新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で136人、北・東シリア自治局支配地域で171人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で1,401人(2021年8月31日)

保健省は政府支配地域で新たに136人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者20人が完治し、6人が死亡したと発表した。

これにより、8月31日現在の支配地内での感染者数は計27,915人、うち死亡したのは2,013人、回復したのは22,471人となった。

SANA(8月31日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに171人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、8月31日現在の支配地内での感染者数は計20,489人、うち死亡したのは788人、回復したのは1,956人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性76人、女性78人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市25人、カーミシュリー市48人、マーリキーヤ(ダイリーク)市36人、アームーダー市6人、ナウルーズ・キャンプ1人、ロジュ・キャンプ2人、ラッカ県のラッカ市13人、タブカ市26人、アレッポ県のマンビジュ市2人、アイン・アラブ(コバネ)市3人、ダイル・ザウル県11人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1674798939376703

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月30日に新たに1,401人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、200人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡42人、イドリブ郡281人、ハーリム郡504人、アリーハー郡213人、アレッポ県スィムアーン山郡26人、ジャラーブルス郡56人、バーブ郡48人、アフリーン郡184人、アアザーズ郡47人。

これにより、同地での感染者数は計39,271人、うち死亡したのは760人、回復したのは24,750人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1655416257996592

AFP, August 31, 2021、ACU, August 31, 2021、ANHA, August 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2021、Reuters, August 31, 2021、SANA, August 31, 2021、SOHR, August 31, 2021などをもとに作成。

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武装解除を拒否し、ダルアー市に立て籠もっていた元反体制武装集団メンバー10人あまりが大型バスに乗ってシリア北部に移送される(2021年8月24日)

ダルアー県では、SANA(8月24日付)によると、シリア政府側の治安委員会と、武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会がロシア軍使節団の仲介により交わした合意に沿って、武装解除拒否者をシリア北部に移送するための大型バス複数台が、元反体制武装集団メンバーが立て籠もりを続けるダルアー市ダルアー・バラド地区に入った。

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また、大型バスがダルアー市ダルアー・バラド地区に入るのに先立って、同地の混乱を収束させるため、シリア軍の戦車、装甲車などからなる増援部隊が同地に新たに派遣される一方、ドゥラル・シャーミーヤ(8月24日付)などによると、同地区内に展開していたロシア軍憲兵隊が撤退を始めた。

シリア人権監視団によると、ダルアー市に増援されたのは、ロシア軍の支援を受ける第5軍団所属の第8旅団。

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シリア人権監視団によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区に入った大型バスは、10人を乗せて同地を出発、シリア北部に向かった。

 

HFL(8月24日付)によると、移送されたのは8人。

HFLによると、出発に先立って、武装解除拒否者が乗り込んだ大型バスの周りでは、元反体制武装集団メンバーらが「屈辱ではなく死を」などと連呼した。

https://www.facebook.com/HoranFreeMedia/posts/3076630842565899

ドゥラル・シャーミーヤ(8月24日付)などによると、退去の対象者は184人。

また、大型バスを通過させるために再開された「連隊検問所」には、総合情報部長のフサーム・ルーカー少将と軍事情報局ダルアー支部長のルワイユ・アリー准将らも姿を現した。

https://www.facebook.com/HoranFreeMedia/posts/3076630842565899

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一方、SANAによると、ダルアー市ダルアー・バラド地区に立て籠もる元反体制武装集団メンバーは、移送を妨害しようとして、同市のカーシフ地区、工業地区、ガラズ地区などに迫撃砲14発あまりを撃ち込んだ。

元武装集団メンバーらはまた、ハミーダ・ターヒル公園近くやマンシヤ地区に設置されているシリア軍の拠点を攻撃した。

これに対し、HFLによると、シリア軍(第4師団)と「イランの民兵」もダルアー市ダルアー・バラド地区、カーシフ地区を砲撃したという。

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このほか、シリア人権監視団によると、タスィール町の農場で住民がオートバイに乗った正体不明の武装集団の発砲を受けて死亡した。

AFP, August 24, 2021、ANHA, August 24, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 24, 2021、Reuters, August 24, 2021、SANA, August 24, 2021、SOHR, August 24, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のアルーク村の揚水所の操業が再開され、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市および同地一帯に約40日ぶりに水道水が供給(2021年8月3日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアルーク村の揚水所の操業が再開され、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市および同地一帯に約40日ぶりに水道水が供給された。

アルーク村揚水所は、6月26日以降、トルコ軍が閉鎖し、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市および同市一帯地域への水道水供給を停止していた。

その後、7月25日にシリア政府側の復旧チームがシリア政府支配地域からロシア軍とトルコ軍の護衛を受けて揚水所に入り、揚水施設の保守点検を行ったものの、操業は再開されずにいた。

AFP, August 3, 2021、ANHA, August 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 3, 2021、Reuters, August 3, 2021、SANA, August 3, 2021、SOHR, August 3, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領はイスラーム教の犠牲祭に合わせてヒムス市のハーリド・ブン・ワリード・モスクでの集団礼拝に参加(2021年7月20日)

アサド大統領は、イスラーム教の犠牲祭(イード・アル=アドハー、7月19~23日)に合わせて、ヒムス県ヒムス市のハーリド・ブン・ワリード・モスクでの集団礼拝に参加した。

