シリア軍は反体制派との戦闘の末、ダマスカス郊外県ハーン・シャイフ・キャンプの廃墟と畜産農場を制圧(2016年11月13日)

ダマスカス郊外県では、SANA(11月13日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ一帯で反体制武装集団に対して総攻撃を行い、同キャンプの廃墟と東部の畜産農場を制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯でシリア軍、親政権武装勢力がシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

また戦闘機(所属明示せず)が同地一帯のほか、ドゥーマー市・シャイフーニーヤ村間の地域を空爆した。

ARA News(11月13日付)によると、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯をロシア軍が空爆した。

SANA, November 13, 2016

SANA, November 13, 2016

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がハルファーヤー市、カフルズィーター市、タイバト・イマーム市、ラターミナ町、ザカート村、アルバイーン村、ハスラーヤー村、ラハーヤー村、ウカイリバート町一帯各所を空爆した。

これに対して、反体制武装集団はハマー市近郊のハマー航空基地を砲撃した。

一方、SANA(11月13日付)によると、ファトフ軍がハマー市西部の住宅街を砲撃した。

これに対して、シリア軍は、タイバト・イマーム市、カフルズィーター市、ザカート村、ラターミナ町、カフル・ウワイド村、カルサハー村、タルマラ村、ナースィリーヤ丘でファトフ軍の拠点を攻撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘ヘリコプター(所属明示せず)がキンダ村、ナージヤ村を「樽爆弾」で空爆、また戦闘機(所属明示せず)がハーン・シャイフーン市中心街および南東部一帯を空爆し、女児2人が死亡した。

ドゥラル・シャーミーヤ(11月13日付)によると、空爆はカウル・ウワイド村、マアッラト・ヌウマーン市、サラーキブ市、タッル・マルディーフ村などに対しても行われ、多数が負傷した。

またクッルナー・シュラカー(11月13日付)によると、ロシア軍のビンニシュ市に対する空爆でイスラーム医療総合病院が被害を受け、利用不能になったという。

Kull-na Shuraka', November 13, 2016

Kull-na Shuraka’, November 13, 2016

一方、SANA(11月13日付)によると、ファトフ軍がフーア市を砲撃し、1人が死亡、女性1人が負傷した。

これに対して、シリア軍は、ナージヤ村、シャーグーリート村、タタンジャラ丘でファトフ軍を攻撃した。

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クナイトラ県では、SANA(11月13日付)によると、シャーム・ファトフ戦線がハドル村を砲撃した。

これに対して、シリア軍はハドル村南部から潜入しようとした反体制武装集団を撃退した。

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ヒムス県では、SANA(11月13日付)によると、シリア軍がジャウラト・ハスヤーン村、アブー・アナズ農場地帯、アイン・フサイン村、ワーディー・サリーム、ガントゥー市、ウンム・シャルシューフ村、アブー・サナースィル丘でシャーム・ファトフ戦線の拠点を攻撃した。

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ラタキア県では、SANA(11月13日付)によると、シリア軍がイドリブ県との県境に位置するカルビール村、フィッラ村、ブワイダ村でシャーム・ファトフ戦線の拠点を攻撃した。

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ダルアー県では、SANA(11月13日付)によると、シリア軍がヤードゥーダ村、ダルアー市旧税関地区南西部一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, November 13, 2016、AP, November 13, 2016、ARA News, November 13, 2016、Champress, November 13, 2016、al-Durar al-Shamiya, November 13, 2016、al-Hayat, November 14, 2016、Iraqi News, November 13, 2016、Kull-na Shuraka’, November 13, 2016、al-Mada Press, November 13, 2016、Naharnet, November 13, 2016、NNA, November 13, 2016、Reuters, November 13, 2016、SANA, November 13, 2016、UPI, November 13, 2016などをもとに作成。

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