アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャーム・ファトフ戦線(シャームの民のヌスラ戦線)およびアレッポ・ファトフ軍作戦司令室を構成する反体制武装集団が、シリア軍および親政権民兵とアレッポ市ブスターン・バーシャー一帯で激しく交戦し、シリア軍側が同地区内の医療養老院、学校、スポーツ学院などを掌握、同地区の半分以上を制圧した。
シリア軍によるブスターン・バーシャー地区の部分奪還は、2013年に反体制武装集団の手に落ちて初めてで、これにより、シリア軍はスライマーン・バーシャー地区の水道供給センターへの包囲を強化、マイダーン地区への進攻のための橋頭堡を確保した。
また戦闘機(所属明示せず)が、マジュバル地区、ブライジュ村一帯を空爆した。
このほか、アレッポ市南部および南西部(第1070集合住宅地区)で、シリア軍と反体制武装集団が交戦した。
一方、SANA(10月6日付)によると、シリア軍が支援部隊とともに反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)の支配下にあるアレッポ市東部で反体制武装集団との戦闘を続け、ブスターン・バーシャー地区にある建物群複数カ所(スポーツ学院、および同学院寮、若手研究者育成学校)、サーフール交差点北部にある電力会社鉄塔一帯、市北東部のブライジュ村南西に位置するハラブ丘を制圧した。
これに対して、反体制武装集団は、アレッポ市ジュマイリーヤ地区、スライマーニーヤ地区(いずれもシリア政府支配下)を砲撃し、8人が死亡、55人以上が負傷した。
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ダルアー県では、ARA News(10月6日付)によると、シリア軍がタファス市を砲撃した。
一方、SANA(10月6日付)によると、シリア軍がダルアー市ダム街道地区、ブスラー交差点東部、電力会社南部、カラク貯水場東部、ヌアイマ村でシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)と交戦した。
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ダマスカス郊外県では、ARA News(10月6日付)によると、シリア軍がハーマ町を「樽爆弾」などで激しく攻撃した。
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ヒムス県では、SANA(10月6日付)によると、シリア軍がジャウラト・ハスヤーン村、アブー・アナズ農場、サアン・アスワド村、ガントゥー市、ザアフラーナ村、アブー・サナースィル丘、マシュタル・ディーク村、ウンム・シャルシューフ村一帯で反体制武装集団と交戦した。
AFP, October 6, 2016、AP, October 6, 2016、ARA News, October 6, 2016、Champress, October 6, 2016、al-Hayat, October 7, 2016、Iraqi News, October 6, 2016、Kull-na Shuraka’, October 6, 2016、al-Mada Press, October 6, 2016、Naharnet, October 6, 2016、NNA, October 6, 2016、Reuters, October 6, 2016、SANA, October 6, 2016、UPI, October 6, 2016などをもとに作成。
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