ラッカ県北部で有志連合の支援を受けるYPG主体のシリア民主軍がダーイシュとの戦闘を続ける(2016年5月27日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、「北ラッカ解放作戦」を継続中の西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がタッル・アブヤド市・第17師団基地・アイン・イーサー市を結ぶ三角一帯制圧をめざして、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続けた。

AFP(5月27日付)によると、米軍主導の有志連合は、シリア民主軍を支援するため空爆を実施、過去4日間で150回以上の空爆を実施したという。

しかし、 米軍中央司令部(CENTCOM)の発表によると25日のシリア領内での空爆実施回数は5回のみ(26、27日の空爆実績については27日現在公表されていない)。

シリア人権監視団によると、シリア民主軍は、人民防衛隊、女性防衛部隊に加え、サナーディード軍、シリア正教軍事評議会、北の太陽大隊、ジュンド・ハラマイン旅団、ラッカ革命家戦線、ラッカ自由人旅団、解放旅団、第455特殊任務旅団、第99歩兵師団、カアカーア旅団、クルド戦線、サラージカ旅団、スルターン・サリーム旅団、アイン・ジャールート旅団、アレッポ部族軍団、ジャズィーラ旅団連合などからなり、米特殊部隊がこれを後援しているという。

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スワイダー県では、SANA(5月27日付)によると、シリア軍がカスル村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

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ハマー県では、SANA(5月27日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにイスリヤー村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、車輌を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(5月27日付)によると、シリア軍がシャーイル油田一帯、ジバーブ・ハマド村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

AFP, May 27, 2016、AP, May 27, 2016、ARA News, May 27, 2016、Champress, May 27, 2016、al-Hayat, May 28, 2016、Iraqi News, May 27, 2016、Kull-na Shuraka’, May 27, 2016、al-Mada Press, May 27, 2016、Naharnet, May 27, 2016、NNA, May 27, 2016、Reuters, May 27, 2016、SANA, May 27, 2016、UPI, May 27, 2016などをもとに作成。

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