礼拝には、導師を務めたイサーム・ミスリー・ヒムス県宗教関係局長、ムハンマド・アブドゥッサッタール・サイイド宗教関係大臣、バッサーム・マムドゥーフ・バールスィーク・ヒムス県知事、アフマド・バドルッディーン・ハッスーン共和国ムフティー、バアス党ヒムス支部指導部書記長、人民議会、イスラーム教のウラマーら多数が出席した。


https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4400170010026797

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4400241053353026

SANA(7月20日付)が伝えた。

AFP, July 20, 2021、ANHA, July 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 20, 2021、Reuters, July 20, 2021、SANA, July 20, 2021、SOHR, July 20, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民286人と国内避難民(IDPs)262人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は683,689人、2019年以降帰還したIDPsは93,021人に(2021年7月13日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月13日付)を公開し、7月12日に難民286人(うち女性86人、子供146人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民286人(うち女性86人、子供146人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は683,689人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者288,441人(うち女性86,692人、子ども146,827人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,770,847人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は912,969人(うち女性273,968人、子供465,318人)となった。

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一方、国内避難民262人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは262人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は93,021人(うち女性35,038人、子供32,648人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,361,617人(うち女性417,597人、子供676,414人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 13, 2021をもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者は、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で32人(2021年7月8日)

反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で7月8日に新たに32人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、47人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡3人、ハーリム郡8人、アリーハー郡2人、アレッポ県スィムアーン山郡2人、ジャラーブルス郡2人、バーブ郡7人、アフリーン郡4人、アアザーズ郡4人。

これにより、同地での感染者数は計25,945人、うち回復したのは22,778人、死亡したのは715人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1615952811942937/

AFP, July 8, 2021、ACU, July 8, 2021、ANHA, July 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 8, 2021、Reuters, July 8, 2021、SANA, July 8, 2021、SOHR, July 8, 2021などをもとに作成。

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シリア駐留ロシア軍司令部が設置されているフマイミーム航空基地が複数のロケット弾を発射し、基地の近くで火災が発生、ダルアー県ではレバノンのヒズブッラー傘下の民兵の司令官が暗殺される(2021年6月26日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア駐留ロシア軍司令部が設置されているフマイミーム航空基地が複数のロケット弾を発射し、基地の近くで火災が発生した。

ロケット弾の標的は不明。

一方、「決戦」作戦司令室は、シリア政府の支配下にあるサルマー町を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍も「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方各所を砲撃した。

 

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村などを砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村、ズィヤーラ町一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるサイダー町でレバノンのヒズブッラー傘下の民兵組織の司令官1人が、正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

HFL(6月26日付)によると、殺害されたのは、アーリフ・ジャフマーニー司令官。

4月30日にも暗殺未遂に遭っていた。

ジャフマーニー司令官は、反体制武装集団の一つヤルムーク軍のメンバーとして活動していたが、2018年にシリア政府との和解に応じ、ヒズブッラー傘下の民兵組織に加わっていた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を36件(イドリブ県22件、ラタキア県7件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は31件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を16件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, June 26, 2021、ANHA, June 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 26, 2021、HFL, June 26, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 26, 2021、Reuters, June 26, 2021、SANA, June 26, 2021、SOHR, June 26, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のアフリーン市が砲撃を受け、病院などが被弾、18人が死亡、トルコが報復砲撃を強化(2021年6月12日)

アレッポ県では、ANHA(6月12日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける「傭兵」(シリア国民軍)がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のアキーバ村、バイナ村、フライビカ村を砲撃した。

https://youtu.be/IOrH1xPU6z0

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一方、トルコの占領下にあるアフリーン市に何者かが迫撃砲弾多数を打ち込んだ。

https://www.youtube.com/watch?v=M4ubb1glxjw

https://www.youtube.com/watch?v=pZ13SigeRtY


ANHAによると、砲撃はシリア政府の支配下にあるヌッブル市、ザフラー町一帯から日没直前に行われ、西オートストラード、トルコ軍特殊部隊が駐留するファイサル・カッドゥール学校、スィヤーサ通り、アフリーン病院、アフリーン市とマーラーティー村を結ぶ街道に砲弾多数が着弾し、7人が死亡、14人が負傷した。

シリア人権監視団は、シリア軍がアレッポ市北東のズィヤーラ村とイッビーン村の拠点複数カ所から砲撃を行ったとしたうえで、女性5人、子供2人、男性医師1人を含む民間人14人、シリア国民軍の司令官1人を含む戦闘員4人の計18人が死亡、少なくとも23人が負傷したと発表、病院などを狙った攻撃を「虐殺」と形容した。

シリア人権監視団が6月13日に発表したところによると、その後死者は21人となった。

内訳は、民間人17人(女性5人、子供4人、医師1人、医療スタッフ1人)、戦闘員3人(スライマーン・シャー師団司令官1人)、警官(いわゆる自由警察)1人。

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これに対して、トルコ軍とシリア国民軍は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による攻撃と断じ、アキーバ村、バイナ村、フライビカ村に加えて、ズィヤーラ村、スムーカ村、ハルバル村、ワフシーヤ村、アルカミーヤ村、シャワーリガ村、マルアナーズ村、ダイル・ジャマール村、アウダ国内避難民(IDPs)キャンプ(ズィヤーラ村近郊)一帯に対しても砲撃を行った。

