ヒムス市で国民対話大会準備委員会の第1回対話会合が開催(2025年2月16日)

ヒムス県では、SANAによると、ヒムス市で国民対話大会準備委員会の第1回対話会合が開催された。

会合に関して、準備委員会のマーヒル・アッルーシュ委員長は以下の通り述べた。

我々は本日、ヒムス市で国民対話会合準備委員会の第1回会合を開始した。我々は、この歴史的な分岐点において負うべき責任を深く認識し、その使命を果たすべく取り組んでいる。
この対話の目的は、国民の意見や提案を聴取し、それらを大会でのワークショップに反映させることであり、あらゆる社会集団が実質的に関与する仕組みを確立することにある。
シリア国民どうし対話を交わすことは、この75年間にわたって行われていなかった。また、政治決定や将来構想において、実質的な参画を果たす機会もなかった。しかし、我々は今日、国家の未来をかたち作る上で、国民的責任を担う真の機会を前にしている。
これまでは、翌日について問うことは、シリア国民にとって常に不安の種であり、過去には多くの傷と苦難が積み重なってきた。一方、今日はと言うと、未来がより明るいものであり、我々があらゆる困難を克服して、強固な基盤のもとでシリアを再建することができることを立証するための分岐点を前にしている。
我々の夢は、すべての国民が誇りと尊厳を持てる強い国家の建設であり、その国家は正義、自由、平等という、シリア国民が長きにわたって多大な犠牲を払って守ろうとしてきた価値観に根ざしている。この夢を現実のものとするため、準備委員会は引き続き努力を続け、それを具体的な施策へと落とし込んでいく。
準備委員会は、国民対話の成功に必要な要件を整え、シリア全土で会合を重ねながら、すべての意見を反映した政策提言を取りまとめていく。
大会の代表性は、人口比や社会構成の規模に依存するのではなく、国民全体の包括的な参加を確保することを目的とする。
国民対話会合の議題は、次期憲法の基礎を築くとともに、シリア国家が抱える問題を精査し、その解決策を具体的に提示するものである。また、本会合では、移行期正義、憲法起草、公的機関の改革、自由、市民社会組織の役割、さらには未来のシリアを支える経済原則など、本質的な課題について議論を行う。
委員会の役割は組織運営に徹するものであり、いかなる立場を事前に採ることもなく、また意見に対する判断を下すこともしない。本対話を、すべてのシリア国民に開かれた場とし、あらゆる声が届き、すべての国民が祖国の未来を描く一翼を担うことを確保することが、我々の使命である。

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