国連・化学兵器禁止機関合同調査団は、シリア政府の主張を裏付けるかたちでサリン・ガス、ないしはそれに類する有毒ガスが使用されていたことを確認(2016年1月5日)

AFP(1月5日付)などによると、シリアでの化学兵器使用に関する国連・化学兵器禁止機関合同調査団は、シリア政府の申告に基づく調査で、サリン・ガス、ないしはそれに類する有毒ガスが使用されていたことを確認した、と12月29日に国連に提出された最新報告書において明らかにした。

調査は、シリア政府の申告に基づき、有毒ガスが使用されたとされる11件の事件を対象として行われが、報告書ではこれらの事件の発生場所については触れていない。

報告書によると、被害者とされる複数人の血液サンプルの分析からサリン・ガス、ないしはそれに類する物質の使用が確認されたが、これらの有毒物質の使用時期や状況についてはさらなる調査が必要だとしている。

シリア政府は、シリア国内各所で反体制武装集団が化学兵器を使用したとし、国連に対して報告を行ってきた。

AFP, January 5, 2016、AP, January 5, 2016、ARA News, January 5, 2016、Champress, January 5, 2016、al-Hayat, January 6, 2016、Iraqi News, January 5, 2016、Kull-na Shuraka’, January 5, 2016、al-Mada Press, January 5, 2016、Naharnet, January 5, 2016、NNA, January 5, 2016、Reuters, January 5, 2016、SANA, January 5, 2016、UPI, January 5, 2016などをもとに作成。

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