この砲撃により、アキーバ村で12歳の子供が負傷した。

シリア人権監視団によると、トルコ軍が打ったロケット弾、迫撃砲弾は180発以上に及んだ。

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しかし、シリア民主軍の広報センターのファルハード・シャーミー・センター長は報道声明を出し、一部メディアがシリア民主軍による攻撃だと伝えたことに関して、迫撃砲が発射された地域にシリア民主軍の部隊は駐留していなかったとして関与を否定、すべての報道機関に信頼できる報道を行うよう呼びかけた。

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また、ラタキア県のフマイミーム航空基地に設置されているロシア当事者和解調整センターも報道声明を出し、「シリア政府軍はアレッポ県北部のアフリーン市の住宅街を砲撃していない。アフリーン市内ではなく、同市周辺から急進的な勢力によって砲撃が行われた」と発表した。

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このほか、アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるジャラーブルス市で、し「総合治安警察」部隊の士官(少尉)1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, June 12, 2021、ANHA, June 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 12, 2021、Reuters, June 12, 2021、SANA, June 12, 2021、SOHR, June 12, 2021、June 13, 2021などをもとに作成。

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男子重量挙げのマアン・アスアド選手が東京オリンピックへのシリア代表としての出場権を獲得、参加を予定しているシリア人選手は4人に(2021年6月10日)

国際ウエイトリフティング連盟(IWF)は、世界ランキングを発表、上位26人のなかに含まれていたシリアの男子重量挙げのマアン・アスアド選手が東京オリンピックのシリア代表としての出場権を獲得した。

シリアのウエイトリフティング連盟のハサナイン・シャイフ会長によると、アスアド選手は昨年4月にウズベキスタンの首都タシケントで開催されたアジア選手権で、109キロ級スナッチ、ネッティング、トータルで3つの銀メダルを獲得している。

アスアド選手は、女子卓球選手のヒンド・ザーザー選手、男子棒高跳びのマジドッディーン・ガザール選手、男子乗馬選手のアフマド・ハムシュー氏とともに東京オリンピックに参加する予定。

SANA(6月10日付)が伝えた。



AFP, June 10, 2021、ANHA, June 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2021、Reuters, June 10, 2021、SANA, June 10, 2021、SOHR, June 10, 2021などをもとに作成。

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ロシア、イラン、中国、ベネズエラ、ベラルーシがアサド大統領の再選に祝意を示す(2021年5月28日)

ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は、アサド大統領に祝電を送り、再選に祝意を示した。

祝電の内容は以下の通り:

ベネズエラ国民と政府を代表して、シリア国民とアサド大統領に対して、大統領選挙の結果に祝意を評する。
大統領選挙は、アサド大統領の指導のもと、尊厳と愛国心をもって、帝国主義列強やテロ組織の脅迫と野望に抵抗したシリア国民が、熾烈な戦争においてシリアの平和と国民主権に勝利をもたらしたことを示すものである。
投票率の高さは、帝国主義列強が主張するアジェンダを拒否するという明白なメッセージであり、ベネズエラはシリアを断固として支援し、二国間関係を進化拡大させ、両国民の繁栄と両国の主権と自決権を確固たるものとする用意がある。

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ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、アサド大統領に祝電を送り、再選に祝意を示した。

プーチン大統領の祝電の骨子は以下の通り:

大統領選挙の結果はシリア国民がアサド大統領の指導に対する信頼と、領内全域での早急な安定回復、国家機関の強化をめざすことへの支持の姿勢を確認するものである。
ロシアは引き続きテロや過激派と戦い、危機の政治的解決とテロによる破壊からの復興を推し進めるシリアを包括的に支援する。

また、ロシア外務省は声明を出し、5月26日に投票が行われた大統領選挙を「主権に関わる問題」だとしたうえで、一部西側諸国が選挙に正統性はないと表明したことが「ダマスカスに対する野蛮な政治的圧力で、シリアの安定を揺るがすための新たな内政干渉の試み」と非難した。

そのうえで、アサド大統領の勝利が「圧倒的」だったと評し、シリア人に自らの国家元首を選出する日付や条件を課す権利がある者などいない」と強調した。

このほか、ロシアの選挙監視団の代表を務めるロシア連邦院のコンスタンチン・コサチョフ国際問題委員長は、スプートニク・ニュース(5月27日付)に対し、5月26日の大統領選挙投票において、監視団はいかなる違反も確認しなかったと述べた。

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ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、アサド大統領に祝電を送り、再選に祝意を示した。

祝電の内容は以下の通り:

ベラルーシ国民と個人の名において、アサド大統領がシリア大統領に選出されたことに祝意を示す。選挙における勝利は、あなたの愛国的な役割が承認されたことを示しており、外国の干渉から国を守り、シリアの和平と安定のために闘う愛国的な指導者であることに議論の余地はない。
ベラルーシは今後もシリア国民の友人であり続け、友好国シリアを支援し続ける。政治、通商、経済、人道、文化といった分野でのミンスクとダマスカスの協力強化を重視し、シリアでの復興プロセスに参加する。
ますますの健勝、力、そして不屈の精神をもって、シリアとその国民人々のために働くことを願う。

