ダルアー市マンシヤ地区でシリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の攻防続く(2017年2月15日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団(堅固な建造物作戦司令室)が進攻中のダルアー市マンシヤ地区に対して、ヘリコプターで爆撃するとともに、地対地ミサイルで激しい砲撃を加えた。

ロイター通信(2月15日付)は、反体制武装集団戦闘員や目撃者の話として、ロシア軍戦闘機も同地を激しく空爆したと伝えた。

クッルナー・シュラカー(2月15日付)、ARA News(2月15日付)によると、シリア軍の砲撃により、民間人16人が死亡、シリア・ロシア両軍の空爆によって、ヤードゥーダ村などに設置された野戦病院6カ所が利用不能となったという。

一方、SANA(2月15日付)によると、シリア軍はダルアー市内の難民キャンプ地区、クーム・ルンマーン地区、西ガーリヤ村一帯、ヤードゥーダ村南部、タッル・シハーブ町一帯でシャーム解放機構に所属する反体制武装集団と交戦した。

シリア軍はまた、ダルアー市マンシヤ地区に侵攻しようとした反体制武装集団を撃退した。

これに対して、シャーム解放機構に所属する反体制武装集団は、ダルアー市マンシヤ地区を砲撃し、1人が死亡、7人が負傷した。

このほか、堅固な建造物作戦司令室は、マンシヤ地区内のシリア軍検問所2カ所を制圧したと発表した。

また、ARA News(2月15日付)によると、ラジャート高原で南部戦線に所属する部族師団のタラール・ハルフ総司令官が爆弾の爆発に巻き込まれ死亡した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(2月15日付)によると、ロシア軍がラスム・ナイヤード村を空爆し、2人が死亡、多数が負傷した。

一方、SANA(2月15日付)によると、シリア軍がカフル・アイン村、マダーヤー村で旧ジュンド・アクサー機構の拠点を空爆した。

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クナイトラ県では、SANA(2月15日付)によると、シリア軍がラウワイヒーニーヤ村、ムシャイリファ村、ウンム・バーティナ村などにあるシャーム解放機構などの反体制武装集団の拠点を砲撃した。

AFP, February 15, 2017、AP, February 15, 2017、ARA News, February 15, 2017、Champress, February 15, 2017、al-Hayat, February 16, 2017、Iraqi News, February 15, 2017、Kull-na Shuraka’, February 15, 2017、al-Mada Press, February 15, 2017、Naharnet, February 15, 2017、NNA, February 15, 2017、Reuters, February 15, 2017、SANA, February 15, 2017、UPI, February 15, 2017などをもとに作成。

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