イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、ファトフ軍の支配下にあるマアッラト・ヌウマーン市内の裁判所、市南部の刑務所に対して4発のミサイルで攻撃を行い、戦闘員、収監者合わせて39人が死亡した。
標的となった施設はいずれもシャームの民のヌスラ戦線の管理下にあったという。
ロシア軍と思われる戦闘機はまた、サラーキブ市、アリーハー市、アウラム・ジャウズ村などに対しても行われた。
またシリア軍は、ヌスラ戦線などの包囲下にあるフーア市に隣接するビンニシュ市各所を砲撃した。
このほか、ロシア軍と思われる戦闘機がサラーキブ市一帯を空爆し、男性1人が死亡した。
一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がサラーキブ市、マアッルディブサ村でファトフ軍の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
シリア軍はまたマアッラト・ヌウマーン市でシャー布民のヌスラ戦線と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がヌッブル市、ザフラー町、バーシュカウィー村を砲撃した。
これに対し、シリア軍はバヤーヌーン村・ハイヤーン町間の街道各所を砲撃した。
またアレッポ市スッカリー地区・アーミリーヤ地区間のアッバース・モスク近くに戦闘機(所属明示せず)が空爆し、一家4人を含む8人が死亡した。
一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がアレッポ市ラーシディーン地区、ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、カルム・ジャズマーティー地区、ザフラー協会地区一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
これに対してヌスラ戦線側は、ヌッブル市、ザフラー町を迫撃砲で攻撃した。
このほか、ARA News(1月9日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線が、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区を砲撃し、3人が負傷した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がサクバー市各所を砲撃した。
またナシャービーヤ町一帯では、シリア軍がジハード主義武装集団と交戦するなか、ロシア軍と思われる戦闘機は、同地一帯を空爆した。
一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がマルジュ・スルターン村一帯及び同村東部のビラーリーヤ村近郊、ドゥーマー市一帯でシャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
シリア軍はまたザブディーン村で反体制武装集団の拠点を激しく攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系民兵が、ナビー・ユーヌス峰一帯などで交戦した。
一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、県北部のルワイサト・カームーア村およびその周辺の丘陵地帯、マギーリーヤ村、フーシュ・マギーリーヤ村、ルワイサト・ブン・ジャーズィー村、カディーン村、第1014地点を制圧した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がティールマアッラ村に「樽爆弾」6発を投下した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラハーヤー村を砲撃、また戦闘機(所属明示せず)がラターミナ町を空爆した。
一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がタッル・ワースィト村、カルクール村、マンスーラ村、カフルズィーター市、ムーリク市で、ジュンド・アクサー機構、シャーム自由人イスラーム運動の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がジャウバル区を砲撃した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャイフ・マスキーン市、イブタア町、ブスラー・シャーム市を砲撃、空爆する一方、ロシア軍と思われる戦闘機もシャイフ・マスキーン市各所を12回にわたり空爆した。
一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がダルアー市マハッタ地区各所、マンシヤ地区で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, January 9, 2016、AP, January 9, 2016、ARA News, January 9, 2016、Champress, January 9, 2016、al-Hayat, January 10, 2016、Iraqi News, January 9, 2016、Kull-na Shuraka’, January 9, 2016、al-Mada Press, January 9, 2016、Naharnet, January 9, 2016、NNA, January 9, 2016、Reuters, January 9, 2016、SANA, January 9, 2016、UPI, January 9, 2016などをもとに作成。
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