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イランのハサン・ロウハーニー大統領は、アサド大統領に祝電を送り、再選に祝意を示した。

祝電の内容は以下の通り:

選挙が無事に終わり、シリア大統領に再選したことに対して、心からのお祝いと挨拶の言葉を送りたい。シリア国民は、その大規模な参加と圧倒的な投票行動をもって、シリアの未来を決死、繁栄に向かうための重要な一歩を踏み出した。
我々は、シリアの政治生活におけるこの新たな段階において、両国関係がさらに深まることに完全なる信頼を寄せている。
大統領閣下にますますの健勝を、抵抗を続けるシリア国民に幸福と力の言葉を贈りたい。

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中国外交部の趙立堅報道官は記者会見で、5月26日に投票が行われた大統領選挙でのアサド大統領の再選に祝意を示した。

趙報道官の発言の骨子は以下の通り:

中国はアサド大統領の再選に祝意を示す。今年は中国とシリアの外交関係樹立65周年にあたり、この関係は強固で長きにわたる友情によって特徴づけられている。

中国とシリアは伝統的に良き友人だ。中国はシリアが主権、独立、領土の整合性を保持するのを強く支持する。

SANA(5月28日付)、ロイター通信(5月28日付)、RT(5月28日付)などが伝えた。

AFP, May 28, 2021、ANHA, May 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2021、Reuters, May 28, 2021、SANA, May 28, 2021、SOHR, May 28, 2021、Sputnik News, May 28, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍ドローンがアレッポ県タッル・リフアト市を攻撃、ロシア軍と思われる戦闘機がトルコ占領下のアレッポ県北部、ラッカ県北部を爆撃(2021年4月29日)

アレッポ県では、ANHA(4月29日付)によると、トルコ軍の無人航空機(PD-1 UAS)が29日朝、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市の丘を爆撃した。

トルコ軍はまた、シリア国民軍とともに、タッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、マーリキーヤ村を砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はさらに、マンビジュ市北東のフーシャリーヤ村を砲撃した。

その後、ANHA(4月29日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、ロシア軍所属と思われる戦闘機1機が晩、トルコ占領下のアアザーズ市近郊のカフルハーシル村を爆撃した。


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ラッカ県では、ANHA(4月29日付)によると、所属不明の航空機1機がカフルハーシル村に対する爆撃の直前、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市の近郊に設置されているトルコ軍の基地を爆撃した。

シリア人権監視団によると、爆撃が行われたのはジャフバル村近郊。

トルコ軍がM4高速道路に向かって進軍し、街道近くに土塁を設置しようとしたのを受けたもので、トルコ軍の進軍に警告を発するものだという。

AFP, April 29, 2021、ANHA, April 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2021、Reuters, April 29, 2021、SANA, April 29, 2021、SOHR, April 29, 2021、April 30, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で175人、北・東シリア自治局支配地域で141人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で15人(2021年4月23日)

保健省は政府支配地域で新たに139人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者175人が完治し、14人が死亡したと発表した。

これにより、4月23日現在の同地での感染者数は計21,864人、うち死亡したのは1,510人、回復したのは15,551人となった。

SANA(4月23日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに141人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者18人が完治し、10人が死亡したと発表した。

これにより、4月23日現在の同地での感染者数は計14,822人、うち死亡したのは495人、回復したのは1,506人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性61人、女性80人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市38人、カーミシュリー市21人、マーリキーヤ(ダイリーク)市19人、ダルバースィーヤ市7人、アームーダー市7人、マアバダ(カルキールキー)町3人、
ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村3人、タッル・タムル町2人、ロジュ・キャンプ8人、ラッカ県のラッカ市32人、アレッポ県のシャフバー地区(タッル・リフアト市)1人。

ANHA(4月23日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で4月23日に新たに15人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、18人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡3人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡5人、アフリーン郡2人、アアザーズ郡4人。

これにより、同地での感染者数は計21,780人、うち回復したのは19,827人、死亡したのは641人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1562249767313242/

AFP, April 23, 2021、ACU, April 23, 2021、ANHA, April 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 23, 2021、Reuters, April 23, 2021、SANA, April 23, 2021、SOHR, April 23, 2021などをもとに作成。

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イスラエル軍がレバノン領空を侵犯し、首都ダマスカス一帯に向かってミサイル複数発を発射(2021年4月8日)

SANA(4月8日付)によると、イスラエル軍が未明(0時56分)、レバノン領空を侵犯し、首都ダマスカス一帯に向かってミサイル複数発を発射、シリア軍防空部隊が迎撃し、これを撃破した。

この爆撃で、兵士4人が負傷、若干の物的被害が出た。

これを受けて、外務在外居住者省は声明を出し、国連安保理に対して、イスラエルの再三にわたるシリア領内への攻撃を阻止するため、即時に断固たる措置を講じるよう求めるとともに、シリア、パレスチナ両国民への権利を侵害する占領国(イスラエル)のテロと犯罪を処罰する必要があると強調した。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/2966804000273374

