西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に参加するマンビジュ軍事評議会は声明を出し、同評議会が掌握しているアレッポ県ユーフラテス川以西のマンビジュ市近郊の複数の村をシリア軍に引き渡すことをロシア側と合意したと発表した。
シリア軍への引き渡しが合意されたの、トルコ軍および同軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室が制圧したダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市バーブ市の南東部を回り込むかたちで進軍を続けて進軍したシリア軍の制圧地域と接するシリア民主軍支配地域一帯に位置する村々だという。
合意では、シリア軍部隊が、シリア民主軍(マンビジュ軍事評議会)支配地域とトルコ軍占領地域を引き離すかたちで展開し、その分離境界地域の警護にあたるという。
しかし、トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、この声明に応えるかたちで「人民防衛隊がマンビジュ市から撤退しない限り、我々は攻撃する」と述べた。
『ハヤート』(3月3日付)が伝えた。
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アレッポ県では、ARA News(3月2日付)によると、トルコ軍の全面支援を受けるハワール・キリス作戦司令室が、バーブ市東部郊外に展開する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍およびシリア軍の拠点に対して攻撃を加え、トルコ軍も同地を空爆・砲撃した。
AFP, March 2, 2017、AP, March 2, 2017、ARA News, March 2, 2017、Champress, March 2, 2017、al-Hayat, March 3, 2017、Iraqi News, March 2, 2017、Kull-na Shuraka’, March 2, 2017、al-Mada Press, March 2, 2017、Naharnet, March 2, 2017、NNA, March 2, 2017、Reuters, March 2, 2017、SANA, March 2, 2017、UPI, March 2, 2017などをもとに作成。
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