シリア軍がダマスカス郊外県東グータ地方への攻撃を激化するなか、アル=カーイダ系のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動を除く反体制派が停戦に向け委員会を設置(2015年11月22日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマルジュ・スルターン村一帯で、イスラーム軍、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と激しく交戦した。

シリア軍はまた、ドゥーマー市を地対地ミサイルと思われる砲弾などで砲撃し、子供3人、反体制活動家(ドゥーマー地元評議会メンバー)3人を含む7人が死亡、多数が負傷した。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤ(11月22日付)は、シリア軍がドゥーマー市内の学校、住宅街にクラスター爆弾を投下し、子供1人を含む4人が死亡、数十人が負傷した、と報じた。

またクッルナー・シュラカー(11月22日付)は、この空爆で子供7人が死亡したと伝えた。

一方、『ハヤート』(11月23日付)は、自由シリア軍の法務顧問を名乗るウサーマ・アブー・ザイド氏の話として、ダマスカス郊外県東グータ地方での停戦に向けて、武装集団代表および民間の活動家20人からなる政治委員会を設置し、ロシアが仲介するシリア政府とイスラーム軍など反体制武装集団の停戦交渉にあたることを決定した、と伝えた。

停戦は、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線を除くすべての反体制諸派とシリア政府との間で交わされる見込みだという。

また、『ハヤート』(11月23日付)によると、イスラーム軍は、シリア政府がこの停戦をダーライヤー市の孤立化に利用しないことを条件として求めている、という。

なお『シャルク・アウサト』(11月22日付)などによると、東グータ地方での停戦に関して、アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動は態度を保留、慎重な姿勢を示しているという。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダマスカス・アレッポ街道(国際幹線道路)沿いのハーン・トゥーマーン村、ICARDA一帯を「樽爆弾」などで空爆した。

これに対して、反体制武装集団はハーン・トゥーマーン村でシリア軍車輌に対して米国製TOW対戦車ミサイルで反撃した。

一方、SANA(11月22日付)によると、シリア軍がハーン・トゥーマーン村などアレッポ市南部郊外一帯で、シャームの民のヌスラ戦線、ムジャーヒディーン軍などからなるジハード主義武装集団への攻撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がシャイフ・マスキーン市各所に対して2回、西ムライハ村に対して1回の空爆を実施し、またダルアー市西部郊外一帯でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

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イドリブ県では、SANA(11月22日付)によると、シリア軍がアルバイーン山南部のアブー・ライール村一帯、ナージヤ村、カンスフラ村、ハーミディーヤ村、タマーニア町でシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるジハード主義武装集団の拠点、車輌などを攻撃、破壊した。

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ヒムス県では、SANA(11月22日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ARA News(11月22日付)は、ロシア軍、シリア軍によるラタキア県北部への攻撃激化を受け、トルクメン人訳3,000人がトルコ国境方面に避難している、と伝えた。

AFP, November 22, 2015、AP, November 22, 2015、ARA News, November 22, 2015、Champress, November 22, 2015、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2015、al-Hayat, November 23, 2015、Iraqi News, November 22, 2015、Kull-na Shuraka’, November 22, 2015、al-Mada Press, November 22, 2015、Naharnet, November 22, 2015、NNA, November 22, 2015、Reuters, November 22, 2015、SANA, November 22, 2015、al-Sharq al-Awsat, November 22, 2015、UPI, November 22, 2015などをもとに作成。

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