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シリア人権監視団によると、攻撃により、ダマスカス郊外県ディーマース町近郊にあるレバノンのヒズブッラーが使用すると思われる武器弾薬庫1カ所が破壊され、3人が死亡した。

3人の国籍は不明。

AFP, April 8, 2021、ANHA, April 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2021、Reuters, April 8, 2021、SANA, April 8, 2021、SOHR, April 8, 2021などをもとに作成。

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シリア国民軍所属のスルターン・スライマーン師団はラッカ県でPKK/PYDに「特攻(インギマースィー)作戦」を行い、21人以上を殺害、遺体と武器の捕獲に成功したと発表(2021年3月24日)

シリア国民軍第1軍団に所属するスルターン・スライマーン師団はユーチューブを通じて声明を出し、同師団の特殊部隊が、北・東シリア自治局の支配下にあるラッカ県北部のアイン・イーサー市近郊のディブス村に潜入し、「分離主義テロ組織PKK/PYD」の拠点複数カ所に対する「特攻(インギマースィー)作戦」を実施し、戦闘員21人以上を殺害、遺体3体と武器を捕獲することに成功したと発表した。

スルターン・スライマーン師団の戦闘員には死傷者はなかったという。

https://www.youtube.com/watch?v=fxFZrZj4nt4

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シリア人権監視団によると、死亡したのは、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するラッカ軍事評議会の兵士。

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シリア民主軍の広報センターは、この戦闘で兵士7人が戦士したと発表した。

AFP, March 24, 2021、ANHA, March 24, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 24, 2021、Reuters, March 24, 2021、SANA, March 24, 2021、SOHR, March 24, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民127人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は650,915人に(2021年3月19日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月19日付)を公開し、3月18日に難民149人(うち女性45人、子供76人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民149人(うち女性45人、子供76人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は650,915人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者255,667人(うち女性76,853人、子ども130,115人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,747,928人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は880,195人(うち女性264,129人、子供448,606人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は80,628人(うち女性29,480人、子供30,362人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,349,224人(うち女性412,039人、子供674,128人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 19, 2021をもとに作成。

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ラーミー・マフルーフ氏に近いビジネスマンがレバノンの首都ベイルートで死亡(2021年2月3日)

オリエント・ニュース(2月3日付)など主要な反体制派系サイトは、レバノンの首都ベイルートの病院で、シリア人ビジネスマンのナーディル・カルイー氏が死亡したと伝えた。

カルイー氏は、アサド大統領のいとこで、政府から汚職の追及を受けているラーミー・マフルーフ氏のパートナーの一人。

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これに関して、親政権のジャーナリストであるアイマン・カフフ氏はフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/ayman.kahef)で、新型コロナウイルス感染症に感染して死亡したと綴った。

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一方、反体制活動家のアイマン・アブドゥンヌール氏が運営するクッルナー・シュラカー(2月3日付)は、カルイー氏が、カナダの司法当局に協力し、シリア政府についての情報を提供することを秘密裏に同意していたとしたうえで、政府が彼を粛正する人物を差し向けたと伝えた。

 

AFP, February 3, 2021、ANHA, February 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 3, 2021、Kull-na Shuraka’ (All4syria), February 3, 2021、Orient News, February 3, 2021、Reuters, February 3, 2021、SANA, February 3, 2021、SOHR, February 3, 2021などをもとに作成。

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イラン製の短距離・中距離地対地ミサイルがシリア政府支配下のダイル・ザウル県ティブニー町近郊にあるイラク人民防衛隊所属のヒズブッラー大隊の拠点に搬入される(2021年1月29日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イラン製の短距離・中距離地対地ミサイルが、シリア・イラクの国境に設置されている国境通行所を経由してシリア政府の支配下にあるティブニー町近郊にあるイラク人民防衛隊所属のヒズブッラー大隊の拠点に搬入された。

搬入されたミサイルは56基に上るという。

AFP, January 29, 2021、ANHA, January 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2021、Reuters, January 29, 2021、SANA, January 29, 2021、SOHR, January 29, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民417人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は645,874人に(2021年1月13日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月13日付)を公開し、1月12日に難民417人(うち女性125人、子供213人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民417人(うち女性125人、子供213人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は645,874人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者250,626人(うち女性75,336人、子ども127,550人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,735,845人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は875,154人(うち女性262,612人、子供446,041人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 13, 2021をもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で156人、北・東シリア自治局支配地域で70人(2020年12月17日)

保健省は政府支配地域で新たに156人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者68人が完治し、17人が死亡したと発表した。

これにより、12月17日現在の同地での感染者数は計9,759人、うち死亡したのは571人、回復したのは4,616人となった。

SANA(12月17日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに70人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が完治し、10人が死亡したと発表した。

これにより、12月17日現在の同地での感染者数は計7,651人、うち死亡したのは251人、回復したのは1,089人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性40人、女性30人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市1人、カーミシュリー市4人、マーリキーヤ(ダイリーク)市11人、アームーダー市1人、マアバダ(カルキールキー)町1人、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市2人、ラッカ県のラッカ市3人、タブカ市22人、アレッポ県のマンビジュ市3人、アイン・アラブ(コバネ)市5人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)4人、ダイル・ザウル県13人。

