シリア軍がシリア民主軍とハワール・キリス作戦司令室支配地域間の緩衝地帯に展開するも、活動家らは展開した部隊がシリア軍の軍服を纏ったYPGだと指摘(2017年3月6日)

RT(3月5日付)は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とロシアの合意に基づき、アレッポ県ユーフラテス川以西に位置するシリア民主軍の拠点都市マンビジュ市一帯とトルコ軍の全面支援を受けるハワール・キリス作戦司令室の支配地域の緩衝地帯の6カ村にシリア軍所属の「シリア国境警備隊」が展開したと伝え、その映像を公開した。

映像ではシリア国境警備隊の司令官ハーズィム・ザーザー氏が緩衝地帯に部隊が展開したとする声明文を読み上げている。

これに関して、クッルナー・シュラカー(3月6日付)は、活動家らの話として、ザーザー氏がシリア軍の士官ではなく、人民防衛隊のアフマド・アルシュ氏だと伝えた。

アルシュ氏はシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会の傘下にあるマンビジュ革命家大隊の司令官だという。

また、複数の活動家によると、ザーザー氏(アルシュ氏)の右隣りの男性もシリア軍兵士ではなく、シリア軍の軍服を纏った人民防衛隊隊員だという。

RT, March 6, 2017

AFP, March 6, 2017、AP, March 6, 2017、ARA News, March 6, 2017、Champress, March 6, 2017、al-Hayat, March 7, 2017、Iraqi News, March 6, 2017、Kull-na Shuraka’, March 6, 2017、al-Mada Press, March 6, 2017、Naharnet, March 6, 2017、NNA, March 6, 2017、Reuters, March 6, 2017、RT, March 6, 2017、SANA, March 6, 2017、UPI, March 6, 2017などをもとに作成。

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