ロイター通信(9月21日付)は、2人の米政府匿名筋の話として、ロシア軍がシリア領空での無人航空機による偵察活動を開始した、と伝えた。
同匿名筋によると、この偵察活動は、ラタキア市近郊の軍事基地を発進したと思われる航空機によって行われ、この航空機は、ロシアが最近になって、戦闘機、戦闘ヘリコプター、歩兵部隊などとともにシリア領内に配備したものだという。
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AFP(9月21日付)は、複数の米政府筋の話として、ロシアがシリアに戦闘機28機を配備したと伝えた。
配備されたのは、Su-24戦闘機12機、Su-25戦闘爆撃機12機を含む戦闘機・戦闘爆撃機28機、攻撃・輸送用ヘリコプター20機などだという。
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一方、米民間情報機関のストラトフォーとオールソース社は、ラタキア県の「バースィル・アサド航空基地」(バースィル・アサド国際空港内のフマイミーム航空基地)上空から撮影された衛星写真を公開し、ロシア軍戦闘機16機が配備されている様子が確認できると発表した。
この衛星写真は9月20日に撮影されたもので、オールソース社の専門家によると、写真に写っている戦闘機16機のうち4機はSu-30、残る12機はSu-25だという。
写真にはまた、Mi-24攻撃ヘリコプター6機なども写っているという。
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これに関して、クッルナー・シュラカー(9月21日付)は、シリア軍が保有していないSu-30と思われる戦闘機4機と大型貨物航空機がヒムス県北部上空を通過とする映像が活動家の間で回付されていると伝え、その映像(https://www.youtube.com/watch?v=St_zPKmtB10&feature=youtu.be)を公開した。
AFP, September 21, 2015、AP, September 21, 2015、ARA News, September 21, 2015、Champress, September 21, 2015、al-Hayat, September 22, 2015、Iraqi News, September 21, 2015、Kull-na Shuraka’, September 21, 2015、al-Mada Press, September 21, 2015、Naharnet, September 21, 2015、NNA, September 21, 2015、Reuters, September 21, 2015、SANA, September 21, 2015、UPI, September 21, 2015などをもとに作成。
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