ANHA(12月17日付)が伝えた。

AFP, December 17, 2020、ANHA, December 17, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 17, 2020、Reuters, December 17, 2020、SANA, December 17, 2020、SOHR, December 17, 2020などをもとに作成。

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ロシアのネベンジャ国連大使は西側諸国がOPCWを通じて好ましくない声明を発表し続ければ、脱退を検討すると表明(2020年11月12日)

ロシアのワーシリー・ネベンジャ国連大使は、シリア情勢への対応を協議するための国連安保理会合で、シリアに対する嫌疑を引用するかたちで、西側諸国政府が化学兵器禁止機関(OPCW)を通じて望ましくない声明の発表を続ける場合、ロシアは同機関からの脱退を検討すると述べた。

スプートニク・ニュース(11月12日付)が伝えた。

AFP, November 12, 2020、ANHA, November 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 12, 2020、Reuters, November 12, 2020、SANA, November 12, 2020、SOHR, November 12, 2020、Sputnik News, November 12, 2020などをもとに作成。

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ラタキア県、タルトゥース県でまた森林火災(2020年10月26日)

ラタキア県では、SANA(10月26日付)によると、シャアラ山植林地で火災が発生したが、県農業局の消火チーム、シリア軍ヘリコプターが消火活動にあたった。

また、タルトゥース県でも、マシュター・フルウ町近郊のビタール村の農地で火災が発生したが、消防隊が消火活動にあたり、これを鎮火した。

AFP, October 26, 2020、ANHA, October 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2020、Reuters, October 26, 2020、SANA, October 26, 2020、SOHR, October 26, 2020などをもとに作成。

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シャーム解放機構は米主導の有志連合ドローンによるイドリブ県爆撃を「明白な意図、構成な裁きを欠く攻撃」と非難(2020年10月24日)

シャーム解放機構は声明を出し、10月22日にイドリブ県ジャカーラ村に対して米軍主導の有志連合が無人航空機(ドローン)で爆撃を行い、25人が死亡したことに関して、「強い痛みと悲しみ」を感じるとしたうえで、「明白な意図、構成な裁きを欠く攻撃」として非難した。

AFP, October 24, 2020、ANHA, October 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 24, 2020、Reuters, October 24, 2020、SANA, October 24, 2020、SOHR, October 24, 2020などをもとに作成。

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ラタキア県とタルトゥース県で農地・植林地火災発生(2020年10月24日)

ラタキア県では、SANA(10月24日付)によると、ジャブラ市近郊の農地で火災が発生したが、農業局の消火チームと地元の消防隊が消火活動にあたり、これを鎮火した。

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タルトゥース県では、SANA(10月24日付)によると、ドゥワイル・シャイフ・サアド村近郊のビーラ村の植林地で火災が発生したが、農業局の消火チームと地元の消防隊が消火活動にあたり、これを鎮火した。

AFP, October 24, 2020、ANHA, October 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 24, 2020、Reuters, October 24, 2020、SANA, October 24, 2020、SOHR, October 24, 2020などをもとに作成。

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ダルアー県、スワイダー県の山火災発生(2020年10月23日)

ダルアー県では、SANA(10月23日付)によると、サフム・ジャウラーン村近くのワーディー・サーフーキーヤで大規模な火災が発生し、消防隊が住民とともに消火活動にあたり、これを鎮火した。

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スワイダー県では、SANA(10月23日付)によると、ヒブラーン村東の植林地で火災が発生したが、民間防衛隊(ホワイト・ヘルメットではなく正規の組織)、農業局の消火チームが住民とともに消火活動にあたり、これを鎮火した。

AFP, October 23, 2020、ANHA, October 23, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2020、Reuters, October 23, 2020、SANA, October 23, 2020、SOHR, October 23, 2020などをもとに作成。

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ラタキア県北東部でシャーム自由人イスラーム運動が決起、シャーム自由人イスラーム運動が介入(2020年10月12日)

「決戦」作戦司令室の支配下にあるラタキア県北東部で、シャーム自由人イスラーム運動の沿岸地区司令官が離反し、同地の戦闘員とともに決起した。

反乱は、シャーム自由人イスラーム運動がこの司令官の解任を決定したことを受けたもの。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シャーム自由人イスラーム運動は国民解放戦線を主導する武装集団の一つで、アル=カーイダの系譜を汲む。

シリア人権監視団によると、シャーム自由人イスラーム運動はこれを制圧するために特殊部隊を派遣したが、シャーム解放機構も部隊を派遣し、反乱が発生した地域に展開した。

シャーム自由人イスラーム運動特殊部隊司令官は、展開の理由を尋ねるために、シャーム解放機構の拠点に近づいたが、護衛3人とともに拘束された。

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これに関して、シャーム自由人イスラーム運動のイナード・ダルウィーシュ大尉(アブー・ムンズィル)は、シリア・テレビ(10月12日付)の取材に対して、「組織上の理由と指揮系統上の理由」でアブー・ファーリス・ダルアーウィー沿岸地区司令官の解任を決定したことに反発し、一部武装メンバーがシャーム自由人イスラーム運動の拠点複数カ所で反乱したことを明らかにした。

ダルウィーシュ大尉は、9月にもアブー・スハイブを名乗る幹部の1人が解任されたが、今回のダルアーウィー沿岸地区司令官の解任は、アブー・スハイブ支持者を狙ったものだという。

