ドイツ大使館の仲介によりバラダー渓谷の反体制武装集団とシリア政府が和解(停戦)に合意(2017年1月19日)

ダマスカス郊外県では、バラダー渓谷広報委員会が、同地の「革命家たち」とシリア政府代表との間で和解(停戦)合意が締結された、と発表した。

和解(停戦)合意の締結には、反体制武装集団側からはバラダー渓谷の民間組織・武装集団の代表者が、シリア政府側からはカイス・ファッルーワ准将、ハマーム・ハイダル准将、アラー・イブラーヒーム・ダマスカス郊外県知事が出席、また在ダマスカス・ドイツ大使館の外交官が仲介者として同席したという。

これは、バラダー渓谷の「革命家」を代表する交渉団が、ドイツ大使館に連絡し、赤十字国際委員会の代理人として合意締結への出席を要請したことを受けたものだという。

バラダー渓谷のウマル・シャーミー氏はクッルナー・シュラカー(1月19日付)に対して、和解(停戦)合意は円滑に交わされ、19日午前3時に発効し、すべての当時者がこれを遵守しているという。

和解(停戦)合意は、①アイン・フィージャ町の水源に設置されている揚水施設などを修復するためのシリア政府側の修復作業チームの派遣、②バスィーマ町からのシリア軍および親政権武装勢力の一時的な撤退とアイン・フィージャ町に至る通路一帯の残留、③バスィーマ町とアイン・フィージャ町の復興、④残留を希望する戦闘員の投降(放免)、⑤退去希望者の6ヶ月以内のイドリブ県方面への退去、を骨子とするという。

ARA News, January 19, 2017

ARA News, January 19, 2017

 

AFP, January 19, 2017、AP, January 19, 2017、ARA News, January 19, 2017、Champress, January 19, 2017、al-Hayat, January 20, 2017、Iraqi News, January 19, 2017、Kull-na Shuraka’, January 19, 2017、al-Mada Press, January 19, 2017、Naharnet, January 19, 2017、NNA, January 19, 2017、Reuters, January 19, 2017、SANA, January 19, 2017、UPI, January 19, 2017などをもとに作成。

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