バラク・オバマ米大統領は、CBS(4月19日付)のインタビューに応じ、18日のロシアのヴラジミール・プーチン大統領との電話会談で、米国とロシアが見解を一致させ、シリア情勢を進展させなければ、シリアは「急速に崩壊する」だろうと伝えたことを明らかにした。
オバマ大統領の発言は、アレッポ県などでの戦闘激化やリヤド最高交渉委員会によるジュネーブ3会議の協議参加中止決定を受けたもの。
一方、米ホワイトハウスのジョシュ・アーネスト報道官は、オバマ大統領がプーチン大統領に対して、アサド政権による違反によって停戦違反の継続が脅かされているとしたうえで、アサド政権に対して影響力を行使するよう呼びかけたことを明らかにした。
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一方、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、18日のヴラジミール・プーチン大統領とバラク・オバマ米大統領の電話会談に関して、「協議を継続し、停戦を維持することを改めて確認した」と述べた。
会談では、ジュネーブ3会議の協議を継続することが「重要」であることで意見が一致、両国の治安、国防担当者の協力を強化するとともに、停戦違反に対処するための追加措置を検討することになると付言した。
AFP, April 19, 2016、AP, April 19, 2016、ARA News, April 19, 2016、Champress, April 19, 2016、CBS, April 19, 2016、al-Hayat, April 20, 2016、Iraqi News, April 19, 2016、Kull-na Shuraka’, April 19, 2016、al-Mada Press, April 19, 2016、Naharnet, April 19, 2016、NNA, April 19, 2016、Reuters, April 19, 2016、SANA, April 19, 2016、UPI, April 19, 2016などをもとに作成。
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