワイダー24によると、国民防衛部隊がアフマ・シャルア移行期政権を支持しているとして26日に拘束していた20人以上を釈放した。
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