シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、米主導の有志連合の航空支援を受け、ダーイシュ(イスラーム国)の中心都市ラッカ市とダイル・ザウル県内のダーイシュ支配地域を結ぶ主要な兵站路の遮断に成功した。
クッルナー・シュラカー(3月6日付)によると、この戦果は5日晩にシリア民主軍がラッカ県東部の6カ村(フマイシュ村、サファル村、ハシューハール村、ムナーサラ村、リダー村、ビール・フサーン・アムー村、アブー・ラフィーア村)を制圧したことを受けたもの。
シリア人権監視団によると、ラッカ市とダイル・ザルル県を結ぶ兵站支線は依然としてダーイシュの掌握下にあるが、有志連合の監視下に晒されているという。
なお、同監視団などによると、ラッカ市への包囲が厳しさを増すなか、ダーイシュはラッカ市住民に「アフガン服」の着用を命じ、民間人を「人間の盾」として利用する態勢を整えるとともに、住民に対する取り締まり、処刑、移動制限を強化しているという。
AFP, March 6, 2017、AP, March 6, 2017、ARA News, March 6, 2017、Champress, March 6, 2017、al-Hayat, March 7, 2017、Iraqi News, March 6, 2017、Kull-na Shuraka’, March 6, 2017、al-Mada Press, March 6, 2017、Naharnet, March 6, 2017、NNA, March 6, 2017、Reuters, March 6, 2017、SANA, March 6, 2017、UPI, March 6, 2017などをもとに作成。
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