ダルウィーシュ大尉によると、シャーム自由人イスラーム運動の特殊部隊が反乱を鎮圧するために、現地に向かったが、シャーム解放機構が介入し、反乱が発生した拠点一帯に展開した。

シャーム解放機構はまた、展開の理由を尋ねるために拠点に接近しようとした特殊部隊司令官を拘束した。

事態を受けて、特殊部隊は撤退を決定し、司令官は釈放されたという。

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シリア・テレビ(10月2日付)はまた、シャーム自由人イスラーム運動がメンバーに対して向けたとされる声明の内容を紹介した。

声明は、シャーム自由人イスラーム運動のジャービル・アリー・バーシャー総司令官とアラー・ファッハーム副司令官が下した「感情に基づく拙速な決定」が反乱の遠因にあるうえで、バーシャー総司令官が自身の任期延長を受けて、軍事部門を弱体化させ、その権限を奪おうとするとともに、一部の司令官に対して「否定的な行動」をとったと非難した。

また、今回の反乱については、バーシャー総司令官が沿岸地区司令官の解任を「恣意的」に決定したことに、同地区のメンバーが拒否の姿勢を示したことで発生したことを明らかにした。

バーシャー総司令官は、事態を収拾するために、アブー・イッズ・アリーハー司令官の部隊を派遣したが、同司令官が作戦司令室に入ろうとしたために拘束された。

拘束されたアリーハー司令官は、釈放後に反乱分子とシャーム解放機構が結託しているとの情報を拡散し、それがメディアなどを通じて報じられたと主張した。

そのうえで、声明は、組織の統一を維持するため、バーシャー総司令官とファッハーム副司令官の権限を凍結することを要求した。

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なお、シャーム自由人イスラーム運動は9月13日の会合で、バーシャー総司令官の任期を1年間延長することを決定した。

また、これと合わせて、総司令官の権限を拡大し、所属部隊の直接指揮を可能とし、中央集権を強化した。

シリア・テレビは、イナード大尉が、2019年5月末にシャーム自由人イスラーム運動を離れたハサン・スーファーン前総司令官と連携を取り合っていたと伝えたうえで、同大尉らが、シャーム解放機構との関係に対して柔軟な姿勢を示してきたのに対して、バーシャー総司令官やファッハーム副司令官は、イドリブ県におけるシャーム解放機構の「覇権」に異議を唱えてきたと伝え、それがシャーム解放機構の介入に繋がったとの見方を示した。

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シャーム解放機構の広報関係局長タキーッディーン・ウマル氏は、ドゥラル・シャーミヤ(10月12日付)などに向けて報道声明を出し、シャーム解放機構が事件に介入し、反抗したシャーム自由人イスラーム運動の司令官や戦闘員を支援したとの一部報道を否定した。

声明によると、シャーム解放機構による部隊派遣は、沿岸地区、とりわけアイン・バイダー町に設置されている軍事拠点複数カ所が狙われ、軍事的緊張が高まったことを受けたもので、同地に多数の検問所を設置し、交通規制を行い、実行犯複数人を逮捕した。

シャーム解放機構はその後、シャーム自由人イスラーム運動のジャービル・アリー・バーシャー総司令官と連絡をとった結果、拠点の攻撃が組織内の抗争によるものだとの説明を受けて、逮捕した実行犯を釈放したという。

AFP, October 12, 2020、ANHA, October 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 12, 2020、Reuters, October 12, 2020、SANA, October 12, 2020、SOHR, October 12, 2020、Syria TV, October 12, 2020などをもとに作成。

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ラタキア県、タルトゥース県、ヒムス県での大規模火災が完全に鎮火(2020年10月11日)

ムハンマド・ハッサーン・カトナー農業・農業改革大臣は声明を出し、10月9日にタルトゥース県で発生し、ラタキア県、ヒムス県の156カ所に拡大した大規模火災が11日までに完全に消化されたと発表した。

火災が発生した156カ所の内訳は、ラタキア県95カ所、タルトゥース県49カ所、ヒムス県12カ所。

SANA(10月11日付)が伝えた。

AFP, October 11, 2020、ANHA, October 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2020、Reuters, October 11, 2020、SANA, October 11, 2020、SOHR, October 11, 2020などをもとに作成。

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ラタキア県カルダーハ市一帯などで新たに火災が発生するも、消防隊、民間防衛隊などが大部分を鎮火(2020年10月10日)

ラタキア県では、8日夜に発生した大規模火災が続き、ワーディー・キンディール村、ウンム・トゥユール村、バスィート村、カルダーハ市のタバコ貯蔵所およびカルダーハ病院、バイト・サントゥート村、ラーマ村、カラムーン村、ダッバーシュ村、ダフル・ダッバーシュ村、ジャブルー村、フバイト村、バッカース村、ブシーリー村、カルフィース村、カフル・ドゥバイル村、サルビーユーン村、バスート村、ザンユー村、マスィート村、ラワービー村、ブール村の農地、植林地で消防隊、民間防衛隊(ホワイト・ヘルメットではなく正規の組織)、軍、住民らが消火作業を続け、大部分を鎮火することに成功した。


