フランチェスキ米国務省レバノン・シリア担当副次官補はシャイバーニー暫定外務在外居住者大臣に化学兵器の残存保有分の破棄、テロ対策への協力、外国人戦闘員が政府内要職に就かせないことを制裁緩和の条件として提示(2025年3月25日)

ロイター通信は、米当局者とシリア関係者ら6人(いずれも匿名)の話として、米国がシリアに対して制裁の一部緩和の条件を示したリストを提示したと伝えた。

同通信によると、ナターシャ・フランチェスキ米国務省レバノン・シリア担当副次官補が、3月18日にブリュッセル9会議2025が開催されていたベルギーのブリュッセルで、アスアド・ハサン・シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣に条件リストを直接手渡したという。

米国が示した条件には、化学兵器の残存保有分の破棄、テロ対策への協力、外国人戦闘員が政府内要職に就かせないこと、2012年にシリアで消息を絶った米国人記者オースティン・タイス氏の捜索を支援するためのシリア側の連絡担当者の指名などが含まれており、これらが満たされた場合、シリア政府機関との取引を対象とした既存の例外措置(制裁緩和免除)の2年間の延長や、新たな免除措置、さらにはシリアの領土保全を支持する声明の発表の用意があるという。

(C)青山弘之 All rights reserved.