同県では、9日以降、新たに85カ所で出火があったという。

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ハマー県では、SANA(10月10日付)によると、ワーディー・ウユーン村近郊のタマールキーヤ村の農地で新たに火災が発生したが、消防隊がこれを鎮火した。

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ヒムス県では、SANA(10月10日付)によると、カルブ・アリー村の植林地で続いていた火災を、消防隊か完全に鎮火した。

ウユーン・ワーディー村の火災は消火作業が続いているという。

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タルトゥース県では、SANA(10月10日付)によると、消防隊、民間防衛隊、軍、住民が、8日夜に発生した火災を完全に鎮火した。

同県では、8日夜から9日にかけて73カ所で出火していた。

その後、アナーザ町一帯で再び出火したが、消防隊はこれも鎮火した。

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シリア政府は一連の大規模火災で2人が死亡したと発表しているが、シリア人権監視団によると、一連の火災での死者数は4人、負傷者は80人以上にのぼるという。

AFP, October 10, 2020、ANHA, October 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2020、Reuters, October 10, 2020、SANA, October 10, 2020、SOHR, October 10, 2020などをもとに作成。

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タルトゥース県、ラタキア県、ヒムス県各所で8日晩から9日にかけて大規模火災が発生、農地、植林地、牧草地、森林が消失、2人死亡(2020年10月9日)

タルトゥース県、ラタキア県、ヒムス県各所で8日晩から9日にかけて大規模火災が発生した。

火災が発生したのは、タルトゥース県バーニヤース郡のジュワイバート村。

住民が消火を試みたが、火は強風に煽られて急速に拡大、各所で出火が相次いだ。

出火の原因は今のところ不明。

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タルトゥース県で火災が発生したのは、アナーザ町近郊のハリースーン村、ラアス・ワター村、バルグーニス村、ブスターン・ハマーム村、アブタラ村、ドゥライキーシュ市近郊のマシュター・フルウ町、ハバスー村、シャイフ・バドル市近郊のラクマ町、サフサーファ村東のタリーイー村、スブーヒーヤ村、ダイル・ハバーシュ村、バスマーカ村、ハッファ村、アーシカ村、カシュファ村近郊、ドゥワイル・ターハー村、ザムリーン村、ダフル・サフラー村、バイト・ジャナード村、大ラウダ村ゴミ集積所、アナーザ町、ダルダーラ村など60カ所以上。

火の手は、ラタキア市とバーニヤース市を結ぶ高速道路近くにまで及んだ。

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ラタキア県で火災が発生したのは、ハッファ市近郊のバッルーラーン村、ウンム・トゥユール村、バスィート村、ジャンダル砦、ダッバーシュ村、ハドルー村、カルダーハ市近郊のグラミーサ村、アズリーヤ村、バスナダヤーナ村、カルマーフー村、ダイル・イブラーヒーム村、マルジュ・マイールバーン村、ダッバーシュ村、ワター・ダイル・ザイヌー村、バクラーマー村、ナイナティー村、アルバイーン村、バクナ村、カサブ町近郊のシャリーファ村、バイト・シュクーヒー村、ナブア村、バドルースィーヤ村、ブサトゥワイル村、ハジャル峰、サフラ村、ジャブラ市近郊のバラーイム村、バッラータ村、アイン・シャルキーヤ町など35カ所。

 

https://youtu.be/xl_Y4ZgygUg

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ヒムス県で火災が発生したのは、ズワイティーナ村、マズィーナ村、カルア・サカー村、タッルカラフ市近郊のハブナムラ村、ブルジュ・マクスール村の森林、ジュワイハート村。

 

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消防隊、民間防衛隊(ホワイト・ヘルメットではなく、正規の組織)が、地元住民、シリア軍、農業省森林局の協力を得て消火活動にあたり、火の手は9日には一部地域を除いて収まったが、ラタキア県バッルーラーン村、ドゥファイル村では2人が死亡、多数が火傷を負った。

また広大な農地、オリーブ畑、植林地、牧草地、森林、ビニールハウス、民家複数棟が消失した。

SANA(10月9日付)などが伝えた。

AFP, October 9, 2020、ANHA, October 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2020、Reuters, October 9, 2020、SANA, October 9, 2020、SOHR, October 9, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるシャッダーディー市で、シリア民主軍と米軍に対する抗議するデモ(2020年9月26日)

ハサカ県では、SANA(9月26日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシャッダーディー市で、住民に対する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と米軍の犯罪行為に抗議するデモが行われた。

デモには、カシュカシュ・ジュブール村、ジャラール村の住民が参加した。

シリア人権監視団も、シリア民主軍が拘束した逮捕者の釈放、生活状況の改善、雇用機会の創出などを要求、道路を封鎖して抗議の意思を示したと発表した。


AFP, September 26, 2020、ANHA, September 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2020、Reuters, September 26, 2020、SANA, September 26, 2020、SOHR, September 26, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民411人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は601,545人に(2020年9月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月18日付)を公開し、9月17日に難民411人(うち女性123人、子供210人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民411人(うち女性123人、子供210人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は601,545人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者206,297人(うち女性62,030人、子ども104,938人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,136人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は830,825人(うち女性249,306人、子供423,429人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 18, 2020をもとに作成。

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